F.O.H / I Believe

(概説)

アルバムを出したばかりのF.O.Hの新たな局面を見せるシングル!彼らとしては、『さよならが言えなくて』以来の、王道ともいえるストレートなLove Songです!韓国映画「猟奇的な彼女」の日本語版主題歌で、もちろん、原曲は韓国のアーティストによるもので、Lyricsだけでなく、Musicも韓国のKIM HYUNG SEUK, SHIN SEUNG HOONというアーティストが手がけていて、それに、Natsumi Kobayashiさんの歌詞をつけて、F.O.Hと今井了介さんのプロデュースにより手がけられています。でも、十分に彼らの曲として歌い上げています。
 曲としては、最初の一音から引き寄せられるような音に魅力がある曲で、音も3人の声も優しさが溢れていて、かつ、リリックが素晴らしい・・・胸にスゥーと沁み込んできます。カップリングの『Love Song』も素晴らしいバラードで、この一枚で、かなりシットリとした気分にさせてくれます。『I Believe』のようなバラードが出せ、『S.E.X』のようなHIPHOPStyleの曲も出せるF.O.Hは、本当に懐が広いアーティストに成長したなーと思います。これからも、日本のR&Bを引っ張っていくことでしょう!

曲紹介

1曲目『I believe』

何といっても、String(バイオリンとかね(笑))の音が素晴らしいし!最近の日本のR&Bでは、Stringや、Pianoなどの綺麗な音を使いこなせる人が少ないので、これは評価すべきでしょう。なかなかこういう音はF.O.Hにはなかった感じなので、新鮮でした。さすが映画主題歌といえる感じで、曲の構成とかも押し付けがましくない考えられたバラードだなーという印象を受けました。歌詞も、自分の作ったリリックではないが、十分に自分の言葉として伝えることができるようになってきていますね。YUTAKAのちゃんとした歌い方を聞いたのも久々な気がします(笑)

2曲目『Love Song (Acoustic Ver.)』

Tiny Voice Production(今井了介)によるProduceのアルバムのVersion違いの一曲。この曲の素朴さをAcoustic Ver.にすることでより鮮明にしています。ギターとピアノというシンプルなスタイルで、進む歌は、F.O.Hのコーラスワークのうまさをまざまざと見せ付けてくれます。

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Julie Dexter / Dexterity

01.Intro
02.Keep A Vibe
03.Love
04.Faith
05.How Can You Feel
06.God Bless The Dub
07.What Do I Do
08.That’s Livin
09.Walk With Me
10.I Dream
11.Judgement Day
12.How Long
13.Moving On
14.Walk Reprise

(概説)

R&Bというよりも、JAZZのアルバムです。最新のオーガニックソウルを追求した完成形の一つがこのアルバムでしょう。JAZZの要素がふんだんに取り入れられて、すさまじい出来!この人の独特な感覚と世界観が充満したアルバムとなっていて、思わず取り込まれてしまいます。どこか浮遊感を持つJAZZサウンドとコーラスと、美しく優しいJulie Dexterの歌声が壮言な世界を作り出しており、素晴らしいアルバムを作り出しています。
彼女の歌声は、すごい包み込むような広く深い声をしていて、どこか妖艶な感じももっている不思議な声の持ち主で聞いているだけで引き込まれてしまいます。そして、幻想的で浮遊感が漂う即興が多用されたJAZZのサウンドにこの歌声が見事にマッチングしているのです。そして、このアルバムは聞くたびに変化していく、もう生物のような、生き生きとした力を持った不思議なアルバムです、是非JAZZが好きな方や、ちょっとJAZZが気になる人は、是非聞いてほしい逸品です。
インディーズで話題となり、ついに、日本でP-VINEが日本盤を発売するまでになりました、現在ならどの店舗でも彼女のアルバムがおいてあるはずです、是非このオーガニックともJAZZともつかない不思議な感覚を耳で味わってください。そして、これが母国アメリカではインディーズ扱いだということに、驚いてください。インディーズにはこういう素晴らしい才能が溢れているんですよ。
オススメ:(2),(3),(5),(6),(7),(8),(13)

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KICK THE CAN CREW / VITALIZER

01.THE THEME OF “KICK”
02.スーパーオリジナル
03.マルシェ
04.ONE WAY
05.カンケリ02
06.キックOFF
07.イツナロウバ
08.C’MON EVERYBODY(REMIX) feat.INNOSENCE
09.VITALIZER
10.ONE FOR THE WHAT, TWO FOR THE WHO PART III
11.?WHATCHANAME?
12.神輿ロッカーズ feat. Rhymester
13.LIFELINE(version2)
14.HANDS

(概説)

