Kalassy Nikoff [NEVER GONNA STOP/THAT GIRL]

(概説)

ついに、あのAK-69こと、Kalassy Nikoffがソロデビュー!去年名古屋のHIPHOPシーンで衝撃的なアルバムを出した、B-NINJAH&AK-69のメンバーのHIPHOPラッパーAK-69こと、シンガー名Kalassy Nikoffがシンガーとしてソロデビューしました。そのB-NINJAH&AK-69のアルバム「Da Real Thing From the street」の一曲「Moving On Remix」は、名曲中の名曲で、Kalassy Nikoffの歌声が存分に楽しめる曲になっています。そんな彼の歌声はRapperでもあるので、力強くもありますが、透き通る透明感と力強さの絶妙さがなんともいえないかっこいい声なのです!R&B好きには、きっと訴えかけるものがあると思います。今作では、ただの歌モノというよりは、彼のHIPHOPをきちんとバックグラウンドにおいて、Rapと歌を絶妙に絡めていきます。なんか、西海岸の雰囲気がぷんぷんしてきて、Nate Doggほどモッタリした声じゃないのですが、それぐらいHIPHOPと歌モノとのバランスが取れていてすばらしい作品です!歌詞も名古屋弁が入ってても面白いし、ちょっとHIPHOPサウンドでがっちりと歌えるシンガーを探してる人にはオススメ~。

曲紹介

1曲目『Never Gonna Stop』

ProducerはあのDJ PMX(for DS455)が行なっており、もうウェッサイって雰囲気がかなり出ているかっこいいHIPHOPサウンドで、サビから力強く歌っていきます。そして、Rapっぽい感じで歌っていくのが、かっこいいのです!でも、歌詞はデビューシングルとしてふさわしい自問自答な問答と力強い歌で食っていく誓いを高らかと歌い上げています。名古屋弁で思いっきり歌っていますが、そんなのぜんぜん気にならないぐらい耳になじみます。

2曲目『THAT GIRL』

こちらの方が、Kalassy Nikoffの独特なファルセットが堪能できるし、掛け合い的な歌声があって、面白いですね!しかも、男の視点からみた女性との愛に落ちる雰囲気の歌詞もいい感じです。ファルセットで聞かせて、低音の地声でかっこよく聞き手をうならせていきます。うーん、この方の歌声はいいですなー。非常にこのAK-69の等身大の表情が伺えるリリックも見逃せません。ねえちゃんって歌っているのが、なんかほほえましい。僕はこっちのほうが好きですねー。かっこいいですわ。

www.msrecord.co.jp/bnak/main.html

TERRELL / TERRELL

01.INTRO
02.MAKING NOISE
03.MAKES NO SENSE
04.I CHEATED
05.ONLY ONE
06.THINKING ABOUT YOU
07.BABY U DON’T LOVE ME
08.THE ONE I LOVE
09.MATTER OF TIME
10.HARD FOR ME11.NEVER STRAY (INTERLUDE)
12.WITH ME
13.EVERYTHING
14.OUR LOVE TONITE (INTERLUDE)
15.LOVE
16.COME INSIDE
17.INTERLUDE
18.GOSPEL INTERLUDE feat.VANESA BELL ARMSTRONG
19.I SHALL

(総評)

