Syleena Johnson / CHAPTER 2: THE VOICE

01. The Voice/intro
02. Faithful To You
03. Now That I Got You
04. Dear You
05. Guess What
06. I’m Go’ Cry
07. Is That You
08. Tonight I’m Gonna Let Go
09. If You Play Your Cards Right
10. No Words
11. So Willingly
12. Guitars Of The Heart (Happy)
13. I Believe In Love
14. Outro
15. Tonight I’m Gonna Let Go The Remix featuring Busta Rhymes

(概説)

2001年度の最高傑作を残したSyleenaの2ndアルバム。リリース感覚が短いなーと思うほど早かったです。だが、そんな心配をよそにまたもや、最高傑作とも言うべき作品を届けてくれました。なにより彼女の特徴的なのは、その歌声!その低音でブルージーな歌声でますます聞き手の心を魅了してくれます。聞けば聞くほどその深みにハマっていく、そんな作品です。本作品は、リズムがしっかりした曲調が多くリズムが中心となっている楽曲が多く見受けられるのですが、そのリズムにとらわれることなく、自由な発想で、ボーカルアレンジメントをしているSyleenaの実力は素晴らしく、確かなものです。そして、メロディーラインを中心に作られた『I Believe In Love』(一押し!)が彼女の歌唱力の凄さをまざまざと見せ付けています。そう1stでは、歌唱力を打ち出すためにLiberty CityやR.KEELYとやった曲のようにメロディーラインが美しい曲が多かったのに比べ、2ndアルバムでは、今作品のTitleでもある、Voice!歌声に集中させるために、トラックはできるだけシンプルにリズムを重視した楽曲作りをしていて、最後に『I Believe In Love』でグッと歌声と歌唱両方で聞き手を引き込んでしまっています。凄まじい濃い一枚!全曲がオススメです!
 さらに、そして一曲一曲も無駄な部分をそぎ落とした時間の短い曲が多く、彼女の歌声だけに集中できるようにうまく作られています。この歌声一度聞けば必ずや癖になっていくことでしょう。彼女の歌声にSOULを感じてしまったら、もうあなたは他のアーティストじゃ満足できなくなりますよ。現在のシーンに媚びることなく自分の道を突き進んでいる、この確固としたスタンスが、ゆるぎない自信と、彼女の実力を感じさせてくれます。
 そしてなによりも、15曲目のBusta Rhymesとやった曲が今作品の注目点でもあります。この曲はCLUB仕様になっていて、こういうトラックでもSyleenaが十分耐えられることを世に示しています。この一曲で彼女の立ち位置はずいぶんと広がったことでしょう。ますます次回作が楽しみになる一枚です!オススメ!

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Double / VISION

01.D.O.U.B.L.E~intro
02.Don’t Rush
03.Should Have Tried feat. Heartsdales
04.Party Time
05.Just Who’s That~Interlude~
06.Who’s That Girl
07.Strange Things
08.ABC09.Love~interlude
10.You Got To
11.Let’s Get Together DOUBLE & HIRO from F.O.H
12.Kissing You
13.Midnight All Alone~interlude
14.Driving All Night
15.Going On ~outro
16.You Got To feat.S-WORD PART2

(概説)

ひさびさの邦楽のレビューはこのDoubleのVISION。もう、出てからだいぶ立ちましたが・・・
本当に去年の名作の一つでしょうね。全体の雰囲気がよく練られたR&B ALBUMに仕上がっています。聞けば聞くほど、DOUBLEのクオリティーの高さに舌を巻く作品に仕上がっています。本場のR&Bをうまく吸収し、日本の音楽シーンの中に落としていくことにかけては、天才的です。彼女は、Produceにも全ての曲で、参加していて(もちろん他人につくってもらったあとでということでしょう。)、それによりアルバムとして一本筋がはいった感じに仕上がっています。
日本語の発音一つとっても、十分に考えた歌詞で、R&B的な発音(跳ねる音に跳ねる音として声を乗せていく)をしっかり考えて、作られていて、彼女のすごさをまざまざと見せ付けられます。
「Who’s That Girl」や、「Driving All Night」などのわかりやすいR&B曲が多く入っているので、R&B初心者にもオススメできる素晴らしい作品です。
まあ、ぼくなんかが語らなくても良さはみんな知っていると思うんですが、あえて紹介します。もちろん全曲オススメです!

