Very Phat Soul / BED TIME

(概説)

東京の二人組みのR&BグループVery Phat Soulのデビューアルバム!T-skの作り出すトラックに、CIMBAのテナーボイスを重ねることで絶妙なバランスの歌声が、心地よく耳に響きます。ラテンや、HIPHOPの要素も入れつつ、クラブでの活動を主体としながらも、サウンド的にHIPHOP色が強いわけではなく、ひたすらR&Bを追求している姿勢が素晴らしい!本当にR&Bがこの二人は好きなんだなと感じさせてくれます。R&Bの真髄であるセクシーさやMoodyな感じをもった曲も難なくこなしていきます!何よりSIMBAの歌声が最高にセクシーで、歌い方もすごい丁寧で聞いていて心地がいいんです!特に、力んだときの力の込め方なんか、こっちまでグッと来てしまいそうです。彼らは曲的にも、のりやすいメロディーを作るセンスを持っていて、聞いていてすんなりとメロディーが耳に馴染んでいきます。歌詞のメロディーののせ方で、ちょっと無理のあるところもありますが、ほとんどはとてもスムーズに歌詞が耳に入ってくるほど、上手く歌詞とメロディーがリンクしています。さらに、その素晴らしいメロディーセンスの中で、しっかりとSEXYな女性の声を入れたり、電話のイントロを使ったり、そういうR&Bの楽曲のポイントとなるところもしっかりと押さえたプロダクションができていて、聞き手を楽しませてくれます!大人な女性に聞いてもらいたい一枚って感じかな。3曲とも雰囲気が違いながらもしっかりとR&Bという軸を中心に曲が展開していて、楽しんで一枚を聞くことができ、3曲のボリュームとは思えないほどの聞いた後に満足感を味わうことができます。1曲目の出会いから2曲目で二人の夜へと流れ、3曲目は二人の愛を歌う歌へと3曲が恋愛の流れにちゃんとなっているのも、スムーズに聞けますね。そして、1曲目はぜひCLUBで聞きたいノリがいいラテンなリズムが癖になる感じで、3曲目は心に響く歌でじっくりと聞きたくなります。特にタイトル曲である「Bed Time」は名曲です!せっかく東京にいる人は彼らのライブも見た方がいいと思いますよ!カッコいいです!
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曲紹介

1曲目『Her Eyez On Me』

スパニッシュギターが鳴り軽快なリズムに乗って始まる一曲、少し前に流行ったラテンな雰囲気を取り込んでいて、その取り込み方のうまさにびっくりさせられます。こういう曲に歌詞を載せるのも難しいのに、かなり上手に載せているところも素敵です。歌詞のメロディーの乗せ方が難しいなーと思うところもありますが、ちょっと力んだ歌い方なんて、グッとくるような感覚で、たまりません!妖艶な雰囲気の歌詞とスパニッシュギターの奏でるラテンな雰囲気が見事に合わさっている良曲です!曲の展開が複雑で、次々とあふれ出るフレーズが彼らのメロディーセンスの良さを示しています。

2曲目『BED TIME』

Sweetで、SEXYなMake Loveな一曲!うっとりと気持ちがよくなりそうなそんな雰囲気を持った曲で、しっとりと体を揺らして聞きたくなります。腰にくる艶っぽい感じがたまりません!イントロのタイトなリズムトラックの上で、その音にやさしく声を置くように丁寧に歌い上げていく二人の歌声が心地よくて最高!日本だとここまでストレートにMake Loveを歌った曲はなかなかないですね。リリックもそうして、コーラスとCIMBAのファルセット交じりの絡み合う歌声がなんとも・・・それにさらに女性のあえぎ声がからまってさらに淫靡さを増していきます・・・最後にギターで締めるのもいいアクセントになっているし!本当に名曲だと思いますよ。

3曲目『For my love』

3曲目は、電話のイントロから始まる定番の展開!この辺が本当にこの二人は洋楽のR&Bが大好きなんだなーと感じさせてくれます。そこからやさしくゆったりとピアノの伴奏に合わせて歌い上げていきます。HOOKの伸びやかなメロディーにはウットリさせられます・・・。決して太い声じゃないのですが、癖がない艶やかな歌声を生かした歌い方がすばらしいですね。雰囲気的には、Kenny Lattimoreとかが近いかも!すごい難しいメロディーラインでも、丁寧になぞってるのがうまいなーと感じさせます。美しいメロディーにあった素敵な歌詞で心地よく心に響いてきます。

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R&G / A LOVE TO REMEMBER

01. The Perfect One
02. Angel
03. Is It Over
04. When A Love Is New
05. Missing You
06. Love, Peace & Joy
07. Waiting
08. People
09. A Love To Remember
10. I Believe
11. You Are To Me
12. As I Pray

(総評)

