Naturally 7 / What Is It?

01.So The Question Is
02.What Is It?(Excuse Me)
03.Gone With The Wind
04.Broken Wings
05.Another You
06.I Wanna Be Where U.R.(Resceue Me)
07.More Than Words
08.Get Ready
09.Say You Love Me
10.No Fool For You
11.Closer
12.Back To The Essence
13.Music Is The Key
14.Grace
15.Spend My Life With You
16.Closer(The Natural Mix)
17.What Is It? (Solaradio Remix)

(総評)

すごいアカペラのアーティストがアルバムを出します・・・そういう触れ込みをHPで見たのは今年の4月ぐらいでした、個人的にアカペラは買うほどは好きではない・・・、TAKE6みたいないかにもアカペラな音楽をするグループかなと思っていたのですが、その思惑は見事に外れることになるのでした・・・アカペラグループか~どんなものかなとCD聞いたときに、は?!と思わず声を上げてしまったのです。
ものすごいアカペラボーカルグループ(あえてボーカルグループとさせていただきます)が現れました!まさに神業というにふさわしい口技の競演!7人がそれぞれものすごい歌唱力を持ちつつ、Human Beat Boxという言葉が陳腐に聞こえてしまうほどに、ものすごい技量を見せつける!ドラムやベースはもちろんのことアコースティックギター、エレキギター、ピアノ、ホーン、ストリングすべての楽器の音を彼らの7人の口が奏でるのである・・・この前おきを見ずに、いきなりこのCDを聞いたとき、彼らがアカペラグループだなんて、誰も信じることはできないでしょう。確かにアカペラっぽい部分はあったりしますが、ピアノの音やギターの音なんて、普通に人間が出せるなんて絶対に思えないすごさがあります。まずは貴方の耳でこのものすごい音の世界を堪能してください。
 Naturally 7は、リーダーでありリードボーカル, Rap, Wah Wah Guitar, BrassをこなすRoger Thomas, ドラムとパーカッションなどのリズム隊の要でありそれに加えRhythm Guitars, Vocorder, Celloなどのストリングスなどもこなす技量派Warren Thomas, ほとんどのリードボーカルに加えScratching & TurntableなGuitar Keyboardさらにフェンダーローズ!などもこなすRod Eldridge, バリトンボーカルでLeadをとり、TromboneなどもこなすDwight Stewart, ハーモニカにCello(チェロ)などかなり多様な音をこなせるGarfield Buckley, リードボーカルにBrassそして、カッコいいRapをこなせるJamal REED, Brassやベースの音を担当しリズム隊の第二の要のMarcus Davis,の7人より変成される、彼らほとんど全員がリードボーカルを取れ、しかもコーラスに加え様々なエフェクト音を出せるという物凄い7人組なのです。楽器までもこなすとなるとやはり7人ほどはいるんでしょうね。でも、それで楽器なんて一切必要なんですから、素晴らしいです!
 ただ、そういう技量がすごいというだけでは、ここでは紹介しません。その技量に加え楽曲がすばらしく、歌もすばらしく歌えるアーティストなのです!技量だけに頼りそれを売りにしているのではなく、あくまで歌のよさ、曲のよさを全面に出しているのがとてもうれしい!その凄さは2曲目「What Is It?(Excuse Me)」で、すでに感じ取ることは出来るはずです。本当にバラードもUPもいい曲がたくさんあるんです!R&Bをよく聴く人にも、あまり聴かない人にも普遍的にいいな~と思わせるような楽曲が多いので、R&B入門変としても最適かもしれませんね。オススメ!特に、「I Wanna Be Where U.R.(Resceue Me)」「Closer」での歌いっぷりは見事です!絶対生でそのパフォーマンスを見てみたいアーティストの一つでしょう!
オススメ:(6),(2),(1),(3),(4),(5),(7),(8),(9),(10),(11),(12),(13),(14)

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Carl Thomas / Let’s Talk About It

