01.登場
02.RE-FRESH
03.地球ブルース~337~
04.ストレス
05.mama said~ハタラキッパ~
06.アンバランス
07.ナニカ
08.moving man
09.DJDJ (for RADIO)
10.CAN-CAN
11.TORIIIIIICO! feat. CASSETTE VISION
12.E.L.E.M.E.N.T.S
13.LONELY ONE
14.sayonara sayonara (Album Edit) feat.CUE ZERO
15.magic number
(概説)
1年も経たずに発売された、KICK THE CAN CREW3枚目のアルバム!「magic number」!
彼らの楽しい雰囲気と10代、20代の先に迷う人たちが特に共感できるリリックが存分に詰まった名作に仕上がっています。ここ最近は、地球ブルースや、アンバランスに代表されるように、今までと若干違う方向性をもったシングルが発売された後に出された本作品は、ちょっとどんな風になるかわからなかったのですが、蓋をあけてみれば、彼らの元になるリリックの切なさやパーティーチューンでの楽しい弾け具合!トラックの斬新さなどの根本を大事にしながらも、音的にもトラックもリリック的にも前作よりも幅があって非常に面白いアルバムに仕上がりました。
前作では、勢いがあってそれはそれで当時の彼らをうまく表現できてる素晴らしいアルバムだったのですが、勢いっていうのが、もろリズムにでていて、リズムが同じような曲が多かったのですが、いろんなビートに乗って、本当に様々なトラックが用意されており、楽しめます。音も、KREVAが曲中で言ってますが、MPC4000という機械を使っているので、様々な音が入り乱れており、音の新鮮さでも聞き手を楽しませてくれます。リリック的には、インディーズ作品では、先の見えない不安を無理やり吹き飛ばそうとするような感じのリリックが多かったのに比べ、1stでは、いままさにがんばってるんだ!ただ我武者羅にがんばっているっていう感じの勢いのあるリリックに変わり、今作では、ある種の成功を手に入れ、だがこれで立ち止まってちゃダメだ、またナニカをしなくちゃ、まだ立ち止まるときじゃない!進まなきゃという感じのリリックが多いです。もちろん、地球ブルースのようにバカ騒ぎっていうのもあるし!彼らは、自分達の成長を聞き手に見せ付けつつ、いつでも聞き手に何かしらの力をHIPHOPを通して心に直接伝えてくれます。特に、「ナニカ」はそういう感じの曲で久々の名曲です!やっぱり彼ら自信は何も変わってなくて、めんどくせえとかそういう言葉が端々にでてくるのが、なんかホッとさせてくれたりもします。一枚通して聞くと、気持ちのよさが残るような出来です。そして、聞けば聞くほど癖になっていく曲がいっぱいあります。あと、シングル曲は結構突拍子もない「地球ブルース~337~」のような曲や、Rapperが歌ってる「アンバランス」も、うまくアルバムの流れとして繋がっていて、一枚を通してスムーズに聞けるようになっています。非常に曲順も練られていて、全体の音や、トラックの幅も考えられた一枚として楽しめる、素晴らしい一枚だと思います。