Syleena Johnson / Chapter 3: The Fresh

01.The Flesh (Interlude)
02.Hypnotic (feat. R. Kelly & Fabolous)
03.He Makes Me Say
04.Special Occasion
05.More (feat. Anthony Hamilton)
06.Bulls-Eye (Suddenly) (feat. Common)
07.Classic Love Song (feat. Jermaine Dupri)
08.Phone Sex (feat. Twista)
09.Slowly
10.Time
11.Still Open
12.Another Relationship
13.Leave Me Alone
14.Apartment For Rent
15.Only A Woman
16.The Flesh – Outro

(総評)

Syleena Johnson通算3枚目となるアルバムは、2005年を代表する女性ボーカル物最高峰の一枚!1stアルバムで見せたブルージーでフェンキーでかっこいいR&B歌物の世界と、2ndアルバムで見せた現行HIPHOP, R&Bシーンでもやれるぞという力強いアピールの、ちょうど両方のバランスのとれた、今までの最高傑作と呼ぶに相応しいアルバムがドロップされました。1stアルバムのあの濃い濃すぎるほどのブルージーで味のあるボーカルスタイルというのが、僕は大好きなのですが、それにプラスアルファで、わかりやすいさというのも加わっていて、このアルバムはとても聞きやすいのに、物凄い熱くソウルフルなボーカルという絶妙のバランスで聞くほうを楽しませてくれます。彼女のフェイクは男性のシンガーにも全然引けをとらず、ある意味男性よりもセンスあるし、かっこいいのです!まさに、姉御と呼ばしていただきたいほどに、かっこいい女性です。
そんな彼女を支えるゲストと、プロデューサー陣がこれまた素晴らしい!最近のシカゴ人材の盛り上がりをそのまま持ってきたようなゲスト欄もすごいのですが、プロデューサー陣!これがすごい!R.KELLY筆頭にKay Gee、Jermaine Dupri、Keith Pelzer&Darrren Hensonなど有名どころが揃っているのに加え、ほとんどの曲を別々のプロデューサーが手がけているのです!これ凄いことです!曲はプロデューサーが違えは違うようになるはずなのに、このSyleena Johnsonという素晴らしいアーティストは、それに一本の芯を通してくれるのです。これだけバラバラなプロデューサーが関与していながら、統一感のある一枚へと仕上げているのは圧巻です。R.KELLYも歌でもProduceでもいい仕事していますが、Kay Geeがいい仕事してますね~。Kanye Westもいいしね~。あとゲスト陣では、Anthony Hamiltonとのデュエットなんていう、ソウルの・・・熱い魂のぶつかり合い見たいなデュエットもあって素晴らしいし、COMMONが温かみのある絶妙なRapをカニエのトラックの上でかましたり、TWISTAがこれでもかと、Syleenaの情念をかきたてたりと、物凄い一枚になっています。それぞれのゲストが、Syleena Johnsonという女性アーティストに尊敬の念を持って、サポートしているし、彼女も彼女が歌えば、全てが彼女中心に変わるほどに、パワフルで存在感があります!
そして、このアルバムで、目を引くのは、このジャケットのエロっぽいこと!いえいえ、SEXYなことといったら。もう、興奮させられますね。中ジャケも全て、セクシー!胸を手で押さえているところなんてたまりませんね~。いやーここまで潔くR&Bのエロスな一面を表現されたら、逆にエッチに感じるよりもカッコよく感じます、体、綺麗だしね。そして、そのジャケットを代表するような一曲の8曲目「Phone Sex」がこのアルバムのハイライトといえるでしょう~。
とにかく、曲もよければ、歌もいい!今年絶対にこの一枚を外して2005年のR&Bを語るなんてできないです!もっていなければ、ならない一枚です!
オススメ:(2),(3),(5),(6),(8),(9),(11),(12),(15)

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Syleena Johnson / CHAPTER 2: THE VOICE

01. The Voice/intro
02. Faithful To You
03. Now That I Got You
04. Dear You
05. Guess What
06. I’m Go’ Cry
07. Is That You
08. Tonight I’m Gonna Let Go
09. If You Play Your Cards Right
10. No Words
11. So Willingly
12. Guitars Of The Heart (Happy)
13. I Believe In Love
14. Outro
15. Tonight I’m Gonna Let Go The Remix featuring Busta Rhymes

(概説)