2004年の最高峰ともいうべき超絶脳天直撃シャウトが聞ける一枚がこれ!!!シャウトってただがなるだけではなく、感情を露呈するかのように搾り出すシャウトを聞いたことがありますか?まさにそんな切ないほどのテナーシャウトをほぼ全部の曲で聞かせてくれるアーティストがTERRELL!彼の歌いっぷりがこのアルバムの全てを物語っています。まさに搾り出すかのような切なげなシャウト、感情に任せまくった脳天直撃系シャウト、絶妙にビブラートも効かせたり、ボコーダーなども上手く使ったり、それぞれを使い分けながらも、そのほとんどをアドリブのように複雑にMainのメロディーに絡めながら吼えまくるのです。もうその歌声がなんともSEXYでいて、吼えれば吼えるほど腰に来ちゃいます!しかも、音を外したり、ん?って思うようなところがまったくない、直感的に一番いいシャウトのパターンを探り当ててしまう才能!これが本当に凄いのです。それに、微妙に揺れる歌声なので、本当に歌声そのものがSEXYなのです!いやー絶対聞いた方がいいですよ。これの歌声に惚れましたわ!
サウンド的には90年代後半のR&Bが好きな人なら絶対好きっていうか思わずにんまりしてしまうような、打ち込みなサウンドや、しっとりとしつつも熱いBalladなど、アルバム全体から、熱気がムンムンと感じられます。こらー間近でこんなに風な曲たちを歌われたら泣きますよ。2曲目「Making Noise」や「Makes No Sense」という前半のUPのカッコよさで気持ちを持っていかれちゃいます。そして後半に近づくにつれ熱さを増していくバラードの素晴らしさ!一、二曲じゃないんですよ、いい曲が。本当に素晴らしいメロディーラインを作ることにかけても、才能があるなーと感じてしまいます。後半のSlow群の素晴らしさは、もう今年度No.1!特に、「Love」での最初のやっちゃってくれてるシャウトっぷりに悶絶です・・・卒倒して後ろに倒れそうですよ。そのほかにもHOOKのメロディーがステキな「Thinking About You」中盤のバラードの盛り上がりを見せる「THE ONE I LOVE」,「MATTER OF TIME」,「HARD FOR ME」そして、正統派なバラッド「EVERYTHING」でしっかりと聞かせてくれるバラード構成にはあまりのセクシーさと切なさにメロメロです。そして、「WITH ME」でJazzyに聞かせてくれたりや「I SHALL」などのもろゴスペルな曲もあったり、アルバムとしての幅もあります!ただ、全体の統一感が乱されるということはなく、盛り上がりとシットリした感じを繰り返しながらも、統一感の取れた一枚として聞かせてくれます。これほどの曲数を飽きさせることもなく聞かせてくれるのもうれしいところです!
カマDはですねー、こういうフェイクが上手い人って好きなんですよねー。TOSHI KUBOTAもそうなのですが、誰も真似できないような絶妙なフェイクやシャウト、複雑なそのラインがもうたまらんのですよねー。このTERRELLも、感情丸出しでシャウトしながらも、複雑でいて音を外さずにフェイク気味にシャウトをかましまくる様がなんともだぶるのですよね~。TOSHIはシャウトはあまりしないって点ではかなり違うのですが、このTERRELLのフェイク気味なシャウトでのアドリブの強さ!これは凄いと思います。それがこの人を一押しする理由です。本当に素晴らしいですよ!しかもボコーダーが使いすぎずに絶妙なところで入ってくるのもうれしいところです。
2004年のNo.1といっても過言ではないぐらいの作品です。ぜひ購入して聞いてみましょう。
オススメ:(15),(2),(3),(5),(6),(8),(9),(10),(12),(13),(16)

続きを読む

James Lee / James Lee

01.Betta
02.Jan’t let it go
03.Whatcha gonna do feat.Bristal
04.Take what’s yours
05.Whatever comes to mind

(総評)

James Leeという新人アーティストのデビュー盤!Joeのような丁寧にSEXYに歌っていくタイプのアーティストで、やさしいテナーボイスで、うっとりとさせられます。かなり吼えたりもするタイプで、さらにピアノの弾き語りもやったりとなかなか楽しませてくれます!なんといってもその歌声と歌のうまさが魅力なのですが、なかなかこういう最近歌がうまいと思わせる歌声の人で、いい歌を歌う人って少なくなってきていて、最近はフィリーソウルや、ほんとにDonnieのようなSOUL臭いアーティストではいい人が多いのですが、ソロでJoeタイプの丁寧に歌いこめる人物ってしばらく出てないので、これはうれしい収穫です!
この盤自体はアルバムではなく、5曲入りのマキシみたいな感じなのですが、その5曲がしっかりと主張しあっていて、下手な10数曲入りアルバムなんかよりも厚みがあるすばらしい盤に仕上がっています。1曲目ですばらしい歌声を聞かせて、2曲目で今風のトラックにも乗れて吼えれることを証明し、さらにこういうタイプが苦手とするHIPHOPトラックでもがんばれるところを3曲目で見せてくれます。そして、4曲目で歌のうまさ、バラードでの相性のよさを見せつけ5曲目で弾き語りで、さらなる彼の奥行きを見せてくれます!
本当にアルバムが聞きたいなーと思わせる出来です!ぜひアルバムが出てほしかったなー。2005年以降に期待しましょう!安いですし、持っていて損はないですよ!

続きを読む

TQ / Listen…

01.Intro
02.Right On
03.Listen
04.Sista
05.Fly
06.Call Me
07.Gne But Not Forgotten
08.Angela Jones
09.What U Got
10.Relax
11.Until
12.Adore

(総評)

