Marques Houston / MH

01.Intro
02.Clubbin featuring Joe Budden/Pied Piper
03.Pop That Booty featuring Jermaine JD Dupri
04.That Girl
05.Because Of You
06.Walk Away
07.I Can Be The One
08.Grass Is Greener
09.Cancel
10.Good Luck’
11.Can I Call You
12.Love’s A Game
13.Tempted
14.Actin’ Up featuring Lil Fizz
15.Alone
16.That Girl featuring Pied Piper (REMIX)
17.Clubbin’ featuring Joe Budden (REMIX)
 

(総評)

今のR&Bシーンにおいて、メインストリームというのが、ない・・・どこを見渡してもオーガニックソウルに代表される生音だったり、よき古きSOULを再現していたり・・・一方USのシーンはHIPHOPやレゲエなど様々な要素が入り混じり、それを乗りこなす歌い手、つまり時代の潮流に乗った王道的なR&Bのシンガーがいないのである。もちろん中堅どころやベテランがSOULFULな歌声を聞かせてくれてR&Bは維持されているが、昔のUSHERや、GINUWINEなどがやった、軽めな王道R&Bシンガーみたいな人っていうがいなくなり、異色なことが普通というか、変わったサウンドぐらいで丁度いいというのに偏り過ぎていて、楽曲にあわせてマルチに歌いこなせるR&Bシンガーが出にくくなっています。そんな中、まあジャスティン君なんか、そういう王道的なサウンドでやってくれたんだけど、個人的にはあまり・・・声的にR&Bか?っていうのがあって(今じゃすっかりR&Bの中心扱いされてますが)、王道的なR&Bを堂々と歌える人がいないかなーと思っていたところに出てきたのが、本作品の彼である!

彼は、元IMX(イマチュア)に所属しているバットマンことMarques Houston(マーケス・ヒューストンもしくは、マーキス・ヒューストン、日本人には難しい発音やね)!そのMarques Houstonのソロデビューアルバム!もう、イマチュアといえば、一昔前のR&Bファンならば、知らない人がいないってほど有名な、今で言うB2Kのような感じの歌えるお子チャまボーカルグループでした。そんな彼が、ホントひさびさに放つアルバムです!USのシーンの荒波を乗り越えてきたこの人のアルバムが悪いわけありません。実は彼は、Plutinum Statusという名前で、IMXのメンバーで弟が在籍するB2K(まあ弟抜けちゃいましたが・・・)のProducerも勤めていて、Produce能力も魅せることもうまいアーティストなのです。それに、R.KELLYが参加で、特色のある楽曲が多く一枚通して楽しめる作りになっています。特にUPで魅せる軽快さ!軽さがたまらなく、心躍ります。特にJoe BuddenをFeatした「Clubbin」はたまりませんね。時代の潮流にのった軽る感じが逆にいいんですよね。まさに03~04年の間に聞いておくべきマストな一枚ですよ。さらに、バラードで11曲目「Can I Call You」での透き通るような雰囲気がいいんですよねー。決してSOULFULな歌い手というわけじゃーありませんが、R&Bの初心者や女性モノが好きな人にも十分通用する、まさにR&Bの王道的な一枚です。オススメです!
オススメ:(2),(3),(4),(5),(8),(9),(10),(11),(17)

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ROME / Do it

01.I Was Wrong
02.Can We Get Down
03.Drew From The Deck
04.Do It
05.Doing Them Thangs
06.Take A Tour
07.Trust In Somebody
08.Coming Home
09.Can’t Be Hating
10.Are You Ready
11.Keeping It Hood
12.Baby Let’s Ride
13.Picture This
14.The Rest Of Our Life
15.Loving You

(概説)

Romeの割と早いリリースペーとなった、4作目。あいも変わらず甘いSOULを届けてくれています。この現在のR&Bシンガーの中でも際立つマッタリとした雰囲気をもつボーカルに今回も酔わされます。(ジャケ写は、相変わらず・・・って感じですが(笑))
やはり、バラードの出来が素晴らしい!ホント素晴らしいバラードアルバムです!特に最初の3曲のバラードの完成度がすこぶる高く、引き込まれます。Romeも、その切ない声で、熱唱するからやられてしまいます。シャウトでのしゃがれ声が心に沁み入ります。現代の本物のSOUL SINGERである彼独自の歌の世界を、十分に堪能することができます。心地よさに、ふっと時間を忘れてしまいそうです。ホント今作は、雰囲気が広大な歌が多く、ゆったりとした気分で聞けます。ジャケ写にあるような雨の後の晴れ渡った青空に虹がでているような雰囲気があう曲たちがたくさん入っています。心地よいアルバムって言うのはこういうのを言うんでしょう。そして、やはり彼は声がいい!熱くシャウトもできるし、ファルセットで歌いこむこともできるし、その二つを絶妙に使い分けるのが物凄い!さらに、フェイクが多彩なのも、そのシャウトの素晴らしさに磨きを与えています!このフェイクには聞けば聞くほどやれていきます。
ただ、前作のようなROMEの名曲中の名曲!「People of This World」のようなゴスペルっぽい盛り上がりを見せる大きく切ない一曲が見られないのが残念ですが、彼らの歌のよさは十分に堪能できます。あと、曲調が一定というか、スローが圧倒的なので、ミドルテンポの曲がもう少しあったらアルバム全体としてよかったかなとおもいますが、そこまで注文するのはインディーレーベルを選んだ彼にいうのは、酷というものでしょうね。彼のやりたいSOULがよくわかる一枚です。ソウル好きなら絶対聞くべき名作バラードが詰まった一枚です!
オススメ(1),(2),(3),(6),(8),(13),(14),(15)

