KICK THE CAN CREW / 地球ブルース ~337~ / DJDJ

(概説)

あけろ!あけろ!みんなでみんなを盛り上げろ!ってことで、あはは!もう、おもしろいわー。KICK。最高にウケマス。
 こんなお遊びの曲を出しちゃえるのが、ステキ。確かに最近カッコいく、聞きやすくっていう路線にKICKの回りが拘りをもっていたのは、確かだから、これぐらい遊んじゃって、楽しいのを出してくれるのもおもしろい。灼熱舞踏会の続編のような飲み会の曲!アホ騒ぎしてる3人の飲み会の様子そのまま作ってやったという感じがあって、楽しい気分にさせてくれるし、3,3,7拍子ってなんとも日本独自の古典的なネタを使ってるのがおもしろい。彼らのいろんな面を感じさせてくれるシングルじゃないかな。

曲紹介

1曲目『地球ブルース~337~』

メジャーデビューしてからのファンだろうが、インディーズのファンだろうが、ビックリすること間違いないシングルでしょう。でも、以前インディーズのころ灼熱舞踏会という曲がこういう感じだったのです。とにかくこの一気飲みを想像させるブリッジのフレーズもおもしろい。もちろん、PVも飲み会一色!一気飲みバンバン!最高に笑えます。LITTLE楽しそうです。MCUが最初弱った感じの歌詞なのもウケルし、たぶんホントの飲み会でもこういう感じなんだろうなーというKREVAとMCUの「マジでホント待った(ん?)なんなんだオメェ」っていう掛け合いがおもしろい。
そして、最後のフレーズ、「今夜も独り ただ酔うだけ、夜の街をただ酔うだけ」ってフレーズ昔の歌謡曲であった気がするんですが・・・すごい気になる。もちろん、「ただ酔う」ではなくて、「漂う」ですけどね!さらに、地味に最近のKICKの曲は音が単調になりかけていた気がするんですが、この曲はバックトラックがいい(三三七拍子のところじゃないですよ)!なんか中東っぽい音使いがなんか、不思議なウネリ感を与えていて、不思議と音に引き込まれます。

2曲目『DJDJ (for RADIO)』

RADIOってなんだ?RADIO REMIXとかの意味かと思ったら、ちがって、ラジオDJって意味らしいです。ちょっとひねりがあっておもしろい。無論曲の中身を聴けば、ラジオDJのことだっていうのはすぐわかるんですが、なんかこん風なラジオDJがいっぱいいてくれたらいいなーと思わせてくれます。最後の「朝が来るまで、部屋で車で、流れ出した音に、ただくるまって」っていう韻の踏み方がスムーズで心地よい。

Gerald Levert / G-Spot

01.Too Much Room feat. Mystikal
02.Since You Ain’t Around
03.Wilding Me Out
04.Funny
05.The Top Of My Head
06.The G Spot
07.What A Night feat. Roy Ayers
08.Closure
09.Raindrops
10.Your Smile
11.Backbone
12.Catchin’ Feelings
13.All That Matters
 

(概説)

