Ginuwine / The Senior

01.Mike Tyson
02.Get Ready feat.Snoop Dogg
03.Chedda Brings feat.Jose Cenquentez
04.Hell Yeah feat.Baby (Interlude)
05.Can You Ever Love Somebody
06.Stingy
07.Love You More
08.Bedda To Have Loved
09.Locked Down
10.On My Way / (Sex Interlude)
11.Sex feat.Sole
12.Bedda Man
13.Our First Born
14.Big Plans feat.Method Man
15.Hell Yeah
16.Tigger & The Gizzle

(概説)

Ginuwine待望の第4作。常に最新の音楽を取り入れて進化し続ける彼らしい作品で、今作品ではノリに乗っているR.KELLYの力が非常に強いと思います。「Hell Yeah」なんかでは、R.KELLYの色とGinuwineの色がうまくかみ合っているし、彼のSexyなR&Bをこなす力は凄まじいものがあります。泣きのバラードも、最新のUPも、そして、SEXYな曲も全てをこなしてしまうSingerです。特に、バラッドでの力は凄まじく、変則UPをすることが多いため、そちらに目がいきがちですが、前作の名作「Differences」に継ぐ名作バラッド「Stingy」でのバリトンでの激しい雄たけびを上げる歌いっぷりには感激します。彼というと、Timbalandの一派という印象が強かったし、変則UPが一番得意だと思っていたのですが、前作の「The Life」での、「Differences」のできが凄まじく一気に、SEXYなBalladerとしての地位を確立したことは記憶に新しいと思います。ですが、彼というと、一曲一曲はいいのだが、アルバムトータルとしてのできは、ちょっと・・・という場合が多いのですが、今作ではその辺も改善されていて、全体として、UPもBalladもいい感じに散りばめられた、楽しめるアルバムが作られています。力作といえるアルバムなのではないでしょうか?聞き込む毎によくなっていくそんな印象を受けました。
 特に中盤のバラード攻撃(「Stingy」,「Love You More」)は、泣けます・・・ホント、心を鷲掴みにされるような切ない歌い方をするので、心に残るんですよね。それでいながら、「Sex」など面白いUPもきちんと歌えるなど、様々な面を持っています。夏でも冬でもいつでも聞けるような雰囲気がありますね。ただイントロが長いときがあるので、聴き飛ばしたくなるときがありますが~物凄い!っていう楽曲はないのですが、どれも好楽曲で最新のサウンドです!是非、最新のR&Bアルバムを聞きたいという方は買ってくださいね!
オススメ:(4)(5)(6)(7)(11)(13)(14)

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JAVIER / JAVIER

01.Crazy
02.Beautiful U R
03.Song For Your Tears
04.Slow Motion
05.Hey Little Sister
06.Biggest Mistake
07.Interlude #1
08.If I Never Get To Heaven
09.Can’t Have My Heart
10.She Spoke To Me
11.In Your Hands
12.She’ll Never Know
13.Interlude#2
14.October Sky

(概説)

今年も天才が一人現われました。まさに突然に現われた新人アーティストボストン出身の25歳、Javier(ハビエールとよむらしい・・・) のデビュー・アルバム。その歌の歌唱法そのほかサウンド全てにおいて度肝を抜かされました。単純なボーカルアルバムではなく、楽曲的にもR&BやFUNKやラテン、R&B、SOULなど様々な要素を取り入れそのエッセンスをJAVIERというフィルターを通して、純度の高い曲たちを、詰め込んだアルバムにしています。基本的には、Donny Hathaway、Marvin Gaye、Stevie Wonderなどの70年代ニュー・ソウルに影響を色濃く残しながらも、彼自身が今まで聞いてきた音をうまく混ぜ合わせたようなSOULな味わいなR&B。彼自身ボーカリストとしての能力は素晴らしく、後述するとおりだが、演奏家としての能力も高く、Guter(5)(8)(11), Piano(3),Bruches(8)などさまざまな楽器を手にして今回の楽曲でも参加しています。マルチプレーヤーという言葉が合う人です。しかもソングライティングはしてないじゃん?と思われるのですが、そこは新人らしからぬ考えで、あくまで今回はJAVIERというアーティストを知って欲しかったので、ソングライティングはしなかった。ボーカリストとしてのJAVIERが存分に楽しめる内容になっています。そして、いまどきR&Bのメインストリート物としては、珍しくRapを排除!まさに歌一点で勝負しています!そのおかげか、ある意味興味深いアルバムに仕上がっており、何度聞いても飽きが来ない作品にしあがっています。
彼の歌声は、艶やかで、優しさに溢れ、なんとも美しい・・・そして、歌唱法もどこか爽やかな風を誘うような歌い方をするのですが、ちゃんと芯があって、心地よく聞くことが出来ます。ちょうど若い頃のスティービーワンダーや、個人的には、このマルチでいて、自分の歌声の特質をよくわかっていて、それを歌い方にまで反映させている点では、天才Rashaan Pattersonに共通するものを感じます。めちゃくちゃ盛り上がったり特長的な楽曲があるというわけではないのですが、Javier独特のボーカルスタイルをとことん聞かせてくれる本当にいいアルバムです!プロデュースにはBrandy、B2Kを手掛けたUnderdog、Christina Aguilera、N’SyncでおなじみSyndicated Rhythmら大物が参加していますがあまりそれは気にならないほど、彼のボーカリストとしての能力が高い!そしてゲストとしてThe Rootsの?uestlove(5)、Roy Hargrove(14)が参加しているのが、注目です。CDはCD EXTRAで、JAVIERのシングルカットされた『Crazy』のPVが見れますよ。大推薦盤!
オススメ:(1),(5),(6),(10),(12)

