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Full Of Harmony / Sweet November
(概説)
Full Of HarmonyのUS Producer企画第二弾は、Jimi KendrixxxとJaidenという本当の意味でのUSのプロデューサーとがっつり組んで作った作品!本当の意味での裏方さんの水準っていうのは、USは高いですよね。前作ではFull Of Harmonyらしさがあまり感じられなかったけど、今作はファンの人も納得のできだったのではないでしょうか?シングル曲では、懐かしささえ感じるメロディーと、最後に押し寄せるフェイク!三人のハーモニーがとても感じられる出来になっています。ハーモニーが長い短いにかかわらず、印象に残るかどうかっていうのが大事で、そういうフィーリングがうまくプロデューサーと合わさっているんだろうなと感じられますね。カップリング曲でも、その軽快で心地よいライブ栄えしそうな一曲を作り上げています。
詞の世界もなんか暖かさを感じるSweet Novemberっていうタイトルがぴったりな詞になっていて、過去に焼きついた甘い思い出を思い出させます。3人が書いたんでしょうが、なんか詞の世界が大人になったなとちょっと感じさせてくれます。USのプロデューサーとの企画は、こっちのシングルの方がいいですね!この辺は相性などもあるのでしょうけど、より3人の色がよく出ています。心地よく聞ける一枚です!
曲紹介
01.Sweet November
ゆるいグルーブを感じさせるイントロのYUTAKAのフェイクから、しっとりと歌い上げていく3人。Full Of Harmonyらしいハーモニーも感じさせてくれたり、それぞれもゆったりと歌えている感じで、歌声も伸び伸びと感じます。ちょっと寂しげなギターの音色と、緩い感じが、いつもと変わらぬ日常が刻む、過去になっていく大切さを感じさせてくれます。最後のHIROのフェイクがいいですよねー・・・やっぱりこういうみせる場面がないと!ちょっと前作は型にはまりすぎてお行儀が良すぎた感じがあったので、こういうフェイクでどんどん持っていく感じはたまらないですね!
02.Just a Girl
うって変わって、ビートにのせた軽快なサビが印象的なJust A Girl!同じ人がプロデュースとは思えない幅の広さが、やっぱりUSはすごいなと感じさせます。音の遊びも見事ですね。なんか、ちょっと女性に圧倒されている男性っていう詞の世界が、面白いですね。そんなに気張らなくても、そのままでいいんだよ。っていう。同じビートが繰り返すのですが、この繰り返すが気持ちよくて、踊れます。
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Foxxi Misq / Gloss
01.Tha F.Q’s Style Feat.Jin
02.Ultimate Girls
03.Introduction -I Like It-
04.I Like It
05.Higher Feat.B-Bandj (Fu-Ten)
06.Crush On You
07.Interlude
08.I’ll Never Know09.Delicious Circus
10.A-L-I-V-E
11.Golden Palace Feat.Corn Head
12.A Taste Of Honey -Gloss Mix-
13.Luxuly Ride Feat.Zeebra
14.Magnetic Love
15.Introduction -Party Booty Shake-
16.Party Booty Shake Feat.Miss Monday
(総評)
日本で始めてともいえる正統派女性R&Bボーカルグループを目指すグループFoxxi Misqの1stアルバム「Gloss」をレビュー!女性R&Bボーカルグループは、洋楽でもデスチャがそのイメージを完璧に作り上げたことから、やっぱりそれを目指しているなという感じがしますが、そんな女性ならではのセクシーさとゴージャス感を非常に上手に表現していて、さらに3人のボーカルバランスも素晴らしいのです。これはやっぱり主なプロデュースを手がけるface2FakeとJiNとの相性の良さと、プロデューサーの目指すところのうまさが出ているからでしょう。ある意味おもいっきりデスチャを意識することで、シーンにも解りやすく彼女達を紹介できているし、ダンスや歌両方大事にしてしながら本格的なサウンドも多いことから、クラブなどの現場からも支持を受けています。
まず最初に3人の歌声それぞれの個々のウマさと、3人の歌声のバランスの良さ!オーディションで選ばれただけあって歌唱力は問題はまずないのですが、こういうタイプのシンガーさんたちにありがちなリズムやフェイクのセンスがないっていうことはなくて、MELODYとリズムを掴むR&Bとしてのもっとも歌い手として大事な部分がかなり出来ていて、安心して聞けます。さらに3人の歌のバランスが誰かが突出していることがないので、とてもバランスよく3人が激しく出入りしながらMELODYを歌っていく様は、スリリングでいて聞いていて気持がいいです。さらにほとんどの今日で男性Rapperの客演を招くことで、歌一辺倒になりがちなところをうまくバランスをとっています。 やっぱりアルバムの中で光るのはB-Bandjを招いた5曲目「Higher」と彼女の代表曲となるであろう盛り上がる1曲目「Tha F.Q’s Styler Feat.Jin」!「Higher」はトラックも非常にリズミカルで面白くそこにB-Bandjの爆発力あるRapと3人のセクシーな歌声が乗ることで、カッコよく盛り上がっていきます!こういう曲が一番かっこいいと思いますね~。そして、1曲目の思いっきり狙っているのはわかるけど、盛り上がっちゃう感じが解りやすくて楽しいです!
