Javier / Left Of Center

01.You’re The One
02.Indecent Proposal
03.Wassup
04.Dance For Me
05.The Answer Is Yes
06.Is This Love
07.Poetry
08.Count On Me (feat. Anthony Hamilton)
09.Once We Start
10.Can I Talk To You
11.Ways I’m Feeling U
12.Loving U
13.Dance For Me (Reggaeton Remix feat. Luna)

(総評)

デビュー作にて名盤を生み出した、なんて読むんだ?という物議をかもしたJavier(ハヴィエアー)君が早くも新作をリリース!強烈な先行シングルもないままに(レゲトンの曲はありましたが)、リリースされたアルバムですが、Javierの新しい面と、今までの美メロの面が両方入った面白い作品に仕上がっています。なんといっても2曲目からの美メロで放つJavierの伸びやかで優しいボーカルがたまらない!これを聞いていると、あーやっぱりいい歌声のアーティストだな~と実感できます。このあまり癖のないサウンドの中で自信の声だけで魅力的に聞かせていくのですが、メロディーの良さを引き出せるアーティストっていうのは、貴重ですよね。やっぱり2曲目での美メロと3曲目でのミッドテンポで癖になるループ曲、4曲目の情熱的な盛り上がりを見せる「Dance For Me」!そして、ゴスペルライクな5曲目「The Answer Is Yes」と続く前半の素晴らしさは目を見張るものがあります!ここら辺はすごーく心地よく聞けます。美メロだけじゃなくて、軽快なミッドテンポのアコースティック曲も彼の特徴で、そういう抑え所はきちんと抑えたアルバムになっています。ただ、後半にちょっと特徴に乏しい曲が多いので、そういう点で物足りなさも感じます。
プロデューサーは、Carvin Haggins and Ivan Bariasが有名なぐらいで、他は目立ったプロデューサーもいないので、それほどサウンド的な面白みがあるわけじゃないのですが、その分彼の歌声やリリックの良さが際立って聞こえてきます。あと、Carvin Haggins and Ivan Bariasは、かなりJavierの新しい面を引き出すのには成功しています。あとは、Anthony Hamiltonとの共演は強烈でしたね。面白い組み合わせでした。そうそう、このアルバムリリックがついているのもうれしいところですね。ただ、それほど前作ほどの強烈なインパクトがないため、評価は低くなってしまうかもしれませんが(もう少し前作のようなドラスティックな展開の曲があったら名盤だったでしょう。)、随所に美メロやJavierの情熱的な歌が込められた長く聞ける作品です。2ndということもあり試行錯誤の後が見えるという感じでしょうか。新しい面を追い求める方向性と、既存の美メロ路線の中間という感じです。
オススメ:(2),(3),(4),(5),(8),(10)

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JAVIER / JAVIER

01.Crazy
02.Beautiful U R
03.Song For Your Tears
04.Slow Motion
05.Hey Little Sister
06.Biggest Mistake
07.Interlude #1
08.If I Never Get To Heaven
09.Can’t Have My Heart
10.She Spoke To Me
11.In Your Hands
12.She’ll Never Know
13.Interlude#2
14.October Sky

(概説)

今年も天才が一人現われました。まさに突然に現われた新人アーティストボストン出身の25歳、Javier(ハビエールとよむらしい・・・) のデビュー・アルバム。その歌の歌唱法そのほかサウンド全てにおいて度肝を抜かされました。単純なボーカルアルバムではなく、楽曲的にもR&BやFUNKやラテン、R&B、SOULなど様々な要素を取り入れそのエッセンスをJAVIERというフィルターを通して、純度の高い曲たちを、詰め込んだアルバムにしています。基本的には、Donny Hathaway、Marvin Gaye、Stevie Wonderなどの70年代ニュー・ソウルに影響を色濃く残しながらも、彼自身が今まで聞いてきた音をうまく混ぜ合わせたようなSOULな味わいなR&B。彼自身ボーカリストとしての能力は素晴らしく、後述するとおりだが、演奏家としての能力も高く、Guter(5)(8)(11), Piano(3),Bruches(8)などさまざまな楽器を手にして今回の楽曲でも参加しています。マルチプレーヤーという言葉が合う人です。しかもソングライティングはしてないじゃん?と思われるのですが、そこは新人らしからぬ考えで、あくまで今回はJAVIERというアーティストを知って欲しかったので、ソングライティングはしなかった。ボーカリストとしてのJAVIERが存分に楽しめる内容になっています。そして、いまどきR&Bのメインストリート物としては、珍しくRapを排除!まさに歌一点で勝負しています!そのおかげか、ある意味興味深いアルバムに仕上がっており、何度聞いても飽きが来ない作品にしあがっています。
彼の歌声は、艶やかで、優しさに溢れ、なんとも美しい・・・そして、歌唱法もどこか爽やかな風を誘うような歌い方をするのですが、ちゃんと芯があって、心地よく聞くことが出来ます。ちょうど若い頃のスティービーワンダーや、個人的には、このマルチでいて、自分の歌声の特質をよくわかっていて、それを歌い方にまで反映させている点では、天才Rashaan Pattersonに共通するものを感じます。めちゃくちゃ盛り上がったり特長的な楽曲があるというわけではないのですが、Javier独特のボーカルスタイルをとことん聞かせてくれる本当にいいアルバムです!プロデュースにはBrandy、B2Kを手掛けたUnderdog、Christina Aguilera、N’SyncでおなじみSyndicated Rhythmら大物が参加していますがあまりそれは気にならないほど、彼のボーカリストとしての能力が高い!そしてゲストとしてThe Rootsの?uestlove(5)、Roy Hargrove(14)が参加しているのが、注目です。CDはCD EXTRAで、JAVIERのシングルカットされた『Crazy』のPVが見れますよ。大推薦盤!
オススメ:(1),(5),(6),(10),(12)

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