Ola Onablue / The Devoured Man

01.Never Known
02.Where The Past Goes
03.The Devourd Man
04.This Fool Again
05.Groove To The Lie
06.Miracle Obstacle
07.Truce Baby
08.True Friends
09.My Other Prayer
10.The Detail
11.Who Are You
12.Back Home

(総評)

UKのベテランソウルシンガーOla Onablueの3枚目!前回の作品から独自な色を濃くしていっていましたが、今回はとてもSOULFULで深みがある渋みのある濃い曲が満載です!本当に一言で表現するなら「渋い!」物凄い強烈な曲はないんですが、どの曲もじわじわ、じわじわと、濃厚に心に響いてきます!ゆったりと夜に1人で聞いていると、なんか癒されそうなそんなセンシティブさも併せ持っている一枚で、その歌声の表現力の豊かさ、しっかりと歌いきれる歌力に改めて感服します。
前作は、わりと青色のジャケが表していた通り、ちょっとブルージーな雰囲気が強くて、聞き込むとちょっとサウンド的に飽きちゃう感じもあったのですが、ここでは、黒いジャケが示すようにJazzyな雰囲気を取り込みつつ、ファンキーに且つセンシティブに責めてくるので、聞けば聞くほどに、彼の歌の情感が良く伝わってきます!
11曲目「Who Are You」での見事な歌と素晴らしいメロディー、そして、3曲目「The Devoted Man」の大人なバラードっぷりもいいのですが、どの曲がいいっていうよりも総合的に黒さがじわじわと伝わってくる一重にも、二重にも味がある、まさに、大人にこそ聞いて欲しいアルバムでしょう。歌って言うものに特化していて、聞くほどに、味がでてくる一枚です!ヘッドホンで大音量で聞くよりは静かな部屋で、しっとりと聞くことで、彼の歌の良さが伝わるでしょう!万人受けはしないかもしれないけど、ぜひこうソウルやJazzが好きな人にはどっぷりと浸かって聞いて欲しいですね。
オススメ:(11),(3),(1),(2),(4),(5),(6),(8)

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KUBOTA meets KREVA / M☆A☆G☆I☆C

(概説)

久保田利伸が、KREVAのトラックの上で自在に歌い上げる一曲「M☆A☆G☆I☆C」がリリース!HIPHOPでは売り上げ面的にもそのスタイルでも一番メジャークラスに位置するKREVAと、日本のR&Bの王道ともいえる久保田のコラボレーションということで、話題になりましたが。それ以上に、このコラボレーションを皮切りに、ツアーまで組んでくれたことが、とてもうれしく思いました。USでは、よく複数のメジャーアーティストが、ツアーを組んで回ることはよくあるのですが、そういうことをはじめてやってくれたからです。その中で一曲一緒に歌ったり、彼らの場合は、それ以上にコラボレーションして一緒にレベルの高いライブを完成させてくれていました。
楽曲的にもシンプルなKREVAのトラックに躍動感ある久保田のメロディーラインがのっかり、とても前向きな歌詞とあいまって、ノリにのって聞ける一曲になっています。何かが起こりそうなそんな期待感がたっぷりと詰まった一曲になっていて、MAGICというタイトルがとてもあっているなーと思わせてくれます。もう少し歌部分とラップ部分も部分もバランスがよく混ざり合っています。掛け声的にいろんなところで、合いの手をお互いにRapと歌でいれたりと、なかなか無駄なくフェイクで盛り上げてくれています。新たな久保田の挑戦としては面白い仕上がりになっています。これを期に日本のRapperとももっとコラボレーションで取り上げられると面白いかなと思います。
こういう遊び心溢れる企画を真面目に、高い水準でやってくれる久保田は素晴らしいですね。もうそろそろ、USの4枚目も期待してしまいますが、ゆっくりとじっくりと水準高い作品を制作してほしいものです。

(曲紹介)