西海岸といえば、Nate Dogg、LVなど代表的なシンガーはたくさんいますが、その中でも異彩を放っているのが、TQ!独特の歌モノとしての綺麗な歌声もできつつRapっぽくも歌える人で、今ではCash Monneyなどと仲良くよく仕事をしていました。この3作目が出るまでは、かなりのR&Bとしての作品としても西海岸サウンドとしても良質な作品を残していながら、HIPHOP方面以外からは話題にあまり上がらなかった不遇な人なのですが、この3作目にして、R&Bの作品としてかなり聞かせてくれるすばらしい一枚をドロップしてくれました!カマD的に、とてもいつも気になる好きなアーティストで、シャウトやサウンド的な独特のセンスがたまらない一人です。声的には誰にでもオススメできるアーティストではないのですが、個人的に密かな愛聴アーティストですね。
彼の歌声は、パワフルっていうよりは、細いイメージが強く、美しいというよりは、荒削りなところがあるのですが、歌声じゃないサウンドへの声の乗せ方の妙技を常に見せてくれます。なので、ウエッサイサウンドのようなHIPHOPものとしては面白いけど、R&Bものとしては単調になりがちなサウンドの中でも、その存在感と歌モノとしての楽しみをたっぷりと示してくれるような曲を披露してくれます。ストレートにパワフルなバリトンボイスが好きっていうような人には、物足りなく感じるかもしれませんが、こういうR&Bを聞くことで、R&Bに対する広がりをもてる一枚です!
曲的にはやはり2曲目「Right On」「Listen」の上げめな曲でこそ、そのリズム感覚とリズムに上手くフレーズを乗せるTQのセンスの良さが存分に発揮されていて楽しめます!特に3曲目でのピアノの跳ね具合とそれに絡むTQのメロディーがカッコいいんです!オススメですよー!あと12曲目はPrinceのカバーでなんか、今までのTQのイメージを覆す一曲でなんですよね。彼の新たな感想を感じさせる第3作目です。
このまま西海岸の人たちと仲良くして作品をコンスタントに出しつづけてほしいアーティストの一人です。ちなみに彼のオススメ曲は、「Better Days (Full Crew REMIX)」,「Somebody’s Watching Me」,「Bye Bye Baby (Chris Liggio REMIX)」「My Melody」っていう曲たちです。どれもソロアルバムにはない、サントラやLPのカップリングなどなのですが、本当にこの人はリミックスがカッコいいので、このアルバムでもLISTENあたりのREMIXを期待してしまいます。気になる方は探してみてくださいね。
オススメ:(2),(3),(6),(7),(8)

続きを読む

Mario Winans / Hurt No More

01.Ready for Love (Interlude)
02.Never Really was
03.I Don’t Wanna Know feat.ENYA and P.DIDDY
04.You Knew feat.SLIM
05.How I Made It feat.Loon
06.Already Know (Interlude)
07.3 Days Ago
08.What’s Wrong With Me
09.Can’t Judge Me
10.Disbelief
11.Enough (Interlude)
12.Pretty Girl Bullsh*t feat. Foxy Brown
13.This The Thanks I Get feat.Black Rob
14.I Got You Babe
15.So Fine
16.Should’ve Known
17.Turn Around

(総評)

ついにきましたー!というか信じられません!個人的にもR&Bの隠れた名盤は?と聴かれれば、まずその名前が挙げるのが、彼の1stアルバム「Story of My Heart」です。BeBe Winansの甥っ子でもあるゴスペル一家Winansファミリーの血筋を継ぐのですが、ゴスペルとはまったく違うSweetな歌声で、すばらしいメロディーセンスを持ったアーティストで、美しい楽曲の宝庫であるその1stアルバムはいまだに愛聴者がいるほどです。その後彼は1stアルバムでの素晴らしいメロディーセンスを買われ、Puff Daddy(P.Diddy)率いるBadBoyに入るのですが・・・ここから彼の運命は大きく変わり始めます。もともとプロデュース業に興味があったということもあり、どんどんとP.Diddyの元でプロデュースを重ねる中で、完全に裏方の人物に回ってしまい、もうR&Bファンは、彼のソロアルバムなんて、でないんだろうな・・・ちくしょうP.Diddyめ作品作らせやがれと思っていた人も多かったのですが(笑)。なんと1stアルバムから8年目にして2ndアルバムが出ることになりました。しかも、そのBadBoyでのProduce業を見せ付けるかのような、全曲セルフプロデュースのアルバムが。いやーたまりませんよ、またあのSweetな歌声と卓越したメロディーラインがもう一度聴けるなんて・・・
彼の歌声はSweetと言いましたが、それだけではなくどこか影のある艶がたまらなく、それを生かしきるメロディーラインを作り出すことにかけては、恐ろしいほどの才能を発揮します。一度聴いてインパクト勝負というのではなく、一度聞くとなぜかもう一度聴きたくなり、じわりじわり、じわりじわりと深みにはまって、大好きになってしまう。そんなボーカルなのです。このアルバムでもそれは発揮されていて、彼独自の力で素晴らしいメロディーラインを作り出しています。また、Debarge, Commodoresなどの曲をサンプリングなどもして、SOUL好きにも、おっと思わせる趣向が凝らされています。もちろんあのENYAの曲やMadonnaの曲をサンプリングしたりして話題になっていて、このアルバムは前作よりもより広いリスナーに聞かれるようになっているのも、彼のProducerとしての成長を感じさせます。でも、基本は前作で見せた、メロディーラインの見事さ!聞けば聞くほどはまっていきます。前作も10回ぐらい聞いたころからこの曲がいいなーと思わせるのもあったりして、今作でもそういう風な味わいのある作品に仕上がっています。ぜひぜひ今年の絶対に買っておくべき一枚です。長く愛聴できる一枚ですよ、オススメ!
オススメ:(15),(7),(17),(2),(3),(9),(8),(13),(4)

続きを読む