ベテランGerald Levertの?作目・・・まあ、新作っす。これが彼の懐の深さを改めて感じさせてくれる快作。いきなりだみ声Rapper MystikalをFeaturingして、カッコいいUPを見せたかと思えば、スムースなバラードで爽やかに聞かせたり・・・どうしたんだ?といいたくなるぐらい前作のSOUL臭さというか、エロエロっぷりはあっさり消えてます・・・いやでも、作品としての完成度は今までで最高といえる素晴らしい出来だと思います。
全体にスムーズに聞けるし、タイトル曲「G-Spot」でのおっさんのあえぎっぷりは、アホっぽくて好き。つーか、普通男のあえぎ声は入れないでしょ。でも、ファルセットの使い方とかはすごいなーと思います。曲のクオリティーはすさまじく高いです、まだまだ素晴らしい作品を作れるということを証明しています。
他人のプロデュースにはあまり顔を出さない彼ですが、たぶん、これは、他人が歌うとさらにしっくり来る曲だろうなという曲も何曲かあったりします。きっと父親(OJay’s)の活躍が相当作品作りに影響を与えていることでしょう。しっとりとした曲達は、すんなり耳に馴染んできます。あと、もう少しエロエロな雰囲気がある曲が多ければ名作になったことは、間違えない良作です。
でも、やっぱりね・・・彼に求めるものはこういうものじゃないんですよね・・・うん。確かに超絶バリトンとかそういういい声とは言いがたいので、こういうちょっと微妙な路線になるのはしょうがないんですが・・・もっと、グッと盛り上がるところは盛り上がる感じの、そう前作のSOUL MATEみたいな曲を聴いちゃうと・・・ちょっと物足りないかも。でも、他のアーティストの作品に比べると素晴らしいのです。このベテランでこの挑戦的な一枚を出せるということに敬意を払いたいと思います。
オススメ:(1),(2),(6),(9),(10),(11),(13)

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LV & Prodeje / PlayGround

01 In The Hood -(featuring Coolio)
02 Hit It In My Chucks
03 Hot 2 Def
04 Panties & Bras
05 Movin’
06 Playa Round Da World
07 We Gonna Ride
08 The Yard
09 Bubble Witcha
10 Lap Dance
11 Wake Me Up
12 Born Ⅱ Roll
13 LP
14 Holla
15 In The Neighborhood – In The Hood!”(raw)

(概説)

あの素晴らしい傑作『How Long』を残したSOULSINGER、LVの久々の新譜は、遊び心溢れる1枚。LVは西海岸を代表するのSingerであり、西海岸のHIPHOPとの繋がりも強く、そういう土臭いウェッサイ風味の歌を歌わせたら一番であろう。今回は、同じく西海岸出身の伝説的グループSouth Central CartelのフロントマンであるProdejeと組んでインディーズから発売された実験的な一枚です!いかにもという感じの西海岸のメロウで土臭いサウンドが展開されています。
LVの歌声はSOULであるだけでなく、HIPHOPとの相性もいいパワフルさも備えている数少ないアーティストです。それに、Prodejeの裏声をつかうRapが入ってきて、サウンドも様々なものがあり、LVのボーカルをいい感じに引き立てています。特徴のあるサビをLVが歌い、そのほかをProdejeがRapするというスタイルで進んでいくのですが、LVの歌声が入ると一気にSOULFULで温かみのある曲へと生まれ変わります。サウンドは、モロ西海岸(ウエッサイ)なものが多く、本来のLVのSOULFULさを引き出す曲というのは少ないのですが、その中でもLVは、十分に自分の味を出し切っていますし、気楽に作っている感じが伝わってきて楽しい気分になります。
どの曲もこういうメジャーアーティストのお遊び的なインディーズ作品にしては、すこぶるどの曲も水準が高いのが特徴で、安心して体を音楽に預けられます!特にGangsta Paradiseを思わせるCoolioとの一曲は、あまりの土臭さと渋さに痺れます。
ただ、ジャケは紙ジャケ1枚というなんともお粗末なもので、CDにPrintされているのも、金かかってないなーと思わせます。
そのほか数々の隠れた名曲がひしめく、好盤です。是非メジャーの押し付けがましさに、飽きたら、こういうアーティストが気ままに作った感じの音楽って言うのも楽しいですよ。カマD的には、LVがArtistとしてちゃんと作品を残してくれたことがなんとも嬉しいです。
オススメ:(1),(2),(4),(6),(9),(12),(13),(17)

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Montell Jordan / Montell Jordan

01.MJ V Intro
02.MJ’s Anthem (feat. WC)
03.You’re The Right One
04.You Must Have Been
05.Can’t Take It No More
06.Coulda Woulda Shoulda (feat Case)
07.Tasty
08.Mine Mine Mine
09.Top Or Bottom
10.Why Can’t We
11.The Rain
12.Are You With Me

(概説)

