Quedon / Quedon

01 Finally (Intro)
02 Always In My Head (Southern Girl)
03 When You Come Around
04 Never Meant To Hurt You (Interlude)
05 My Fault
06 Alone
07 Speechless
08 Hard To Please
09 Love Song
10 My Friend, My Lover, My Wife

(総評)

インディーソウルファンの中でも話題になっていた一枚!シンガーソングライターQuedonのデビューアルバム。知り合いのサイトで初めてその名前をみて即購入。このインディーズとは思えない、実力ある歌いっぷりには、圧倒されてしまいます。時にCaseのように切なく、時にK-Ciのように熱くほとばしるように歌い、ボーカルグループみたいに声を重ねて、メロディーを聞かせたり、最後にはアコースティックにやさしく聞き手を包み込んだりと、実に多彩な面を見せてくれます。本当に歌に余裕があるなと感じさせてくれるのです。しかも自信によるプロダクションですから、あなどれません!
InterludeやIntroがあるので実質8曲ととても短いのですが、でもそれでも彼の歌の多彩さや、サウンド的にも彼自身が作っていながら、打ち込み系でUPやスローで決めたかと思えばアコースティックに聞かせてくれたりと、サウンド面での多彩さもあるため、それほど短く感じることはありません。インディーズアーティストとは思えないほどの実力を見せ付けてくれます!
ちょっとお行儀がよすぎるかなと思うところもないではないのですが。もう少し暴れまわる感じやエロっぽい感じがあっても、面白かったかなとは思いますが・・・でも、声の綺麗な誠実な歌い手を求めている人にはオススメできる一品です。
オススメ:(2),(5),(6),(7),(8)

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和田昌哉 / Turn The Page

(概説)

HI-D、久保田利伸など様々なR&Bを表現できるアーティスト達に、絶妙なトラックを提供し続けてきた、Wada Masayaが、ついに、アーティストとしてデビュー!その卓越したプロデュース能力を遺憾なく発揮して、素晴らしい一枚を作り上げています!
その歌声は、やさしく話しかけるような歌声でいて、美しいメロディーラインに乗せて魅力的な曲を聞かせてくれます。その美しいメロディーラインも全てが自分の手によるもので・・・そのセンスの良さには圧倒されます。本当に、この人は凄いです。あえて引き合いに出せば、Babyfaceのようなスタンスを出来る人で、そのやさしい歌声と、美しい曲が彼を思い起こさせずにはいられません。そして、力を込めた時の突き抜けるような芯の強さを感じさせるシャウト!これがたまらないんです。本当にこのシャウトの仕方が、R&Bとかの影響を感じさせて、かっこいいなーと純粋に思ってしまいます。
曲的にも、1曲目で美しい曲を聞かせて、Balladerの実力をいかんなく発揮したかと思えば、それを覆すかのように、2曲目でUPサウンドでもしっかりと魅力ある歌を聞かせることができることを証明し、さらに、3曲目ではあえて英語のバージョンをつけることで、自身の音楽性のバックグラウンドにあるR&Bを意識させ、聞き手にも英語の魅力をまざまざと見せつけ・・・さらに4曲目で、そのR&Bがいかに好きかっていうのを証明するかのようにカバー曲を披露します。しかもMONICAのカバーを!これには、参りました。もう、自分を見せるということに関してもこれほどうまいとは・・・。本当に素晴らしいプロデューサーは歌っても一流だなと感じさせましたね。詞の世界も、ステキで英語でも日本語でも、心情表現が非常に上手くて、心深く染み入る歌詞が多いです。この辺のトラックのステキさと歌声の優しさって言う点では、Babyfaceとかの立ち位置にすごい近く。歌声的にものすごいバリトンがすごいとか、テナーで吼えれるとか、天性的な力をもった声ではないのですが、そのかわり、ものすごいやさしく丁寧でいて、魅力的な歌声と歌い方をしてくれるのです。メロディーセンスの良さも、Babyfaceに負けていないんじゃないかと思わせるほどです。こういう美しいメロディーメイカーは日本に今までなかなかいなかったので、今後を期待させてくれるアーティストのデビューです
All Produce : Masaya Wada

曲紹介

1曲目『Turn The Page』

心地のよいピアノのメロディーとやさしい歌声に癒されていきます、過去の寂しさを癒してくれるような前向きなリリックがとても胸を打ちます。気持ちを前に向かしてくれるそんな優しい曲です。そして、彼のR&Bを本当に聞き込んでいて、わかってるなーと思わせる、メロディーラインの美しさとそれを鮮やかに彩るフェイクや抑揚の聞いた歌声にウットリさせられます。もともとトラックメイカーとしての力量はハンパじゃないので、どこか普遍的なメロディーでいながら、新しさを感じさせてくれる曲を作り上げていて、最後のフェイクやシャウトが、最初のやさしさと対照的でいて、彼の歌の力強さを感じさせてくれます。このシャウトがいいんですよねー。

