TERRELL / Plans

01.Plans
02.Baby I Swear
03.Beautiful Girl (Live) feat.SAMMY
04.Das My Girl
05.I Can Be Your Man
06.Heaven
07.Unhappy
08.For You
09.Work It Out
10.I Need Her
11.Black DDiamond feat.Vanessa Bell Armstrong
12.The Way I Love You

(総評)

インディーソウルをここまで押し上げた男!TERRELLの4枚目となる作品が届きました。もうその唯一無二の濃く素晴らしい歌声で、聞くものを昇天させてくれます。今回は内容もさることながら、そのジャケット!筋肉ジャケがR&Bでは定番となっていますが、それの理想系ともいえるほどに、見るものさえも魅了してくれます。そして、内容も黒く濃い熱い作品から、しっとり大人なセクシーさを見せ付けてくれるような作品まで、幅広い曲を聞かせてくれます。
プロデュースは、今作もいろんな方がしていますが、作詞・作曲に関しては、このTERRELLは自身でしていて、その素晴らしい作曲能力を披露してくれています。そんな中から、前作までにはなかったしっとりとした大人な雰囲気をもった曲が多くて、TERRELLの新たな魅力をまた見せてくれています。今までのようなシャウトを聞かせてくれるような、2曲目「Baby I Swear」や、10曲目「I Need Her」などで、シャウト好きの人も魅了しつつ、1曲目「Plans」で見せるようなシットリとした歌声のセクシーさをアピールしたような作品や、大人な一面を見せる「For You」もっと柔らかな今までにないシンプルな楽曲「Unhappy」声の良さだけに頼らずに軽快なアップサウンドで聞かせる4曲目「Das My Girl」など、様々な面を一枚で見せてくれています。ただ、今作は以前の3作品に比べて、どうも楽曲クオリティーというか音質のクオリティーが低いのと、OFFICIALでリリース情報があがらないのが、なんとも不安というか、本人の承諾を得た発売なのかな?と疑ってしまう部分もあるのと、そのOFFICIALのMYSPACEで聴けた、あまりにすごいシャウト系の歌が収録されていないのも、なんとももったいない・・・ある意味次回作を今すぐにでも出して欲しい!と思うようになってはいるのですが。そういう面で、新しいTERRELLの魅力を感じられてよかった反面、よくない面も出てしまった作品だなと思います。
本当に、TERRELLの作品というのは、インディーから出しながらも、歌以外にも音質楽曲ともにメジャークオリティーを誇っていたからこそインディーを代表するアーティストであったのに、とても残念。そういう意味でも、MYSPACEでの曲も含めて、きちんとした形でのリリースを今後されることを望んでいます!
TERRELLなら、もっともっとすげーアルバムが作れるだろう!っていうファンならではの、惜しさみたいのはあるのですが、トータルバランス的に考えて、下手なメジャー作品を凌駕する作品であることは変わりなく、とてもメジャーでは出せない、黒さ濃さみたいなのが、滲み出ている作品になっています!2006年チェックを外してはいけない一品です!オススメ:(2),(10),(12),(8),(1),(4),(6)

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Jahah / The Melting Pod

01. Soul Music
02. Get On the Floor
03. Move Shake Bounce
04. Caramel Honey Brown
05. Reverse
06. Call Me
07. I Shouldn’t Be
08. Come Inside
09. A Fool
10. Wouldn’t Be Right
11. On Fire
12.You Got It feat Frank Gaudy
13. Is What It Is feat Frank Gaudy
14.This Ain’t Living
15. Call Me (Sol Classic Remix)
16. Back in the day (T-SK Remix)

(総評)