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CALVIN RICHARDSON / 2:35PM

01.Keep On Pushin’
02.Falling Out
03.I’ve Got To Move
04.I’m Worthy
05.More Than A Woman
06.Not Like This
07.She’s Got The Love
08.You Got Me High – (featuring Slum Village)
09.Put My Money On You
10.Your Love Is
11.I Wansumo
12.Cross My Heart

(概説)

前作でK-Ciの幼馴染として有名になったCalvin Richardsonの二枚目は。傑作SOULアルバム!まさに現代によみがえったSOULアーティストという佇まいです。初っ端の『Keep On Pushin’』の歌いだしの、オールドスクールっぷりにすっかりやられてしまいます。いやー、もう70年代いや、60年代に戻っちゃったんじゃんないか?っていうほど古臭い~雰囲気が君いつの人だよ!って言うのと同時に逆に新鮮な気持ちにさせられます。New Classic Soulというタイトルを世に送り出したSOLOのようなClassic Soulを基本とする良質な古さをもっています。SOLOは現行R&BとClassic SOULをうまく融合させたのに対して、Calvin Richardsonは、思いっきりSOULな空気をそのまま現在にもってきています。ただここ一・二年流行のオーガニックソウルやフィリー系というのとは一線を隔てた、Musiq、DONNIEやFrank McCombなどが目指していた70年代回帰を一歩推し進めたオールドスクールなフレーバーが満載でいて革新的な素晴らしいアルバムです。SOULでいながら、タダ古臭い雰囲気を持って来たのでない新鮮さをもった微妙な線をついてきます。オールドフレーバー・・・というよりもCLASSICAL FLAVOR満載な一枚です。
今の世の中HIPHOPが流行りトラック重視な楽曲が当たり前となってしまった中に、新鮮な空気を吹き込む、まさに歌声勝負一本の一枚でしょう。彼の歌声は、どことなく灰色がかった歌声でいて爽やかで艶やかな伸びのあるまさにStevieやMarvine Gayeなどを髣髴とさせるSOULFULな歌声です。前作ではこれほどのSOULFULさを出し切れていなかっただけに、成長の後が垣間見れます。今作では、Producer陣が豪華で、なんとあのRaphael Saadiqに、Mike City、Slum Villageなどが参加し、しかも、自身でのProduce作品が素晴らしい!さらに、Eddie F and Darren Lighty作品の「More Than A Woman」思わず聞き入って体を揺らしてしまうほど、艶やかで優しい空気に包まれた名曲です!是非、SOULな歌声に恋焦がれるあなたにこそ聞いて欲しい作品です。 これは、2003年の重要な一枚となること間違いない傑作です。このCLASSICAL FLAVORな作品が2004年に向けて流行る可能性大ですね。飽きが来ない5年10年と長く聞ける一枚です!
オススメ:(1),(3),(5),(6),(11)

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HI-D / Girlfriends feat.ZEEBRA

(概説)

ついについに!HI-Dのデビューシングル「Girlfriends feat.ZEEBRA」がリリースされました。CLUBで育って、フロアライクな本物のR&Bを聞かせてくれるアーティストの登場です。現在のR&Bの要素を肌で感じ取り、海外でのダンサーとしての活動を通して生のR&Bを自然と吸収し、自分の中で昇華して、”HI-D”というR&Bアーティストを作り出しています。HI-Dの歌声はすごいSoftでSexyな歌声でいながら、シャウトではPowerがあり耳に残ります。そしてスムーズに心にしみこんできます。体で感じれる歌声です。何よりUPな曲でもSlowな曲でもいける声をしています。声だけじゃなく、歌唱法も素晴らしく、まるで洋楽を聴いているような感覚に陥ります。
 大注目の新人です!これを聞かずに2003年のR&Bシーンは語れない!
 「Girlfriends」はZEEBRAをfeatし、FIRSTKLASがプロデュースという、旬なProducerを用いていますが、これは今井了介さんのイベント「JUICE」でその素晴らしいパフォーマンスを行なっていたので、今井さんとZEEBRAのFIRSTKLASがProduceするのは、必然の結果でしょう!そして、このPowerfulなProducer陣にProduceされるというよりは、HI-DがこのProducerを活用しているというスタンスに感じる。それはHI-Dの実力を表しています。CLUBでのリアルな模様を描き出した一枚になっていて、HI-Dの表現したい世界が聞けばわかるようになっているのが素晴らしい!ホント名曲。REALな世界観を持ったR&Bって日本ではなかなかなかったのですが、彼は、狙うというよりもごく自然にそのCLUBでのREALな世界をさらっと唄うのけています!
 HI-Dの今後が楽しみになる一枚!これでダンスもめちゃくちゃうまいんだから、是非ライブを体感してみたい!