なかなかメジャーで活躍する女性シンガーの中では、R&Bの好きのツボを心得たアルバムに仕上がっています。オーディション上がりだしなとか先入観持たずに聞くとプロデューサーの意図の推測ができたり、楽曲のわかりやすさも手伝って楽しめますよ。プロデューサー陣もちょっとシンガーのJiNや今井大介さん、そして老舗のプロデューサーでもあるFace2fAKEと、彼らのプロデューサーとしての力が上がったことも感じることが出来ます。
オススメ:(5),(1),(2),(8)
Ahmir / The Gift
01.Intro
02.Watch & Learn
03.Welcome To My Party
04.Right To Left
05.Donkey
06.Let’s Get This
07.The Gift
08.The Wedding Song
09.Sure I’d Like
10.Foreplay (Interlude)
11.Who Ya Gonna Call
12.Show Me
13.Cloud 9
14.Indian Giver
15.Don’t Quit
16.Honestly(Interlude)
17.No Black & Blue
18.She’s Over Me
19.True Love
20.Outro
(総評)
2007年ボーカルグループ復権を高らかに宣言できる最高峰のボーカルグループが登場!その名もAhmir!Mr.Jones, Big Mike, Sing-Sing KCからなるマイアミの4人組ボーカルグループです!4人ともが素晴らしいボーカルと声質の良さをもっていて、アップスロー問わず隙の無いコーラスワークで、どんな曲調でも歌いこなす圧倒的実力!そして、スローでこそ発揮される、信念さえ感じさせる、最初は抑えて抑えて、後半に爆発する歌い倒しっぷり!それを爆発を聞き手に伝えられる表現力の豊かさ!これほどにじんわりじんわりと、歌い倒していくコーラスワーク、メロディーワークはここ最近では聞いたことがありません。決して派手な音やサウンドに頼ることなく歌、そしてコーラスの厚みで聞き手を圧倒していくその迫力には感嘆せずにはいられません。まさに2000年以降の名ボーカルグループの一つとして上げられるであろうグループの登場です!
前半で見せるアップサウンドの素晴らしさにまず目が行くのですが、これが現行シーンに迫って追い越すほどに良く出来ているのです。普通インディーズのボーカルグループは、バラードは素晴らしいけど、アップサウンドはプロデューサーや音色などで、メジャーにかなわないので、どうしても力が弱くなるのですが・・・彼らは別格!もうメジャークオリティーなサウンドにパワフルで勢いがあるボーカルワークで軽快に飛ばしてくれます!そんな気持ちよくノせる曲だけでなくバラードでもこれでもかと聞かせてくれます。美メロ曲ももちろんいいのですが、スローバラードでネットリとしっかりと歌いこんでいき徐々に盛り上がってシャウトしていく様など、90年代全盛期のボーカルグループが自信に満ち溢れていた頃の勢いを感じさせ、それが2007年だからこそ新鮮味が溢れる歌い倒しっぷりへと繋がって、新たなも魅力を感じさせてくれます。前半はあくまでしっとりと抑えて抑えて、後半に入ってやっとコーラスの絡み合いを見せて、最高調に達するまでネットリとハーモニーが絡み合います!ホントこの人たちは、これほどバラードをじんわりじんわりと歌いこんで聞かせるのが、怖くないんでしょうか?ちょっとキャッチーなメロディーをいれていじっちゃいたくなりそうなものですが、そこを敢えてシンプルなメロディーワークであとは後半のコーラスの絡み合いで最高の楽曲に仕上げていく、ボーカルグループとしての力は本物です!
そんな彼らの楽曲の中で、なんといっても最初に目を引かれて素晴らしいのが、ボーカルグループ好きの間で相当話題になっていた先行シングルの一つである8曲目「The Wedding Son」この美しい壮大なバラードには本当に心打たれます。しっかりと歌いこめる4人のボーカル能力とコーラスワークの水準の高さからくる力強い歌の厚みと、派手さはないけど美しいメロディーに感動せずにはいられないのです・・・この一曲のために買ってもいいですよー!そして、3曲目「Welcome To My Party」でビルボード4位になったことで証明した、アップサウンドのカッコよさ!現行シーンをリードするほどに、激しくカッコいいのもできるのです、「Let’s Get This」などなかなか踊れたりサウンド的にも挑戦的な曲が多くて、その勢いとパワフルさに圧倒されます。前半は特にこういうなアップソングでこれでもかと、現行シーンへのアピールも忘れず、後半はそんな現行シーンへまるでそっぽを向けるかの如く、R&Bとはボーカルグループとはこういうものだ!とでも言いたげに、オーソドックな楽曲でボーカル&コーラス・・・そう声の魅力でぐいぐい聞き手を引き込んでいきます!