KICK THE CAN CREW待望のメジャー第一弾アルバム。且つ!2ndアルバム!
ちょっと切なさと尖った感じがする1stとは、うって変わって、ガンガン上がっとけ!っていう一枚!KICKがメジャーでデビューして、去年ライブを山のようにやって、いろんな人に会ってきた結果がコレ!なんだなーっていうのが、感じられる一枚。 KICKの3人の気持ちが感じられるLyric・・・ そして、どこか優しさとカッコよさをもったサウンド。 どれも、すごい成長してる。 どこか、ギスギスしたCOOLさ(カッコよかったけどね)があった前作と違い、何か優しさを感じちゃってます。 今回は、結構笑わしてくれる内容の曲も多いのが特徴です。やっぱり、KICKはおもしれー。サウンド的には、KREVAのトラックメイカーとしての力が上がっているので、面白いトラックが目白押しである。そして、Lyricは、どこか自信に満ちた力強さと、おもしろさがある。一方、前作YOUNG KINGでは、どこか、このままどこへ進んでいくんだろうという漠然とした不安とか、でも自分を信じてやっていくだっていう決死の決意みたいなものが感じられて、10代後半から、特に20代前半のこの先に不安を持った人たちには、とっても共感できる内容のLyricが多く、トラックもどこかそれに合わせて、荒削りなカッコよさを持っていた。当の本人達が、本当に不安だったのか、どうだったのかは、わからないけど、僕はそういうことを感じて、どこか痛さがあって、マジで泣いてしまった。そして、今作「VITALIZER」はやっぱり今まで自分達のやってきたことに間違いなかった!やってきた俺らも、ついてきたみんなも間違ってねー!っていう自信が溢れた一枚に仕上がっているからこそ、力強いLyricになったのかなと思う。
今のKICKの自信と突っ走っている感じがより色濃く出たアルバム、それがこの「VITALIZER」である。今のKICKを語る上で欠かせない前作「YOUN KING」をまずは聞いてください。そして、今作を聞けば僕が言っていることがよくわかるはずです。そして、KICKの溢れんばかりのパワーを感じてくれ!彼らこそが、みんなのVITALIZERだ!そして、LIVEで、彼らにそのもらったパワーを何倍にもして返してやってくれ!そうすれば、彼らはまたドンドン加速していくだろう。KICKは、もう止まらない。

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Big Moe / Purple World

(総評)

え?だれ?っていう感じでしょうが、僕が最近注目しているサウスから、また一人天才が現れました。HIPHOPのアルバムですが、Cee-Loと同じく歌モノのアルバムでもあります。本当に面白い1枚!味があるHIPHOPものがあるかと思えば、かなり艶やかな歌声で魅了してくれる曲もあるし、楽曲がどれも特徴的で絶対に忘れないような灰汁の強さもあったりして。楽しませてくれます。かなり、歌えます!マジで!歌モノアルバムであり、HIPHOPのアルバムでもあるという稀有なアルバム! このBig Moeは、ほんとCee-Loと同じで、その名のとおり巨漢なんですが、Cee-loほどの愛嬌の良さがあるわけじゃないですが、歌とRapを駆使して音楽を表現するその実力のほどは素晴らしい!引けをとりません。二転三転するサウンドの展開をしたり、実は哀愁漂うステキなバラードを歌ったり、本当に幅が広い人です、どんな曲でもやれるぞっていうのを見せ付けています。この人はこのままHIPHOPフィールドだけで納まるような人物じゃないですね。Cee-loとともに今後が非常に楽しみな逸材です!
これの気持ちよさが、わかるようになれば、あなたもサウスサウンドの虜です。
特に、最終曲『Why Why』と『JUST THE TWO OF US』のカバー「S.U.C」必ず聞くべし!今年の影の名曲です!この1枚聴いとくべし!オススメだぁ~!!!実はLil’ Moと結婚したらしい~、意外!
オススメ:(2),(3),(4)

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今井大介 / Color Me You

01.Thinkin’ Of You
02.Give It Try
03.Here with me
04.君のKISS
05.One good reason
06.Color me you
07.One day
08.Make you love me
09.Romance
10.Nobody Else
11.I do Duet with MIHO KARASAWA
12.From here

(総評)

プロデューサー兼シンガーという日本にはなかなかいないタイプのR&Bシンガー今井大介の2作目。前作から、格段にステップアップを遂げた一枚である。カッコいい曲や泣けるバラード、そして、ホッコリできるような素晴らしい曲・・・それがくまなくそこに入れるしかないでしょう~というぐらいに散りばめられた仕上がりなっています。一枚として、ここでバラードが欲しいなというところではバラードが少しバラードじゃないのという感じの時にはミドルUPを入れたりと、聞き手の要求を満たしてくれる一枚です。全体的にバラードが大目ですが、バラードも、スローバラードから、ちょっとアップテンポなミドルバラードまで幅があって、聴き飽きません。
そして、何のためらいもなく、女性ボーカルや、Rapperをどんどん参加させて、一枚として聞いていて、飽きが来ないように纏め上げれるのは、彼のプロデューサーとしての力を示しています。彼自身相当歌がうまいというわけではないのですが、彼が作ったトラックの上では彼の声が栄えるんですね。それは、素晴らしい魅力の一つだと思います。つまり、自分の声の質や声量なども全部把握した上で、トラックを作り出せるというなかなか出来ない芸当をやってのけているのが、彼の何よりも素晴らしい点です。スムーズで艶がある歌声を堪能させてくれます。
彼の歌声は、今作品では、聞きやすい”タメ”がうまいこと引き出されていて、面白い。前作ではちょっと歌い方がいまいちかなと思う面もあったのですが、今作品では、それをうまく改善して、聞きやすく、誰にもマネのできない歌い方を披露してくれています。日本語をここまでメロディーラインにあわせて崩して歌い上げれるシンガーはそうはいないと思います、素晴らしい最高です。そして、今作では、自分の声でのコーラスを多用しているのですが、それが非常にうまく機能して、厚みのあるボーカルを堪能させてくれます。その声の重ねるときの声と声の間が、最高です。美しいわ。マジで、今年の要注目!久保田、Neoに引き続き、2002年邦楽R&Bシーンで、絶対に抑えておくべき一枚の登場です!チェック!チェック!どの曲もめちゃめちゃいいっす!最高!
オススメ:(1),(3),(4),(6),(8),(10),(12)

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