George Parker / Just Getting Started

(概説)

ちょい悪オヤジな風貌のGeorge Parkerのプレアルバムがリリース!5曲と少ないながらも、しっかりと彼の歌の良さを、様々な角度から見せてくれています。サウンド的にもノリがよくて今風なサウンドでしっかりと現行シーンにアピールできる内容であることも見逃せません。もちろんベテランらしい歌いっぷりもみせてくれたりとたった5曲でありながらも、幅が広くて、楽しめます!
プロデュースもこなしますが、一番光るのは3曲目Chris JによるLet Meはとても素晴らしいメロディーがかっこいいです!それに、サウンドもわざとピアノのメロディーを荒くすることで、カッコよさを出していて、面白いですね。ベテランのそういう技の細かさと、現行シーンに追いつこうとする勢いの両面がよくでている素適なシングル盤だと思います。手にとって見てはいかがですか?

曲紹介

01.Trust

いきなり軽快なリズムにのって、哀愁漂うボーカルが響きます。ハープの音色が哀しさをさらに盛り上げます、ベテランシンガーらしからぬ、新鮮な雰囲気がまた面白いですね。徐々にシャウトしていって、情熱的に歌い上げていきます!

02.Where The Woman

1曲目とは雰囲気をがらりと変えて、HIPHOPらしいちょっと面白いフレーズも組み合わせながら心地よく歌います。とてもキャッチーな雰囲気な面白い一曲です。ちょっとRapするかの如く軽く歌い上げ、ah,ah,ah!と踊れるメロディーを聞かせてくれます!

03.LetMe

サビのフレーズがとてもかっこいい一曲。サックスまで入って、最高潮の盛り上がりを見せます。崩れるようなピアノの弾きっぷりと一気に盛り上がるサビのメロディーの分厚さがたまりません!ちょっと半テンポずれたピアノ弾き方がJazzっぽいし、Saxまで入って、いい感じのJazzとR&BのMIXができている名曲です。Saxの最後の即興での暴れっぷりが最高です!

04.Blessed

今までの曲よりもちょっと雰囲気が違い語りかけるようなシンプルなメロディー展開の曲で、ゆったりと歌います。もうちょっと音がはっきりしていると面白かったかな~・・・音質が違います。

05.Ungrateful

4,5曲目とちょっと勢いが落ちちゃったのが、残念ですが、それでも、十分にしっとりと聞ける内容になっています!徐々にコーラスが分厚くなっていく感じなんか、コーラスグループに歌わせたら最高でしょうね~。この人は1,3曲目の雰囲気があっていますが。

(Producer)

Big Fish & G.P. & Tom Dickey:(1)

Mr.Unknown:(2)

Chris J.:(3)

White Boy Stephon:(4)

S.P.I.:(5)

Jaheim / Ghetto Classics

01.Chosen One
02.Everytime I Think About Her – with Jadakiss
03.Daddy Thing
04.Forgetful
05.Like A DJ06.Fiend – with Styles P
07.I Ain’t Never
08.125th
09.Masterpiece
10.Conversation
11.Come Over

(総評)

JaheimのGhetto3部作の最後を締めくくる三作目”Ghetto Classics”!その名前通りよりClassicsと言えるよき古きソウルの世界を現在によみがえらせています。そのソウルフルで渋いJaheimの歌声と、包み込むような暖かさに満ち溢れた傑作アルバム!Jaheimというと、1stでの「Just In Case」のイメージが強くその後の作品も彼独自の路線を見せてくれていたアルバムとして非常に完成度の高いものでしたが、曲単位では客演作の方が目立つ感じだったのですが、この作品は、曲もアルバム全体としてもとても素晴らしいものに仕上がっています!往年のソウルを基調としながらもしっかりと最新のハーモニーと融合させたりRapperといい掛け合いを見せたりと、聞き手をどんどん引き込んでくれます。珠玉のSOUL汁溢れる歌の数々にノックアウトされてしまいます。特に前半の往年のソウルな雰囲気を大事にした楽曲!その中でも、シングル「Everytime I Think About Her」の出来は素晴らしく暖かく包み込まれるような暖かさとJaheimの力強さと渋さがよく出ている作品だと思います。その暖かい雰囲気の曲もいいのですが、それ以降の4曲目からの3曲続けての渋くかっこいいサウンドに乗った見事な歌には、思わず舌を巻きます。特に4曲目は「Just In Case」に通じるカッコよさをもっているし、5曲目は誰もが頷く名曲に仕上がっているのです。一緒に歌わずにはいられません。この二つの曲ではそのクールなトラックとJaheimの徐々に盛り上がっていくボーカルがたまらないのですよー!この辺は4曲目のProducerであるScott Storchと、5曲目のKayGee、Terence “Tramp-Baby” Abneyが本当にいい仕事をしているな~と感じます。特にKayGeeはこの曲以外でも以前同様アルバム全体の総指揮もとっているようで、どの曲でもJaheimのHeartwarmingな歌声を盛り上げてくれるようなサウンドを提供しています。
その後の曲たちもアルバム曲らしいシットリとした雰囲気も持ちつつも駄作など一つも無く、それぞれがアルバムの雰囲気を盛り上げていってくれるような良曲がそろっていて、後半のProducerである、Eric Williams and WESLEY HODGESいい仕事してるな~という感じです。
3作目にして最高のクオリティーを届けるJaheimのアーティストしての素晴らしさは、感動すら覚えます。こういう独自のソウルフルな路線で突き進みながらもきちんとMusic シーンを味方につける術を心得ています。それがビルボード1位という結果にも繋がっているのでしょう!
今年のBestに絶対に軒を連ねる素晴らしい作品に仕上がっていますよ。今年絶対買っておくべき一枚です!オススメ:(5),(4),(6),(2),(1),(11)

