Ralph Tresvant / Rizzwafaire

01.Sneaky
02.Love Hangover
03.Angel
04.Jungle Club
05.Strange Emotions
06.A Man Who Loves U
07.Save A Little Love
08.Slow Down
09.My Homegirl
10.Don’t Act Innocent
11.Somethin 2 Give U
12.Too Cool
13.Magic Underwear
14.Better Man
15.Never Noticed
16.Another Shot
17.The End

(総評)

New Editionのメインボーカルを務めるRalph Tresvantがひさびさとなるソロアルバムをリリース。New Editionといえば、Johnny Gillのソウルフルなシャウトと、このRalph Tresvantのハイトーンで美しいボーカルの掛け合いが見事な唯一無二のボーカルグループです。そのRalphのソロアルバムが12年ぶりにリリース。その艶やかなボーカルワークは聞くものを心地よい世界へ誘い込みます。この人が織り成す、全体的に男の未練みたいな湿っぽさがよくサウンドにも歌い方にも出ていて面白いです。
12年ぶりのソロ復活というだけでも大喜びしてもいいのですが、リスナーとして欲をいうならば、正直前半のビート中心の曲は飽きがきます・・・なので、後半の美メロ曲たちが中心だともっと評価が上がったアルバムであろうと思います。その辺が残念かな~。ベテランらしく美メロ勝負!っていうほうが、ある意味潔かったかなと。でも、もちろん現行R&Bのビートでも魅力的な部分も残してくれてはいるのですが、もう少し曲数を少なくしてインパクトのある歌で勝負してくれた方が魅力的だったと思います。これだっていう決め曲がないので、決定打に欠けるアルバムですが、力があるからこそ辛口な意見になりがちですが、アルバムとしては合格点です。このアルバムの中でも15曲目は美メロ曲でしょう!彼が出たなら、もう一つのNew Editionの看板のソロ作も期待してしまいますが・・・どうでしょうか?
オススメ:(3),(6),(9),(11),(15)

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Jahah / Mamas Only You

01.Back In the Day(feat. Stan Splif )
02.Everybody’s Up
03.Oooh
04.Gone
05.Leave a Message
06.Official
07.Saturday(feat. Mr. Moody)
08.Tonight
09.All I Need
10.Here We Are Again (feat. Mr. Moody)
11.No Time to Front
12.It’s For You
13.Ghetto Philosopher(Remix)
14.All I Need (T-SK Remix)

(総評)

突然日本でのリリースが決まったアーティストJahah!2004年に同名のアルバムはすでにリリースになっていて、インディーソウル好きの間では話題になっていた一枚でした。こちらは、インディーズで有名になっていた作品をベースに若干の修正を加えた一枚になっています。曲順なども大幅に変わっていて、飽きずに聞くことができます。一曲ごとに様々な面を見せてくれて、このアルバム一枚を通して、Jahahというアーティスト性をとことんまで見せ付けてくれるのです。歌だけではなく、簡単なRapならこなしてしまいます。なので、HIPHOPトラックの上でも歌っぽいRapを披露したりと、シンガーソングライター+αという強みをこれでもかと見せてくれます。彼自身は、LaFaceにいたほどの実力者なのですが、それもこのアルバムを聞くと納得です。
あまり彼自身のスタイルっていうのにこだわりはなく基本はサウンド面がオーガニックなサウンドが中心ですが、UPサウンドのかっこいい曲をやったり、美しいファルセットで押していくメロウソングを魅せてくれたり、しっかりとしたバラードで歌勝負をしたりと、本当にいろんな面を見せてくれます。この一枚でJahahというアーティストの多彩な面を見ることが出来ます。
最近では、Afar Feat Jahahとして、生音感覚のHIPHOPアルバムをだしています。(Afar / Afar feat. Jahah)これに代表されるように、ただの歌が上手なR&Bシンガーとは違う、HIPHOPテイストをもったシンガーなので、全体的にグルーブやリズムのセンスも良くて、長く聞いていても飽きのこないアルバムになっています。なんのけなしに、ふっと聞いていいなーと思える一枚です。
オススメ:(2),(6),(7),(8),(9)

