Calvin Richardson / When Love Comes

https://www.youtube.com/watch?v=MS8ZcfW5uU0

01.Intro
02.Sexy Girl
03.Hola At You
04.Fire In The Attic
05.Please You Baby
06.She’s Hurtin’
07.Nobody Loves You
08.Give It To Me
09.Don’t Go
10.Sang No More
11.Make Friends With Love
12.Daddy To My Kids
13.When Love Comes

(総評)

前作でものすごいオールドソウル回帰の名作を聞かせてくれたCalvin Richardsonがついに3作目のリリースとなりました。実に5年もの歳月が過ぎていたとはびっくりでしたが。そのソウルフルな感覚はそのままに、今度は90年代の熱いシャウターが乗り移ったようなすばらしいアルバムを届けてくれています!もともとK-Ci&JoJoのいとこという触れ込みでデビューしたCalvinでしたが、これほどに、シャウターとしての本領を見せてくれたのは、この作品が初めてではないでしょうか?それほどに、今まではどちらかというと土臭くソウルフルに振舞うことに重きを置いていたのですが、ここではそれに加えて、熱いシャウターとしての本能が入っているんです!今までの渋みを感じさせるボーカルも素晴らしいですが、この熱いシャウターっぷりを魅せてくれるアルバムも作れるとは本当に今最強のボーカリストかもしれません!
なんといっても最初のイントロから、その熱いボーカルに心奪われます!そして、そのまま最強に熱く情熱的で激しい2曲目「Sexy Girl」へ!もうこの熱さがたまらないんです!3曲目「Hola At You」と見事な歌いっぷりで完全に聞き手の心を最初の3曲でもっていってしまいます!もちろん4曲目「Fire In The Attic」のような前作を周到するソウル回帰な一曲も見せてアーティストとしての幅の広さも見事に表現しています。他にも6曲目「She’s Hurtin’」7曲目「Nobody Loves You」など魅力的なメロディーの曲たちも披露してくれます!10曲目、11曲目で魅せるソウルフルさも、より前作を進化させたクラシカルソウルの醍醐味を含んでいて、アルバムとおして、見事にボーカルの魅力とソウルの歴史さえも感じさせてくれる曲たちが詰まっています!
これほど歌い手としての魅力を見せながら、ほぼ全てのプロデュースを自らしているというのだから驚きです。他のプロデューサーを招きつつも有名どころはいなく、全ての曲をセルフプロデュースから、共同プロデュース作品!本当の意味で自分の色を色濃く出した作品になっています。そう考えると、前半のK-Ci&JoJoばりの濃いシャウターR&Bを披露してくれたのも納得いきます!こういうシャウト系が好きなんですね!でも後半にはしっかりとCalvinらしい渋みのある色合いの曲も見せてくれたりして、シャウターでありながらも技巧派という一面を見せてくれます。彼は、本当に息の長いアーティストになりそうな予感がします!ぜひ、2008年の名盤の一枚を手にとってみてください!
オススメ:(2),(3),(6),(7),(10)

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CALVIN RICHARDSON / 2:35PM

01.Keep On Pushin’
02.Falling Out
03.I’ve Got To Move
04.I’m Worthy
05.More Than A Woman
06.Not Like This
07.She’s Got The Love
08.You Got Me High – (featuring Slum Village)
09.Put My Money On You
10.Your Love Is
11.I Wansumo
12.Cross My Heart

(概説)

前作でK-Ciの幼馴染として有名になったCalvin Richardsonの二枚目は。傑作SOULアルバム!まさに現代によみがえったSOULアーティストという佇まいです。初っ端の『Keep On Pushin’』の歌いだしの、オールドスクールっぷりにすっかりやられてしまいます。いやー、もう70年代いや、60年代に戻っちゃったんじゃんないか?っていうほど古臭い~雰囲気が君いつの人だよ!って言うのと同時に逆に新鮮な気持ちにさせられます。New Classic Soulというタイトルを世に送り出したSOLOのようなClassic Soulを基本とする良質な古さをもっています。SOLOは現行R&BとClassic SOULをうまく融合させたのに対して、Calvin Richardsonは、思いっきりSOULな空気をそのまま現在にもってきています。ただここ一・二年流行のオーガニックソウルやフィリー系というのとは一線を隔てた、Musiq、DONNIEやFrank McCombなどが目指していた70年代回帰を一歩推し進めたオールドスクールなフレーバーが満載でいて革新的な素晴らしいアルバムです。SOULでいながら、タダ古臭い雰囲気を持って来たのでない新鮮さをもった微妙な線をついてきます。オールドフレーバー・・・というよりもCLASSICAL FLAVOR満載な一枚です。
今の世の中HIPHOPが流行りトラック重視な楽曲が当たり前となってしまった中に、新鮮な空気を吹き込む、まさに歌声勝負一本の一枚でしょう。彼の歌声は、どことなく灰色がかった歌声でいて爽やかで艶やかな伸びのあるまさにStevieやMarvine Gayeなどを髣髴とさせるSOULFULな歌声です。前作ではこれほどのSOULFULさを出し切れていなかっただけに、成長の後が垣間見れます。今作では、Producer陣が豪華で、なんとあのRaphael Saadiqに、Mike City、Slum Villageなどが参加し、しかも、自身でのProduce作品が素晴らしい!さらに、Eddie F and Darren Lighty作品の「More Than A Woman」思わず聞き入って体を揺らしてしまうほど、艶やかで優しい空気に包まれた名曲です!是非、SOULな歌声に恋焦がれるあなたにこそ聞いて欲しい作品です。 これは、2003年の重要な一枚となること間違いない傑作です。このCLASSICAL FLAVORな作品が2004年に向けて流行る可能性大ですね。飽きが来ない5年10年と長く聞ける一枚です!
オススメ:(1),(3),(5),(6),(11)

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