三浦大知 / Free Style

(概説)

三浦大知の第二幕は、今井了介、HI-D、Patrick “J.Que”Smithの最強布陣で固めた、爆発力溢れる2曲入りのシングル!「Free Style」!1stシングルはちょっとR&Bを機軸としながらも、POPよりな雰囲気をもっていて、現在の三浦大知の音楽性を十分に生かしきれていない印象があったのですが、この2ndアルバムではそんな心配を払拭する素晴らしいR&Bが二曲収められています。Usherなどのソングライトで有名なPatrick J.Que Smithという人物を招いてUSのビートを取り入れていて、これが三浦大知の歌声がのることで、本当のR&Bを感じさせる出来になっているし、今井了介氏とHI-Dが絡んだ、一曲は、まさに、三浦大知の今を描ききった、若さ溢れる一曲になっていて、リリックではHI-Dが、Musicでは、今井氏が素晴らしい仕事をしています!これは絶対に必聴です!ますますアルバムが楽しみになるシングルですよ!

曲紹介

1曲目『Free Style』

彼が作り出した人脈の中でも、モロにUS直結な人物Patrick “J.Que”Smithがプロデューサーを務める、Upper Dance Tune!Usherのような踊れるシンガー向けな曲で、三浦大知でしか歌いこなせないかなって感じがします。日本語の選び方も、Jamという人物が絶妙な日本語を配列して、USの定番のビートの音に、上手いこと日本語がのっています!これは素晴らしい!音楽シーンへ、今までの自分のイメージを払拭するような力強い宣言!「本当のスタイルはオリジナルであること」と自分のこれからの向かう先を強烈に指し示しています!心地よい踊れるUPPERソング!これを聞いて踊りましょう!やっぱりサウンドがいいと声も栄えますね!

2曲目『Be Shining』

そして、このシングルはこっちの方がある意味メイン!なんと今井了介氏と、HI-Dという、現在までR&Bシーンを独自の視点で引っ張ってきた第一人者とR&B Singerとしては新人の三浦大知との強力な化学反応をおこすコラボレーション!HI-Dと大知とのセクシーに絡み合うイントロから、軽快なギタービートにのって、疾走感溢れる一曲が展開していきます!先へすすむ不安と、楽しみを見事に描ききった歌詞!これからの三浦大知をまさにあらわしたこのリリックはさすが、HI-Dといえる素晴らしいリリックです!そうして、Musicはもちろん今井さん!若さ溢れるイメージを強烈にリスナーに焼き付けていきます!これ聞いたら絶対前に進んでがんばろうって思えますよ。若さを感じます。

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Aaron Hall / Adult Only

01.Adults Only (Intro)
02.Hands on Me
03.Serve That Body
04.Bout That
05.Perfect Woman
06.Voice Mail (Interlude)
07.Your
08.Sorry
09.Still Here
10.All I Think About Is You
11.Oh
12.Video
13.Stamina
14.Tears in Heaven
15.Betta Watch Your Girl [*]

(総評)

