HI-D / 君がいるから

(概説)

HI-Dのついに2ndシングルが発売されました。1stが7月ですから少し日が経っているのですが、その間、aileのシングルのカップリングで『can’t deny feat. HI-D』やAQUARIUS (DELI & DJ YAKKO)のアルバムで『メグミノ雨feat. SUIKEN, HI-D』など精力的にfeaturingをこなし、来月もアルバムを発売し再来月は今井了介氏の「Voice Of Love」のプロジェクトに参加と、多忙な日々を過ごしているHI-D。
今回のシングルでは、『君がいるから』で彼らしい熱い男のSweet Balladになっています。彼自身の熱さと誠実さが滲み出ているような歌詞が非常に心を打ちます。もちろん男性ならば共感できるし、女性ならばこんな風に歌われたいと思ってしまうような歌詞でしょう。そして恋人同士には最高のラブソングになるのではないかなと思います。また、カップリングの『Party continues』は、うって変わってUPPER SONG!踊れるサウンドで楽しい気分にさせてくれます。最初のRapperは、誰でしょう?
そして、最後の3曲目も新たなHI-Dの魅力を引き出した一曲で、なんとRapをしています。それに、地元について歌っていて、今までフィンランドでダンスグループをやっていたというのがよくプロフィールんい書かれていましたが、そんな彼もこうして地元から成り上がっていったことに親近感を覚えるでしょう。DJ YASとの相性は抜群ですね。
3曲ともそれぞれに異なった魅力があり、シングルとしてたっぷり曲が入ってるなと思わせる充実振りです!このまま来月のアルバムまで突っ走ってもらいたい!アルバム楽しみです!

曲紹介

1曲目『君がいるから』

今井了介氏の引くオルガンが優しくメロディーを奏で、アコースティックギター彩る楽曲にHI-Dの情熱の籠もった歌声が響き渡る。この曲の注目は何といっても詞の世界・・・きっと恋人に会いたくなること必死です!一言一言が心に染み渡りきっと共感できるでしょう。「いつだってがんばれるのは君がいるから」なんて、いってみたいですね。HI-Dの歌い方も、HI-Dらしいタメがあったり、すごい気持ちがこもった歌い方がいいですね!男性には共感を、女性には感動を与えてくれ、恋人がいる人には会いたい気持ちにさせてくれる素敵なSlow Balladです!オススメ!
(Lyric:HI-D, Music:Ryosuke Imai and HI-D, Produce:今井了介 for TonyVoice Production)

2曲目『Party continues』

Rapperの軽快なMCから始まる一曲!HI-Dも軽快に歌いつないでいきます。バックの女性のコーラスが美しく(Reddyoという方だと思います)、曲にノリのよさを加えています。後半はHI-Dのファルセットがあったりして、突き抜ける感じがたまらないPary Tuneです!カッコいいですよー!
(Lyric:HI-D, Music:HI-D and Hironobu “BAYA”Produce:Hironobu “BAYA” Hayakawa)

3曲目『HOME(BBQ REMIX) feat. JANGEL, CHOCK SLEEPER & DJ YAS』

マッタリしたサウンドにのって、いきなりHI-DのRapから始まります。これにはちょっと驚かされます。Rapはしないのかな?と思っていたので、そして今までのHI-Dの歌にはなかった地元について歌った歌詞が面白いです。そして、JANGELとCHOCK SLEEPERの個性的な声の応酬が面白く曲を盛り上げます。最後のフルートのような音が最後にホッコリとさせてくれます。聞けば聞くほど癖になっていく不思議な一曲です。
(Lyrics:HI-D, CHOCK SLEEPER & JANGEL, Music:HI-D & DJ YAS, Produce:DJ YAS)

www.hi-d.jp

Retro G-Style / Freeman

(概説)

