D’gree / DAYS.ep

(概説)

これほどにオールドソウルな雰囲気を体現できた日本人アーティストがいたでしょうか?オールドソウルを思い浮かばせるクラシカルな歌声を持つ、無類のソウルボーカリストjunearとソウルフルで独特なトラックメイクのセンスを持つANIの兄弟ユニットD’greeのシングル”DAYS.ep”!自分達のオリジナリティー溢れる楽曲と歌で、聞くものを掴んで離しません。
たった3曲ながら、その異彩を放つクラシカルソウルのセンスを遺憾なく発揮してくれています。安定感抜群な歌声が紡ぎ出す、ソウルフルでファンキーな歌声には、一聴しただけで、その凄さが実感できるインパクトがあって、junearさんにしか出せないSOULが詰まっています!どの曲もソウルフルなのですが、それぞれが違った魅力を持っていてファンキーなサウンドからハートウォーミングなものシリアスな展開をするものまで、たった3曲という中に、D’greeというアーティストの溢れるほどの魅力を詰め込んでいます。USソウルをこれほど自分の物として表現できるアーティストは、なかなかお目にかかれません。このCDの曲は全て英語詞なのですが、是非、自作では、日本語のオリジナルもききたいなーと思わせるほどに、素晴らしい楽曲の数々です。
このCDは、ライブ会場でしか売ってない限定品なので、そのD’greeの歌自体は、Official Siteでしか聞けないのですが、ネットを通して、その素晴らしい歌の良さは古くから話題となっていました。購入方法が非常に限られますが、是非、東京などでのライブなどで見かけた場合は、ぜひご購入ください。

曲紹介

01.Circulation

どこか懐かしい雰囲気がするSOULFULな歌声に引き付けられる一曲目!ギターのアコースティックな響きから作り出されるアットホームな雰囲気の中、伸びやかに歌い上げるjunearさんの歌声に一気に引き込まれます!ベーシックなメロディー展開だからこそ、その伸びやかな天性の歌声が心に深く響いてきます。

02.Free

1曲目よりも、もっとエッジが聞いたギターサウンドでしっかりと力強くFUNKYに歌い上げていきます。サビが二つあるような曲で、その劇的なメロディー展開の仕方が、たまらない!本当に渋い曲を作るな~と感心させられます。一緒に歌いたくなるメロディーでありながらも、junearさんにしか出せない雰囲気が存分に滲み出ていて、聞き入ってしまいます。最後のシャウトなんて、感動モノです。

03.Real Love

温かみの溢れるやわらかい歌い方と、シンプルなサウンドが、いちいち音を弄る必要がないほどに、素晴らしい作品であることを証明しています。とてもゆったりとした雰囲気で短い曲ですが、その美しさに引き寄せられます。軽やかで柔らかいメロディーがじんわりと心に染み入っていきます。

OFFICIAL

(Produce,etc)

【Music】
ANI:(1),(2),(3)
Junior:(1)
【Words】
Junior:(1),(2),(3)
【Produce】
All songs are produce by D’GREE

村山晋一郎 / 軌跡

01.Tomorrow ~a cappella intro~
02.Reach The Sky
03.たどりつくまで
04.After The Love Is Gone
05.Mind Journey To Infinity ~interlude~
06.So Long
07.All About You
08.いつの日か
09.To The Other Side
10.Dignity ~interlude~
11.軌跡
12.生まれかわっても
13.未来
14.Hope ~a cappella outro~
15.Danger Zone 

(総評)

日本でR&Bを聞いている人ならば、アルバムのクレジットでこの村山晋一郎さんを一度は目にしたことがあるであでしょう。R&Bを中心に様々なアーティストのプロデュースを手がけてきた実力派プロデューサーが自らアルバムをリリースしました!ピアノのメロディーには定評がある村山さんなので、メロディーワークなどは期待していたのですが、それ以上に素晴らしかったのが、シンガーとして表現力でしょう。言葉をつむぐように大切に歌っていき、言葉一つ一つがしっかりと心に届いてきます。声とかの凄さとかそういうのではなく、優しく歌いかけどんどん詞の世界へと引き込んでいくのです。もちろんプロデューサーのアルバムらしく、どの曲のサウンドも音数は少ないのに、どっしりと存在感があり、バラード中心のこのアルバムをじっくりと聞かせてくれます。
特に3曲目「たどりつくまで」の切ない美しすぎるメロディーにやられました。久々に日本人的な魂のこもったSOULのこもった一曲に出会ったなと思えましたね。切ないメロディーにのせながらも、二人の強い絆を歌いあげるリリックがとても沁みます。そして、美しいメロディーだけではない、様々な村山さんのR&Bサウンドの真髄を見せてくれます!思いっきりR&Bサウンドで聞かせるボーナストラック「Danger Zone」から、ちょっとPOPSっぽい雰囲気とR&Bを融合させた「After The Love Is Gone」、「To The Other Side」。そして哀愁漂う「So Long」など、曲調もアルバムとして統一感がありながらも、しっかりとそれぞれの曲の特徴が出ていて、ぐんぐんアルバムを通して村山さんのサウンドの世界へと引き込まれていきます。歌自体もスムーズな声で歌いながらも、様々なUPテンポな曲調などに合わせて自在に歌い上げていき、そのスムーズな歌声にあったちょっと浮遊感のあるUP曲なども多く見せたりして、本当にこの辺のトータルなプロダクションはさすが日本有数のプロデューサーだなーと感心してしまいます。
どんなジャンルの曲を聞く人にもきっと響くだろうし、よりR&Bが好きな人にこそ聞けば、このアルバムの中に潜むR&Bとして要素が感じ取れて良さがよくわかると思います。お勧めですよ~。
オススメ:(3),(6),(2),(4),(9),(15)