あのGUYのAaron Hall待望の3作目がついにリリース!Blackstreetの復活、BBVの復活、最近のNew Jack Swing関連の作品の再発と、彼の追い風となる要素は数年前あたりからあったのですが、ここにきて久々に歌心溢れる一枚をドロップしてくれました。この特徴的なバリトンボイスでの熱唱にはやはり心が熱くされます!彼の作品は、代表作である2作目に象徴されるようなシーンに流されない彼のSOUL溢れる熱い歌とドス黒いほどのFUNKNESSな雰囲気を聞かせてくれてよかったのですが、今作ではもっと現行シーンでもいけるぜ!ってところを意識してて、ちょっと微笑ましいです。サウンドもわりとコテコテな雰囲気が多いんですが、それでもこの声が聞けた時点で御の字を出してしまいます。サウンド的には2作目の方が、斬新でおもしろかったですね。でも、後半は、2作目を思い起こさせるようなドス黒いほどのDEEPで熱いサウンドと歌を聞かせてくれています!
プロデューサー陣は、ちょっと知らない人たちが多いのですが。Mike SmooveというK-Ci&JoJoや、Case、Changing Faceなどとの仕事で有名な人が全編的にプロデュースにかかわっていて、バラードでは、かなりいい感じの仕事をしています。特に(2),(12),(13)の出来はよくAaron Hallの特徴がわかっているなーという感じがして、思わず頷いてしまいます。できたら、K-Ciとの曲もこの人にやってくれたら、相当盛り上がったろうに・・・ちょっとK-Ciとの曲がギター中心の単調なサウンドに終わっているのが、寂しいところです、それでもこの二人がそろえば、壮絶な掛け合いになっていることに変わりはないのですけどね、この二人の組み合わせが聞けるだけで幸せです、90年代のR&Bファンが待ち望んでいた形ですもの。傑作とはいえないけど、いろいろな要素が絡み合いAaron Hallの復活を楽しめる出来になっています。そして、バリトンで吼える濃い歌を望んでいる人は買うべき一枚の登場です。
オススメ:(12),(9),(13),(14),(5),(3),(2),(7),(8)

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Gary Jenkins (G) / The Otha Side

01. The Interview
02. The Otha Side
03. Friday Night
04. Everybody Dreams
05. The Sound
06. So Sexy
07. Lovin’ You
08. Dance With Me
09. Goes/Comes
10. So Free
11. Boojy Ghettoness
12. The Door
13. Moved On
14. Change Gonna Come
15. One and Only
16. You Keep On

(総評)

祝復活!Silkのリードシンガーだった、Lil’Gこと、Gary Jenkinsの初のソロ作品がインディーソウルからドロップ!Silkというとこもあり、エロエロネッチョリ系のR&Bを展開してくれるのかなと思ったら、以外にもクラシックソウル然とした、作風に度肝を抜かれます!そらー、オーティスレディングのカバーなんかやられた日にはびっくりです!それが様になってるんですから、ホントに上手い歌い手というのは、何をやっても様になります。個人的にはエロエロなLil’Gの曲も聞きたかったのですが、ちょっと期待と違った私でも楽しめる内容なので、かなりアルバムの水準としては高いと思います!そうですねー。D’Angeloとかそういう感じのSOULFULなのを好きな人には絶対にはまる作品です!このアルバムを聞いて、こういうのがやりたかったら、Silkを抜けるしかないよなーと思いました。Lil’Gの懐はもっと深かったんでしょう。でも、やっぱりLil’Gには、吼えるR&B曲をやってほしいですね。
さて、各曲は、それぞれが面白いほどに個性が立っていて、聞いてて聞き飽きません。でもやっぱり、すごいのは、オーティスレディングのカバー14曲目「Change Gonna Come」です。最近Leela Jamesがそのタイトルとして使っていますが、これはもうFUNKなR&Bの代表曲!それをLil’GがSilk時代のそれとはまったく違うSOULFULでFUNKYな歌声で、Silk時代と通じるあの猛烈なシャウトで歌いきってくれます!そのほかにも彼らの趣味をモロ出したと思われる、FUNKYな楽曲が所狭しと並べられています!これは、本当のクラシカルSOUL&FUNK作品です!すごいですよー。
それにしても、ジャケ写がダサすぎ・・・裏ジャケもあるのですが、これが、逆に妖しすぎ・・・ある意味インディーソウルらしさをこれでもかと見せ付けていました。あと、クレジットがまったくわかりません・・・なんだか、自分のバンドを持っているそうです。なんか、R&B主流の打ち込みサウンドがSilkは多かったですが、それをやめて、バンド主体のFUNKでROCKなサウンドで、思い切りそのシャウトの凄さをこれでもかと見せ付けていってくれそうです。立ち位置としては、Princeとかその辺を目指しているのかなと思うアルバムでした。ちょっと昔のSilk時代を期待していると、ROCKでFUNKなサウンドが多く肩透かしを食らいますが、何度も聞くと、その歌声の素晴らしさに驚嘆してしまいます。
オススメ:(14),(3),(6),(7),(8),(11),(12),(13),(16)