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HI-D / WORD OF MAJESTY

01.Girlfriends (Album Exclusive Ver.) feat.ZEEBRA
02.What’s going on? feat. DABO, TWIGY & DJ BEAT
03.Come closer
04.君がいるから
05.Missing you feat. Asiah
06.WORD OF MAJESTY RADIO
07.JUSLISSN feat.UZI
08.Raise the roof feat.BUTCHER
09.Morning light
10.Welcome to my room XXX
11.Take it off
12.HOME (Orignal Album Ver.) feat. JANGEL, CHOCK SLEEPER & DJ YAS
13.How many times
14.We are the music

(概説)

HI-D待望の1stアルバムがついにDrop!まさにHI-Dの想いが詰まった一枚に仕上がっています。HI-Dを表現するときRealだとか、本物だ!ということを言われますが、何がそんな風にいわせるのかと考えたとき、やはり表現者(Lyricだけでなく歌そのもの)としての力が素晴らしく、誰が作った曲でもHI-Dの曲として表現できる!そして、その表現力を元に彼の根底を流れるSOULやR&Bというフィルターを通してクオリティーの高い”R&Bのアルバム”に仕上げているからではないでしょうか?ココまでクオリティーの高い国内R&Bのアルバムは聞いたことがない。
そんな彼の一枚では、なんといってもこのHI-D本人が持っているSEXYな雰囲気が、そのまま歌のSEXYさとして出ているんだなーということを感じさせてくれます。そして、そのSEXYさだけではないQualityとSkillの高さが聞くものをひきつけます。いや、SEXYさだけじゃない、HI-DっていうSOULそのものがこのアルバムに彼の歌から感じ取れるんではないかと思います。HI-DというSOULが僕らを引きつけるのでしょう。
SkillやQualityと言う点では、特にUP「JUSLISSN feat.UZI」でのHI-DのBEATへの声の乗せ方のうまさがよくわかります。本人はあまりカチッと韻を踏んで、どうこうとかはあまり考えてないそうですが(某TVより)、その状態でココまで音に声がスンナリと乗っているというのは、カッコいい!そして、バラードではSweetでMellowな雰囲気を存分に味あわせてくれて、特にAsiahとのデュエット「Missing You」本当に名曲です。そして、この一枚で、HI-Dを形成しているものがわかるような曲が結構入っていて、12曲目「HOME」では地元という場所や仲間的なROOTSや、13曲目「How many times」では音楽を始めた頃の気持ち的なROOTSを、14曲目「We are the music」音楽に対する純粋な志みたいなものを感じさせてくれます。この3曲は聞き所です。どの曲も味があって、何度でも聞きたくなります。
彼の歌声は決して声量がめちゃくちゃあってというわけではないですが、表現力、声に篭めれるものがすごいたくさんあって聞き手にたくさんの気持ちを感じさせてくれるんです。さらに、アルバム全体を通して流れみたいなものがあって、それは愛(Love)の流れだったり、SEXへの流れだったり、CLUBでの躍動感だったり、なんかそんな流れがすごい重視されている一枚だなと思います。曲順にこだわったというのがよくわかります。もちろんこのアルバムでは、プロデューサー陣の力も素晴らしくどの曲も、やはりHI-Dに向けて書いたからか、すごいカッコいいSEXYでタイトな曲が多いんで、個々の曲でのよさもあるし、バラードとUPのバランスもよさもあり、アルバムを通して聞いて楽しめる一枚です。ジャケットもすごいシックな感じで秋の季節にピッタリです。
こんなステキなアルバムを聞かないなんて、損してますよ!是非、聞いてください!Delightful Musicが太鼓判を押しますよー。
オススメ:(3),(5),(14),(13),(1),(2),(4),(7),(8),(10),(11)

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John Stoddart / wings to walk this road

