alvin frazier / Love & Faith: Volume 1

01.Radio Interview
02.Star
03.Beautiful
04.It Don’t Matter
05.I Miss You
06.Recognize
07.Just the Way You Are
08.Two of a Kind
09.Latin Freestyle (interlude)
10.There is a Love
11.No Doubt
12.Guiding Force (unplugged)
13.About Love
14.So Glad Pts. 1 & 2
15.What About Us?
16.Closing Prayer

(総評)

実質の発売は2006年ですが未だに話題になっていない、とても上質な一枚!ゴスペルコンテンポラリーにカテゴライズされながらも、そんなところを微塵も感じさせないアコースティックなサウンドを軸としたとても上質な音楽性と艶のある伸びやかなボーカルを武器に、現行シーンのアーティストでもなかなか見られない上質でメローな作品を作り上げているシンガーソングライターの登場です!全ての楽曲や歌リリックを担当するマルチタレントぶりを発揮していて、近年見ることは少なくなった自作自演家でもあります!
alvin frazierは、オハイオで生まれ母親が教会ゴスペルのドラマーで、父親がシンガーという音楽一家で育ち、早くからその才能を発揮し、ピアノギターなどほぼ全ての楽器を扱い、作詞作曲においても、早くからその才能に華を咲かせていました。そんな才能溢れる青年の送る1stアルバムがこの「Love & Faith Volume 1」なのですが、とても1stアルバムとは思えない、洗練されたその音と、歌のうまさとその自然と溢れる余裕みたいなものは、本当の意味で彼がシンガーソングライターとしてすでにある程度の完成を見せていることを示しています。時にJOEのようなセクシーさを持ち合わせながら、敬虔なクリスチャンらしい真摯な歌を聞かせてくれる艶のあるテナーボイスボーカルがなんともたまりません。 全体的には、アップもスローも適度に聞かせるバランスのよさもあって、アップでは特にファンキーな面を見せつつも、alvinらしい上質な歌も聞かせてくれていて、なかなかのバランス感覚の持ち主だなと思わせてくれます!どの曲も3分弱と短いながらも、メロディーメイクが洗練されているせいなのか、耳に残るし覚えてしまい、また聞きたくなるような感じがします。そして、アップでもスローでも上質な雰囲気を決して失わなわずに、ファンキーでいて柔らかい独特な音世界を表現して食えています!とても華麗で美しいメロディーが心を洗っていきます・・・特に3曲目「Beautiful」は涙無しには聞けないようなどこか切なく淡い雰囲気と本当に美ししぎるメロディーにやられてしまいます。ファンキーさは2曲目「Star」で存分に見せて聞き手を躍らせ、6曲目「Recognize」では彼の激しさも感じさせ、14曲目「So Glad Pts. 1 & 2」では、遊び心さえ見せる余裕で、軽快でリズミカルなAlvinのノリのよさをこれでもかと見せてくれます!アップといっても全体的にはファンキーな雰囲気はもっているけど、どこか上品な気持ちさえ感じさせてれています。本当にアルバムのトータルバランス的にも素晴らしくて、決して歌声がパワフルだとかインパクトがあるというわけではないのですが、どこか心に残る一枚に仕上がっています!本当にどの曲もゆっくり聞けば聞くほどに魅力がよくわかっていくような味わい深い曲たちが並んでいます。
また新たなシンガーソングライターが現れたなと感じさせるにたる名盤の登場です!
オススメ:(14),(6),(2),(5),(3),(4),(7),(8),(11),(12),(13)

(曲解説)

01.Radio Interview

最初のインタビューとしてはちょっと長すぎるんですが、バックサウンドが軽快でノリがいいので、聞き流す感じで聞けちゃうのが面白いところですよ!

02.Star

最初は軽快なサウンドとそのサビのメロディーで、ファンキーなグルーブで聞き手をのせて、Alvin Frazierらしさを表現していきます!この独特の上質感とファンキーグルーブにぐいぐいやられていきます!体が自然と揺れるような心地よさがもっています!

