和田昌哉 / New Beginning

01.Magnetic
02.Turn The Page
03.Goodbye
04.Hand In Hand
05.Down With U
06.The Way U Make Me Feel (Part II)
07.Because Of You
08.Back To You
09.No One’s Gonna Love You
10.They Say
11.Get Here
12.Find A Way (Album Mix)
13.Anytime
14.Hand In Hand (Eye To Eye)

(総評)

Masaya Wada名義で、HI-Dや数々のアーティストに楽曲提供してきたプロデューサーでもある和田昌哉さんが、ついに1stアルバムをリリース!彼は、プロデューサーであると同時に、シンガーにボーカルを教えているボーカルトレーナーでもあるので、その歌は折り紙付きなのです!そして、このアルバムでは、そのとても高い伸びやかな歌声で、彼らしい様々な楽曲を見せてくれます、R&B色が強い曲だったり、全編英語詞の曲や、とてもHappyになれる楽曲まで、R&Bというところに、こだわりは魅せつつも、プロデューサーらしい自分の良さを魅せてくれる一枚に仕上がっています。プロデューサーとしてだけでなく他の人にプロデュースを任せてシンガーに徹した一面も見せてくれたりと、アーティスト”和田昌哉”の名刺代わりの素晴らしい一枚に仕上がっています。
特に1曲目3曲目で魅せてくれるミッドで明るい曲調では、彼の歌声の爽やかさも合わさって、とても心に残る愛の美しさと寂しさをうまく表現している言葉が心にしみてきます・・・。とても、表現力がある歌い方なのですが、とても素直に声が出ていて、本当に歌のうまさにびっくりしてしまいます。そして、無理せずに見せてくれるミッド~アップテンポな楽曲で見せるビートにさらりのせた歌い方にはビックリさせられます。さらに、英語詞をこれほどすんなりと作り上げ歌いこなし、そうでありながらも、4曲目「Hand In Hand」のようなとても素晴らしい日本語詞を書き綴ったりと、全部が自然にやってのけているのが、和田さんのポテンシャルの高さを物語っています。時たま見せてくれるフェイクというか、面白いフレーズも印象的だし、フェイクも多彩でやっぱりSelf Produceで素晴らしいProducerであることを示すだけでなく、シンガーとしても素晴らしいところをこのアルバムで示してくれています。
アルバムトータルとして和田さんの表現力の豊かさをこれでもかと感じさせてくれます。全体的にほんわかとした優しい雰囲気を持たせているのも、和田昌哉さんの雰囲気がそうさせているのかなと感じます。R&BのProducerという先入観を持たずに聞くと、改めて詞と歌のメロディーの良さを改めて感じさせてく、それでいて英語詞の曲を通して洋楽へと通じる自然なR&Bとしての楽曲のよさも感じさせてくれます。是非聞いてみてください。
オススメ:(3),(1),(2),(4),(6),(9),(10),(12)

(曲解説)

01.Magnetic

なんとも明るい曲調でいながら、心がはなれかけている二人を歌うとても切ない一曲。この弾むような明るさが、昔の楽しさやうれしさを表しながら、松尾潔さんによる歌詞はそれを懐かしむかのように、無理に明るく振舞い、今はうまくいかないその関係を切なく歌い上げます。なんとも矛盾がある逆説的な一曲なのですが、そのせいで切なさを明るげに歌う和田さんらしい爽やかな歌声がより深く刺さってきます。最後のフェイクなどもとても独特な雰囲気です。それにしてもこの逆説的な詞の世界は、松尾さんだな~と感じますね~。

02.Turn The Page

シングル曲の中でも大好きな一曲です。高くどこまでも伸び上がっていく歌声にウットリとさせられます。ピアノの美しい調が爽やかに盛り上げ、そこからジンワリと優しく歌い上げていきます。低い歌声から一気に高音へと上り詰めていくその素晴らしい歌唱力には驚愕してしまいます。二人の思い出を糧に生きていく強さを力強い歌声で歌いていきます。

03.Goodbye

語るように爽やかなその雰囲気と美しいメロディー、そして後悔と・・・そんなつらさを美しいメロディーで洗い流すように歌っていきます。サビに入るときの、メロディーが止まるようにつぶやく感じがその後悔を示すように聞こえてきます。そして、後半に魅せる物凄い高音のシャウトは圧巻です・・・これほど素直に綺麗に歌声を出せてしかもこんな高い声で歌えるなんて素晴らしいです。このHI-Dによる歌詞がたまらなく切なくて好きですね。あえてProduceもMaestro-Tさんがしてシンガーとして和田昌哉に徹しています。素直な歌声でどこまでも伸びやかに歌えるシンガーです。最後にメロディーを若干崩したりするところなんか曲の展開が本当にうまいです。名曲ですね。’倒した写真立ては~’の部分がなんとも全てを物語ってて素敵なんですよね~。

04.Hand In Hand

結婚式で歌うために書いたという一曲、その言葉一つ一つがとても重みを持って聞こえてくるスローバラード!本当にいい歌詞で、和田さんのリリックってストレートな表現よりもちょっと逆説的にいうことが多くて、この場合は「手と手触れなくても・・・」という感じで、あえて逆にいって、つながりの強さを表したりと、なかなか印象的な詞の世界も和田さんの魅力ですね。それにこの曲ではピアノ一本で十分なほどにSweetに仕上げているところへストリングスが加わり最高に甘くとろけるような歌を聞かせてくれます。本当に結婚式にぴったりな素敵な一曲です。使いたいですね~。地味に川口大輔くんがPianoで参加しております~。

