Carl Thomas / Let’s Talk About It

01.Let’s Talk About It (Interlude)
02.anything
03.My First Love
04.She Is feat. LL Cool J
05.Know It’s Alright (Interlude)
06.Make It Alright
07.The Baby Maken
08.Dreamer
09.A Promise
10.But Me
11.All You’ve Miven
12.All My Love (Interlude)
13.Let Me Know
14.Rebound
15.That’s What You Are (Interlude)
16.Work It Out

(総評)

Carl Thomasの待望の2ndアルバムが5年ぶりに発売になりました!ホント1stがあれだけ売れていながら、なぜ2ndがこんなに遅いのか疑問に思うことも多かったのですが、ついに同じくBadBoyからリリースとなりました、よかったよかった!前作ではその哀愁漂う歌声で、聴くものを苦しくさえ思えるほど切なくしてくれたあの歌声が返ってきました。実際シーンの中では、様々なアーティストにfeaturingされていることもあり、存在感がなくなるということはなかったのですが、やはり彼はfeaturingよりも個人としての作品の方が、彼の色がよくでるので、このアルバムはうれしかったです。そして、この2ndアルバムでは、前作よりもバラエティーに富んでいて、前半に代表されるWetな味わい帯びた歌声で歌うSweetyな暖かいバラッドもあれば、中盤のSOULFULな70年代ソウルを意識した作品もあります。もちろん、彼の特徴でもある切ないバラードでもぐいぐいと聞かせてくれますよ!
 アルバム全体を通してSweet BalladからSOUL。SOULから切なげなBalladへという大きな流れがあり、曲構成的にも練られてるなと感じるし、P.Diddyも最低限の絡みで終わらせていて、ドラムトラックが中心のBadBoyらしい感じはあまり出さずにSweetなR&Bアルバムとして作ることに成功しています。この辺は前作も同じですが。本当にこの人の最高の広がりに感服するばかりです。やっぱり、そして、やはりもうこの人の本領を発揮するのは後半の切ない曲たちです!もうこのちょっと艶っぽくありながらかすれ気味な切ないボーカルが、胸をかきむしるほどの切なさを携えて、聞き手に迫ってくるのです・・・これには、もうぐーっと引き付けられること間違いないです。
 あえて言えば、ちょっと前半にミッドテンポの曲調が多く単調な感じなので、飽きちゃうところが残念なのですが・・・。もう少し曲数を絞るか、もう少し前作のようなかなり切ない曲を、前半にアクセントとして置いてくれると面白かったかも!って思えちゃいますね。もしくは彼の引き付けられる切ない曲を前半に多く持っていってそこからSweetな感じにするともっとMoodyになったかも。でも前作とは違うベテランっぽい大人なスムーズな感じが表現できていて、いい感じでもあります。個人的に彼の切ない歌声が好きなので。13曲目~16曲目での切ない曲で畳み掛ける感じはやばすぎます。今年抑えておきたい一枚ではありますね!
オススメ:(16),(13),(14),(2),(6),(8),(9),(3)

(曲解説)

01.Let’s Talk About It (Interlude)

彼らしい少しDarkなIntroで、艶やかにしっとりと歌っていくIntro。打楽器の音とゆったりとした雰囲気が、心地よい。無限にループしていく感じの曲で、幻想的な雰囲気を作り上げていきます・・・こういう美しいフレーズのループは大好きです。このマッタリした空気にやられてしまうことでしょう。

02.anything

p.diddyの語りから入るのですが、いい曲です!HOOKでのコーラスとの力加減が絶妙で、Carl Thomasのちょっと引き気味のMain Vocalを包むようにコーラスが力強く歌い、盛り上げます。HOOKでのメロディーラインの良さがうっとりさせられます。そして、徐々にフェイク気味に熱く歌いこんでいくCarl Thomasの歌声に引き込まれてしまいます!

03.My First Love

なんとも魅力的なタイトルですが、ギターのさりげないイントロで始まります。それにBadBoyらしいリズムトラックが絡んできていながらも、まったりとCarl Thomasは歌い上げていきます。このリズムトラックが体を揺らされてどんどん癖になっていく感じです。途中でファルセット気味に歌いだすところからの、Carl Thomasのフェイクの切れは見事です。前作からの成長を感じさせます。

04.She Is feat. LL Cool J

Mario WinansがProduceを勤め、SURFACEの”HAPPY”をネタに使った、ベテランLL COOL JをFeatした一曲は、UPになりすぎず、ミッドテンポで心地よいテンポで進んでいく一曲です。ここまでほぼ一定のゆっくりとしたテンポで進んでいきます。もう少し、LL COOL Jの良さがでたトラックだとよかったなーと感じてしまいましたが。歌の方では、Carl Thomasらしさが出ていていい曲です。

05.Know It’s Alright (Interlude)

なんか、妖しげな雰囲気のInterludeで語っていきます・・・この辺にもう少しアクセントがあるとよかったかな。

06.Make It Alright

MAKE CITYやるなー・・・このイントロのフェイクから、やられちゃいます!体が自然とゆっくりと動くそんな素晴らしい曲です!HOOKに入るまでのネットリとした感じのボーカルにやられつつ、HOOKでの濃厚なコーラスとボーカルに突っ伏しちゃいます。ぜひベットで聞きたい曲ですなー。このひたすら繰り返されるスムーズな曲がもう頭の中でどんどんループしていって、やばい感じです!ただひたすら体を揺らせばいい・・・