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K-Ci & JoJo / Emotional

01.Intro
02.This Very Moment
03.Special
04.It’s Me
05.I Don’t Want
06.Say Yes
07.Down For Life08.Goodbye
09.So Emotional
10.Love Me Carefully
11.I Don’t Mind
12.How Can I Trust You
13.How Long

(概説)

K-Ci&JoJo通算四枚目となるアルバム。Jodeciのアルバムがでるでるといって延期になっている現状に比べて、そのメンバーであるこの二人は、順調に音楽活動を続けているようです。このアルバムは、本当に彼らの安定感をまざまざと見せ付けられたなと思います。決して派手で、際立った曲があるわけじゃないのですが、彼らの滾るようなシャウトと、力強い歌いっぷり。どれをとっても、”歌力”を感じさせずにはいられません。彼らの熱さがバシバシ伝わってくる曲が多いです。ただ、今作は、いまいちメロディーにPUSHがある曲が少ない、前作の「Oh Yeah!」や「Crazy」のような、メロディーも楽曲も文句の付け所がないっていうのが、少ないんですよね・・・どれもオススメの良曲で、手堅いんですが・・・メロディーがいいって感じた曲はないんですよね!でも、彼らの色というか、Styleというのは、すでに確立できていて、他のR&Bデュオや、グループとは、一線をかすボーカルスタイルで、一瞬ダサいかなと思うサビだったりするのもあるんですが、彼らの圧倒的なシャウトを前にしてしまうと、それでも十分なカッコよさがあるんですよね。彼らはボーカルの熱さだけでも、十分に歌を聞かせれますよ。それほどの独自のスタイルを持っているR&Bデュオです。そして、やはり彼らの作る曲は、ボーカルスタイルやコーラスや掛け合いはいいのですが、メロディーと楽曲の音など、今作品は、楽曲のふり幅が少なく、似たり寄ったりの曲が多く感じられます。・・・でも、そういうシンプルな楽曲だからこそ聞けば聞くほど、彼らの歌声に引き込まれていってしまうアルバムです。まあ、R&Bが好きなら、絶対聞いておくべき1枚!やはりこいつらはすごいです!
ふと、思ったのですが、最近・・・洋楽もリリースペースが速くなり始めていますよね・・・このままどこに進んでいくんだろう~。個人的には、従来のUSらしいスローなペースの曲作りが好きですねー。やっぱ急いで作ったものって、クオリティーが落ちるから。無駄曲が多ければ多いほどいい曲もたくさん出る。でも、彼らは、400曲ぐらい作ったらしいですが、このアルバムのために・・・(多すぎ)
オススメ:(4),(5),(6),(7),(9),(10),(11)

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Petey Pablo / Petey Pablo

(概説)

JOEの最新作でのシングル曲「Let’s Stay Home Tonight」のREMIXでその名が出てきているので、知っている方も多いかもしれない。あのTimbalandを虜にした人物で、このデビュー作から、Timbalandの全面協力のもと作り上げられている。もちろん、自分で曲もバリバリつくる実力派である。
彼のRapは、非常に硬質であり、カッコいいダミ声でガンガンに押してくるタイプである。このカッコよさにやられてしまった・・・ディープなサウンドの上で跳ねまくる彼の声と、いい感じでのループが心地よい。それでいて、どの曲でもそうだが、サビのメロディーの覚えやすさは、特筆に価する。非常に聞きやすい一枚となっており、いままでHIPHOPを聴いたことがなかった人にも薦めることができると思う。前半は、固いサウンドで、ガンガン押してきます、ホント元気もらえること間違いないです!Party Tuneとしても使えます。後半は、SOULっぽいサウンドでまったりと楽しませてくれます。こちらは、逆に何度も聴いてみたくなるような味のある曲がおおいですねー。2001年のHIPHOPのアルバムとしても、2001年デビューHIPHOPアーティストとしても完成度の高い一枚!一度は聴いておけ!