1stアルバムのころから段々とPOPSな雰囲気へと移行しているRetro G-Styleですが、ここではそのPOPS志向を一層推し進めつつ、それだけじゃない面白い明るい雰囲気も持っているシングルです。『Freeman』では、Scratchを多用しつつ、MASAYAの歌声はあくまでPOPSな雰囲気を大事にしているのが、心地よいです。たまにはこんな気持ちがいい曲も面白い。そして、このシングル注目は2曲目『One Voice』!久々にRetroらしい切ない雰囲気を全面に押し出していて、かなりいい感じです!なんともギターの音が切なく響きます。
そして気がついたのですが、IGORのRapは無理に日本語をはめるようなことはなくなって、英語Onlyになりつつあります。そして、MASAYAも1stアルバムの頃の難解な日本語の詞は影を潜め徐々にわかりやすく聞き手に伝わる言葉を選んでいっています。この辺は彼らの成長の後ですね。
今後もゆっくり見つめていけたいアーティストだなと思いました。

曲紹介

1曲目『Freeman』

なんとも明るいいい加減な雰囲気が心地よい一曲です。たまに~こういうPOPな感じの曲を聞くと和みます。それに、このMASAYAの歌声って不思議で曲によってR&BっぽくもなりPOPSな感じにもなれるいい声です。ホント。

2曲目『One Voice』

HOOKでのメロディーがなんとも切ない!いやーいい曲です。こういう感じのRetroさを残している彼らの曲はたまりませんね。好きな曲です。やっぱり、少し詞が全体として何を伝えたいかはわかるのですが、細かいところはわからないのですけどね。まあ、音がいいから!大丈夫!

RUBEN STUDDARD / Soulful

01.Sorry 2004
02.No Ruben
03.How Can You Mend A Broken Heart
04.Take The Shot
05.What Is Sexy feat.Fat Joe
06.What If
07.Superstar
08.Can I Get Your Attention feat.Pretty Tony
09.For All We Know
10.Play Our Song
11.Don’t Quit On Me
12.After The Candles Burn
13.Flying Without Wings
14.We Have Not Forgotten Feat.Fred Hammond

(総評)

アメリカのオーディション番組出身のアーティストですが、これがすばらしくSOULFULで重みのある歌声でたまりません!しかも選曲がよくて、あのカーペンターズ原曲で、Luther Vandrossが、カバーしたことで有名なSuperstarをカバーしているのです。Superstarのカバーは、一度二年程前にインディーズの名盤作Cornell Stoneの「Stoned」で彼がすばらしいカバーを見せてくれましたが、それ以来のカバーでのいい感じのバージョンですね。アレンジなどはあまりせず、Luther Vandrossそのままな感じですが、その他にも、「Sorry 2004」、あのBeeGeesのカバー「How Can You Mend A Broken Heart」などバラードの出来が本当にすばらしい!バラードのできには及びませんが、Upperな曲でもFat Joeとの曲などもある程度の水準までには達していますし、その他の繋ぎの曲たちも、音的にも面白かったり、フレーズに特徴があったり、耳に残る曲が多いので、聞いていて、充実感がありますよ。
ジャケ写を見ればわかりますが、やっぱり、おでぶちゃんは、歌声がオヤジ声でかっこいいんですよねー・・・たまりません。好きな声です。やっぱり、こういうシンガーがいないと、R&B界もさびしいですよね。しかも彼はアイドルでもあるので、今後が非常に楽しみなアーティストでもあります。このSOULFULというタイトル通りのSOULFULな表現力を失わずにこのまま突き進んでほしいです!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(9),(13),(14)

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Big Jim / Commitment Episode 1

01.Without Your Love [Come Home]
02.Big Man
03.Certainly Girl feat.Ole-e
04.Bang Bang Bang
05.Do You Still Care
06.Do You Take [feat. Reba]
07.Give My You Back Original feat. Ram-Z
08.Like Whatcha Doin’
09.That’ll Be The Day
10.Commitment
11.Little Sister
12.Give Me You Back [REMIX]

(総評)

