Jahah / The Melting Pod

01. Soul Music
02. Get On the Floor
03. Move Shake Bounce
04. Caramel Honey Brown
05. Reverse
06. Call Me
07. I Shouldn’t Be
08. Come Inside
09. A Fool
10. Wouldn’t Be Right
11. On Fire
12.You Got It feat Frank Gaudy
13. Is What It Is feat Frank Gaudy
14.This Ain’t Living
15. Call Me (Sol Classic Remix)
16. Back in the day (T-SK Remix)

(総評)

2006年USインディーソウルの新星として日本デビューしたJahahが早くも1年ぶりとなるアルバムをリリース!Jahahは、アトランタというR&BやHIPHOPの盛んな土地で活躍し、様々なアーティスト達の影響を感じさせながら、彼独自のオリジナリティー溢れるメロディーと歌声、さらに生音を主体としたHIPHOPやオーガニックなR&Bチューンなど多彩なサウンドで話題となったアーティストです。
そんな彼が、前作にも増して、彼らしいオーガニックなR&BとHIPHOPの融合に磨きをかけ、様々な音楽要素がひしめき合い、そこにリズムと歌が積み重なりあって、彼の魅力をより深く引き出した一枚がこの”The Melting Pod”です。Jahahは、メジャーよりも遥かに個性的なアーティストが活躍するUSインディーソウルの中でも、HIPHOPテイストが入ったオーガニックなサウンドと、突き抜けるシャウトからラップまでこなす幅広い歌声で、他とは一線を画す魅力を見せ続けています。さらに地元の仲間でもあるHIPHOPバンドAFARとアルバムを通して、HIPHOPのビートの上で自在に歌とRap操る幅広い音楽性を身に付け、ソウルフルで温かみのある曲、激しくFUNKYなアップ、さらにはHIPHOPバンドを従えた遊び心溢れるような一曲まで歌いこなしていきます。そんなエッジが効いた多様な楽曲の中でも、独特な少し乾いた響きを持ちながらも豊かさを感じさせる歌声がアルバムに芯を持たせてくれて、Jahahの存在感を強烈にアピールしているのです!これほど多彩なアルバムを1年という短期間でリリースできることが、アイデアを豊富で多作なJahahの素晴らしさと、さらには現在のメジャーシーンにはないインディーソウルという自由な制約のない世界の魅力をも感じさせます。
今作は前作” Mamas Only Son”のオーガニック中心のサウンドを周到した、温かみあるソウルフルな”SOUL MUSIC”、美しいメロディーが耳に残る”Call Me”、さらには熱を帯びたパワフルなボーカルに圧倒される”On Fire”など、彼本来の”歌”の魅力を見せながらも、アルバム全体的には軽快で思わず踊り出したくなる曲で魅了していきます!本当にUPサウンドの出来は前作以上で、一緒になって叫びたくなるようなキャッチ-なUPサウンド”Move Shake Bounce”を筆頭に軽快な楽曲を次々とかまして盛り上げます。HIPHOPサウンドにFrank Gaudyの軽快なMCがのった病み付きになる遊び心が溢れる”You Got It”や、バンドと掛け合いながら一緒に歌って盛り上がる是非ライブで体感したい”Reverse”と、ライブ栄えするUPサウンドを数多く収録しているのです。さらには、日本盤独自のT-SKによるREMIX曲”Back In The Day”も、アコースティックなサウンドでJahahの歌の美しさを引き立てています!本当に多様な曲が一枚のアルバムに集まっています。 ループトラック中心でありながら、その単調さを感じさせない豊かなメロディーセンスと絶妙のバランス感覚、さらに基本的な歌声の素晴らしさをもったアーティストへと成長を遂げたJahahを感じてください!R&B、HIPHOP問わずに聞けるソウルフルな統一感がありながらも、個性的な曲たちが見事に集合し詰めあわさったMelting Podというタイトルが相応しい一枚に仕上がっています。さあ、今最も勢いがあるインディーソウルのアーティストの粒ぞろいの曲たちを堪能してください。
オススメ:(3),(5),(6),(7),(12),(16)

(曲解説)

01. Soul Music

ゆったりとした柔らかいビートに乗っかって、穏やかに歌っていくJahah!まさにSOUL MUSICというタイトルがぴったりな、緩いグルーブに体を揺らされます。柔らかい中にキラッとした美しさがあるサウンドもなかなかです。オーガニックな雰囲気が気持ちが良いです。

02. Get On the Floor

軽快な掛け合いから勢いよく始まる一曲!体が自然と踊り出すようなバンドサウンドにのって、Jahahも気持ちよく歌い上げていきます。軽快なビートと一緒に歌って手を叩きたくなるようなライブ向きな一曲です!Jahahのライブがあったら是非この曲は聞きたいですね。一緒に盛り上がれそうです!

03. Move Shake Bounce(features Dirty Jargon)

さらに盛り上げるパワフルなHiphopど真ん中のUPサウンドが続きます!そのサウンドに絶妙の合いの手を交えて、歌いこんでいくJahahの見事な歌と、ちょっとおちゃらけたような愉快なRapがうきうきさせてくれます!最初のシャウトなんて、思わず一緒におぉ~!と叫びたくなるようです!軽快なHIPHOPビートがHIPHOPバンドのAfarと作品を出した経験を感じさせます!思いっきり上げてくれる曲で、畳み掛けるように盛り上がっていく歌とサウンドと、Rapが見事に融合したこのアルバム随一のParty Tuneです!