01.Let’s Talk About It (Interlude)
02.anything
03.My First Love
04.She Is feat. LL Cool J
05.Know It’s Alright (Interlude)
06.Make It Alright
07.The Baby Maken
08.Dreamer
09.A Promise
10.But Me
11.All You’ve Miven
12.All My Love (Interlude)
13.Let Me Know
14.Rebound
15.That’s What You Are (Interlude)
16.Work It Out

(総評)

Carl Thomasの待望の2ndアルバムが5年ぶりに発売になりました!ホント1stがあれだけ売れていながら、なぜ2ndがこんなに遅いのか疑問に思うことも多かったのですが、ついに同じくBadBoyからリリースとなりました、よかったよかった!前作ではその哀愁漂う歌声で、聴くものを苦しくさえ思えるほど切なくしてくれたあの歌声が返ってきました。実際シーンの中では、様々なアーティストにfeaturingされていることもあり、存在感がなくなるということはなかったのですが、やはり彼はfeaturingよりも個人としての作品の方が、彼の色がよくでるので、このアルバムはうれしかったです。そして、この2ndアルバムでは、前作よりもバラエティーに富んでいて、前半に代表されるWetな味わい帯びた歌声で歌うSweetyな暖かいバラッドもあれば、中盤のSOULFULな70年代ソウルを意識した作品もあります。もちろん、彼の特徴でもある切ないバラードでもぐいぐいと聞かせてくれますよ!
 アルバム全体を通してSweet BalladからSOUL。SOULから切なげなBalladへという大きな流れがあり、曲構成的にも練られてるなと感じるし、P.Diddyも最低限の絡みで終わらせていて、ドラムトラックが中心のBadBoyらしい感じはあまり出さずにSweetなR&Bアルバムとして作ることに成功しています。この辺は前作も同じですが。本当にこの人の最高の広がりに感服するばかりです。やっぱり、そして、やはりもうこの人の本領を発揮するのは後半の切ない曲たちです!もうこのちょっと艶っぽくありながらかすれ気味な切ないボーカルが、胸をかきむしるほどの切なさを携えて、聞き手に迫ってくるのです・・・これには、もうぐーっと引き付けられること間違いないです。
 あえて言えば、ちょっと前半にミッドテンポの曲調が多く単調な感じなので、飽きちゃうところが残念なのですが・・・。もう少し曲数を絞るか、もう少し前作のようなかなり切ない曲を、前半にアクセントとして置いてくれると面白かったかも!って思えちゃいますね。もしくは彼の引き付けられる切ない曲を前半に多く持っていってそこからSweetな感じにするともっとMoodyになったかも。でも前作とは違うベテランっぽい大人なスムーズな感じが表現できていて、いい感じでもあります。個人的に彼の切ない歌声が好きなので。13曲目~16曲目での切ない曲で畳み掛ける感じはやばすぎます。今年抑えておきたい一枚ではありますね!
オススメ:(16),(13),(14),(2),(6),(8),(9),(3)

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Talib Kweli / The Beautiful Struggle

01.Going Hard
02.Back Up Offa Me
03.Broken Glass
04.We Know feat. Faith Evans
05.Game
06.I Try feat.Mary J.Blige
07.Around My Way feat.John Legend
08.We Got the Beat feat.Res
09.Work It Out
10.Ghetto Show feat.Common
11.Black Girl Pain
12.Never Been in Love
13.Beautiful Struggle

(総評)