2003年インディーソウル界の話題をかっさらった一枚がこれ!あの90年代の名グループにSoloと共に名をあげられるIII From Tha Soulの超絶バリトンシンガーがついにソロデビュー!というか大復活!もうこれには、R&Bみんなが狂喜乱舞しました。もう彼の歌声が聞けるってだけで満点を与えたい!それほど彼のバリトンボイスというのは、壮絶でかっこよくありながらやさしく包み込んでくれるのです。シャウトかまされたらたまりませんよー。もう、ハートにバンバン響くんです。気持ちがいいぐらいに、特に11曲目でのシャウトもたまりませんし、9曲目での美しいサウンドやコーラスにのるやさしい歌声もたまりません。低音のバリトンで歌えば、やさしさが空気を包み、そして、一度シャウトをかませば、哀愁が空気を捉えて離しません。
そんな彼のアルバムですが、UPが数曲にあとはバラード攻め!このバラードがいいんですわー。壮絶なシャウトは今回はあまり見られないのですが、安定感がどっぷりとあるバリトンボイスがこれでもか!ってぐらいに堪能できます。楽曲的には、ちょっとUPで変則的なのがありますが、バラードはオーソドックスな楽曲だからこそBig Jimの歌声が冴え渡ります!バラードはどの曲も文句なしにいいですよ!特に4曲目、9曲目、11曲目はそれぞれが違うパターンでヤバスギル出来です!R&B好きなら彼のアルバムは持つべきですー!
しかも、なぜか突然このアルバムがメジャー店舗(Towerなど)での流通も始まりました!今が買い時です!
オススメ:特に(9),(11),(4)がオススメ、(1),(2),(5),(6),(7),(10)

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Rhymester / グレイゾーン

01.スタンバイチューン
02.ライムスター曰く
03.現金に体を張れ
04.JIN’s ROOM
05.ザ・グレード・アマチュアリズム
06.だから私は酒を呑む
07.911エブリディ
08.フォロー・ザ・リーダー
09.BIG MOUTH
10.スロー・ラーナー
11.おぼえてない
12.4’13”
13.グレイゾーン
14.WELCOME 2 MY ROOM

(総評)

キングオブステージことライムスターの待望の最新アルバムです!前作も味があって、いい作品だったのですが、今回はもっと格段にやばいチューンが満載です。Rhymesterらしくサンプリングをたくさん使って、ベースの音がかなり使われていて、Deepでカッコいいサウンドになっています。特に今回はリリックがかなり考えられてて、面白いなーとおもうところが多いです。まじめな部分も、ちょっとおちゃらけた部分もあったりして、じっくりとリリックを聞きながら聞きたい一枚です。盛り上がること必死な一枚!
まず、5曲目「ザ・グレート・アマチュアリズム」のカッコいいことといったら、たまりません。PVでもB-BOYのダンサーをfeaturして、かなり盛り上がるようになっているし、こんなにキャリアがあってもしっかり現場主義だってところがカッコいいんです。また「ライムスター曰く」「グレイゾーン」など彼らの今とこれからを述べた曲では、その個性がなくなることはなく、これからもライムスターは面白い曲を届けてくれるなという安心感を与えてくれます。その他にもリリック的には今回は社会のことというか、もっとも身近な視点で、様々な問題(特に戦争ですが)を見ているのが面白いなと思います。「911エブリディ」など、市民的な視点で、悪いとわかっちゃいるが、どうしようもないしという多くの人の心理を痛切に描いていて、面白い。社会風刺的な一面もあるのも、彼らの年齢的な成長とあいまって非常におもしろいなーと思います。その他にもいろいろと面白いリリックが多く、よく聞くといいこといってんなーと思います。もちろんそんな真面目一辺倒でいける人たちではないので、「JIN’S ROOM」などのJINさんのやりすぎ度合いで笑わせてくれたり、「おぼえてない」みたいなひたすら面白い笑える曲もあったりして、「BIG MOUTH」なんてかなりスキルの高い曲もあったりアルバムのトータルバランス的に長く聞けるいいアルバムだと思います。HIPHOPは主張することがなければ成り立たない文化ですが、30代の3人が作り出すこのアルバムは彼らのまさに今のリアリティーを表現している傑作でしょう。
オススメ:(5),(7),(10),(13),(1),(3),(4),(9),(11)

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