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K-Ci / My Book

01.My Book Prelude
02.My Book
03.It’s All Love feat.KansasCali
04.Conversation
05.Thug By Heart feat.Layzie Bone
06.Chetto Woman
07.Woman’s Gotta Have It
08.I Apologize
09.Much Too Soon feat.Al B Sure & Aaron Hall
10.What Else Can I Do
11.Limousine
12.Baby I’m Back
13.Soldier
14.Cheating On Us
15.You
16.Care For You
17.It’s Alright
18.It’s All Love Kazzu Remix feat.KansasCali
19.Conversation Dance Remix

(総評)

JODECIのK-Ciがソロアルバムをリリース!最近はK-Ci&JoJoとしたの作品に力を入れていましたが、ここにきて突然の日本先行発売のソロアルバムの発売となりなりました。最近はK-Ci&JoJoとしての作品もペースが落ち気味だったので、多くの方が待ち望んだアルバムでした。(まあ、JODECIのアルバムをいい加減出してくれ!って思う気持ちの方が皆さん強いと思いますが。)
やっぱり、K-Ciのシャウトは素晴らしいこれにかなうアーティストはいないでしょう!もう全曲豪快に歌いきってくれていて、UPからバラードまで全てをK-Ci色にそめてくれています。すごい一曲一曲を聞くといい歌がたくさんつまっています。特にK-Ciのシャウトは見事の一言で!今までのアルバムの中でもかなりのシャウトアルバムに仕上がっています。ほとんどの楽曲をほぼ無名ともいえるプロデューサーがトラック制作にかかわっているのですが、これといった特徴的なトラックメイカーがいないのはちょっと残念なところでもあります。
そのせいなのか、平均的な楽曲が多いというか、なんか同じ曲調が多いかもしれませんね~。普遍的なバラードや美メロがないですし、録音時期がちょっと古いのでは?と思わせる音使い(かなり古ければそれは味なのですが、ちょっと古いと流行遅れ的な雰囲気を出してしまうのです・・・)と、美メロや激しいUPというのはなくて、ミッドや濃い感じの同じ曲調が多く、しかも曲数が18曲と多いため正直かなり後半飽きが来るのがとても残念です。Al B SureとAaron Hallとの3人での熱い歌唱はとてもたまらないものはありますが、全体通して見るとどうしても評価が低くなってしまいます。曲数や曲順とかももう少し工夫してくれるともっと何度も何度も聞きたくなる一枚になったと思います。
K-Ciという現在のLegendの新譜としてはその歌の素晴らしさシャウトの凄さはもう最高級の出来です!ですが、年間を通して見ると、名盤というほどには、ちょっと曲個々の水準が平均点ぐらいで、普通のアルバムとなってしまうのは仕方ないかと・・・。僕もK-Ciファンですので、あえてこんなものじゃないだろう!ってことで厳しく・・・もうそろそろK-Ci、K-Ci&JoJoだけでは作品としての幅が狭まってきたので、ここらでやっぱり素晴らしいトラックメイカーであるDeVante Swingが加わったJODECIとしての新譜が待ち望まれるところです。オススメ:(2),(4),(6),(9),(11),(13),(15),(17)

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Various – Kloud9 Presents / The Vibe Room

01. Intro – Kendall Duffie
02. Everything You Need – 2Way
03. Didn’t Think – Kloud 9
04. Jonesin’ – Men-nefer
05. Treasure – Leza
06. Ooh Baby I – Tim Dillinger
07. I Can – Althea Rene
08. Runnin’ – Maysa
09. Sunny Day – Men-nefer
10. Get Away – 2Way
11. You Got Me – Leza
12. Feel Love – Tia Smedley
13. Chill Funk – Michael Fair
14. Outro – Kendall Duff

(総評)