2006年USインディーソウルの新星として日本デビューしたJahahが早くも1年ぶりとなるアルバムをリリース!Jahahは、アトランタというR&BやHIPHOPの盛んな土地で活躍し、様々なアーティスト達の影響を感じさせながら、彼独自のオリジナリティー溢れるメロディーと歌声、さらに生音を主体としたHIPHOPやオーガニックなR&Bチューンなど多彩なサウンドで話題となったアーティストです。
そんな彼が、前作にも増して、彼らしいオーガニックなR&BとHIPHOPの融合に磨きをかけ、様々な音楽要素がひしめき合い、そこにリズムと歌が積み重なりあって、彼の魅力をより深く引き出した一枚がこの”The Melting Pod”です。Jahahは、メジャーよりも遥かに個性的なアーティストが活躍するUSインディーソウルの中でも、HIPHOPテイストが入ったオーガニックなサウンドと、突き抜けるシャウトからラップまでこなす幅広い歌声で、他とは一線を画す魅力を見せ続けています。さらに地元の仲間でもあるHIPHOPバンドAFARとアルバムを通して、HIPHOPのビートの上で自在に歌とRap操る幅広い音楽性を身に付け、ソウルフルで温かみのある曲、激しくFUNKYなアップ、さらにはHIPHOPバンドを従えた遊び心溢れるような一曲まで歌いこなしていきます。そんなエッジが効いた多様な楽曲の中でも、独特な少し乾いた響きを持ちながらも豊かさを感じさせる歌声がアルバムに芯を持たせてくれて、Jahahの存在感を強烈にアピールしているのです!これほど多彩なアルバムを1年という短期間でリリースできることが、アイデアを豊富で多作なJahahの素晴らしさと、さらには現在のメジャーシーンにはないインディーソウルという自由な制約のない世界の魅力をも感じさせます。
今作は前作” Mamas Only Son”のオーガニック中心のサウンドを周到した、温かみあるソウルフルな”SOUL MUSIC”、美しいメロディーが耳に残る”Call Me”、さらには熱を帯びたパワフルなボーカルに圧倒される”On Fire”など、彼本来の”歌”の魅力を見せながらも、アルバム全体的には軽快で思わず踊り出したくなる曲で魅了していきます!本当にUPサウンドの出来は前作以上で、一緒になって叫びたくなるようなキャッチ-なUPサウンド”Move Shake Bounce”を筆頭に軽快な楽曲を次々とかまして盛り上げます。HIPHOPサウンドにFrank Gaudyの軽快なMCがのった病み付きになる遊び心が溢れる”You Got It”や、バンドと掛け合いながら一緒に歌って盛り上がる是非ライブで体感したい”Reverse”と、ライブ栄えするUPサウンドを数多く収録しているのです。さらには、日本盤独自のT-SKによるREMIX曲”Back In The Day”も、アコースティックなサウンドでJahahの歌の美しさを引き立てています!本当に多様な曲が一枚のアルバムに集まっています。 ループトラック中心でありながら、その単調さを感じさせない豊かなメロディーセンスと絶妙のバランス感覚、さらに基本的な歌声の素晴らしさをもったアーティストへと成長を遂げたJahahを感じてください!R&B、HIPHOP問わずに聞けるソウルフルな統一感がありながらも、個性的な曲たちが見事に集合し詰めあわさったMelting Podというタイトルが相応しい一枚に仕上がっています。さあ、今最も勢いがあるインディーソウルのアーティストの粒ぞろいの曲たちを堪能してください。
オススメ:(3),(5),(6),(7),(12),(16)

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Jason Little / COME BACK

(概説)

元Ol SkoolのJason Littleが、ついにシングルをリリース!そのソロになってからの大きく成長を遂げた力強い歌声はインディーズファンの間でも話題になっていて、いまかいまかとアルバムリリースが待たれているインディーズシーン待望の星でもあります。そうして、このシングルではそのシャウターとしての気質を遺憾なく発揮して、これでもかとサウンドの上を暴れまわっています。ひさびさにこれほどにシャウトする一曲を聞きました!しかもそのシャウトどれもがセンスがいいからたまりません!バリトンシャウター好きにはたまらない一曲に仕上がっています!もともと第二次Ol Skoolのメンバーで、Ol Skool自体はスウィートな歌声が多かったので、これほどのシャウターに彼が成長するとは誰も思わなかったことでしょう。ホントこの声を駆使して、アルバム作って欲しいものです!