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上新功祐 / 道しるべ

01.道しるべ
02.僕が瞳を閉じると
03.翼~つばさ~
04.I Believe
05.Reason
06.RPG -Interlude-
07.Uh Huh
08.離れない 離さない
09.Don’t forget you
10.Father
11.包まれたい
12.僕は歌うよ
13.いつまでも

(総評)

元bkozというユニットを組んでいた魅力的な歌声のシンガー上新功祐さんのデビューアルバム!グループ当時よりもより、シンプルに、そして自分のやりたい曲たちをより素直に表現し、そのシンプルさの中にもソウルフルな歌へのこだわりを見せてくれるアーティストです。より純粋に深く歌を追求している姿勢がその歌声の端々から感じることができます。今回はDigzというレーベルが全面的にバックアップしていて、そのDigzのProducerである、ICEDOWN / SUBZERO, STY, JUN ISHIZEKIなどが中心となり、それぞれが彼の歌を大事にしながらも、独自の着眼点で様々な楽曲を作っているので、アルバムトータルとしても幅があって、面白い一枚に仕上がっています!
特に、7曲目「Uh Huh」STYの楽曲や1曲目「道しるべ」6曲目「R.P.G」のICEDOWNの楽曲では、それぞれに最新のR&Bを上新さん流にうまく料理しているのが、面白く、特に7曲目「Uh Huh」では、R&Bの楽曲を以前よりもセクシーに歌い上げているところは違う魅力も見せてくれて、素敵です!そして、5曲目「REASON」で見せてくれる力強い歌声、10曲目「僕は歌うよ」で見せてくれるそのまっすぐな音楽に対する思いや、そして8曲目「離れない 離さない」ではギターをバックに激しく歌上げたり、4曲目「I Believe」ではカバーも見せてくれたりと、様々な楽曲でその魅力を思う存分感じさせてくれます。どの曲も自分らしさをちゃんと感じさせてくれながらも、曲の良さも引き出しています。この上新さんの歌声は本当に奥行きというか、広がりを見せてくれる日本語がとても伝わる歌声で、特に5~8曲目の流れは特に最高です!
何よりも、音楽を楽しいんで、それを独自に表現してくれているのが、伝わってくるアルバムになっています。R&Bのアルバムとしても楽しめますし、ジャンルレスなアルバムとしても楽しめる内容になっています。R&Bとはまさに歌への思いがこもっているからこそSOULFULなんですよね。
歌を歌う・・・音楽に対するまっすぐな思いに、癒されますよ。
オススメ:(1),(2),(5),(6),(7),(8),(10),(12)

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Full Of Harmony / DRAMA

01. DRAMA ~Introduction~
02. MUSIC TRIBE featuring Q, KM-MARKIT
03. UTAKATA
04. YOU&I
05. Sweet home featuring マボロシ
06. Through the GATE
07. Angel
08. PARTY TIME
09. 涙の数だけ
10. himatsubushi ?Interlude?
11. FLAVA
12. another world
13. SUPERSTAR
14. Harmony

(総評)