05.Down With U

ちょっとスロー~ミッドあたりの楽曲が多かったのですが、UPサウンドを攻めてきます。こういう90年代にレイトバックさせられるようなメロディーが印象的なUPっていうのはなかなか貴重だと思います。この高音域の歌声でも、見事にUPサウンドにのせて歌い上げていきます。思わずこのなんか一緒に体を揺らして踊って聞けてしまうようなレイトバック感が思わず笑顔にさせてくれるような一曲に仕上がっています。

06.The Way U Make Me Feel (Part II)

シングルバージョンと違い、さらにクールな一曲へと、進化しています。サビのFUNKYなねちっこい歌いっぷりに、サウンドも併せてセンシティブに盛り上がっていきます。サビのゆれるメロディーと音に飲み込まれるようなサウンドのざわざわした感じとかが、シックに静かにでもジリジリと盛り上がらせます。ヒリヒリしたような緊迫感が増していていますね。

07.Because Of You

こちらもシングルのカップリング!こちらはシンプルにシングルどおりのバージョンで収録しています。流れるようにまぶしい芯の強さを感じさせてくれる気持ちがいいぐらいに真っ直ぐな一曲です。前へ前へ、まっすぐに進んでいくその詞の心のような澄んだ歌声が美しい。

08.Back To You

ゆったりとギターを片手に弾き語りの一曲なのですが、暖かい包み込まれるようなそんな優しさが心地よい一曲です。なんか恋愛をした人が誰もが経験する永遠とも思える一瞬の幸せを素敵な言葉に乗せて歌っていきます。バックトラックも少ない音で、詞も最低限でうまく心地よさと愛情を表しています。

09.No One’s Gonna Love You

このアルバムに収録されている英語詞の一曲目。シングルでは、シングルの英語バージョン、さらにはそうくるかー!って驚かされる絶妙の選曲の洋楽のカバーと、洋楽のR&Bへの独特のこだわりを魅せ続けていた和田昌哉さんらしい、一曲です。特にサビの体を揺らされるようなメロディーとそれに絡み合うフェイクがもうセクシーでたまりません。そして、どこまでも伸びるファルセットから印象的なフレーズがどんどん飛び出していきます。曲が2重、3重に盛り上がっていくのも気持ちがいい!

10.They Say

しっとりと歌い上げる女性ボーカルをfeaturingした一曲でこちらも英語詞!この女性シンガーはインディーズで話題になっているOhinata Harukoさんです、今後要チェックですよ!(6曲目にも参加)そして、この一曲!英語であることをまったく意識させないこの曲の水準の高さには驚愕してしまいます。あ、英語だったって後で気がつくほどなのです、特にスローバラードっぽく徐々にねっとりと盛り上がっていく後半の感情がたっぷりはいった歌いっぷりとかは、本当に見事ですよ。地味に最後にギターがバックでかきならしているのも、かっこいい~!ライブでこれをもっとfeatしたら、相当カッコよさそうです。

11.Get Here

最初から英語の詞を思って曲を作ったんじゃないか?って思うほどに、ビタ~!と詞がはまっています、とおもったら、この曲では、Brenda Gordon Russellのカバーですね。でも、それを難なく乗りこなし、歌い上げる和田さんも素晴らしい!こういうスローバラードで、定石ともいえる、徐々に転調して音を増やして盛り上がっていくなんていうのも見せてくれてさすが!って思わせてくれます。シャウトも力強く胸に迫ってきます。

12.Find A Way (Album Mix)

デビューシングルがここで登場!スローバラードが多かったので、このなんかやわらかいホッコリした感じに、心が和みます。シングルよりもビート感を大事にしていて、自然と体が揺れる曲に仕上がっています。こういうミッドテンポな曲での和田さんの伸びやかな歌声はホント聴いていて気持ちいいです。

13.Anytime

ちょっと東洋チックな不可思議なやわらかい弦の音色に合わせて、優しく語り掛けるように歌っていき、ファルセットを交えて伸びやかに歌い上げていきます。ファルセットがどこまでも伸びていくときには、思わずのけぞってしまいそうになりますよ。本当にファルセットの出し方が日本人の中でも綺麗だと思います。洋楽っぽいかといわれるとちょっと違うんですが、日本人らしい素直な歌い方でいて、ちゃんとR&Bのサウンドに乗っけているよな~というのが、素敵ですよね。

14.Hand In Hand (Eye To Eye)

初回限定の4曲目の別バージョン。ちょっとリズム感を出したバックトラックにアレンジされつつも、このバラードが持つ厳粛で美しい雰囲気を壊さず、より気持ちよく響いてくるアレンジになっています。

(Producer)

Masaya Wada:(1),(2),(4),(5),(7),(9),(12),(13),(14)
Maestro-T:(3)
Daisuke Kawaguchi:(4),(14)
Ken Lewis & Brent Kolatalo:(5)
Taishi Fukuyama:(4),(6),(8),(10),(14)
Issa Saito:(11)
except…
【Lyric】
Masaya Wada:(4),(6),(7),(8),(9),(10),(12),(13),(14)
松尾潔:(1)
HI-D:(3)
Tatsuji Ueda:(5)
Brenda Gordon Russell:(11)
【Music】
Masaya Wada:(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10),(12),(13),(14)
Ken Lewis & Brent Kolatalo:(5)
Taishi Fukuyama:(8),(10)
Brenda Gordon Russell:(11)

(LINK)

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