曲紹介

1曲目『Girlfriends feat. ZEEBRA』

 FIRSTKLASをProducerに向かえそのFIRSTKLASのZEEBRAがSmoothyなRapを披露しています。今までのFIRSTKLASの曲よりも数段レベルが高く感じます。それは、ZEEBRAとHI-Dがお互いに高めあうように競い合い唄いRapしているからでしょう。メロディーは、流れるような清涼感溢れる音を使い、そのトラックに流れるようなメロディーが乗っかっています。自然と体が揺れてしまう、聞けば聞くほど癖になる中毒性のある一曲。HI-Dの歌は日本語としてちゃんと聞こえながらも、洋楽のような流れるようなメロディー展開が印象的です。リリックもRealなClubの模様をガッチリ表現していて、これから始まる楽しいことへのドキドキ感と、ざわつき感と言うか高揚感が味わえます。後半からの転調でのHI-Dのシャウトっぷりが心地よい。ZEEBRAのリリックも面白く、二人がお互いに全力でぶつかっているって感じで、スキルの高い二人がぶつかり合ってさらにいいものが出来上がっています。
(Produce FIRSTKLAS, Written by HI-D&FIRSTKLAS)

2曲目『Take it off』

まさにMake Loveな一曲。もう情景が浮かぶようなリリックと、艶やかなMoodyなサウンドが、物凄いSEXYです!でも、こういうエロスって今の日本人には絶対あるし、別にいやらしいとかじゃなく、逆に心地よく心預けていとおしく聞けます。まさに恋人達に贈る曲でしょう。この曲では、HI-DはあくまでSmoothに、ファルセットを混ぜながらじっくりとじっくりと愛を表現していきます。「この指で探り当てよう 今日の秘密の場所を」なんて、すごいMoodyな雰囲気がたっぷりだし、汗ばむ体まで思い描けそうな、まさにBed Time Musicです。愛について謳うのがR&Bであるなら、こういう曲が出来てこそR&Bアーティストだと僕は思います。すばらしい!
(Produce Masaya.WADA, Lyrics by HI-D, Music by HI-D&MASAYA WADA)

3曲目『Raise the roof feat.BUTCHER』

力強い圧迫感のあるRapをするBUTCHERをfeatしたParty Tune!ライブで一緒に叫びたい~!リリックも疾走感があって、気持ちが盛り上がってきます。featのBUTCHERの、Rapもおもしろいし、声によくあったリリックをうまく使って盛り上げていきます。マジライブで聴きたい一曲ですね。
(Produce Hironobu “BAYA” Hayakawa, Lyrics by HI-D&BUTCHER, Music by HI-D)

さらに詳しくはこちら!

Anthony Hamilton / Comin’ From Where I’m From

01.MAMA Knew Love
02.Cornbread, Fish & Collard Greens
03.Since I Seen’t You
04.Charlene
05.I’m A Mess
06.Comin’ From Where I’m From
07.Better Days
08.Lucille
09.Float
10.My First Love featuring LaToiya Williams
11.Chyna Black
12.I Tried

(概説)

Anthony Hamiltonは、かなり不遇な境遇を音楽シーンで歩んできたシンガーなのですが、これまでにD’Angeloのワールド・ツアーにバック・ヴォーカルとしての参加や、EVE「Ride Away」、2Pac「Thugz Mansion」、Nappy Roots「Po’ Folks」にもゲスト・ヴォーカルとして参加したり、かなりのキャリアの持ち主。発売直前までいったのにレーベルがつぶれたりとかなりついていない方なのですが、このアルバムでは長年のキャリアをいかした新人らしからぬ、DeepなSOULサウンドを聞かせています。全曲で、Anthony Hamiltonは、Produceに参加しており、非常にSOULFULな雰囲気はこの人のもともと持っている素質なんだなということがよくわかります。
このアルバム自体非常にオーソドックスなSOUL作品であり、すごいかわった曲や、テンポのいい曲があるわけじゃないのですが、聞き込む毎に心地よさが広がっていく感じです。日曜日の昼下がりぐらいに、部屋でまったりしながら聞き入るのが丁度いいぐらいのSOULです。夜向きじゃーありませんが。でも、2曲目でのベタなSOULな雰囲気と11曲目でのROCKとSOULが絶妙の融合を見せたUPPERな一曲では、彼の真骨頂を見せたな!と感じます。ホントかっこいいですもん!こいつは!
そのほかにも、地味にいい曲はそろっています。こういう土臭い感じのSOULが好きな人にはオススメできますね。70年代のカーティスとか好きな人は好きかも。さほどギターサウンドはでてきませんが。
オススメ:(2),(6),(11)

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