通算5枚目となるF.O.HことFull Of Harmonyのアルバムは1st、3rdアルバムに続く傑作アルバム!Full Of Harmonyと名前を変えてから、どちらかというと歌や歌詞をメインに据え、歌が聞き手に届くことを第一に歌っているような感じで、前作のアルバムはサウンド的にも少し彼ららしさが消えてしまい、面白みが半減してしまった感じがしたのですが、このアルバムは村山晋一郎氏と、新鋭のUTA氏などのサウンドプロデューサーが最高のトラックを提供してくれていて、改めて彼らの原点であるR&Bというサウンドで聞き手を引き付けてくれます。さらに、本来の彼らのR&Bのハーモニーを大事にした部分もしっかりと出ていて、まさに、King Of Harmonyと呼ぶにふさわしい一枚です。特に14曲目でのハーモニーの美しさは今までのアルバムの中でも随一かもしれません。そして、このアルバムをさらに素晴らしいものにしているのは、2曲目「MUSIC TRIBE」で見せてくれる勢いのあるサウンドに、HIPHOPアーティストを積極的に採用したその姿勢でしょう。貪欲に新しい物への挑戦し、新しいプロデューサーを採用しサウンド面も改善していることが、このアルバムの完成度を高くしています。
このように、ファンが望む方向性に修正してきたことは、本当にうれしい!やっぱり彼らにはただの歌謡調なバラードよりも、R&Bの90年代ボーカルグループが示したカッコイイハーモニーをどんどん取り入れた曲を出していってほしいですね。それが見事に体現できる数少ないグループだと思うので。
特に注目したいのは、やはり、2曲目「MUSIC TIRBE」と14曲目「Harmony」。2曲目はTINY VOICE PRODUCTION期待のUTAと、14曲目は村山晋一郎さんのプロデュースの曲で完成度が物凄いのです・・・二人とも凄すぎです。二人とも複数のトラックを手がけており、7曲目「Angel」でも素晴らしい仕事を見せているUTAさんが音の使い方がホントうまくリズムが印象的な新しいR&Bサウンドをトータルでプロデュースし、Introや久々にいいシングル「YOU&I」を手がけた村山さんが普遍的な素敵なピアノが印象的なR&Bバラードを演出し、アルバムトータルとして、とても幅があって完成度が高いものになっています。また、13曲目では、去年なくなったLuther Vandrossへの思いを歌うなど、1stアルバムで見せてくれたR&Bへのこだわりと愛をまた再び見せてくれています。これがよりR&Bアルバムとしてのふり幅も持たせてくれて、1stアルバムに次ぐ完成度を誇るアルバムです。日本のR&Bの第一人者としてのFull Of Harmonyを改めて感じさせてくれる一枚です!
ジャケットも非常にかっこよくて、特に中ジャケの3人がカッコイイ!中が紙ジャケと分けられているのが、なんか洋楽の輸入版を意識したのかな?と思わせるのも面白いですね。前作でちょっとと思った人にこそ聞いてほしいアルバムですね。
オススメ:(2),(14),(7),(1),(13),(3),(4),(6),(11)

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Amazing / II

01.Intro
02.Wish
03.Bounce04.Style
05.Two (a cappela)
06.Two

(総評)

「熱いHeartを表現するReal R&B Duo Amazing」
北海道を代表するR&BシンガーAmazingがついに1stアルバムをリリース!Key-miとRyoの二人組R&Bデュオという日本ではLLぐらいであろう珍しい形態のグループ!札幌を中心に北海道各地のクラブで、その客を熱くする歌を披露し、現場での評価も非常に高かった彼らだけに、長くその音源としてのリリースが待たれていました。Delightful Musicのライブレポートでも何度もその名前を見たことでしょう。そしてついに自分達でトラックもメロディー、詞全てを作り上げ、これぞAmazingという名刺代わりの一枚がついに完成しました。
楽曲製作から一年という短いスパンながらも、それぞれの持ち味を生かしたアルバムで、日本人では珍しいと思うほどに綺麗で熱くソウルフルなバリトンボイスのRyoと、丹念な歌い方で高音が美しいKey-miの奏でるハーモニーは絶妙なものがあります。ホント二人とも、男っぽいかっこいい声をしていて、かっこいいだけでなく、それをうまく見せるメロディーの作り方にかけては、目を見張るものがあります!デュオの掛け合いって難しいのですが、それを感じさせません。そして、常に現場の盛り上がりを意識したスタイルなので、UPもカッコよくそれでいて、バラードも普遍的な美しさをもった素敵な曲を歌います。今回は、たった6曲(実質は4曲)でありながらも、1枚のフルアルバムを聞き終わったような充実感が得られます。全ての楽曲製作、詞、メロディーを自分達でやったセフルプロデュース作品でありながらも、いろいろな引き出しを感じさせる変化に富んだ流れが6曲の中でも感じられ、2人がお互いに切磋琢磨して、いい関係で作り上げていっているのがよくわかります。
前半はCLUBでのノリなどを重視した感じのノリのいい曲を配置して、心地よく音楽のリズムに自然と体が乗ることができ、そして、後半では、それぞれの曲が際立ってお互いを高めあうように配置され、印象深い2曲が続いていきます。その2曲のうちの一つ、4曲目「Style」では、ビート重視のクールで重厚な一曲を披露してくれます。最初のアカペラからの流れがホントかっこいいです。そしてなんといっても、6曲目「Two」で魅せるその美しいメロディーと、とても愛情がこもった素敵な歌詞が、聞くものの心をグッと離さずに引き付けます。この曲は、本当に胸に響き、若く北の地で苦労している二人の飾らない言葉だからこそ、思わず泣けてきてしまいます。本当に心のこもった素晴らしい歌を披露してくれますよ。
今は、北海道でしか彼らの活動を見ることはできませんが、必ずこらからいろいろなところで耳にすることになるでしょう、貴方もその最初の一歩を踏み出す仲間へなりませんか?

Delightful Musicオススメです!
オススメ:(6),(4),(3)

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