GregとRodneyによる二人組みのインディーソウルのデビューアルバム!80年代90年代の美しいメロディーを大事にした雰囲気を持ちながら、そのソウルフルなボーカルスタイルで、美しく歌い上げていきます!心地よい歌声の中に、彼の素晴らしい歌唱力が見え隠れしていて、絶妙なメロディーラインのずらし方、フェイクなど、美しいメロディーを基調としながらも、ソウルフルに聞かせてくれます。ちょっと古いなと思うようなサウンドもあるのですが、それが逆に90年代のよき古き時代の音楽を思い起こさせてくれて、最近のR&Bにはない誠実さや正直さとかを思い起こさせてくれます。なんとバルバドス(中央アメリカです、キューバとかの下の島国!)という国の出身というから驚きです。海外のアーティストでありながら、ここまでSOULの歌心溢れる作品を作れるなんて、日本人にも励みになるじゃないですか!本人達もジャケットに書いているのですが、80年代90年代の音楽を聞いて成長し、それを愛してやまない二人が、その好きな音楽を再現している、それを感じさせてくれて、あー本当にこういう優しくて、美しい曲がこの二人は好きなんだろうな-と思ってしまいます。でも、それを実際に新しく作り上げられるということは、この二人はめちゃくちゃ物凄いメロディーメイカーでありトラックメイカーなのです。こういう曲を最近作れる人ってほとんどいなくて、本当に貴重な才能だと思います。どの曲も曲としてのメロディーの水準が高すぎます!このメロディーの良さとさらに、ボーカルの声の良さが合わさっているんですから!これはいいですよ。実際彼らは、バルバトスという国での評価はすこぶる高いようで多くの人に曲も提供しているようで、もちろん全曲セルフプロデュース!特に1曲目と2曲目の美しいメロディーは聞いて欲しい!この時代にこういう曲を主体とするアーティストが出てくるなんてステキです!
インディーズサイトでもなかなかCD-Rということや、録音状態が一曲目ちょっと悪い・・・ということもあり、評価が低いようですが、この人の歌心溢れるメロディーセンスは、絶対に見逃せないですよ。まずは御試聴を!
オススメ:(2),(1),(10),(3),(4),(7),(8),(9),(11)

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Gordon Chambers / Introducing Gordon Chambers

01.Touch You There
02.Never Fall In Love (featuring Glenn Lewis)
03.Slippin’ Away
04.My Imagination
05.Be Happy
06.Still In Love (featuring Sara Devine)
07.My Valentine (featuring Carl Thomas and Roy Hargrove)
08.I’ll Miss You Most (featuring Mike Phillips)
09.That’s When You Fall In Love
10.Always Be Proud
11.I Apologize
12.The Only One

(総評)

Gordon Chambersの名前を聞いたことある人はきっと90年代のR&Bに深い造詣を持っている方であろう、彼はアレサフランクリンなどの大物R&Bシンガー達に90年代曲を提供していた人物で、プロデュース業をしていたのですが、2004年に突然インディーソウルでいきなりアルバムを発売したのです!これが2004年から続くインディーソウル興隆に影響を与えたことは間違いありません!プロデュースやソングライトだけではなく、彼はその熱のこもった歌声と、曲によって雰囲気をガラっと変えていく抜群の歌唱力を持っていて、聞くものをどんどん引き込んでいきます!歌い手としても一流なその仕事には敬服します。
サウンド的にはJazzyなアレンジが多く、Will DowningなどのようにJazzよりの人選が多いのも特徴で、ベテランらしいJazzとR&Bの中間ともいうべき心地よいリズムを聞き手に届けてくれます。ちょっと暗めなサウンドで熱く歌い上げたかと思うと、やさしく美しいサウンドにのって、滑らかにうたいつないでいく・・・本当に音楽の幅が広いなと感じさせます。1曲目のMarvin Gaye「I Want You」を使ったカッコイイメロディー展開、5曲目「Be Happy」での心がウキウキするような心地よいサウンドと歌!6曲目「Still In Love」でSara Devineと二人で歌い上げる時の高揚感!そして、Carl Thomasとの「My Valentine」で見せる暗めな渋いJazzyサウンドで見せるキザなほどのかっこよい歌い方!全てが計算されて生み出されていることをまざまざと見せ付けられ、この辺の統合能力は、さすがプロデューサーといわざるえません。そして、Carl Thomas,Glenn Lewis,Roy Hargrove, Mike Phillips, Barry Eastmond, Rufus Blackなど有名なアーティスト、プロデューサが絡んでいるのもさすがProducerの作品ってところですね!
プロデューサーが作った作品としては、もうこれ以上ない素晴らしい作品です!歌声も、耳ざわりがいい心地よい感じです!このプロデュース能力とメロディーの素晴らしさ、歌唱力の高さ!どれをとっても一級品の出来です!良質なR&B作品をお求めの方には強烈にオススメします!Jazzyな要素もあるので、Brian McKnightなどの作品が好きな人は絶対に好きですね!これが、インディーソウルだとは思えない完成度です!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(10),(11)

