Jaheim / Ghetto Classics

01.Chosen One
02.Everytime I Think About Her – with Jadakiss
03.Daddy Thing
04.Forgetful
05.Like A DJ06.Fiend – with Styles P
07.I Ain’t Never
08.125th
09.Masterpiece
10.Conversation
11.Come Over

(総評)

JaheimのGhetto3部作の最後を締めくくる三作目”Ghetto Classics”!その名前通りよりClassicsと言えるよき古きソウルの世界を現在によみがえらせています。そのソウルフルで渋いJaheimの歌声と、包み込むような暖かさに満ち溢れた傑作アルバム!Jaheimというと、1stでの「Just In Case」のイメージが強くその後の作品も彼独自の路線を見せてくれていたアルバムとして非常に完成度の高いものでしたが、曲単位では客演作の方が目立つ感じだったのですが、この作品は、曲もアルバム全体としてもとても素晴らしいものに仕上がっています!往年のソウルを基調としながらもしっかりと最新のハーモニーと融合させたりRapperといい掛け合いを見せたりと、聞き手をどんどん引き込んでくれます。珠玉のSOUL汁溢れる歌の数々にノックアウトされてしまいます。特に前半の往年のソウルな雰囲気を大事にした楽曲!その中でも、シングル「Everytime I Think About Her」の出来は素晴らしく暖かく包み込まれるような暖かさとJaheimの力強さと渋さがよく出ている作品だと思います。その暖かい雰囲気の曲もいいのですが、それ以降の4曲目からの3曲続けての渋くかっこいいサウンドに乗った見事な歌には、思わず舌を巻きます。特に4曲目は「Just In Case」に通じるカッコよさをもっているし、5曲目は誰もが頷く名曲に仕上がっているのです。一緒に歌わずにはいられません。この二つの曲ではそのクールなトラックとJaheimの徐々に盛り上がっていくボーカルがたまらないのですよー!この辺は4曲目のProducerであるScott Storchと、5曲目のKayGee、Terence “Tramp-Baby” Abneyが本当にいい仕事をしているな~と感じます。特にKayGeeはこの曲以外でも以前同様アルバム全体の総指揮もとっているようで、どの曲でもJaheimのHeartwarmingな歌声を盛り上げてくれるようなサウンドを提供しています。
その後の曲たちもアルバム曲らしいシットリとした雰囲気も持ちつつも駄作など一つも無く、それぞれがアルバムの雰囲気を盛り上げていってくれるような良曲がそろっていて、後半のProducerである、Eric Williams and WESLEY HODGESいい仕事してるな~という感じです。
3作目にして最高のクオリティーを届けるJaheimのアーティストしての素晴らしさは、感動すら覚えます。こういう独自のソウルフルな路線で突き進みながらもきちんとMusic シーンを味方につける術を心得ています。それがビルボード1位という結果にも繋がっているのでしょう!
今年のBestに絶対に軒を連ねる素晴らしい作品に仕上がっていますよ。今年絶対買っておくべき一枚です!オススメ:(5),(4),(6),(2),(1),(11)

(曲解説)

01.Chosen One

爽快感溢れるサウンドとバックコーラスを力強いJaheimのシャウトが切り裂くイントロから、強烈なインパクトをもってアルバムの幕を開けます。まさにソウルフルという言葉が似合うアーティストだなと思ってしまいます。力強いシャウトで縦横無尽にぐいぐいと曲を引っ張っていきます。歌のメロディーもソウルフルで古い良さみたいなのも持っているんだけど、しっかりと聞かせてくれます!Willi Hutchの”I Choose You”という曲がサンプルです~。

02.Everytime I Think About Her – with Jadakiss

Jadakissを迎えつつもその深いソウルの魅力は衰えることなく、1曲目よりも磨きがかかっていきます。この太陽が降り注ぐような暖かい雰囲気をもったJaheimの渋いカッコよい歌声を堪能できる素敵なメロディー!バックボーカルとメインのJahiemの歌声がお互いを高めあうような絶妙なハーモニーで、転調してからの煌びやかなメロディーワークに惚れてしまいます。徐々にシャウトしながらも盛り上がっていくところなんてかっこいいです!Jadakissも雰囲気を崩さずにいい仕事しています。

03.Daddy Thing

Daddy Thingと名づけられたタイトルどおり父の暖かさを感じるようなその雰囲気もいいですが、この曲ほとんどメロディーがあまり変化しないのにかかわらず、Jaheimが歌うと、より魅力的に聞こえてくるのです。普通のアーティストなら、ここまでこの曲を面白くは歌えないはずです。Jaheimの歌声の魅力を再確認できる曲ですね。KayGeeいい仕事してますわ。