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Frankie J / The One

01.Obsession (No Es Amor) feat.Baby Bash
02.One feat.3LW
03.How to Deal
04.Without You
05.On the Floor feat.Paul Wall
06.Story of My Life
07.#1 Fan
08.Just Can’t Say It’s Love
09.In the Moment
10.Gone
11.Don’t Wanna Try
12.Suga Suga feat.Baby Bash
13.Obsession (No Es Amor) Spanish Version
14.Obsession (No Es Amor) [Reggaeton Mix]

(総評)

前作で、チカーノR&Bの水準の高さを世界中に認知させたFrankie Jの待望の2ndアルバム!彼の地位を不動のものとする底力を見せつける一枚で、彼の歌の艶をこれでもかと堪能できます。まず目につくのが、前作での成功を得ての、Producer陣の豪華さ!BRYAN-MICHAEL COXを代表として、Mario Winans, SOULSHOCK and KARLIN, STEVE RUSSELLそして、なんとあのNight & Day(最近仕事増えてるし、もうそろそろ復活しないかなー)がProduceを手がけています。そして、そのProducerの素晴らしい仕事にも増して素晴らしいのが、彼の歌声です!伸びやかで艶がある歌声でいて、そして、抜群の表現力!切ない歌はとことん切なく歌い上げるのです。線が細くありながらも、聞かせてくれます。その普遍的ともいえる歌声で、どんなプロデューサーの曲もFrankie J色に染め上げていってくれます。さらに、メロディーセンスも抜群で、ほとんどの曲のWrightingをこなしていて、彼の作り出すメロディーは本当に心に残ります。この作品でも、4曲目「Without You」のような本当に心に残る優しい気持ちにさせてくれる一曲を作り出しています。このメロディーセンスの良さが、アルバム全体を通してFrankie Jだな~と思わせてくれるのでしょう。UPサウンドでもSlowでも、彼はしっかりとその曲調にあったメロディーを作り出せるのです。かみ締めるほどに味がでる彼の歌声にはもう完敗です。
今回は盟友Baby Bash以外に、3LWという女性との爽やかな絡みを見せてくれて新たな彼の魅力も発見できます。さらには、Paul Wallなど個性的なゲストもいたりして、前作よりも幅があるつくりになっています。前作がDon’t Wanna Tryのみが売れたというイメージが強かったのか、もう一度Don’t Wanna Tryを収録するとは思いませんでした。自他共に認める代表曲ということになったのですが、正直お得感はあるけど、アルバムの斬新さという意味ではマイナスだったかなと思います。そうして、レゲトンミックスなんて、流行を取り入れているのも、チカーノ周辺らしいですね。
とにかくこれを聞いて癒されてください。夏にはさわやかな気持ちになるし、秋にはやさしくも切なく。冬には暖かい気持ちに、春には心地よさに心躍りますよ。年中通して聞けるような心地よい一枚です。良質なR&B作品ですよ!
オススメ:(1),(2),(4),(5),(8),(9),(11)

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三浦大知 / Keep It Goin’ On

(概説)