07.The Baby Maken

どこかソウルフルな歌いまわしの明るい感じのSweet Soul!HOOKでのファルセットでの包み込む感じが見事です!ミッドテンポでゆったりとした感じですよ。ちょっと、中だるみしそうな感じはあるのですが、悲しい曲だけじゃなくて、こういうSweetSoulもできるという彼の新しい面を存分に引き出している一曲です。

08.Dreamer

このメロディーラインカッコいいです。もうスイートソウルの王道をいってますねー!たまらんですわー。ついつい体も乗りつつ、メロディーに酔いしれ、そして、彼のシャウトにうっとりするこのアルバムの中でもSweetな雰囲気が満喫できるいい曲ですよー!彼の新しいSweetなSOULの感じの曲の中でも、一番にいい曲ですね。うーん、ファルセットも交えたフェイクがたまらないですねー。

09.A Promise

かなり古い70年代ソウルな味わいがする一曲!今までの彼の作品ではなかなか感じれなかった部分がでている面白い曲です。70年代ソウルっぽくても決して古臭いメロディーではなく、ちゃんと今聞いても新しい感じで、このアルバムを彩る魅力的な一曲ですね!ひたすらCarl Thomasも気持ちよさそうに、SOULFULに歌い上げていく感じが見事です!うーん、いいねー!

10.But Me

またまたP.Diddy語りから、ゆったりとした雰囲気に戻ります。このミッドテンポで、ひたすら同じテンポで歌いつないでいく感じの曲っていうのは、彼みたいなスローでも彩りがある歌声で歌うことが出来るからこそ出来る曲だな-と思いますねー。それをさりげなく支えるピアノのバックサウンドが美しいです。

11.All You’ve Hiven

低音のドラムのイントロから、独特の節回しが面白い一曲へと入っていきます。かすれ気味な声から、なんとも不思議なメロディーラインで歌っていきます!そして、HOOKでは、カッコよくシャウトしまくるCarl Thomas!本当に、アルバムのアクセント的な一曲になっている曲ですね。

12.All My Love (Interlude)

まったりねっとりとした雰囲気の囁き気味に歌いこんでいくInterludeです。うーん、耳元で囁かれてるみたいで、エロイですなー(笑)うーん、こういう大人なサウンドたまりませんねー。

13.Let Me Know

いやー、ヤバイ!前作の「Emotional」の流れを汲む切ない最高に切ないカバーバラッド!彼はやっぱりこれでしょう!っていいたくなるほどに切ないです。彼のちょっと艶がありながらも、かすれ気味な歌声には、この切ない雰囲気があうんです。もう胸をかきむしられるような切なさが彼の声にはあるんですよね。ピアノの切ないループ、切ないメロディーもうたまりませんよ!まさに本領発揮した!っていう一曲です!このHOOKの畳み掛けるようなコーラスとMainのシャウトの応酬!もう胸は張り裂けそうな切なさで迫ってきます。これは聞きましょう!

14.Rebound

なーんと、Eric RobersonがProduceした一曲!ここら辺からCarl Thomasらしい切なげなサウンドが満開になってきます。ちょっとこれは、「Emotional」で見せたギターをfeatしていきながらの切なげなサウンドがいいんですよね。やっぱねー、Carl Thomasはこれなんですよねー。このもう落ちちゃうぐらい切ないのが、たまらないのですよー!ちょっとドロっとした節回しのHOOKがどこか気だるげで哀愁が漂う感じがたまらなく、そこから徐々に艶を増していき、それにうまくギターサウンドが乗っかって、心地よさを増して行く感じが面白いのです!さすが、Eric Roberson!っていいたくなるProduce力です!

15.That’s What You Are (Interlude)

ピアノのループをゆったりと聞かせてくれます。このInterludeでのまったりした雰囲気はこのアルバムは特筆すべきものがあります!

16.Work It Out

いやーせつない!この熱唱はやばいでしょう!最後に来て、もう本領発揮しまくりですねー。このねー、熱唱しても熱くなるのじゃなくて、どこか切なさがある影があるボーカルなので、もう熱くなればなるほどに、切なさが増すんですよね。いやー、やばすぎます。このアルバムで一番いい曲が最後に来るとは思いませんでした。この切なさがぐんぐん押し寄せてくるボーカル・・・たまりません。シャウトもフェイクもメロディーも全てが涙を誘います・・・。ほんとこういう曲やらせたら右に出る人いませんよ。

(Producer)

DERIC “D DOT” ANGELETTIE:(1)
CARL THOMAS:(2),(5),(7),(8),
JUST BLAZE:(3)
SEAN P.DIDDY COMBS:(4),(10)
MARIO “YELLOW MAN WINANS:(4),(10)
MAKE CITY:(6),(12)
DAMIEN DESANDIES:(7)
MILTON THORNTON:(8)
STEVIE J:(9),(16)
ANDRE HARRIS:(11)
VIDAL DAVIS:(11)
ERIC ROBERSON:(14)
TYE TRIBETTE, PARIS BOWENS, THADDAEUS TRIBETTER:(14)
DAVID LIANG and RYAN LESLIE(15)

(LINK)

www.carlthomas.com
www.badboyonline.com

☆☆☆☆☆(もう一歩!)