04.Forgetful

Scott Storchが作り出す、他と一味違うクールなトラックにのせてリズミカルなボーカルを見せてくれるJaheim!彼の歌声の暖かいだけじゃないカッコよさを見せ付けてくれます。こういう1テンポなリズムでありながら、歌声の魅力で様々に聞かせてくれるところを聞くと、Jaheimの歌声の良さを感じてしまいます。個人的には「Just In Case」のようなこのシンプルでクールなトラックとそれに余裕たっぷりに歌い合わせていくJaheimの歌声が気に入っています。

05.Like A DJ

4曲目からさらにグッとカッコよく贅肉をそぎ落としたような研ぎ澄まされた感じがするサウンドにのせて、全て包み込むように歌いこむJaheimの歌声に引き込まれてしまいます。このアルバムでのKayGeeは本当にさえてますわ。共同プロデュースのTerence “Tramp-Baby” Abneyの存在も見逃せません。ここら辺はホントJaheimにしか出せないカッコよさをうまく表現してくれています。

06.Fiend – with Styles P

この中盤三曲は、Jaheim今作の真骨頂。Styles Pもゆったりと心地よいRapを披露し、暖かい雰囲気をより濃く見せてくれます。何よりも素晴らしいのが、ストリングスとフルートが奏でるこの美しきサウンド!Delfonicsの”I’m Sorry”を下敷きにして作り上げたサウンドと、さらに、それをバックに歌うサビのメロディーが素敵すぎ!厚みがある渋いボーカルもより引き立ち、じっくりと聞き入ってしまいます。ProduerのKayGee最高の一曲です。

07.I Ain’t Never

また、ちょっと1曲目とかの雰囲気に近い感じで暖かくふわっとした感じの雰囲気に美しいストリングスをのせて、”Stay With Me”という曲を下敷きにして、奏でる素敵な音楽を見せてくれます。こういうゆったりとした曲でもドラスティックに強烈なインパクトをもって聞かせてくれるJaheimの歌声はやっぱり凄いです。ホント暖かい気持ちになりますよ。

08.125th

バックボーカルがメインのメロディーを歌いその上を、縦横無尽にJaheimが吼えまくります。こういう厚さと熱さをもったボーカルはなかなかいませんね。ここからは、元BlackstreetのEric Williamsと WESLEY HODGESがプロデュースを勤めております。pianoがメロディーを奏でる美しい曲調で、しっとりとした温かみのあるこのアルバムの色をそのまま反映したような一曲です。

09.Masterpiece

しっとりと、歌い上げていきます。フルートの優しい音色にあわせてJaheimもゆっくりと歌い上げていきます。ここら辺は曲調は似ているのですが、その似ていることを感じさせないほどに、Jaheimのボーカルが色鮮やかに響き渡り、フェイクも冴え渡っていて、魅力的に聞かせてくれているJaheimの真骨頂でもあります!聞けば聞くほどこの辺はじわじわ~と染みてくるな~。

10.Conversation

細かく歌が折り重なるようなメロディーで、ミッドテンポで心地よく歌い上げていきます。シングル曲っていうほどのインパクトはないのですが、とてもいい曲だな~と素直に感じれる心地よさがあります。最後のTelがなんとも、定番な雰囲気でこういうのを出してくれるのも、Ghetto Classicの名に恥じないなと思います。エレキギターのカッティング音が効果的に使われたサウンドとの対比が面白いのです。軽めな音が入ったサウンドがより効果的に、ゆったりとずっしりと歌いつなぐJaheimの歌声を魅力的にみせて、惚れてしまいます。

11.Come Over

最後はゆっくりとした繰り返すCome Overと繰り返すサビのフレーズが心地よく耳に響き、ストリングスと最後にいい曲がきているのも、アルバムの完成度を高めていますね~。いいな~って思う曲が、数曲に一回は出てくるので聞き飽きません!HOOKがくり返されるたびに心が躍り体揺らされるようです。最後にしっとりと気持ちよくアルバムを聞き終えることができます。最高です!

(Producer)

KayGee:(1),(3),(5),(6)
Bernard Belle:(1)
Bink:(2)
T.O. and Balewa:(3)
Scott Storch:(4)
Terence “Tramp-Baby” Abney:(5),(6)
Darren Lighty and Eddi F:(5)
Co-Stars &Balewa Muhammad:(7)
Eric Williams and WESLEY HODGES:(8),(9),(10),(11)

(LINK)

OFFICIAL

☆☆☆☆☆☆(傑作)