Talib Kweli待望のソロとしての2ndアルバム!これが、前作の硬質でDeepな雰囲気をさらに推し進めつつも、Mary J BligeやJohn LegendなどのR&Bシンガーとの聞きやすい感じの曲が多い、HIPHOP好きにも、R&B好きにも好かれる内容になっています!彼のRapは、かなりテンポよく、聞き心地がよくてカッコイイのですが、それとFeaturingしたアーティスト達がうまい具合に絡み合い、インパクトがある良曲が多数入っています!もともと彼はもっと濃い感じのHIPHOPをやる人で、社会派とよばれるほど、リリックも社会のことを歌い上げるタイプなのですが、もともとフレーズ的な面白さや、トラック的にも非常にインパクトがある曲をやるのが得意だったので、その方面をより推し進めた形となっています。でも、しっかりとリリックも聞きたいなと思わせてくれますよ。
Talib Kweliといえば、前作がかなり売れたこともあり(管理人も大好きです。)、どういうので来るかな~と思ったのですが、さらに、歌モノへの傾倒を進めたアルバムで、どの曲もフレーズとかメロディーが一度聞いたら忘れられなくて癖になること間違いないです!そして、彼はこういう歌ものとの相性がすこぶるいいのです。彼のRapは硬質な感じでテンポがよく抑揚があまりないのが、特徴なのですが、それが余計に歌側のメロディーラインを引き立てる結果につながっています!そんな中で、やっぱり素晴らしいのはJohn Legendをfeatした7曲目の切なさ!そして、Mary J.Bligeをfeatした6曲目の癖になるトラック!この二つの曲はもう尋常じゃないです!これをきかずして2004年を語るな!っていうぐらいに名作だと思いますよ、この2曲は。特に7曲目の切なさはやばすぎます!泣けます!トラックとしては、13曲目の流れるようなメロディーラインもたまらんし!それ以外の曲でもどれも水準が高くて、8曲目のResをfeatした曲のように面白い曲もあれば、HIPHOPとしての完成度がすこぶる高い曲もあるし、全編通して飽きないで聞けるHIPHOPアルバムです。これほど何度も聞いたHIPHOPアルバムも個人的にはないかなって感じです。R&Bが好きな人にも存分にオススメできますね。
とにかくHIPHOPが苦手な人でも楽しめる一枚です!去年のHIPHOP作品としては最高峰の名盤の一枚だと思います!全曲オススメ!
オススメ:(7),(6),(13),(8),(5),(3),(1),(2),(9),(12)

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HI-D [GET BACK IN LOVE / 夢のキオク]

(概説)

HI-Dの第二幕が幕をあげた!その門出を飾るのは、日本のAORの鬼才山下達郎の名曲[GET BAKC IN LOVE]をHI-DらしいR&Bのアレンジを加え、HI-Dの甘く切ない歌声をのせた艶と刹那さを堪能できる一曲!そして、その胸を締め付ける切なさを歌いながらしっとりと聞かせ、まさに静の魅力を見せながら、一変「夢のキオク」では動の魅力を見せる魅惑的なダンスチューンです!特にこのシングルPVの出来もすこぶるよくて、HI-Dの趣向やアイデアが存分に入ったPVで、見とれてしまうほどにかっこいい!特に「夢のキオク」でのダンスはやばい!の一言でしょう!この一枚で、新たなHI-Dの魅力が発見でき、より彼のR&Bシンガーとしての実力を改めて感じさせ、まさに今のREALなHI-Dを感じれる一枚です!しかも『夢のキオク』の歌詞がたまりませんわ・・・勇気もらえます。こんなに一人のアーティストの魅力を凝縮した一枚ってなかなかないと思いますよ!今までHI-Dを聴いたことない人にも是非聞いてほしいな~。きっと好きになります。これを手にしないなんて、ありえません!聞くべし!

曲紹介

1曲目『GET BACK IN LOVE』

原曲よりもゆったり、しっとりとしたイントロから、甘いSweetでWetな歌声が貴方の耳を引きつけ胸を張り裂けるような切なさを襲わせることでしょう。JOYCEもコーラスに加わりしっとりとした味わいをより深いものへとしていきます。思わず胸に手をあてて聞きほれたくなります。HI-Dがつむぐ一言一言が深く心に染み込んできて・・・胸が張り裂けそうです。HI-Dのつく息使いフェイク全てが艶があっていいんですよ。TAISHI FUKUYAMAさんのARRANGEDも見事だし、HI-Dもボーカル全てが新たな愛溢れるBallad「GET BACK IN LOVE」として蘇らせています。部屋を暗くして、二人で聞いてください・・・きっと、いとおしく思えるはずです。愛を、深い愛をその声で表現できる数少ないシンガーだなと思います。