2曲目『The Way U Make Me Feel』

1曲目でSweetな歌声のバラッディアーかと思わせておいて、しっかりと2曲目ではその期待を裏切り、ノリがいいリズムのUPを披露します。この意外性!これがこの人の懐の広さを表しています。しかも、このコントロールを失いそうな心を歌っているのが、このUPテンポのスリリングさと相まって、心を揺さぶります。このテンポのいいHOOKのメロディーに、踊らされてしまいそうです。コントロールを失いそうな妖しさを持ったサウンドやリリックに巻き込まれていくようです。しかも粘着性の高い音を使っていて、これをカッコよく使える人って日本のトラックメイカーでもいたんだなーと驚かされます。粘着度の高い低音の音が入ってるのですが、これって洋楽ではよく聴くのですが、日本人で、カッコよく使えてる人初めてきいた気がします・・・すごいですね。

3曲目『Still (Turn The Page : English Version)』

1曲目の英語バージョンなのですが、これを聞くとお、聞いたことあるよ、このフレーズっていうのが、結構出てきます。洋楽のR&Bって結構自分の好きなフレーズを引用することが多いんですが、それを自然にやってのけてるのは素敵です!英語の滑らかなフレーズが合わさるとこの曲の美しさがさらに引き立つような感じがします!そして転調での力強さ、最後のフェイクの強さも凄い引き立ってます。あえて英語バージョンを入れたのは、きっと彼の自分の英語での表現の違いとかを感じてほしかったからだと思います。あえて、違いを出すことで、1曲目での日本語のフレーズの心地よさと、英語でのメロディーの気持ちよさを比較させたのでしょう。本当にいいメロディーです。

4曲目『Before You Walk Out Of My Life』

Soul Shock & Karlinが作ったMonicaのもっとも有名な曲のカバー!彼の音楽的なセンスの良さや、こだわりっていうのをここに集約させたなという一曲です。そう、lこの歌えて、プロデュースができるなんてまるで日本のBabyfaceといっても過言ではないぐらい!しかも、ここでMonicaという女性アーティストのカバーをもってくるあたりが凄いんですよね~。やっぱり男性アーティストのカバーをしてしまうと元と比較になってしまうのですが、そこを上手く避けてWada Masayaの世界を上手くこの曲に反映させています。これほど見事なカバーはなかなか聞けないかもしれません!本当にファルセットを使ってこの曲良さを存分に引き出して美しく歌い上げていきます。これはぜひライブで聞いてみたい!

OFFICIAL

Frankie J / what’s a man to do?

01.What’s A Man To Do?
02.Won’t Change feat.Gemini
03.Interlude
04.We Still
05.Wanna Know
06.Diggin Your Style feat.Baby Bash
07.Don’t Wanna Try
08.Just The Way feat.Gemini
09.Be Home Soon
10.Drinks On Me feat.Baby Bash
11.From The Outside Lookin In feat.Bussell Lee and Max Minelli
12.Ya No Esigual

(総評)

2003年度の作品ですが、レビューします。カマDの密かな愛聴盤として、聞いていた一枚です。実は、2003年BESTの10位以内に入っていたりします。聞けば聞くほどはまっていってしまう、そのスムースな歌声とメロディーライン!どの曲もかっこよく特に前半でのかっこよさ、そして、中盤での「Don’t Wanna Try」のバラードとしての美しさ!もうこの一曲があるだけで、すばらしい!もう何もいうことはない!ただただウットリと聞きほれるしかありません。それなのに、それ以外の曲たちの水準のなんと高いことか!特にこのFrankie J自らがProduceをしている曲がもうR&B好きのリスナーの心を捕らえてやまない美メロ、切なげなシャウト満載な名作!もう、これを聞かずに2003年なんてかたれんぜ!ってぐらいに素晴らしい名盤の一つです。皆さんもぜひ!特に彼自身がProduceしている曲はどれも、歌心があってメロディーラインが切なげで心地よく気持ちよくなってしまいます。決してメチャメチャバリトンボイスで吼えれるってタイプじゃなく、滑らかな高音テナーで美しいメロディーを歌い上げるタイプなのですが、それだけに終わらない絶妙な切ないシャウトをしたり、何よりまずメロディーラインを作ることにかけての上手さは物凄いものがあります。そして、基本に忠実でさえあるR&B的な前のめり的な歌い上げ方!彼は自分の特性がよくわかっていてやってるんだなーっていうのが、物凄いです。この絶妙なメロウネスを体験してみてください。
7曲目「Don’t Wanna Try」が取りざたされることが多いですが、それ以外の曲も、かなりいい曲が多く、1曲目、2曲目なども、その絶妙なミッドテンポなメロディーに心踊らされてしまいますし、Boyz2Men直系の正統派なラブソング4曲目、5曲目で純粋な歌としての勝負をかましてくれています。こういう歌でうまいってことは、マジで歌がうまいんです!でも、歌がうまいだけで終わってないのが、彼の怖いところで、1,2曲目のような曲を自分でかけるんだから、トラックメイカーとしての才能にも恵まれていることになります・・・末恐ろしい人がでてきたもんです。ぜひぜひ速いペースで新作をリリースしてくれることを祈っています。
オススメ:(7),(1),(2),(5),(6),(8),(12)