01.M☆A☆G☆I☆C

ホント聞いただけで元気がでる疾走感と跳ねるmelodyがカッコイイ!素晴らしい一曲!KREVAのRapも自在に見せてくれますが、そこにテンポよく合いの手をいれたりする久保田も素晴らしい!何より、3曲目のインストを聞いたらわかりますが、このシンプルなトラックにこれほどドラスティックで勢いがあるサビのフレーズを思いついた久保田は素晴らしいですね!そして、どんどんmelodyが追加されていき、MELODYの変化も楽しめます。最後のちょっとふざけたような掛け声とかも面白い!ひたすらに、元気よく二人が掛け合いを見せてくれて、自然と盛り上がってしまいます!ホント軌跡のようなコラボレーションだと思います。久保田自身ももっとコアなRapperとコラボレーションしてもよかったんですが、KREVAぐらいメジャーな方が、いい意味で、派手さが出てて、楽曲のバランスとしてもいい感じに仕上がっています。この力強いトラックもKREVAのトラックメイカーとしての力を見せてくれていますね~。

02.Cymbals ’07 – JAM MASTERSIX –

Cymbalsの新バージョンを収録!とてもシンプルな原曲を少しリズミカルにしたような感じで、切ないほどに歌い上げる原曲と違い、どこか優しげで、安心して聞けるようになっています!久保田の事務所の後輩の森大輔くんがアレンジに携わっていて、彼らしい穏やかな曲調が、新たな息吹を吹き込んでいます。1曲目の激しさといい感じにバランスがとれていていいですよね。ツアーでよく一緒に回るYURIさんのボーカルが入っていて、すごいセクシーに仕上がっています。

TONEX / OAK PARK 921’06

01.Now
02.Alrigh
03.You
04.holy-NESS
05.Can’t U See?
06.Priceless
07.Fail U
08.Out The Game feat.Gibraan
09.Feelings feat.Karen Carpenter
10.Yes feat.Montell Jordan
11.Like
12.Anthony
13.My Friend
14.Tippy feat.Rhonda Patton
15.God’z Got It
16.HUP! feat.Omega

(総評)

ゴスペル回の異端児Tonexの新譜!なんとも、不可思議なタイトルなのですが、そんな不思議さが余計にTonexらしいなと感じるほどに、このゴスペルシンガーは、ゴスペルという枠には収まりきらない、多彩な超越的な才能をもった人物なのです!これまでも2枚のアルバムとDVDなどをリリースしているのですが、どれも、既成のゴスペルのアルバムという概念自体に収まりきらず、異端児扱いされるほどの人物なのですが・・・その才能は間違いなく、R&BやHIPHOPの現行のアルバムよりもカッコよく、奇抜なアイデアが随所に収められている好盤となっています!
全体的には、スムーズで女性コーラスも絡み、1曲目「Now」のようなTonexの線は細いけど、どこまでも伸び行く声をよくいかした気持ちがいいぐらいの展開の曲が多くを締めているのですが、そんな普通な曲ばかりではなく、リズム先行型の2曲目「Alright」で現行シーンの一歩先をいくところを見せ付け、5曲目「holy-NESS」で、Tonexの奇抜な一面をこれでもかと見せ付けてくれます!こんなビートで歌えるシンガーは、現在のR&Bシーンを探してもそう簡単には見つけれないでしょう。こういうROCK色が強い曲でもR&Bっぽく仕上げてしまうのも、彼らしいですね!
それにも増して、奇抜なのは、7曲目「Fail U」!この奇想天外な曲の展開といい、さすが天才Tonexといいたくなります!素晴らしいわー!もう全てが奇想天外で、面白いのです。
そうかと思えば、6曲目「Priceless」では、しっとりと歌ったりと、もう前半だけで、その緩急自在な派手な展開に、前半だけでお腹いっぱいになってしまいます。そうすると、後半はじんわりとゆっくり聞かせるような展開の曲が多かったりと、アルバムを無駄なくスムーズに聞けてしまうように仕上がっています。この作品では、その奇抜さも目立ちながらも、全体の完成度も高い一枚になっていて、Tonexの存在をこれでもかと感じさせてくれます!
もともとは2枚組みでUSでは売ってたというので、この長さでちょうど良いな~と思ったりもします。ゴスペルが好きな人よりもR&BのUPサウンドが好きな人には是非聞いて欲しい存在のアーティストです!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(6),(7),(8),(10),(16)