2001年度の最高傑作を残したSyleenaの2ndアルバム。リリース感覚が短いなーと思うほど早かったです。だが、そんな心配をよそにまたもや、最高傑作とも言うべき作品を届けてくれました。なにより彼女の特徴的なのは、その歌声!その低音でブルージーな歌声でますます聞き手の心を魅了してくれます。聞けば聞くほどその深みにハマっていく、そんな作品です。本作品は、リズムがしっかりした曲調が多くリズムが中心となっている楽曲が多く見受けられるのですが、そのリズムにとらわれることなく、自由な発想で、ボーカルアレンジメントをしているSyleenaの実力は素晴らしく、確かなものです。そして、メロディーラインを中心に作られた『I Believe In Love』(一押し!)が彼女の歌唱力の凄さをまざまざと見せ付けています。そう1stでは、歌唱力を打ち出すためにLiberty CityやR.KEELYとやった曲のようにメロディーラインが美しい曲が多かったのに比べ、2ndアルバムでは、今作品のTitleでもある、Voice!歌声に集中させるために、トラックはできるだけシンプルにリズムを重視した楽曲作りをしていて、最後に『I Believe In Love』でグッと歌声と歌唱両方で聞き手を引き込んでしまっています。凄まじい濃い一枚!全曲がオススメです!
 さらに、そして一曲一曲も無駄な部分をそぎ落とした時間の短い曲が多く、彼女の歌声だけに集中できるようにうまく作られています。この歌声一度聞けば必ずや癖になっていくことでしょう。彼女の歌声にSOULを感じてしまったら、もうあなたは他のアーティストじゃ満足できなくなりますよ。現在のシーンに媚びることなく自分の道を突き進んでいる、この確固としたスタンスが、ゆるぎない自信と、彼女の実力を感じさせてくれます。
 そしてなによりも、15曲目のBusta Rhymesとやった曲が今作品の注目点でもあります。この曲はCLUB仕様になっていて、こういうトラックでもSyleenaが十分耐えられることを世に示しています。この一曲で彼女の立ち位置はずいぶんと広がったことでしょう。ますます次回作が楽しみになる一枚です!オススメ!

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Syleena Johnson / CHAPTER 1: LOVE, PAIN & FORGIVENESS

(総評)

SOULはお好き?!これは、今年でた中でも本当にSOULFULな一枚かもしれません。昔のブルース&ソウルシンガー シル・ジョンソン(Syl Johnson:)の娘シリーナ・ジョンソンのアルバムです。なにより、この一枚を通しての、ソウル臭い雰囲気がたまりません。そして、彼女の心の奥をくすぐるような、厚みのある声がすばらしい!声に深みがあるんですね、こう圧倒するというよりも、心に響き渡るような彼女の声は一度聞くと癖になります。
2曲目のR.KELLYとの一曲ですが、ぜんぜんR.KELLYである必要などなく、完全に彼女の歌になっています。押さえ気味に歌う彼女の色気がものすごく感じられます。押さえ気味なのに、十分に力強いんです。でも、あれですよ、力強いといっても、高音で張り上げて、声を誇示するんじゃなくて、もっと根本的なところで、声の質がブルージーで、ソウルフルで力強いんです!今はやりのノリノリなチキチキ系の曲なんて一つも無いですが、全然聞き飽きない魅力を持っています。彼女の声がその魅力を支えているんです。腹の下ぐらいに、グッと響く一曲です。そう、重いんですけど、その重さが心地よいんです。
個人的には、3曲目の Liberty City FlaをFeat.した一曲の絡み具合が最高です。リバティーシティーは、あくまで、Featであって、Syleenaの歌になってますし。面白い。この曲で、ホント彼女の声にはまってしまいました!
6曲目もたまらない~、なんか、懐深いなぁ~って言う印象を受けました。JAZZちっくな感じのサウンドに彼女の声が混ざると非常に心地よいものになります!
7曲目でのシャウトが、もう!いっちゃいます!思わず、かぁ~と叫んでました。ホントこの人の声って揺さぶられるんですよね~。
10曲目は、さりげないSyleenaの歌い方がすごいCoolな一曲。耳に残るフレーズは、SOUL好きにはたまらないんじゃないでしょうか?なんかね~、70年代風味の音や、さりげないギターサウンドもカッコよくて最高!これぞ、ジャズサウンドって感じですね。
11曲目は、この一枚の中でも、聞きやすい一曲!さびが印象的です!サウンドもよければ、それに絡んでくるSyleenaの声も心地よい。13曲目は、一転して、切なくSOULをこめて歌っています。胸に迫ってくるものがあります。
14曲目が、後半のキーポイント!後半の力強く歌い上げる彼女の声は、歌の面白みを俄然上げてくれます。この曲自体この後半がなければ面白くないのですが、この後半のシャウトで、歌が変わる!その事実が彼女の素晴らしさを物語っているでしょう!そんな、UPでノリノリなものはないけど、必ず心に残る一曲を見つけられることでしょう!この1枚なら、何度でも聞ける長く付き合える一枚になりそうです。皆さんもどうですか?今年のR&Bもので、本当に長く付き合える一枚ですよ!☆☆☆☆☆