DIGITAL BLACK from playa / Memoirs of a R&B Thug

01. Set It Up featuring Static and Jazzy Pha
02. Meet Me
03. Playa Play On featuring Cliental
04. Ain’t Nothing Wrong
05. Ride for Me featuring Playa
06. Halfway
07. Don’t Think They Know featuring Alliyah
08. N Ya Life
09. I’m A G featuring Jazzy Pha
10. Wanna Go Back
11. Messed Around
12. House is Not a Home
13. Fell N Luv
14. Thugging My Way Through Featuring Goodfella
15. Same Thang Yall Do Featuring Native
16. Can’t Turn Back Now

(総評)

今年のキーワードは復活!その復活組の一人がこのDIGITAL BLACK from Playa!名前にもあるとおり、1990年代中盤Dru Hillなどと共にDef JamからデビューしたPlayaのサウンドと要とメインボーカルを務めていたのが彼!だれがなんと言おうとこのアルバム注目は7曲目。Aaliyahの未発表音源が聞けるなんて・・・しかもめちゃくちゃかっこいいんです。近代まれに見るカッコイイR&Bサウンドをきかせてくれます!これだけで絶対買いでしょう!
そのほかの曲もどの曲もサウンドが面白くカッコよくて、いろんなBlackの魅力を引き出しています。そのほとんどのソングライトを担当するBlackのメロディーセンスのよさや、引出しの多さからか、革新的な雰囲気もあって、インディーズらしからぬ、面白みがある作品になっていて、今聞いても全然古臭さを感じないのです。ここまで幅があって面白いアルバムがインディーズできけるなんてうれしいですね。制作年代は、どの曲もばらばらみたいで、昔のR&Bから今風のサウンドまで全てを網羅しているのも、R&Bの流れを見ているようです、よき古き90年代SOULサウンドにも思わずウットリしてしますよ!ホント幅が広いサウンドで、楽しませてくれます!特に7曲目と5曲目でのUPな流れはほほえましくもあります!
彼の歌声は、強烈なバリトンとかじゃないのですが、どこか心に残るような味のある歌声でたまに男臭く吼え上げたり、その力の入れ方がかなり絶妙で、聴いていて、絶妙のタイミングでコブシを回したり、吼え上げたり、フェイクで歌ったり、そのタイミングの良さが、R&Bきいてるなーという気分にさせてくれます!ボーナストラックも入れると17曲と曲数が多いにもかかわらず、音楽的な幅が非常に広いので、かなりじっくりと聞き入りたくなります。後半に行くに従って、凄みを増していく歌もいいし、サウンド的な幅の広さも純粋に曲を楽しませてくれる素晴らしい一枚です!
オススメ:(7),(5),(12),(2),(16),(1),(8),(9)

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ML / I Will the album

01. INTRO
02. TAKE MY TIME feat. Taboo
03. AFTERPLAY
04. MAKE A MOVIE
05. RIDE WIT ME feat. Hypa Hound
06. HARDER feat. Imfa Red
07. WRONG
08. JUST ML
09. BODY ON ME
10. U DON’T HAVE TO CRY feat. Karen Brown
11. I WILL
12. I WILL remix feat. II
13. I WILL jazz mix

(総評)

Marland Williamsこと、MLのデビューアルバム!インディーズでありながらも、日本の大型店でも何件か扱っています。ギターを持ったカッコイイジャケットとは、ちょっと違い中身はもっといろんなサウンドを楽しめる現行R&Bシーンを代表するような完成度の高い楽曲がそろっています!SEXYでメローなサウンドから、思いっきりHIPHOPよりなサウンドでRapperと絡んだり、爽やかなギターサウンドを聞かせたりと、音楽性の幅もあって、一枚を通して楽しめる作品を作り上げているし、それにあわせて、歌い方も絶妙に変えているのが面白い。基本的にはSEXYでねっとりとした声でありながらも、歌にあわせることができる器用さも持っています。でも、やっぱりこの人はSEXYでエロスが詰まった曲が似合います!カッコイイ!バラードでのシャウトがステキなんですよね~。
プロデューサー陣も、Romain Lockettという人が作る曲が、もう最高に切ないバラードばかりでいいんですよ!こういう隠れたプロデューサーを探す楽しみも、インディーソウルはたまりませんね。そうして、後半の3曲はシングル曲とそのリミックスという、メジャーのような感じの曲の並べ方しているのも面白い。やっぱりメジャーシーンを意識しているのかな?それにしても、この絶妙な強さと優しさを兼ね備えたテナーボイスの声の良さと、歌の表現力やセンスのよさはかなりいい線いってると思います。聞けますよー。
このオフィシャルサイトのライブ画像がもうエロ!たまりませんな。D’ANGELOの2ndアルバムの裏ジャケの妖しげな儀式に匹敵するものがあります。おもしろいな~この人。インディーズ心をくすぐる人ですね。
オススメ:(6),(10),(3),(11),(4),(7)

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JAY’ED / Why?