04. Caramel Honey Brown

1stの代表曲Back in the Dayを髣髴とさせるフレーズから、一捻りいれたようなちょっと癖のある歌が面白い!この辺の一筋縄でいかないトラック作りと、フレーズの面白さを追求しているところは、さすがHIPHOPアーティストと常に一緒にやっているだけあるなと思わせます。あらっと思った瞬間に次はどうメロディーが変化していくんだろうと、もう引き込まれてしまいます。

05. Reverse

アルバムの中でも最高潮にノリが良くて、大ネタも随所に入れた、フロアを一気に暖める一曲!こういうちょっとソウルフルなアップサウンドでの一曲をやらせたら、右にでるものはいないのではないかと思わせるシンガーです!Jahahらしい軽快な歌いっぷりには惚れ込んでしまいます!一緒にららら~!と歌ってしまいましょう!

06. Call Me

スクラッチから軽快な曲にいくのかなと思わせて、一番美しいスロー曲をじっくりと聞かせてくれます。こういうスクラッチとか掛け声とかアクセント的な要素を入れるのがとても上手なアーティストで、それによってこの曲でもよりサビでのメロディーの美しさがより引き立つようになっています!エッジの聞いたバックサウンドが、スローな曲でも飽きさせずに引きつけて止みません!

07. I Shouldn’t Be

ミッドテンポなサウンドで、Jahahらしいオーガニックな雰囲気の楽曲をうまく歌いこんでいきます。前作よりもより鮮やかさと力強さを増したボーカルで、シャウトを絡めながら歌いこんでいきます!一緒にぐいぐい引き込まれていきますよ。トラックの構成も非常にHIPHOPらしいループトラックなのが、さすがJahahといった感じです。豊かな雰囲気の歌のメロディーで、HIPHOPっぽさを感じるのに、心地よく綺麗な曲です。

08. Come Inside

ギターがつまはじき、切なげなメロディーをうたっていくJahah・・・どこか苦しげな歌声が、たまらない!ハスキーな中に感情が詰まっている彼の歌声が、気持ちよく響きます!転調からの一気にシャウトを交えて歌い上げていく瞬間がたまらないほどの切なさを携えています。

09. A Fool

ここでは、温かみのあるソウルフルな雰囲気のループトラックにのって気持ちよく歌っていきます。こういうサウンド的には同じ方向性をもったまとまりの良さはあるのですが、それを感じさせない、ハスキーな中にも深みがあるJahahのボーカルの豊かさが、同じ方向性をもっていることで、余計に際立って感じることができます!Jahahの歌声がまさに曲のグルーブに変化を与えていて、面白く聞かせてくれます。

10. Wouldn’t Be Right

ここではサウンドからは思いも浮かばないメロディーでじっくりと歌ってくれます!こういうトラックからこういうメロディーが思いつくんだな~と思うと不思議に思えてきます。メロディーセンスの多彩さというのも感じさせてくれますよ!

11. On Fire

ちょっと熱くなりすぎた気分をちょっと抑えつつ、ループトラックにのってさらっとJahahらしいハスキーな歌声で歌っていくのですが、緩めなビートの中気だるげなRapを従えつつ、徐々にソウルフルに熱を帯びていくボーカルがかっこいい!この気だるい感じと熱いボーカルの対比が面白いのです。まさに熱い一曲です。最後には、力強いシャウトを交えて、まさに火のような歌声を見せてくれます。こういうRapも自身でできてしまうのが、Jahahのすばらしいところです!

12. You Got It(feat Frank Gaudy)

ゆる~い曲が続いたのを一気に切り裂くHIPHOP UPサウンド!軽快なRapがバックトラックを切り裂き、それにあわせて、Jahahもパワフルに思いっきり歌い上げていきます!こういうアップサウンドは、HIPHOPバンドと長らく付き合いがあるJahahだからこそできるオーガニックな雰囲気だけではないこの作品から出てきたどんどん新しいアイデアを感じさせる勢いがあります!一緒に手をあげて乗れる一曲ですよ。

13. Is What It Is feat Frank Gaudy

JahahのRapがHIPHOPトラックの中で気だるげに魅せ、ミッドテンポなトラックで、歌とRapを見事に使い分けて、彼がただのシンガーとは違う、マルチな魅力をもったアーティストであることを示してくれています!

14. This Ain’t Living

このアルバムには珍しいバラードなんですが、独特なフレーズがなんとも癖になります。オーガニックさというのをとても意識していて、美しいという寄りも、温かみがあったり、心地よい雰囲気を大事にしています!

15. Call Me (Sol Classic Remix)

このREMIXはこのアルバムの中では、なかなか美しさを追求したっていうよりはHIPHOP的なアプローチで耳に残るループサウンドが多いのですが、それに反してアコースティックなギターとピアノが紡ぎだす一番美しいバックサウンドで、ハスキーさの中に艶のあるJahahのシンガーとしての歌の魅力を感じさせてくれる、REMIXになっています。ループサウンドも、彼のどんなトラックをも、自分の物としてしまうっていう魅力を感じることはできるのですが、本来の歌のうまさはこういうバックトラックでこそ感じられますね!

16. Back in the day (T-SK Remix)

前作の代表曲「Back in the day」を元Very Phat SoulのT-SKがREMIX!これがなんとも浮遊感溢れるギターサウンドで、本来の美しいメロディーをより鮮明に浮き立たせています。レイドバック的なアプローチで、また違った一面を見せてくれ、アルバムのアクセント的な一曲になっています!

(Producer)

Jahah for JBerry Publishing:(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(9),(10),(11),(12),(13),(14) T-SK:(16)
Sol Classic (Double-S & T-SK):(15)

(LINK)

DAY TRACK

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