そんな引き込んでくれるバラッド曲では、特に、11曲目「Who Ya Gonna Call」と13曲目「Cloud 9」あたりから始まるバラードの応酬が気持ちいい!この11曲目の盛り上がりや13曲目のスムーズな気持ちよさでさえ素晴らしいのに、14曲目「INDIAN GIVER」では、オーソドックスな雰囲気のトラックにこれでもかと力強い歌を聞かせて、美しいメロディーをただ聞かせているだけで歌の本物の魅力を感じさせて、本当に聞いているだけでその声に引き込まれ、どんどん声を重ねて盛り上がっていくような素晴らしい曲を聞かせてくれて、さらに18曲目「She’s Over Me」でも、同じように楽曲のベーシックな魅力を感じさせるコーラスワークが光る名曲に仕上がっています。決して後半派手さとか、メロディー的なわかりやすさとかはないのですが、それを補ってあまりあるほどに、歌!歌!歌!声!声!声!の根本的な歌の魅力を見せてくれるのです。コーラスグループとは、本当にこういう歌いこみをできる人たちをいうんですよねー。
そして、このアルバム最高峰の極限値を迎えるのが、19曲目「True Love」!この曲の最後の何度も何度も転調を繰り返し音程が上がっていき、そしてコーラスでねじ伏せるがごとく歌いこんでいく様には、圧倒されてしまいます・・・凄すぎますよ・・・今年のTOP SONGといってもいいほどです。最初は爽やかに見せながら後半はもうねちっこくこれでもかと盛り上がっていきます!
前半と後半との緩急のバランス感覚の素晴らしさを感じさせてくれます!後半はもうバラードの見せ場がたくさん出てきてきます。本当に前半からじっくりと聞いてもらえれば彼らの凄さが、徐々に徐々に肌に突き刺さるほどにわかってきますよ。あたふたとしてしまいそうになるほどに、後半のバラード攻勢には完敗ですよ。絶対買っておかなくてはならないR&Bの名盤の登場です!
オススメ:(19),(8),(14),(18),(11),(13),(15),(16),(3),(6),(4),(2)
Attatude / A Long Time Coming
01.Intro – Long Time Coming
02.Wild Out
03.Ol Skool Love
04.Shorty
05.Before You Love
06.Too Light Too Late
07.Hands Up
08.Mirror Dancin’
09.We Luvin’ All Y’all
10.Gimmie
11.Walls Could Talk
12.Repeat
13.Dreamin’
14.Summer Girl
15.Why Do You
(総評)
2007年ボーカルグループの復活を印象づける素晴らしい一組がデビューしました。Bobby, Jeremy, Germaine, Fernandoの四人組ボーカルグループ Attatude!ボーカルグループらしい美メロはもちろんのこと、アップサウンドでも、90年代のボーカルグループを彷彿とさせるような、歌で激しいUPをもっていける特徴的なボーカルが存在する稀有なグループです!ここのところアップサウンドはHIPHOPを招いてっていうパターンしかないグループが多い中、彼らは、本当の意味で、頑張っているグループです!ここ最近でも、HeatやCRAVEあたりと比べられてもいいぐらいにいいグループの登場です!さらに、そのアップサウンドのほかにも彼らの十八番である美メロ曲での儚いほどの美しさに心惹かれます!本当に、うっとりとしてしまうほどに、美しいのです。そのアップとスローが交互に飽きさせず聞かせてくれる素晴らしい一枚となっています。
なかなか、底力があるグループで、どの曲も非常に水準が高くトータルとしての完成度も、そしてバラードの美しさという点での一曲の力強さも持っているのですが、特に、3曲目「Old Skool Love」での美しいメロディーを歌いこんでいき徐々に力強く吼えていく感じなどなかなか最近では聞けない素晴らしい一品です!そして「Too Light Too Late」で見せる荘厳なほどの神々しいメロディーワークにウットリと聞きほれてしまいます。これぞボーカルグループですよ!「Mirror Dancin’」など美メロが数多く収録されているのですが、それに負けないほどにアップサウンドでも、ぐいぐいもっていく9曲目「We Luvin’ All Y’all」や「Wild Out」アクセント的な浮遊感漂う「Dreamin’」など、グループとしてのバラードだけに頼らない幅の広さも存分に感じさせてくれて、R&Bグループが好きな人にも、十分アピールできる作品に仕上がっています。Outroの終わり方まで、もうR&Bグループ好きの心を心得てるなーという気分にさせてくれます。ぜひ、2007年まずはこのグループから聞いてみてはどうでしょうか?
オススメ:(3),(6),(8),(14),(9),(11)