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Kloud 9 / Yearning 2 Love

01. Special One
02. Crave
03. Happy
04. Gimme gimme gimme
05. A Step Away feat. Tonia Hughes
06. Can’t Be Love feat.Mitchell Jones of Commissioned
07. I like It
08. Wanna Show You Love
09. So Many Reasons feat.Incognito
10. Yearning To Love (Interlude)
11. Yearning To Love
12. The Kind of Man I Am
13. Don’t Take It Personal feat.Micheal Fair & Kirk Whalum
14. Just Another Day introducing Russell White
15. Ready Willing Wanting
16. So Many Reasons (Copyright Mix)

(総評)

Kloud9の3年ぶりとなる2ndアルバムがついにUKのレーベルExpansionからリリース!その類まれなるセンスでSmooth Jazzの要素をうまくR&Bに取り入れながら、美しくやさしくSOULに溢れた歌を聞かせてくれる兄弟デュオ!まさに極上といえるその歌のセンスには、ただただ脱帽するしかなく、往年のSOULアーティストに通じるそのセンスとJazzの即興演奏を取り入れるそのサウンドの躍動感、そして現行のR&Bよりもさらに一歩上をいくそのメロディーセンス!この三つが混ざり合い味わい深い一枚を完成させています。
 Smoothで美しい二人の歌声にうっとりさせられつつも今回は女性ボーカルとして、Tonia HughesのようなSOULFULな女性ボーカルや彼らととても相性がいいJacquelyn Desousaを招いて、男女の絡みも面白いのです、今作は特にゲストが豪華でいてそのゲストがいい味を出していて、前作に引き続きゲスト参加しているIncognitoもその個性的なサウンドでリスナーを躍らせ、CommissionedからはMichell Jonesが素晴らしい歌声を披露してうっとりとさせてくれます。さらに、Michael FairとKirk Whalumの二人のJazz Menたちが、素晴らしい演奏を聞かせるなど、ホントそれぞれがKloud 9の二人と楽しく作り上げた一曲なんだなと感じることができます。基本的にはSmooth Jazzを上手く取り入れたサウンドなのですが、それだけに終わらないグルービーで躍動感溢れるサウンドが耳をひきつけます。
 胸を締め付けるようなバラードから、一転躍動感溢れるグルービーな曲へと様々な面を繰り返しながらアルバムは進んでいきます。特に”Special One”,”Can’t Be Love””Yearning To Love”の美しさにただただ聞き入ってしまいます。そして、”Happy”や”I Like It”などのグルーヴィーで躍動感溢れる楽曲に踊らされちゃいます、特に最後のCopyrightのRemixなんて、ドライブしながら聞き入りたい一曲です!そしてJazzの要素をふんだんに取り入れた”Gimme gimme gimme”や、”Don’t Take It Personal”のSwingの素晴らしさにただただ聞き入っちゃいます。即興演奏の素晴らしさを改めて感じました。どの曲も穏やかな気持ちで聞くことができて、一枚聞いていて癒されること間違いないです!美メロも多くて、本当にどの曲も末永く聞ける素晴らしい楽曲ばかりです。本当の意味での上質なR&B Musicがここにありますよ!
本当に今年最も個性的なアルバムが登場したといってもいいぐらいに、R&Bリスナーだけじゃないもっと広い人たちにも訴えることができる素晴らしき一枚です。ライナーノーツには、リリックも載っているので、ぜひ見てみてください、ステキな愛の歌がちりばめられていますよ。ぜひ手にしてみてください!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(6),(7),(8),(9),(11),(12),(13)

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Quedon / Quedon

01 Finally (Intro)
02 Always In My Head (Southern Girl)
03 When You Come Around
04 Never Meant To Hurt You (Interlude)
05 My Fault
06 Alone
07 Speechless
08 Hard To Please
09 Love Song
10 My Friend, My Lover, My Wife

(総評)

インディーソウルファンの中でも話題になっていた一枚!シンガーソングライターQuedonのデビューアルバム。知り合いのサイトで初めてその名前をみて即購入。このインディーズとは思えない、実力ある歌いっぷりには、圧倒されてしまいます。時にCaseのように切なく、時にK-Ciのように熱くほとばしるように歌い、ボーカルグループみたいに声を重ねて、メロディーを聞かせたり、最後にはアコースティックにやさしく聞き手を包み込んだりと、実に多彩な面を見せてくれます。本当に歌に余裕があるなと感じさせてくれるのです。しかも自信によるプロダクションですから、あなどれません!
InterludeやIntroがあるので実質8曲ととても短いのですが、でもそれでも彼の歌の多彩さや、サウンド的にも彼自身が作っていながら、打ち込み系でUPやスローで決めたかと思えばアコースティックに聞かせてくれたりと、サウンド面での多彩さもあるため、それほど短く感じることはありません。インディーズアーティストとは思えないほどの実力を見せ付けてくれます!
ちょっとお行儀がよすぎるかなと思うところもないではないのですが。もう少し暴れまわる感じやエロっぽい感じがあっても、面白かったかなとは思いますが・・・でも、声の綺麗な誠実な歌い手を求めている人にはオススメできる一品です。
オススメ:(2),(5),(6),(7),(8)

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