Talib Kweli / The Beautiful Struggle

01.Going Hard
02.Back Up Offa Me
03.Broken Glass
04.We Know feat. Faith Evans
05.Game
06.I Try feat.Mary J.Blige
07.Around My Way feat.John Legend
08.We Got the Beat feat.Res
09.Work It Out
10.Ghetto Show feat.Common
11.Black Girl Pain
12.Never Been in Love
13.Beautiful Struggle

(総評)

Talib Kweli待望のソロとしての2ndアルバム!これが、前作の硬質でDeepな雰囲気をさらに推し進めつつも、Mary J BligeやJohn LegendなどのR&Bシンガーとの聞きやすい感じの曲が多い、HIPHOP好きにも、R&B好きにも好かれる内容になっています!彼のRapは、かなりテンポよく、聞き心地がよくてカッコイイのですが、それとFeaturingしたアーティスト達がうまい具合に絡み合い、インパクトがある良曲が多数入っています!もともと彼はもっと濃い感じのHIPHOPをやる人で、社会派とよばれるほど、リリックも社会のことを歌い上げるタイプなのですが、もともとフレーズ的な面白さや、トラック的にも非常にインパクトがある曲をやるのが得意だったので、その方面をより推し進めた形となっています。でも、しっかりとリリックも聞きたいなと思わせてくれますよ。
Talib Kweliといえば、前作がかなり売れたこともあり(管理人も大好きです。)、どういうので来るかな~と思ったのですが、さらに、歌モノへの傾倒を進めたアルバムで、どの曲もフレーズとかメロディーが一度聞いたら忘れられなくて癖になること間違いないです!そして、彼はこういう歌ものとの相性がすこぶるいいのです。彼のRapは硬質な感じでテンポがよく抑揚があまりないのが、特徴なのですが、それが余計に歌側のメロディーラインを引き立てる結果につながっています!そんな中で、やっぱり素晴らしいのはJohn Legendをfeatした7曲目の切なさ!そして、Mary J.Bligeをfeatした6曲目の癖になるトラック!この二つの曲はもう尋常じゃないです!これをきかずして2004年を語るな!っていうぐらいに名作だと思いますよ、この2曲は。特に7曲目の切なさはやばすぎます!泣けます!トラックとしては、13曲目の流れるようなメロディーラインもたまらんし!それ以外の曲でもどれも水準が高くて、8曲目のResをfeatした曲のように面白い曲もあれば、HIPHOPとしての完成度がすこぶる高い曲もあるし、全編通して飽きないで聞けるHIPHOPアルバムです。これほど何度も聞いたHIPHOPアルバムも個人的にはないかなって感じです。R&Bが好きな人にも存分にオススメできますね。
とにかくHIPHOPが苦手な人でも楽しめる一枚です!去年のHIPHOP作品としては最高峰の名盤の一枚だと思います!全曲オススメ!
オススメ:(7),(6),(13),(8),(5),(3),(1),(2),(9),(12)

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B-NINJAH & AK-69 / Da Real Thing From The street

01.Intro feat.G-CONQUEROR
02.For Da…
03.From the street feat.來々, Kalassy Nikoff
04.No escape feat.Kalassy Nikoff
05.The notorious party feat.M.O.S.A.D
06.Change the game change my life feat.Watt, Sygnal, Kalassy Nikoff
07.Low ridaz feat.U-pac, K-max(G-PRIDE), Kalassy Nikoff
08.Super bXXX
09.X-rated pt.2 feat.Equal(M.O.S.A.D)
10.Real bad man feat.Machaco
11.It’s a pay back feat.Ruff neck, La bono
12.Move On -remix- feat.II-J, Kalassy Nikoff
13.Forever my bXXXX feat.Kalassy Nikoff

(総評)

レゲエDJのB-NINJAHと、ハードコアRaperであり、Kalassy Nikoff名義でシンガー活動もしているAK-69が組んで出した1stアルバム!ハードコアでThugな雰囲気をもちつつ、レゲエDJの良さと、HIPHOPなサウンドの良さ、さらには、歌モノとしてのよさなど様々ないい要素が混ぜ合わさったすばらしいアルバムです。まず何よりも注目してほしいのが、12曲目「Move On」のかっこよさ!もう鼻血モノです!すごいですよー!AK-69のシンガー名義Kalassy Nikoffのかっこよさが存分にでています!この一曲のためにかってもいいですよ!といいつつ、全体としての完成度もすこぶる高く、かっこいい曲のオンパレード!B-NINJAHのRapもいい具合に特徴的で曲全体を引き締めています。彼は、名古屋のチームで、TOKONA-XのいるM.O.S.A.Dとも深い交流があり、5曲目などでは、M.O.S.A.Dが参加し、すばらしいサウンドを展開しています。
リリック的なThugでもろ不良な感じでかかれているのですが、それだけじゃなく、成り上がる勢いのあるRapが展開されていて、聞いていて元気がでます。この二人のとてもリアリティーのある部分が出ていて、聞いてて面白いし、二人の今までの人生が少し垣間見れます。こういう世界観が好きな人も好きじゃない人もいるでしょうが、その根本にもっと音楽が純粋に好きなんだなって感じる面もあり、かなり長い間聞けそうな一枚に仕上がっています!2003年の邦楽で絶対持っておくべき名盤です!オススメ!
オススメ:特に(12),(5),(7)は必聴!(2),(3),(4),(9),(10)