03.Beautiful

タイトルに相応しい美しいメロディーラインにノックアウトされます。透き通るような美しさをもった、どこか儚いAlvin Frazierの歌声はこういう曲調に最高にあっていて、思わず目を閉じて聞き入ってしまうことでしょう。淡く儚い切ないメロディーと美しい歌声がどこまでも伸びていきます。

04.It Don’t Matter

ゆったりとした中にも上質さを兼ね合わせていて、何の変哲もなさそうな中にもしっかりとした個性を持ち合わせたalvin frazierらしさみたいなものを感じさせます。メロディーも後半にいくほどに多彩になっていくなど、なかなか面白い曲の展開をします。

05.I Miss You

すごい上質な雰囲気を兼ね備えたサウンドと、柔らかなalvinのボーカルワークにウットリと心安らかに聞き入ってしまうような素晴らしい名曲です!過度な演出などなくアコースティックでシンプルでいながら、包み込まれるような大きさがあるサウンドと、それをそっと耳に届けてくれるボーカルの美しさと優しさに虜にされてしまいます。

06.Recognize

ここまでのゆったりした雰囲気を打ち破るかのような激しいファンキーなサウンドとアップなメロディーラインが実に軽快でカッコいい!一緒に歌いたくなるような、軽快さを持っていて、alvinの歌声もこういうフォーキーなファンキーサウンドに実に合っていて、Rahsaan Pattersonなどとも比較されるであろうほどの実力の持ち主であることを示しています。ここではRapperとも親和性を見せていて、ゆっくりとしたバラードだけじゃなくてHIPHOPサウンドでもいけるところを見せてくれています!

07.Just the Way You Are

またまたゆったりとした雰囲気の中にきちんと聞き手をひきつけるようなサビのメロディーを乗っけて魅了してくれます。ゆったりとした歌なのですが、サビに来るとフッと耳を傾けたくなるような上品なメロディーがたまりません!サックスも上品で楽曲にアクセントをつけてくれています!

08.Two of a Kind

ファルセット気味なサビの高いメロディーラインが美しく、ループするように聞き手を引き込んでいきます。この辺の中盤の楽曲の水準の高さには、舌を巻きます!

09.Latin Freestyle (interlude)

Interludeってかいてありますが、ちょっとラテンなビートにのりつつ、カッコいいメロディーでしっかり歌ってくれていて、途中で終わるのが惜しいほどに、クールでカッコよいので、惜しい!って思っちゃうほどです・・・もっと聞きたい!!!こういう軽やかさも持ち合わせているのが、Alvinの良さでもあります!

10.There is a Love

ここでは、軽快さを少し抑えてじっくりとゆっくりなメロディーで淡々と歌っていきます。物凄いドラスティックでもないし、しっとりとゆっくりと歌いこんでいくその真摯な姿勢が、逆に感動を与えてくれます。

11.No Doubt

ここでまた軽快なサウンドとメロディーに乗って、聞き手を躍らせてくれます!ストリングスが軽やかに鳴り、それにのって、豪快で洗練されたメロディーを聞き手にきかせてくれるのです、思わずカッコいいと溜息をもらしてしまいます。

12.Guiding Force (unplugged)

ここではじめてこのアルバムがゴスペルなのかもと思わせるきちんとしたバックコーラスが出てきます。でもそれはいかにもゴスペルというものではなく、あくまで最低限で、パワーだけでは決してもっていかない上品さを失わない綺麗なバックコーラスで、Alvinの歌声をより綺麗に聞かせてくれるようになっています!ピアノバックもとても緩やかでいて優雅で、心地よい気持ちにさせてくれるシンプルなバラードで、心洗われます!

13.About Love

鼻歌から、艶のあるメロディー展開へと流れていき、心地よいメロディーにのってその美しい歌声を披露していきます。そんな派手ではないのに、しっかりと耳に残るメロディーを聞かせてくれるのも彼が一流のメロディーメイカーであるからこそでしょう。

14.So Glad Pts. 1 & 2

ダンサブルなメロディーに体を揺らされていきます、アコースティックなだけでなくこういう打ち込みなサウンドでも、艶やかなボーカルでぐいぐいと躍らせてくれますよ!思わず一緒にクラップして聞いてしまう、ノリのよさをもちながらも、綺麗だなーと思ってしまうような上品なメロディーや歌い方が、本当に中毒性が高いですよ!特に後半に見せる、遊び心にも溢れた、「Left Right」って何度も繰り返したり、メロディーと一緒に遊ぶ語りは、もう最高にクールでカッコいいんですよ!この遊びのMCがあるからこそ、この曲はファンキーで最高に盛り上がるんですよね!この曲好きだなー。

15.What About Us?

ちょっと弾んだ緩いグルーブにのって聞かせてくれる心地よいサウンドがいいですね!後半は少しファンキーな雰囲気を上質さの中にもいれていきます!ここでも踊れる曲で、最後まで聞き手を飽きさせません。

16.Closing Prayer

最後はゆっくりと語りで終わります。この辺の語りを多く入れているところは、やっぱりゴスペル盤なのかなと思いますね。でも、ただ違うのは、これがとてもセクシーな語りなのには、参りますね!

(Producer)

all produced by Alvin Frazier

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