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真之介 / Your Place

(概説)

Nao’ymtさんのWit’企画Christmas Gift第二段は、関西のR&BデュオTwiceの元リードボーカルである真之介がソロで送る、男の切ないほどの後悔の思いと一途な想いを歌い上げる麗しいバラード「Your Place」!男性ボーカルと絡んだのは、STY以来となるWit企画ですが、やっぱりこういうやわらかくて艶っぽい中に芯があるような歌声が、Nao’ymtさんの楽曲には映えますね。
真之介の強弱と緩急とをうまく使い分け、語りかけるようなセクシーなボーカルワークも見事で、じんわりじんわりと心に響くように聞かせるこの曲の雰囲気にとてもピッタリとはまっています。最初の緩やかな歌のどことなく思い返すような切ない歌い方から、徐々に感情を込めて最後にかけ、声を重ね厚みを増していくボーカルワークに釘付けにされます。サビでの美しいメロディーとそれを支える音数はそう多くないトラックのさりげないカッコよさが、たまりませんね。そして最後にどんどん転調していくのが、カッコよすぎます!さりげないフェイクと相まって、どんどんと聞き手を圧倒していきます。名曲ですね!
歌詞も、やっぱり、「We Can’t Back」と対になっているので、本当に切ないほどの想いをその美しいメロディーに乗せて聞かせてくれます。二人のためのクリスマス・・・そんな幸せをもう一度再確認させてくれるような一曲です。今年の聖夜の一瞬にこんな昔の恋人への想いを思い出してもいいかもしれませんね。
Nao’ymtさんは本当にその人のボーカルの良さを引き出すのがうまく、そして、それに答えるシンガーたちの水準の高さに毎回驚かされます。今後の真之介さんの活動にも注目ですね。

真之介Offiical
Naoymt Official

iTunes



和田昌哉 / New Beginning

01.Magnetic
02.Turn The Page
03.Goodbye
04.Hand In Hand
05.Down With U
06.The Way U Make Me Feel (Part II)
07.Because Of You
08.Back To You
09.No One’s Gonna Love You
10.They Say
11.Get Here
12.Find A Way (Album Mix)
13.Anytime
14.Hand In Hand (Eye To Eye)

(総評)

Masaya Wada名義で、HI-Dや数々のアーティストに楽曲提供してきたプロデューサーでもある和田昌哉さんが、ついに1stアルバムをリリース!彼は、プロデューサーであると同時に、シンガーにボーカルを教えているボーカルトレーナーでもあるので、その歌は折り紙付きなのです!そして、このアルバムでは、そのとても高い伸びやかな歌声で、彼らしい様々な楽曲を見せてくれます、R&B色が強い曲だったり、全編英語詞の曲や、とてもHappyになれる楽曲まで、R&Bというところに、こだわりは魅せつつも、プロデューサーらしい自分の良さを魅せてくれる一枚に仕上がっています。プロデューサーとしてだけでなく他の人にプロデュースを任せてシンガーに徹した一面も見せてくれたりと、アーティスト”和田昌哉”の名刺代わりの素晴らしい一枚に仕上がっています。
特に1曲目3曲目で魅せてくれるミッドで明るい曲調では、彼の歌声の爽やかさも合わさって、とても心に残る愛の美しさと寂しさをうまく表現している言葉が心にしみてきます・・・。とても、表現力がある歌い方なのですが、とても素直に声が出ていて、本当に歌のうまさにびっくりしてしまいます。そして、無理せずに見せてくれるミッド~アップテンポな楽曲で見せるビートにさらりのせた歌い方にはビックリさせられます。さらに、英語詞をこれほどすんなりと作り上げ歌いこなし、そうでありながらも、4曲目「Hand In Hand」のようなとても素晴らしい日本語詞を書き綴ったりと、全部が自然にやってのけているのが、和田さんのポテンシャルの高さを物語っています。時たま見せてくれるフェイクというか、面白いフレーズも印象的だし、フェイクも多彩でやっぱりSelf Produceで素晴らしいProducerであることを示すだけでなく、シンガーとしても素晴らしいところをこのアルバムで示してくれています。
アルバムトータルとして和田さんの表現力の豊かさをこれでもかと感じさせてくれます。全体的にほんわかとした優しい雰囲気を持たせているのも、和田昌哉さんの雰囲気がそうさせているのかなと感じます。R&BのProducerという先入観を持たずに聞くと、改めて詞と歌のメロディーの良さを改めて感じさせてく、それでいて英語詞の曲を通して洋楽へと通じる自然なR&Bとしての楽曲のよさも感じさせてくれます。是非聞いてみてください。
オススメ:(3),(1),(2),(4),(6),(9),(10),(12)

