Aaron Hall / Adult Only

01.Adults Only (Intro)
02.Hands on Me
03.Serve That Body
04.Bout That
05.Perfect Woman
06.Voice Mail (Interlude)
07.Your
08.Sorry
09.Still Here
10.All I Think About Is You
11.Oh
12.Video
13.Stamina
14.Tears in Heaven
15.Betta Watch Your Girl [*]

(総評)

あのGUYのAaron Hall待望の3作目がついにリリース!Blackstreetの復活、BBVの復活、最近のNew Jack Swing関連の作品の再発と、彼の追い風となる要素は数年前あたりからあったのですが、ここにきて久々に歌心溢れる一枚をドロップしてくれました。この特徴的なバリトンボイスでの熱唱にはやはり心が熱くされます!彼の作品は、代表作である2作目に象徴されるようなシーンに流されない彼のSOUL溢れる熱い歌とドス黒いほどのFUNKNESSな雰囲気を聞かせてくれてよかったのですが、今作ではもっと現行シーンでもいけるぜ!ってところを意識してて、ちょっと微笑ましいです。サウンドもわりとコテコテな雰囲気が多いんですが、それでもこの声が聞けた時点で御の字を出してしまいます。サウンド的には2作目の方が、斬新でおもしろかったですね。でも、後半は、2作目を思い起こさせるようなドス黒いほどのDEEPで熱いサウンドと歌を聞かせてくれています!
プロデューサー陣は、ちょっと知らない人たちが多いのですが。Mike SmooveというK-Ci&JoJoや、Case、Changing Faceなどとの仕事で有名な人が全編的にプロデュースにかかわっていて、バラードでは、かなりいい感じの仕事をしています。特に(2),(12),(13)の出来はよくAaron Hallの特徴がわかっているなーという感じがして、思わず頷いてしまいます。できたら、K-Ciとの曲もこの人にやってくれたら、相当盛り上がったろうに・・・ちょっとK-Ciとの曲がギター中心の単調なサウンドに終わっているのが、寂しいところです、それでもこの二人がそろえば、壮絶な掛け合いになっていることに変わりはないのですけどね、この二人の組み合わせが聞けるだけで幸せです、90年代のR&Bファンが待ち望んでいた形ですもの。傑作とはいえないけど、いろいろな要素が絡み合いAaron Hallの復活を楽しめる出来になっています。そして、バリトンで吼える濃い歌を望んでいる人は買うべき一枚の登場です。
オススメ:(12),(9),(13),(14),(5),(3),(2),(7),(8)

(曲解説)

01.Adults Only (Intro)

ギターのイントロがなんとも意外だったのですが、渋い語りから、彼の力強い歌声をこれでもかと盛り上げてくれるIntroです。

02.Hands on Me

もっとふつふつとネットリ歌い上がる曲で行くのかと思ったら、最初から飛ばし気味にUPテンポで盛り上がっていくのが、なんかまだまだ現役でいけるぞという自己主張を感じて微笑ましい。それにかっこいいんですわ、この熱い歌いっぷりが!思わず握りこぶし作ってききってしまいます。曲的には、久々にこういう正統派なR&BのUPは聞いたのですが、やっぱりいいですね~。

03.Serve That Body feat.KansasCali

ちょっとNew Jack Swingの頃のAaron Hallを思い起こさせるようなバウンスが聞いたサウンドに力強く絡みつくAaronの歌いっぷりがたまりませんね~。やっぱりこの声には熱い曲が似合いますね。迸る熱い歌声に悶絶させられます。RapperとやっているAaron Hallが聞けるなんてね~。上がりますね~!基本的にギターサウンドが中心のようですね、このアルバム。後半に行くにしたがって、縦横無尽に吼え上げるさまが、さすが!って感じですね。

04.Bout That

ちょっと最近のレゲエ人気を意識したような雰囲気の曲で、ちょっと現行シーンに合わせすぎたなっていう感じを皆に与えてしまった一曲でもあります。悪くはないんだけど、別にAaron Hallがやってなくてもいいかなって曲になってしまっています。徐々に盛り上がっていく感じはかっこいいんだけどね。なんとなく求めているAaron Hall像ではないですね。いらなかったかな~。この曲。

05.Perfect Woman

ギターのイントロが、もうかっこいいんですね~。そこから軽快なリズムに乗って、燃え上がるAaron Hallの声を詰め込んだような、一曲!後半に行くほどにシャウトを熱く熱く迸らせるその喉の強さに、もう悶絶ものです。やっぱりこの声で、激しくやられるとたまらないですね。静かにうなるようにバリトンを聞かせるのもいいんですが、これぐらい暑苦しく猛るほどに吼えられるのもバリトンの魅力的です。ちょっと前に出したDru Hillの一曲を思わせる面白い一曲です!