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SOUL’d OUT / ウェカピポ

(概説)

また、新たなHIPHOP STYLEを持ったアーティストが現われました!SONYのオーディションを勝ち抜いたHIPHOPグループ。今井大介さんのライブで一度インディーズの頃に見ていますが、そのときは、2MCの二人だけで、あと一人、DJ(というか、サウンドクリエーター?)が一人いる、2MC+1DJユニット。そんな彼らのデビューシングルは、なんとも強烈なインパクトを持った勢いのある一曲です!さらに、MCも今までのHIPHOPアーティストにはない、独特の高速フローが面白い!音に声を乗せるのがこれほどうまい人たちもなかなかいません。こういうオリジナリティーはある程度スタイルが固まり始めてきているJ-HIPHOPの中では、重要です!それにしても、メチャメチャRapが早い!これは、英語と日本との発音的な違いがあまりないのもFlowが滑らかで早く聞こえる要因でしょう。
 そして、個々人としては、不思議な魅力のある思わず聞き耳立ててしまうDiggy-MO’のちょっと変わったモッタリとした声がこのグループの特徴でしょう。それと、Bro.Hiと切れ味のあるRapとの絡みがいいんです。そして、この作品では、あまり披露していませんが、Bro.HiのHuman Beat Boxは、メチャメチャうまいです!今度はそれも、十二分に披露して欲しいところです。さらに、TrackmasterことShinnosukeの作るトラックは、どこかPOP感もある、HIPHOP一色になってないところが、聞きやすい!楽曲にもインパクトがある、今度が楽しみなアーティストです!期待度大!何より新人らしい勢いがあるのが、いいですね!
そして、REMIXを1曲含む5曲入りと、お得な一枚です!1曲目と4曲目はオススメ

曲紹介

1曲目『ウェカピポ』

聞いてるだけで楽しい気分にさせてくれます。ピアノとDiggy-MO’の声の絡みがなんともスムーズなところから、パンチ力のあるHOOKでの爆発!これで、一気に引き込まれて、あとは、流されるだけです。そして、Diggy-MO’とBro.Hiが交互に出てくるVerseもカッコよさにドキドキさせられるのですが、BRIDGEでの変わったメロディーラインもこれもインパクトがあって、忘れられません。そして、HOOKでの爆発力は凄まじいです。リリックもこれからやってやるぜ!っていうのが、伝わってきて熱くなります。文句なしにこいつらの代表曲でしょ!

2曲目『Diggy Diggy Diggy』

Jazzyなトラック(特にピアノ!)がカッコいい一曲!ShinnosukeのArrange力が光ります!ここでも、Diggy-MO’の面白いFLOWが耳を引きます。リリックも、今までにないような、不思議な雰囲気を表しています。

3曲目『HUNTER』

CLUBのやってやられてをそのまま書いたようなREALな一曲!Diggy-MO’の「あさっての会話」ってところのリリックがなんかREALでいいんですわー。ここでは、Bro HiのRapがCOOLでカッコいいです。ちょっとモッタリしたDiggy-MO’のRapが作り出す雰囲気を、Bro Hiの勢いのある声がいい意味で突き壊してくれます。

4曲目『S.O Magic』

高速Rapが存分に堪能できる一曲!Diggy-MO’の独特のFLOWは、カッコいいです!後半のピアノ(なんと、Diggy-MO’が引いてます!)も即興的な感じで、この曲地味に好きな一曲です。この曲では、Bro HiのHuman Beat Boxも堪能できますよ。スピード感がある、カッコいい一曲です。

5曲目『ウェカピポ~Tiny Voice Production Remix』

今井了介氏によるREMIXで、少しMoodyな雰囲気をうまく出しています。ちょうどいいウェットな感じがして、落ち着いて彼らのRapを聞くことができます。