01.anything
02.falling for you
03.now I know
04.have you ever been lonely?
05.ohh child
06.swing low, sweet chariot
07.fly away
08.come to me
09.everybody talkin’
10.you will never know
11.no greater love
12.make you believe
13.angel
14.you can call me
15.anytime you need a friend
16….how much i love you
17.angel (remix)

(概説)

思いっきりBrian McKnight?と思ってしまいそうな、Smoothで、丁寧な歌い方が、心を洗い流してくれます。本当に全体的に美しいサウンドと歌声で占められていて、正統派なボーカルアルバムを求めている方は、大好きでしょうね~。本作品を作っているJohn Stoddartは、Vocalだけじゃなく、Producerさらには、Keybordsに、Percussion、Drum Programingまでこなす才能溢れる人物で、今時期には珍しくストレートな音をあまりいじらない曲作りが好感持てます。エバーグリーン的な普遍的に名バラードと呼ばれそうなステキな曲を数多く書いています。正直歌い手としてよりも作曲家としての能力を高く買いたい人物です。
まああまりにシンプルすぎるので、頻繁に聞くことはないかなとはおもうアルバムですが、長くたまに引っ張り出して聞きそうな感じで、こうちょっと疲れたときなどに聞くと非常に癒されますよ。非常にシンプルな構成の歌が多くて、曲数は多いですが、意外と早く終わる曲が多く、聞いていて疲れるなんてことはなく、聞いていて心を透明にしてくれるようなそんな優しさと新鮮さを持っています。今の音楽には心がないな・・・とかちょっと心のこもった歌声が聞きたい方には、是非オススメしたいです。最新のR&Bもいいですが、たまには、こういう優しいサウンドと歌声もどうですか?このよさを説明するには言葉はいらないですね・・・聞けばわかりますよ。Boyz 2 MenやBrian McKnightなどが好きな人も好きでしょうね。現行R&BやHIPHOPが好きな方には退屈でしょうが(笑)たまには、こんな美しい音楽を聴くのもいいもんです。シンプルな音作りとうまいボーカルという単純な組み合わせもいいですよ。
オススメ:特に(12)は白眉!(1),(2),(4),(7),(8),(10),(13)

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YOSHI / Take A Chance

01.Intro
02.Take a chance
03.Are you sure with Wanya Morris of Boyz II Men
04.Flame~what’s your desire
05.Keep on feat. Eddie Kain
06.VAMPIRE WOMAN
07.Used to each other feat. HANAH
08.Say what you want feat.Q of ラッパ我リヤ
09.Motto ~chikaku ni oideyo~
10.Forever Lady
11.Mirro image of your love
12.I’ll Make Love to you with Wanya Morrs of Boyz II Men
13.I APPRECIATE IT

(総評)

やってくれました!YOSHIの1stアルバムです。彼の歌声は、日本人には珍しく熱唱系のシャウターっぽい歌声なのですが、いままでの楽曲ではバラード中心でその熱唱を披露することは、なかったのですが、このアルバムではYOSHIの力強い歌声が存分に堪能できます!本当に、声が熱いってどういう感じかって言うのが、いやでもわかる人物でしょう。一度聞けば引き込まれること間違いなし!アルバム全体として、R&Bとして必要な要素がふんだんに盛り込まれており、日本人でここまでUSのR&Bっぽいアルバムを作れるとは驚きでした。DOUBLE,F.O.Hなども素晴らしいアーティストですが、それとはまた違う視点からUSのR&Bというのを日本の土壌で表現してくれています。R&Bが好きだと自認するのなら、絶対に聞くべき作品です。
歌詞が、日本語と英語の折衷という感じになっていて、(どちらかと英語の歌詞が多いのですが)英語圏でそのほとんどの人生を過ごしてきた彼らしい作品に仕上がっており、洋楽のR&Bを聴いてるような錯覚に陥ります。ですが、それは、彼のリリックに英語が多いからではないんです、メロディー、楽器の演奏、そして何より、歌声が、洋楽のR&Bに匹敵するMoodを持って聞き手に迫ってくるからこそ、洋楽のようなカッコよさを感じるんだと思います。何より、彼の歌声が熱く迫ってきます。今までの日本のアーティストってあまり熱く歌うと、どうしても、国民性なのか、日本語という言葉がそうさせるのか、気恥ずかしい感じを聞いてるほうも受けてしまうのですが、彼のつむぎだす音、声、言霊は熱さをカッコいいと感じさせてくれるのです。バックのトラックや音の選び方も、相当USのR&Bの影響が感じられて、力強いのです。普通の日本人なら、音に負けてしまうところを力強くねじ伏せていっています。ただただ、その力と実力にひれ伏してしまいます。是非ライブを見てみたい一人です。
ただ、ファルセットをするときに震え方が変わってるので、ちょっとキライな人はいるかもしれませんね。でも、個人的にはこの人の声は力強さを感じて大好きです。
オススメ(2),(3),(4),(5),(7),(9),(12)

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