06.Voice Mail (Interlude)

留守電風なInterludeで少し熱くなりすぎた前半を抑えてくれます。

07.Your

ギターのミッドグルーブにのって、癖になるようなHOOKがたまらない!何度も繰り返す、”Your”って歌声が、体を揺らしてくれます。熱く燃え上がる歌い方じゃなくて、もっと押さえ気味に、テンポよく歌いつないでいきます。ときたま、じわりと、熱く吼えたりするところなんかたまりませんね。このミッドテンポな雰囲気が心地よい!

08.Sorry

Aaronの喉のよさをこれでもかと見せ付けるスローバラッド!やっぱり、Aaron Hallほどのベテランになってくると、バラードの方が栄えますね~。ちょっとダークな雰囲気のこのバラードは名作と謳われる2ndアルバムの雰囲気に近いんですよね。じわじわと、Aaron Hallの声の懐の深さをを見せ付けてくれて、声の良さが伝わってくる!こういうの聞くと、UPもいいんですけど、もう少しバラードが多くてもよかったかなって気もします。最後のメロディーが最初に戻ってからの歌い上げっぷりがたまらないね~。

09.Still Here

ここら辺からもうAaron Hallの素晴らしい歌声にやられまくります・・・。濃い歌を次々と聞かせてくれるのです。やっぱり、こういうミッド~スローの歌でのじわじわと押し寄せるような迫力ある歌声は、素晴らしい!2ndアルバムの雰囲気にとても近い曲です。この声が聞けてよかったと思わせてくれます。女性の歌声に絡み合うようにじんわりと、じっくりと歌い上げるAaron!ステキです。この黒さこそ求めていたものですね!HOOKのインパクトがあるフレーズをひたすら繰り返すのが、もう耳に残ってたまりません!女性ボーカルと絡み合いながら、感情むき出しに歌上げていきます、そうして、縦横無尽にシャウトをかましていく・・・もう悶絶です。

10.All I Think About Is You

じんわりと、ギターが味のあるサウンドを作り上げ、どこか古いSOULのような味わいを感じさせながら、その中でAaronは、じっくりと時に激しく歌い上げます。ちょっと西部な雰囲気をもった乾いた感じの一曲です(笑)。サウンド的にはギターで面白く作り上げていますよ~。

11.Oh

ピアノが美しく奏でられて、語りながらSEXYな雰囲気で盛り上げていきます。そこからゆっくりぐっと抑えながら、熱さと力強さを内に秘めながら、ギターの哀愁漂う音色に合わせて悲しげな歌を披露します。

12.Video

キター!待ってました!やっぱりR&Bといったら、こういうえろ~い一曲もないとね!さすが、Aaron Hall!わかってますよ。いやーもう歌の激しさに合わせて、激しさを増すバックの喘ぎ声!とてもお子様の前で聞けない一曲ですが(笑)さすが、「Adult Only」と名うっているだけありますよ!でも、この愛情と情熱をつぎ込んだ歌の激しさは、このアルバムでも一番です!力みながら、グッと押さえつけたように熱く迸る情熱を叩き込むシャウトに、悶絶してしまいます。熱くグッと盛り上がりを見せる歌声とシャウトには、もう濡らすしかありません。ステキな一曲です。

13.Stamina

ここで、前の曲での情熱をそのままに、熱く燃え上がるようなUPで、責めてきます!この10曲目あたりからの流れは、さすがAaron Hallの熱い歌声をよく理解しているなと、Mike Smoovを誉めたくなりますね。ギターじゃなくて、やっぱりストリングスと絡んだ方が、彼の歌声は情熱的に訴えかけてきます。

14.Tears in Heaven feat.K-Ci

なんとあのK-Ciとのデュエット!90年代R&Bのファンであれば、一度は夢見た組み合わせ!まあ、どちらも吼えまくりで、若干変態臭くはあるのですが(笑)そんなエロさもまた魅力な二人が組んだ曲は、なんとも、爽やかなギターサウンドで、鮮やかにシャウトをかましていく一曲!ちょっと以外だったのですが、最近のK-Ci&JoJoの曲の雰囲気に近いかもしれないですね。もう少しネットリした感じが好みだったのですが。でも、それでも十分に楽しめるほどに、濃い絡み合いを見せる吼え具合です!そうして、時にK-Ciとか声をかけたりするのが、なんか、いいな~という気分にさせてくれますよ!

15.Betta Watch Your Girl feat.KansasCali

KansasCaliがインパクトのある、”Betta Watch”とRapしていく、癖になっていく曲です。まあ、Aaron Hall向きな曲ではないですが、こんなのもできるのね、という意味では楽しませてくれる一曲です。サビでの燃え上がるシャウトっぷりもステキですし!たまに聞きたくなるような感じです。

(Producer)

MIKE SMOOV:(1),(2),(6),(9),(11),(12),(13)
PITTBOSS & E BORDERS:(3),(10),(15)
DEJION:(4)
KURT CLAYTON:(5)
Ralph B.Stacey:(7),(8),(14)

(LINK)

OFFICIAL
amazon order

☆☆☆☆☆