Kloud 9 Kendallが監修した最近調子がいいExpansion Recordsのコンピレーションアルバム”VIBE ROOM”!その名前のとおり心地よいVibeの詰まった作品に仕上がっていいます。このVIBE ROOM!クレジットを見ればわかるとおり、Kloud9のKendallが所有しているスタジオの名前からとったものなのです。まさにそのスタジオからは素晴らしいVIBEが生まれ出でています。その素敵なスタジオの中で、Kloud 9らしい楽曲をいろんなアーティストが歌っているという感じの、Kloud 9の作品としても楽しむことが出来ます!
その参加メンバーはインディーソウルファンならかなり注目してしまうようなメンツで、メジャーからはMaysaが、そして、数年前USのみのリリースで話題となった、Tim Dillinger。そして、今年Kloud 9がfeatruingで参加した楽曲があるAlthea Rene!そして、新鋭の女性アーティスト2WayとMen-neferがいい味を楽曲でも出してくれています!そして、Leza, Tia Smedleyと様々なアーティストがいて、Michael FairやAlthea Reneのような楽器奏者が参加したインストモノまだ、楽曲的にも幅広い曲が楽しめるようになっています!特に新人の女性アーティストの出来が本当に素晴らしいです!
特に注目したいのが、Tim Dillingerとの一曲!この完成度はすばらしいです、SweetでSOULFULでかっこいいんですから。KendallとTimが二人でお互いを高めあうようにでも激しくなくうっとりとするような掛け合いで盛り上がっていきます。これほどに甘いのに盛り上げれる曲ってないですよね。ベットで流したいですわ~。あとはKloud9の新譜も彼ららしい完成されつつある形を見せてくれ、面白いのが13曲目のSAX奏者Michael Fairとの曲で最初のKendallのフレーズを口ずさむところなんか、一緒に口ずさみたくなります!
この作品から、Kloud9と一緒にDwayne A. WalkerというプロデューサーがKloud9の仲間のプロデューサーとして新たに素適な曲を提供してくれていて、今後の彼らの展開も楽しみになってきます。そして、このコンピレーション英語が話せない人たちにも意味を理解してもらおうと、詞がきちんと入っているのもうれしいところです。Kloud9の作品には全て英語詞がつけてあります。そういう心遣いもうれしいですよね。どの曲も素適なLove Songで恋人と聞いて欲しいですね。ホントコンピレーションアルバムでありながら、これほどKloud 9という個のアーティストの存在を強烈に示した作品も珍しいでしょう。これを聞くとますますKloud 9の作品が聞きたくなりますよ。
オススメ:(6),(5),(13),(3),(2),(8),(9)

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Urban Mystic / Ghetto Revelations Vol.2

01.It’s You feat. Paul Wall
02.Where Were You?
03.My Block
04.Can U Handle This? feat. Pit Bull
05.Bounce Wit Me feat. Stack
06.I Refuse
07.Your Portrait
08.I Got That
09.Why?
10.When U Hurt
11.Let’s Make A Change feat. Trick Daddy
12 A Change Gonna Come
13 Back It Up

(総評)

1stが高い評価を受けたUrban Mystic!その渋い歌声はJahiemと比較されますが、個人的には、似て非なるものかなと思っています。近作は製作陣までも、まるで一緒!ってことでどう差別化を図るのかなと思いきや、こちらはJahiemとはまた違った魅力溢れる作品を届けてくれました。なんといっても今作の驚きが4,5曲目でRapまでも披露していること!しかもそれが最高に様になっているから、凄すぎます。下手なRapperなんかその声の魅力で太刀打ちできませんよ。そして、さらに凄いのがKayGeeプロデュースの前半3曲の完成度の高さ!KayGeeプロデュース曲はどれも魅力的なフレーズに溢れていて完成度がすこぶる高いのです!これはたまらない!そして、その素晴らしい楽曲をさらに魅力的に見せるUrban Mysticのパワフルかつ一度聞いたら忘れられないフレーズの数々!彼が21歳だってことはすっかり忘れて聞き入ってしまいます。こういうクラブでもかかりそうなノリがよくてHIPHOPに負けないぐらいに盛り上がれるR&Bはしばらくなかったかもですね。
先ほどもいったKay Geeはもちろん、Scott Storchも素晴らしい仕事をしていて、Urban Mysticの若さをよりよく見せてくれるプロダクションで、HIPHOP世代にも十分アピールできるかっこいいトラックを作り上げていました。このメインの二人のプロデューサー以外にも若手からMike Cityまで、豊富なプロデューサーが揃ってUrban Mysticの魅力を引き出している一枚です。ただ、プロデューサーがJahiemと被ってて声の方向性もかぶっているので、ちょっと引き合いに出されることは多いかもしれませんが、魅力の種類が違いますね。Jahiemは、もっとソウルフルにどんどん自分の世界へと引き込むのに対して、Urban Mysticは聞く人をより自分の歌声で楽しませようとしているのがわかります。どちらも傑作にはかわりませんが。ちょっと最後の最後の終わり方が・・・もう少し最後しっとりと締めてもよかったかなと思います。
とはいっても、現行シーンの中心にいるといっておかしくないほどに、サウンドも緻密でノリがよくて、誰が聞いても楽しめる素晴らしい作品に仕上がっていながらも、R&BフリークやSOULオヤジの耳までも納得させる濃さを黒さを持った素晴らしき一枚です。このアーティストはバランス感覚も優れているので、今後もシーンにのって活躍していきそうな気がします。R&Bとソウルの両方の魅力を見せてくれるアーティストです。ぜひ今年の内に!
オススメ:(2),(1),(3),(5),(6),(9),(12)

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