(概説)

ついに、Sphere of Influenceのアルバムでその強烈なインパクトを与えたJAY’EDがシングルをリリースした!DJ YUTAKA、ドーベルマン・インクなどのアルバムでその歌声を耳にした人も多いだろう。彼の歌声はそのインパクトの強さとは反比例に美しく心地よさを聞くものに与えてくれる。まるで聞くものを優しく包み込んでくれるかのような甘く包容力がある歌声で、傍らにそっといながら歌ってくれているようなそんな感覚になります。ただ優しいだけじゃなくて、3曲目のMAXWELLの『LIFETIME』のカバーが証明しているように、もっと自分の芯の強い部分に基づいた優しさなので、内面にもっと激しいものを感じさせます。それを示すように、シャウトやフェイクでは、唸るように搾り出すように力強さを前面に押し出してシャウトをかましています!その辺のバランスも絶妙で、聞いていてどんどん引き込まれていきます。早くアルバム単位で聞きたくなるような一枚です!
3曲どれもが、特徴をもっていて、どの曲も良い曲です。1曲目は彼の包み込むような甘いボーカルを堪能させてくれて、2曲目では軽快な曲のメロディーが彼のメロディーセンスのよさを感じさせます。3曲目でのMaxwellのカバーという彼のもとになった部分と、選曲のよさを見せてくれるのも見事です!この一枚で十分にシーンにJay’edというアーティストをアピールすることが出来ていると思います!
これは今年絶対買っておくべき一枚です!今後の日本のR&Bシーンの中でも重要な一枚になりますよ!

曲紹介

1曲目『Why?』

Sweetでやさしいイントロからゆったりと語りかけるように歌いこんでいくJay’ed、その包み込むような感覚にそっと身を委ねてしまいたくなります。そして、コトバを一つ一つ確かめるようにメロディーに乗せていき、きちんと日本語をR&Bの美しいサウンドにのせていきます。言葉が生命を持っていくように、言霊を詰め込んでいくJay’ED!まさにSOULFULな歌い方だなと感じます。温かみのこもった歌でありながらどこか儚げな雰囲気も持っていて、徐々に熱を帯びていく後半の歌いっぷりが余計に心に響いてきて、見事です!彼の優しい歌い口がよく分かる名曲です。長く聞ける一曲ですよ。
Produce:M.HIROISHI

2曲目『Shining★Star』

2曲目は、1曲目のSweetで儚げいながらも、優しく包み込んでくれる曲だったのですが、この曲では、もっとストレートにSweetな雰囲気を甘いミッドテンポの楽曲を歌いこんでいきます。このミッドテンポのメロディーが一度聞くと癖になるほどに心地よくて、たまらないです!特に日本語のメロディーへの乗せ方が絶妙で、こういう言葉がメロディーにはまった曲っていうのは何度聞いても飽きがきません!水滴の音が織り成すサウンドもたまらないメロウさと心地よさが混ざり合っていて、そこを気持ちよく押し付けるのではなくあくまで傍にそっと寄り添うように歌っていくJay’edの歌い方が気持ちがいいですよ。
Produce:M.HIROISHI

3曲目『Lifetime』

そして最後はなんとあのMAXWELLのカバー!どちらかというと、Babyfaceとか、ストレートでSweetな歌い手さんの影響を感じさせる歌い方でありながら、Maxwellをカバーに選ぶとは、彼の間口の広さを示しています。甘美で可憐なその歌い方はMaxwellのように芯が強く毅然としたうたいっぷりが元になっていて、それをもっと切なく淡い歌い方にしたものなんだと気が付かせてくれます。MaxwellのLifetimeとはまた違う味がある一曲に仕上がっていますよ!
Produce:Takashi Futatsugi

Official Site

https://music.apple.com/jp/album/why-ep/76127262

三浦大知 / Free Style

(概説)

三浦大知の第二幕は、今井了介、HI-D、Patrick “J.Que”Smithの最強布陣で固めた、爆発力溢れる2曲入りのシングル!「Free Style」!1stシングルはちょっとR&Bを機軸としながらも、POPよりな雰囲気をもっていて、現在の三浦大知の音楽性を十分に生かしきれていない印象があったのですが、この2ndアルバムではそんな心配を払拭する素晴らしいR&Bが二曲収められています。Usherなどのソングライトで有名なPatrick J.Que Smithという人物を招いてUSのビートを取り入れていて、これが三浦大知の歌声がのることで、本当のR&Bを感じさせる出来になっているし、今井了介氏とHI-Dが絡んだ、一曲は、まさに、三浦大知の今を描ききった、若さ溢れる一曲になっていて、リリックではHI-Dが、Musicでは、今井氏が素晴らしい仕事をしています!これは絶対に必聴です!ますますアルバムが楽しみになるシングルですよ!