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Jagged Edge / Baby Makin Project

01.Intro
02.Put A Little Umph In It feat.Ashanti
03.Whole Town Lavghing
04.Me That’s Who
05.Get This
06.I’ll Be Damned
07.Can’t Get Right
08.Way To Say I Love You
09.Sunrise
10.Round And Round
11.Turn U On

(総評)

Jagged Edge通算6枚目となるアルバムは盟友Jermaine Dupriと共にUniversalに移籍してのリリース!前作の名曲「Good Luck Cherm」の衝撃もまだまだ薄れないのに、もう新譜とは、この4人の創作意欲に恐れ入ります。そして、短い期間でありながら、前作よりもより濃い作品が生まれました!Good Luck Charmのように、インパクトのある一曲がないので、売上的には前作には敵わないでしょうが、それでも、どの曲も高水準の粒ぞろいの曲たちが揃っていて、無駄なInterludeなどがないスマートなつくりになっているので、一気に聞けてしまいます。ちょっと曲間があまりに短くDJがつないでいるような感じになっているので、ちょっと余韻に浸れないのが、もったいないなーとは思うのですが・・・
そんな減点対象もありつつも、しっかりとしたつくりのアルバムになっていて、長く聞けるアルバムになっていると思います。あーJagged Edgeらしいコーラスワークだな-とか思える部分が非常に多く、Jagged Edgeのアルバム聞こうかなと思ったときになんとなく取り出してじっくり聞けちゃう古びない良さがあります。ここまでのリリースを続けてここまで変わらずコンスタントに続けている素晴らしさ!それが一番でしょう!
ただ、やっぱりこれだっていう曲がないのが、ちょっと物足りない気分にはさせられてしまいます。でも、これでゆるぎないR&Bのボーカルグループのスタイルを打ち出して、Jagged Edgeは今後もこの路線でいくことを約束してくれたようなアルバムなので、次回作がとても楽しみになりました!

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Coop DeVille / Truth Lies and Relations

01.Get This Money feat.Top Key
02.Can’t Ge Enough
03.I Don’t Wanna
04.Treaser I
05.Apologize
06.I wish
07.Ex Girlfriend
08.Crush On You
09.One Two [Coming 4you]
10.The Room
11.Teaser 2
12.Here Comes The Rain
13.Wanna Be You Man feat.Daddy Vee
14.Truth, Lies, & Relations
15.Radio

(総評)

D.COOPと、TRELL BLAZEの二人組みによるボーカルデュオ!もうK-Ci&JoJo,Ruff Endzなどの90年代R&Bデュオが大好きな人にはたまらない曲が満載です!サウンドからしてもうあのころを思い起こさせるちょっとした懐かしさをもったサウンドが多く、そこにこういうグループいたよねーと思わせるハーモニーのかけあい、シャウトの応酬、ボコーダーを効果的につかった雰囲気など、なかなかツボを心得たサウンドと歌唱法をしてくれます。
どの曲もいいですが、やっぱり、6曲目「I Wish」での壮大なメロディーとツボを心得たシャウトやフェイクがたまりません!こういう曲もあれば、もろR&Bっていう感じのサウンドも聞かせて、HIPHOPサウンドや、さらには、15曲目のようなJODECIのようなコーラスワークもみせてくれたりと、あーこの人たち本当にR&Bが大好きなんだなーと聞いているほうまでうれしくなってしまいます。
これほどしっかりとこの年代の再現をできる人たちはなかなかいないですよ。90年代の雰囲気から離れようとしてたのが、2000年以降のアーティストでしたが、これからはあえて90年代のR&Bサウンドを目指したアーティストが数多く現れそうな予感がします。
JODECIやDru Hill、さらにはボーカルデュオが大好きな人にはぜひ聞いて欲しい一枚です!これぞR&Bのカッコよさっていうのを良くわかっているアーティストです!
オススメ:(6),(14),(2),(5),(9)

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