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SHAWN KANE / GIRL, I WONDER

(概説)

洋楽のシングルを買うっていうのは珍しいのですが、かなりSOULFULに歌いこめる新人でアルバムが延期になってしまったので、ついつい買ってしまいました!この一音一音をかみ締めるように、粘着性のある歌声でSOULFULに歌いこまれてると、カッコいいのです!ストレートなラブソングで、じっくりと聞き入ってしまいます。それ以外にも、アルバムのサンプルの曲が数曲入っていて、「CHANGE IS GONNACOME」のカバーなど、なかなかSOULFULな歌い方で、どっぷりSOULに浸っています!ちょっとこれは、5月のアルバムまで待てない!って人にはオススメな一枚ですよー。あ、HPの方でも聞けますけどね(笑)

曲紹介

1曲目『GIRL, I WONDER』

粘着性のあるトラックにのって、SOULFULにフェイクして歌いこんでいくSHAWN KANE!ミッドテンポの名曲でしょう!CEDRIC SOLOMONという人のプロデュースで、聞くほどにくせになっていくようなサウンドプロダクションも素晴らしいです!そうして、最後にかけてのシャウトっぷりが、もう思わずにんまりしちゃいます。

2曲目『TELL YOUR MAMA』

Sweetなミッドテンポ調の一曲です。UNDERDOGによるProduceです。

3曲目『CHANGE IS GONNA COME』

往年のSam Cookの代表的な一曲ですね。これを負けないぐらいにSOULFULに歌い上げていきます。かっこいい!

4曲目『MISTREATED』

スローバラードで最後はゆったりと聞かせてくれます。うーん、フルバージョンできかせて!

http://www.shawnkaneweb.com/

DOZIE / Redemption

https://www.youtube.com/watch?v=tJildjDGdJ0

01.Uwa Ke
02.Gabriel’s Lounge
03.Soldier
04.Sensuality
05.Onwu Obi
06.Redemption
07.Nowhere
08.Home
09.Heaven Knows
10.Magdalena
11.Tar

(総評)

インディーソウルのレビューはひさびさ!物凄いいいのでご紹介!DOZIEというこのイングランド出身のアフリカ系のアーティストは、マルチミュージシャンであり、自分でピアノ、ギター、ドラムプログラミングとほとんど全ての楽器を自分でこなせてしまうアーティストであり、枯れたような美しく淡い歌声が聞くものをじわじわと引き込んでいきます。父親がナイジェリア出身ということもあり、曲のタイトルやアルバムのタイトルにはナイジェリア語がかなり使われているため、歌詞の意味などは半分ほどわからないのですが、そんなの不要なほどの彼は歌声に魂を込める術をしっているのです。まさに切ないバラードを歌うために生まれてきたような男です。そうして、曲調においてもとても美しく切ない物が多く、その切なげなサウンドには誰もが心揺さぶられることでしょう。聞くほどのその美しさに吸い込まれていくような、美しい芸術作品を見ているような誰もその中に入れないそんな強さももった一枚です。美しさに吸い込まれる・・・その感覚を味わうことができる数少ないアルバムです。
 なんといっても、1曲目~3曲目での切ない曲たち!特に1曲目のピアノからの切なさはもうホント久々に泣けるほどの名曲です。曲のメロディーもピアノも、DOZIEの歌声も全てが切なく、声を発しただけで回りの雰囲気をどこか儚げにしてしまう力があります。あまりの美しさが何者をも立ち寄らせないほどの美しさを持っていて余計に切なさを増していっているのです。そして、最後の11曲目での人を拒絶するかのごとく美しさ・・・美しすぎて、そのほかに何も入れないようなそんな芯の強さをもった美しい曲が、ただただ聞くものの心に感動と切なさを与えてくれます。これほどまでに、甘美でいて切ないアルバムは他に無いでしょう。1曲目は2004年のBEST曲と入っても過言ではないできです!
 中ジャケの海辺を歩くDOZIEの写真があるのですが、その海辺が太陽の光が差込んで美しすぎて・・・このアルバムの良さをジャケ写からも引き立てています。なんか都会の喧騒に疲れたり、日々の生活に疲れたときふとこんな一枚を聞いたら絶対泣いてしまうことでしょう。ぜひ手にして欲しい一枚です。
オススメ:(1),(2),(11),(3),(4),(5),(6),(8),(9)

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