曲紹介

1曲目『Free Style』

彼が作り出した人脈の中でも、モロにUS直結な人物Patrick “J.Que”Smithがプロデューサーを務める、Upper Dance Tune!Usherのような踊れるシンガー向けな曲で、三浦大知でしか歌いこなせないかなって感じがします。日本語の選び方も、Jamという人物が絶妙な日本語を配列して、USの定番のビートの音に、上手いこと日本語がのっています!これは素晴らしい!音楽シーンへ、今までの自分のイメージを払拭するような力強い宣言!「本当のスタイルはオリジナルであること」と自分のこれからの向かう先を強烈に指し示しています!心地よい踊れるUPPERソング!これを聞いて踊りましょう!やっぱりサウンドがいいと声も栄えますね!

2曲目『Be Shining』

そして、このシングルはこっちの方がある意味メイン!なんと今井了介氏と、HI-Dという、現在までR&Bシーンを独自の視点で引っ張ってきた第一人者とR&B Singerとしては新人の三浦大知との強力な化学反応をおこすコラボレーション!HI-Dと大知とのセクシーに絡み合うイントロから、軽快なギタービートにのって、疾走感溢れる一曲が展開していきます!先へすすむ不安と、楽しみを見事に描ききった歌詞!これからの三浦大知をまさにあらわしたこのリリックはさすが、HI-Dといえる素晴らしいリリックです!そうして、Musicはもちろん今井さん!若さ溢れるイメージを強烈にリスナーに焼き付けていきます!これ聞いたら絶対前に進んでがんばろうって思えますよ。若さを感じます。

OFFICIAL WEBSITE

Aaron Hall / Adult Only

01.Adults Only (Intro)
02.Hands on Me
03.Serve That Body
04.Bout That
05.Perfect Woman
06.Voice Mail (Interlude)
07.Your
08.Sorry
09.Still Here
10.All I Think About Is You
11.Oh
12.Video
13.Stamina
14.Tears in Heaven
15.Betta Watch Your Girl [*]

(総評)

あのGUYのAaron Hall待望の3作目がついにリリース!Blackstreetの復活、BBVの復活、最近のNew Jack Swing関連の作品の再発と、彼の追い風となる要素は数年前あたりからあったのですが、ここにきて久々に歌心溢れる一枚をドロップしてくれました。この特徴的なバリトンボイスでの熱唱にはやはり心が熱くされます!彼の作品は、代表作である2作目に象徴されるようなシーンに流されない彼のSOUL溢れる熱い歌とドス黒いほどのFUNKNESSな雰囲気を聞かせてくれてよかったのですが、今作ではもっと現行シーンでもいけるぜ!ってところを意識してて、ちょっと微笑ましいです。サウンドもわりとコテコテな雰囲気が多いんですが、それでもこの声が聞けた時点で御の字を出してしまいます。サウンド的には2作目の方が、斬新でおもしろかったですね。でも、後半は、2作目を思い起こさせるようなドス黒いほどのDEEPで熱いサウンドと歌を聞かせてくれています!
プロデューサー陣は、ちょっと知らない人たちが多いのですが。Mike SmooveというK-Ci&JoJoや、Case、Changing Faceなどとの仕事で有名な人が全編的にプロデュースにかかわっていて、バラードでは、かなりいい感じの仕事をしています。特に(2),(12),(13)の出来はよくAaron Hallの特徴がわかっているなーという感じがして、思わず頷いてしまいます。できたら、K-Ciとの曲もこの人にやってくれたら、相当盛り上がったろうに・・・ちょっとK-Ciとの曲がギター中心の単調なサウンドに終わっているのが、寂しいところです、それでもこの二人がそろえば、壮絶な掛け合いになっていることに変わりはないのですけどね、この二人の組み合わせが聞けるだけで幸せです、90年代のR&Bファンが待ち望んでいた形ですもの。傑作とはいえないけど、いろいろな要素が絡み合いAaron Hallの復活を楽しめる出来になっています。そして、バリトンで吼える濃い歌を望んでいる人は買うべき一枚の登場です。
オススメ:(12),(9),(13),(14),(5),(3),(2),(7),(8)

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