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Wallace Smith / The Chronicles of Wallace Smith

01. YOU
02. Man That I Am
03. Lonely
04. My Everything
05. Cold World
06. Brand New
07. I Live To Worship You
08. Shattered Soul
09. Heaven
10. Rest
11. Love Again
12. Something’s Missing
13. Love
14. Show Me The Way
15. Help Me
16. The River
17. Am I Just God
18. My Desire
19. WHY
20. Free

(総評)

ロスのゴスペルシンガーWallace Smithのデビューアルバム!聞けばわかりますが、1曲目のボイスジェネレータと古いシンセサイザーの絶妙のマッチングにやられます!この電子音を絶妙に使いかげたサウンドには、現行のR&Bシーンでも十分に通じるキャッチ-さと、どこか懐かしい90年代R&Bの良質な匂いがしてきます。特に前半の出来の素晴らしさが特筆モノ!1曲目の「YOU」のクラシカルともいえるそのサウンドの音色!そして、Wallace Smithの心地よくも突き抜けるテナーボイスが素晴らしい!そして2曲目「Man That I Am」での軽快なメロディーのやられて、そして4曲目「My Everything」の最初の突き抜けるようなイントロでノックアウトです。その後も、同じようなテンションを保ちつつ、ずっと素適な温かみのある曲を披露していきます。20曲と長いので、同じような曲というのもあるのですが、それでも、飽きがこない曲単体としての完成度の高い作品を披露してくれます。本当に20曲もありながら、捨て曲が一切無いという完成度の高さを誇ります。しかもそれがセルフプロデュースというのだから、驚きです。確かに似た雰囲気の曲は多数あるのですが、似ていてもどちらも素適と思えるほどに完成度が高くて、ずっとゆったりと聞き進んでいってしまいます。しかもゴスペルっぽくないそのサウンドの緻密さにも、驚愕してしまいます。一本筋の入った得意の曲調をベースにしながらも、様々な楽器やフレーズのアレンジによって、どの曲も面白く気持ちよく聞かせてくれています!
ちょっと他のゴスペル作品と違うのが、神への感謝についてさほど述べないことなのです、ジーザスとかそういうことはあまり出てこないのですよね。それはより身近なことについてリリックを書くことでより身近に感じさせようと努力していることが、かえってゴスペル好きだけじゃない、R&Bが大好きな人にも訴えかけるのです。素適なサウンドとリリックで迫ってきます。その力強い歌声と魅力的なメロディーどこかやわらかく心地よいサウンド全てにおいて完成度が高い一枚に仕上がっています!隠れた名盤でしょう。ただ、やっぱり20曲は長すぎかな(笑)上にあげたFEWに比べても後半の起伏がないのは、ちょっと残念ですね。でも、曲同士の起伏がないだけで、後半もいい曲が入っていて、素晴らしいアルバムには間違いありません!オススメ:(2),(1),(4),(3),(6),(12),(15),(17),(18),(19)

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