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Fabolous / Street Dreams

01.Intro
02.Not Give A F**+
03.Damn
04.Call Me
05.Can’t Let You Go (featuring Mike Shorey/Lil’ Mo)
06.Bad Bitch
07.Why Wouldn’t I (featuring Paul Cain)
08.Up On Things (featuring Snoop Dogg)
09.Sickalicious (featuring Missy Elliot)
10.This Is My Party
11.Into You (featuring Ashanti)
12.Change You Or Change Me
13.Respect
14.Forgive Me Father
15.Never Duplicated
16.Wake Up
17.My Life (featuring Mary J. Blige)
18.Throw Back
19.Keepin’ It Gangsta (remix, featuring Styles/Jadakiss/M.O.P.)
20.Trade It All, Pt.2 (featuring P Diddy/Jagged Edge)

(概説)

HIPHOP好きにはお馴染みなFabolousの二枚目!独特の無機質で淡々としたRapが特徴的なのだが、そのRapが楽曲と合わさると最強の強さを発揮する。なんとも面白い声の持ち主で、それだけで、聞くものの耳を捉えて離しません。今作では、前作の成功から、様々なアーティストが参加するこちになりました。上を見てもらえればわかりますが、Lil’Mo、Snoop Dogg、Missy Elliot、Ashanti、Mary J.Blige、Styles、Jadakiss、M.O.P、そして、Jagged Edgeまで、HIPHOP、R&Bの大御所がずらりとならんでいます。それほど彼の声は魅力的であり、素質に恵まれているアーティストなのです。
 彼の声というのは、どちらかといえば、力がなく聞こえが悪いが脱力感たっぷりな声でRapするのである。でも、それが逆にCoolに感じることが多く(この辺はトラックやプロデューサーの力であろうプロデューサーはあのDJ CLUEである)、不思議と聞いているうちに引き込まれてしまう。言葉遊びも巧みで遊び心に溢れたOne Onlyな存在のRapperと言えるだろう。
 今作では、何といっても嬉しいのが、Barber Shopのサントラでしか聞けなかった、Trade It All, Pt.2 (featuring P Diddy/Jagged Edge)が聞けることであろう。ここでのJagged Edgeのカッコよさは凄まじいです。ボーカルグループの中でもここまでUPでカッコいい歌えるアーティストって他にいないと思います。その他のGuest陣の働きもよくLil’ Moとの相性は抜群です。Mike Shoreyもいい歌声披露しているし、Missyもすごいです。Ashati、Mary J. Bligeなどの歌い手は、これでもかと自分の力を見せ付けています。でも、それに負けない強烈な癖のあるでも、なんか聞きやすいFabolousの楽しくなるRapとFlowと、聞くだけで楽しくさせてくれるサウンドがこのアルバムを盛り上げます。
今年前半のHIPHOP作品としてはオススメです。
オススメ:(2),(3),(5),(9),(10),(11),(17),(20)

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Rhymester / グレイゾーン

01.スタンバイチューン
02.ライムスター曰く
03.現金に体を張れ
04.JIN’s ROOM
05.ザ・グレード・アマチュアリズム
06.だから私は酒を呑む
07.911エブリディ
08.フォロー・ザ・リーダー
09.BIG MOUTH
10.スロー・ラーナー
11.おぼえてない
12.4’13”
13.グレイゾーン
14.WELCOME 2 MY ROOM

(総評)

キングオブステージことライムスターの待望の最新アルバムです!前作も味があって、いい作品だったのですが、今回はもっと格段にやばいチューンが満載です。Rhymesterらしくサンプリングをたくさん使って、ベースの音がかなり使われていて、Deepでカッコいいサウンドになっています。特に今回はリリックがかなり考えられてて、面白いなーとおもうところが多いです。まじめな部分も、ちょっとおちゃらけた部分もあったりして、じっくりとリリックを聞きながら聞きたい一枚です。盛り上がること必死な一枚!
まず、5曲目「ザ・グレート・アマチュアリズム」のカッコいいことといったら、たまりません。PVでもB-BOYのダンサーをfeaturして、かなり盛り上がるようになっているし、こんなにキャリアがあってもしっかり現場主義だってところがカッコいいんです。また「ライムスター曰く」「グレイゾーン」など彼らの今とこれからを述べた曲では、その個性がなくなることはなく、これからもライムスターは面白い曲を届けてくれるなという安心感を与えてくれます。その他にもリリック的には今回は社会のことというか、もっとも身近な視点で、様々な問題(特に戦争ですが)を見ているのが面白いなと思います。「911エブリディ」など、市民的な視点で、悪いとわかっちゃいるが、どうしようもないしという多くの人の心理を痛切に描いていて、面白い。社会風刺的な一面もあるのも、彼らの年齢的な成長とあいまって非常におもしろいなーと思います。その他にもいろいろと面白いリリックが多く、よく聞くといいこといってんなーと思います。もちろんそんな真面目一辺倒でいける人たちではないので、「JIN’S ROOM」などのJINさんのやりすぎ度合いで笑わせてくれたり、「おぼえてない」みたいなひたすら面白い笑える曲もあったりして、「BIG MOUTH」なんてかなりスキルの高い曲もあったりアルバムのトータルバランス的に長く聞けるいいアルバムだと思います。HIPHOPは主張することがなければ成り立たない文化ですが、30代の3人が作り出すこのアルバムは彼らのまさに今のリアリティーを表現している傑作でしょう。
オススメ:(5),(7),(10),(13),(1),(3),(4),(9),(11)

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