MYSPACE

Gordon Chambers / Love Song

01.The Next Time
02.Stay Together
03.To Love Again feat.Ledisi
04.Stay
05.Get To Know
06.I Wish I Was In Love
07.Unfair
08.Violins
09.By gones
10.By My Side
11.If You Love Me
12.Still Blessing Me feat.Melonie Daniels
13.If it Wasn’t For Your Love
14.Dedication

(総評)

2005年突如インディーズから、アルバムを出し話題になった有名プロデューサーGordon Chambersが二枚目のアルバムをリリース!これが、前作を凌駕する傑作アルバムなのです!前作も美メロ満載の極上盤で、そのサウンドプロダクションの素晴らしさがプロデューサー作品らしかったのですが、それに輪をかけて、今作は、歌自体の成長が目覚しい!!!もう、特に美メロ曲で見せてくれるシャウトが本当に魅力的なのです!これにはもう驚いてしまいました。もう一曲目の「The Next Time」の伸びやかな歌声からして、もう驚きを隠せません!特に溜め込んでシャウトしてみせる時の、どこまでの伸びやかな歌声!豊かな声量!どれもが、彼がシンガーとしても一流であることを証明しています!もちろん前作でも十分にプロデューサーなのにうまいなーと思わせていましたが、それ以上に驚愕のシンガーとしての成長を見せてくれるのです!この力強いシャウト、艶やかな歌声、そしてプロデューサーの実績からくる安定感のある美メロサウンド!どれもが、一級品のR&Bアルバムであることを強烈にリスナーに印象付けます。安定感と強烈な個性!それに圧倒されてしまいます・・・
Gordon Chambersといえば、多少の楽曲への興味がある人であれば、知らない人はいないというほどに、素晴らしいプロデューサーなのですが、初期は、大御所の美メロサウンドプロデューサーのBarry J. Eastmondと多くの名曲を作っているプロデューサーとして徐々に頭角をあらわしていました、そして、やっぱり代表曲はBrownstoneへ提供した「If You Love Me」!この曲は本当に、多くの人に愛され、90年代の魅力的な一曲として未だに語り継がれているのです。そして、僕が大好きなSilkの名曲中の名曲「Please Don’t Go」も手がけているプロデューサー、それほどのプロデューサが出したアルバムに間違いはないのですが、やはりそういう楽曲への安心感があってこそ、あの歌のうまさが生きて来るのです!ホントあのアーティストもあのアーティストも!っていうほどに、多くのアーティストと曲作りをして美メロ曲を多く残しているプロデューサーなのです。
そして今作では、Ledisi、Melonie Danielsなどの実力派の女性シンガーを迎え、さらに話題の新人Ryan Shawも迎えて、様々なセルフカバーを含む多くのカバー曲を披露してくれます。Brownstoneの「If You Love Me」の見事なセフルカバーがもっとも素晴らしいのですが、それ以外にも、Heather Headly「If It Wasn’t For Your Love」と見事なセルフカバーを見せ、それ以外にもTemptationsの「Stay Together」、Blackstreetの「Bygones」、Dave HollisterとJ Mossの「Still Blessing Me」などわりと最近の曲のカバーなども見せてくれたり、様々な曲調の曲たちをGordon Chambersらしい美メロ感覚で時に繊細に時に豪快に見事にカバーしてくれます!オリジナルでも、一曲目「The Next Time」では美しいメロディーにのって豪快で見事な歌唱を聞かせてくれ、素晴らしい盟友Barry J Eastmondとの曲作5曲目「Get To Know」ではもう涙を誘うほどの美メロで魅了していきます。さらにLedisiとの「To Love Again」ではセクシーな歌を披露して、素晴らしいデュエットを見せてくれます!そのほかにも、切なげな7曲目「Unfair」、有名プロデューサーTroy Taylorとの曲作「Violins」など、ドラスティックなオリジナルの名曲もずらりと並んでいて、全ての曲が本当に聞き逃せない曲ばかりになっています。ホント最後まで目が離せません!カバー、セルフカバー、オリジナルと様々な楽曲が並んでいるにも関わらず、ドラスティックで聞かせてくれる統一感あるアルバムに仕上がっているのは、このGordon Chambersのバランス感覚に他ならないでしょう!本当に素晴らしいプロデューサーです!2007年の名盤というに相応しい作品です!
それほどに完成度が高いこの2ndアルバムを日本のレコード会社もほおっておけないようで、この2枚目は日本のコロンビアレコードも注目したみたいで、大々的にHPがつくられているので、Gordon Chambersのプロデューサーとしての歴史を知りたい人は、こちらを見てもらえると素晴らしさがよくわかると思います。
あえて、このアルバムは、UKではDomeレコードが、USでは、インディーズとして売り出されているのが、僕はこの歌うことは楽しみでやっているっていう感じがでてて、Gordon Chambersらしい感じがします。さらに、きちんと、クレジットの最後にLutherとGeraldへ一言手向けがかいてあるのが、古くから活躍するプロデューサーだよなと再確認させられます。2007年の傑作の一枚となることは間違いない一枚です。是非手にとってくださいね!
オススメ:(1),(11),(7),(8),(2),(3),(5),(10)