長い間沈黙を守りつつ、その歌声とリズム感を育ててきたFOLDERの三浦大知がついに、再デビューを飾りました。突然の引退をしてしまったのですが、その歌声の復活を望む声は多く、まだ歌っているなど、アーティスト、音楽関係者からその近況を聞くことは多かったのですが、ここまで派手に復活するとは思いませんでした。どちらかというとファンよりもその周りの音楽関係者から復活を望まれることが多かったのでしょう。MTVとAvexをバックアップに、完全復活を遂げたのです。以前のFOLDERで培ってきた広いネットワークを生かし、今回は、ゴスペラーズの黒沢薫、SOYSOULのK-Muto、ZOOCOなど、安心して任せられる人たちをプロデューサー&作詞作曲家として招き、ずっと暖めてきたその歌声をダンサブルに聞かせています。
 本当にリズム感がよくて、伸びる声でいながら、ちょっと耳に残る感じもあります。17歳らしい若さとさわやかさを持っている声で、伸びやかな中にも、その中に芯の強さを感じさせます。音楽的には、今回のシングルは、POPSよりなR&Bといった感じなのですが、特に2曲目では、普通の人が歌ったらただのPOPSになりそうなところを、彼のリズム感とフェイクなどのうまさでしっかりとR&Bとして成立させているところに彼のすばらしさを感じます。楽曲的にはもう少し先鋭的な、L.L.Brothersや、今井了介さん、Wada MasayaさんやHI-D、DAISなど、思いっきりR&Bを主体としているライターやプロデューサーに総合プロデュースをしてもらえば、もっと先鋭的な音楽が出来たのではないのかなと思いますが、まずは力強い一歩を踏み出すために安定した実力を発揮できるプロデューサーチームでそろえたなという感じです。今後はそういう人たちとの仕事も増やすしていくことになるはずなので、それを生かしきれる実力と力をもったアーティストであることをこのシングルで証明しています。一曲目は、非常にノリがいい素晴らしいR&Bソングで、心地よく聞き込むことができます!サビでの伸びやかな歌声などたまりません。歌詞も前に進みだす若さを上手く表現しています。
HIPHOPなサウンドや思いっきりR&Bな曲や、Slow Balladなど、CLUBで、栄える曲たちを歌って欲しい!ライブを見たのですが、実はこれほどPOP色が強い曲の方が少なくて、モロにR&Bっぽ曲がほとんどを占めているのです、しかもダンスもめちゃくちゃうまくて・・・これは凄いアーティストが出てきたな・・・と正直に思いました!本当にアルバムが楽しみになってしまいました!心配しなくても若手のTOPとして、引っ張ってってくれそうな力強さを感じました。ぜひ彼の今後の活躍を期待したいと思います。

曲紹介

1曲目『Keep It Goin’ On』

爽やかなIntroから、伸びやかな歌声で、しっかりとリズムを取りながら歌い上げていく感じは流石!サビに向けて徐々に盛り上がっていく感じは、R&Bの定番で、K-MUTOさんの力を感じますね。この曲では、メロディーをゴスペラーズの黒沢さんが作っていて、総合プロデュースをSOYSOULのK-MUTOが担当するという、SOUL好きがピン!と来るような分かりやすいメロディーと、三浦大知君が相当影響を受けたと思われる、現在のR&Bシーンの歌い方が絶妙に混ざり合い、素晴らしいハーモニーと紡ぎだし、ダンサブルでいて聞きやすい楽曲を生み出しています!詞の世界も、これから旅立つ彼のためのような歌詞で、デビューにふさわしい一曲です。

2曲目『You’ll Be Mine』

ちょっとこの曲は1曲目と違って、POPな雰囲気をより前面に出している曲です。この曲でもK-MUTOとZOOCOという大物をソングライトに持ってきて、彼らのセンスが前面に出ていた一曲です。どうせなら、若いもの同士のコラボレートで、若いセンスの楽曲で、特にHIPHOP寄りなものも聞いてみたかったです。でも、ZOOCOの作り出す詞の世界はステキだし、K-MUTOのメロディーラインはとても聞きやすく且つ力強さもあり、覚えやすくPOPなんですが、個人的には、もう少し複雑なR&BのリズムでR&Bの歌声を聞かせて欲しかったかな。Slow Balladも聞いてみたかったです。

http://www.avexnet.or.jp/daichi/