2曲目『夢のキオク』

さわやかな夏らしいダンスチューンで、心躍らされます!イントロの囁くようなHI-Dの声からもうすでに何かはじめる期待感があって、そのまま踊らされちゃいますよ。今悩んでる人、これを聞いてください!まさにその答えをHI-Dは歌い応援してくれています。僕もこの曲聞いて勇気がでましたよ。”それが決めた道なら難しくても少しずつ進めばいい・・・そう自分の心の奥に耳を貸して前を向いて歩き出そう”と歌うHI-Dの言葉は貴方に届きましたか?それにどう答えますか?きっとこの楽曲がもつかっこよさに惹かれ、そして徐々にこのHI-Dの歌う言葉にあなたは勇気付けられますよ。本当に素敵な曲です!そして、この曲が持つ走り出す勢い!全てにおいて、そして、「Look up in the sky」なんて爽やかなフレーズが、これから踏み出すHI-Dの第二章にもっともふさわしい一曲でしょう!地味に管理人ちょっと歌詞をじっくりみて、ジーンときちゃいました。がんばるよー!

HI-D OFFICIAL SITE

https://music.apple.com/jp/album/great-second/1446741703

Eric Roberson / The Vault – Vol. 1.5

01.Couldn’t Hear Me
02.Right Back To You
03.Please Don’t Leave Me
04.Rock With You
05.Lil Money
06.Def Ears
07.Past Paradise
08.She Ought To Know (f. Marsh from Floetry)
09.Should We Try
10.Find The Way
11.Be With You
12.Change For Me
13.I Have a Song
14.Rain On My Parade

(総評)

うちの掲示板でも話題になったERRO(エロー)ことEric Robersonのメジャーデビューとなるアルバムです!実は前年の2003年にはインディーズで発売されSOUL好きな人々の話題を掻っ攫ったアルバムでもあります。ERICK ROBERSONは、ソングライターとしてまず有名な人であり、フィリー系と呼ばれるMusiq、JILL SCOTT、Dweleなどの作品に顔を出していて、Musiq「Mary Go Round」、JILL SCOTT「One Time」など、A Touch Of Jazzなどと作品を作っていますが、いちばん有名なのでは、Dweleの「Hold On」で、これは本当に名曲です。
彼の作り出す音は、このフィリー系独特のネオ・ソウルなオーガニックでありながらも滑らかな作風と、古風なSOULな面がうまく絡み合った作品を作り出す人物であります。そんな彼のソロアルバムなのですが、実はこの作品、2002年に自身のHPでちょこっと宣伝だけして、あとは手売りとインターネットでしか出回らず、一気に品不足になったのでした。そして、このたびP-VINEから日本でメジャーデビューという運びとなりました。実は93年にデビューしているそうなのですがさすがに知りませんし、そのころといえばNew Jack Swing後半でD’Angeloなどが出てくるちょっと前だったので、こういう作風は受け入れられなかったのでしょう。
アルバム全体としては、フィリーっぽいちょっとだるさの入った感じを見せつつも、歌い方としてはすごい丁寧でSOULマナーにのっとったすばらしい歌唱法を披露してくれます。でも、丁寧な歌い方で、聞いていて心地がいい!しかも、彼の曲は哀愁がどこか漂っていて、バラードがいいんですよね。特に前半は、どこか哀愁漂う曲が多く、そして、後半からはSOULFULな楽曲が増えていきます。そして、ハウスとの融合も図っていて、ハウス的な曲調も多く入っていて、幅が広いなーというのが、印象です。濃い歌や、SOULFULな歌い上げ系が好きな人にはオススメできませんが、SOULな雰囲気やフィリー系やMusiqが好きな人には特にオススメできる一枚です!新鮮な味わいがありますよ!
オススメ:(1),(2),(3),(7),(8),(9),(10),(11),(12)

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