SelfTitleを冠した最新6枚目のアルバム。どっちかというと、今までMontellというと、HIPHOPサウンドで、ノリのいい曲をやっていたという感覚があるのですが、このアルバムはやっと、かなりやっと大人になったMontell Jordanという感じで、スローな歌が、たくさん詰まったいいバラッドアルバムに仕上がっています。特に、Caseとの一曲は、まれに見る美しいバラードです。Caseの声の強さと、Montellの声の弱くも滑らかな部分がうまく混ざり合っています。統一感が取れた大人な世界観のあるアルバムに仕上がっていると思います。かなり聞ける一枚ですね、Montellの名盤1stに迫る勢いじゃないでしょうか?マッタリした曲が多いので、今までのようにCLUBで聞きたいって言うよりは、家で二人で聞きたいような、そんな甘いアルバムです。これまでは、UPも、バラッドもHIPHOP的な要素を入れつつ、淡々と歌い続けている感じだったのが、本作では、シャウトもしてるし、もろR&B的な歌いまわしもあるという今までのMotellを払拭するようなバラエティーに富んでいます!今まで彼がちょっとという人にこそ聞いて欲しいですね。今までどおり、UPがいいのは言うに及ばず、バラードもいいから買いですよー!
オススメ:(6),(7),(8),(10)

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Alexander O’Neal / Saga Of Married Man

01.He Said She Said
02.You’re Gonna Miss Me
03.I’m There
04.My Baby’s Gone
05.It Don’t Matter
06.It’s OK
07.What You See Is What You Get
08.Married Man
09.What Is A Man?
10.Last Night
11.Happy Home

(総評)

大御所Alexander O’Neal久々の一枚!R&Bの中でもUPがかっこいいと思える素晴らしい出来のアルバム。特に「He Said She Said」にはやられました。もう、かっこよすぎます。この歌の疾走感は気持ちが良いです!とにかくAlexander O’Nealのパワーに圧倒されるばかりです。
もうすでに、Alexander O’Nealといえば、ベテランという域に達しているシンガーですが、そんなことを微塵も感じさせないパワフルで粋が良いボーカルで、聞き手にぐいぐい迫ってきます。思わず後ずさりしてしまいそうなほどです。Acoustic Soulや、フィリー系が流行っているせいでもあるのですが、最近のR&Bアーティストは熱いアーティストが少ない・・・熱く歌い上げ、思わずこっちが血管切れちゃうよーって思うぐらいの歌い方をする人はなかなかいないのが実情で、バリトン好きには最近のR&Bシーンはさびしく感じているでしょう。そんな人にこそ聞いて欲しいアルバムです。
タイトルも「Saga Of Married Man」というちょっとSoulの名盤を意識したタイトルのつけ方で、「既婚者の(恋愛)伝説」とでも言うべきなのかな?いろんな女性との出会いと別れを歌っています(要は不倫・不倫)。でもねーこんな情熱的に歌われてしまっては、もう素敵ですよ!すばらしいですよ!ジャケットも、すんごいかっこいい!思わず、ジャケ買い必死です。結構頭は寂しいんですが、帽子がうまいこと隠してくれてますし(笑)、サングラスと帽子がかっこいいです。特に中ジャケで、タバコを吸う姿とそのタバコを持つ指が男を感じさせます。
アルバムとしては、バラードもたくさん入っているのですが、とにかく熱い!K-Ci&JoJoと対張るぐらい熱いシンガーでしょう。年齢重ねてる分、濃さという面では抜きん出ています。これほど熱い歌声をもつアーティストには中々巡り会えないです。それでいて、Soulでクラシカルな部分も滲み出ているので、聞いていて懐かしく感じます。音は結構最新の音を取り入れているので、彼の内面からでてくるSOULがこの暖かい懐かしさを作り出しているのでしょう。彼の情熱と優しさを感じ取ってください。SOULの濃さを持った聞き飽きない最高の一枚ですよ。
オススメ:(1),(2),(3),(5)

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