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alvin frazier / Love & Faith: Volume 1

01.Radio Interview
02.Star
03.Beautiful
04.It Don’t Matter
05.I Miss You
06.Recognize
07.Just the Way You Are
08.Two of a Kind
09.Latin Freestyle (interlude)
10.There is a Love
11.No Doubt
12.Guiding Force (unplugged)
13.About Love
14.So Glad Pts. 1 & 2
15.What About Us?
16.Closing Prayer

(総評)

実質の発売は2006年ですが未だに話題になっていない、とても上質な一枚!ゴスペルコンテンポラリーにカテゴライズされながらも、そんなところを微塵も感じさせないアコースティックなサウンドを軸としたとても上質な音楽性と艶のある伸びやかなボーカルを武器に、現行シーンのアーティストでもなかなか見られない上質でメローな作品を作り上げているシンガーソングライターの登場です!全ての楽曲や歌リリックを担当するマルチタレントぶりを発揮していて、近年見ることは少なくなった自作自演家でもあります!
alvin frazierは、オハイオで生まれ母親が教会ゴスペルのドラマーで、父親がシンガーという音楽一家で育ち、早くからその才能を発揮し、ピアノギターなどほぼ全ての楽器を扱い、作詞作曲においても、早くからその才能に華を咲かせていました。そんな才能溢れる青年の送る1stアルバムがこの「Love & Faith Volume 1」なのですが、とても1stアルバムとは思えない、洗練されたその音と、歌のうまさとその自然と溢れる余裕みたいなものは、本当の意味で彼がシンガーソングライターとしてすでにある程度の完成を見せていることを示しています。時にJOEのようなセクシーさを持ち合わせながら、敬虔なクリスチャンらしい真摯な歌を聞かせてくれる艶のあるテナーボイスボーカルがなんともたまりません。 全体的には、アップもスローも適度に聞かせるバランスのよさもあって、アップでは特にファンキーな面を見せつつも、alvinらしい上質な歌も聞かせてくれていて、なかなかのバランス感覚の持ち主だなと思わせてくれます!どの曲も3分弱と短いながらも、メロディーメイクが洗練されているせいなのか、耳に残るし覚えてしまい、また聞きたくなるような感じがします。そして、アップでもスローでも上質な雰囲気を決して失わなわずに、ファンキーでいて柔らかい独特な音世界を表現して食えています!とても華麗で美しいメロディーが心を洗っていきます・・・特に3曲目「Beautiful」は涙無しには聞けないようなどこか切なく淡い雰囲気と本当に美ししぎるメロディーにやられてしまいます。ファンキーさは2曲目「Star」で存分に見せて聞き手を躍らせ、6曲目「Recognize」では彼の激しさも感じさせ、14曲目「So Glad Pts. 1 & 2」では、遊び心さえ見せる余裕で、軽快でリズミカルなAlvinのノリのよさをこれでもかと見せてくれます!アップといっても全体的にはファンキーな雰囲気はもっているけど、どこか上品な気持ちさえ感じさせてれています。本当にアルバムのトータルバランス的にも素晴らしくて、決して歌声がパワフルだとかインパクトがあるというわけではないのですが、どこか心に残る一枚に仕上がっています!本当にどの曲もゆっくり聞けば聞くほどに魅力がよくわかっていくような味わい深い曲たちが並んでいます。
また新たなシンガーソングライターが現れたなと感じさせるにたる名盤の登場です!
オススメ:(14),(6),(2),(5),(3),(4),(7),(8),(11),(12),(13)

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