Frank McComb / The Truth Volume One

01.Shine
02.Whatca Gonna Do
03.Never Letting Go
04.Do You Remember Love
05.Fllos
06.When You Call My Name
07.Actions Speak Louder Than Words
08.Cupid’s Arrow
09.Better Off Without You
10.Intimate Time
11.Sine (Bonus Mix)

(総評)

現代的なJazz&Soul作品として、そういう嗜好を持つ方々に受けた一作目「Love Stories」からさらにJazzyな演奏に磨きをあげ、よりSOULFULに仕上げた70年代を髣髴とさせる歌いっぷりが見事なFrank McCombの2作目である。彼はBranford Marsalisのヒップホップ・ジャズ・プロジェクトによる2作品「Buckshot LeFonque」と「Evolution」でボーカル/キーボード奏者として頭角を表し、Colombiaよりアルバム「Love Stories」(’00年)でメジャー・デビュー、Chaka Kahn、Teddy Pendergrass, Phyllis Hyman, Philip Baileyら、大御所と共演しています!
 このアルバム、まさに極上ソウル・アルバムというに相応しく、2曲目からのSOULっぽいサウンドが満載です。!また彼自身はキーボード奏者であるので、1曲目から素晴らしい演奏を聞かせてくれています。このFender Rhodes PianoがSOULっぽいサウンドにJazzな雰囲気をも持たせています。まさにClassicな雰囲気!部屋で落ち着いてまったりと聞ける良曲がぎっしり詰まっています。
 何より聞いて欲しいのは、サウンドの空間全体を引き込むような躍動感!もう生で聞いたら失神ものでしょう。演奏も素晴らしいのはさることながら、ここまで古い雰囲気を出せるこのメンバーがいいです!Steve Harveyを中心に集まって、さらにキーボード奏者のFrank McComb自身が素晴らしい!この方、Fender Rhodes Pianoと、Moog (全部古い電子ピアノ、オルガンの一種です、ネットで調べたらでてきますよ!)を演奏させたら、右にでるものがいないというほどのうまさ!それでいて演奏も歌もバランスが取れていて、聞くもののツボを得たサウンドです!まさにSOULな歌を聞かせながらも楽曲の根底に流れているのはJAZZな雰囲気です。Hammondの演奏やドラムやギター、フルート全ての演奏が素晴らしいです。特にドラムは地味にすごいいい音だしていますよー!ここまで完璧でかつ表現力に溢れた楽曲ってなかなか出会えません。あまりに素晴らしいので、バックの演奏者を下に全部書いておきました!そして、このサウンドに負けない素晴らしいFrank McCombの歌声は、まさにStevie WonderやDonny Hathawayの再来と言われてもおかしくないほどSOULFUL!去年のDONNIEを引き合いに出してもいいぐらい!実際、彼らとは若干声質が違うのですが、独特のタメや、その声に籠もっているものが本物を感じさせてくれます。さらにこの一枚では、2曲目「Whatca Gonna Do」にLedisiがバックボーカルとソングライトで、7曲目「When You Call My Name」にDONNIEがソングライトで参加しています。特にDONNIEのこの曲は近来稀に見るほどのSOULの名曲!もちろんFranck McCombの演奏があってこそですが!今後この辺の本格的なCLASSIC SOUL SOUNDは見逃せないかもしれません。今後もProducerのSteve Harveyも含めこの辺が絡み合うと驚くべきSOULの復興が起こるかもしれません・・・・おぉ、SOULの復興が始まった!!!
 歌声が素晴らしいだけじゃ・・・バックが凄過ぎてもなーと、両方に若干の物足りなさを感じる人には、これほどピッタリのアルバムはありません!きっとブラック好きもJazz好きも両方を満足させてくれるそんなアルバムです!ゆっくりと部屋で聞きたい一枚ですね。こういういいアーティストはずっと出してもらいたいですねー。JAZZ界に足突っ込んでるからこそ2枚目が出せたんだろうな~。Jazz界はなんだかんだいってアーティストを大事にしてくれるから好きですね~。

 実はProducerのSteve Harvey(同名で有名なコメディアン兼司会者(The Steve Harvey Showは有名)兼ラジオパーソナリティーがいますが、違う人みたいです。こちらはこちらで、コンピで「Sign Of Things To Come」を企画しRahsaan Patterson、Dave Hollisterなど総勢13人の有名アーティストが名曲を提供しているので知ってる人もいるかも!)を知ってる人は極少数かと思われますが・・・地味にSOULとJazzの境でいい仕事をするプロデューサーなのです。そうこの名前最近・・・聞いたことあるなーと思った人は通ですね。なんと!去年素晴らしいSOULFULなALBUMを届けてくれたDONNIEの「The Colored Section」の全面プロデュースもしています、ちなみに次に紹介するImpromp2「The Definition of Love」でもProduceを手がけています。どことなくDONNIEのアルバムの雰囲気と似てるな・・・と思った人は、勘が鋭い!間違いないです!どこか明るい太陽のような温かみのあるSOULを展開してくれる彼のProductionは見事なものです!今後この方の名前を見つけたら要注意!
オススメ:(1),(2),(3),(5),特に(6)

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DENNIS TAYLOR / In The Mood

01.AT THE PLACE
02.NOW THAT I FOUND YOU
03.IN THE MOOD
04.DON’T WANNA GIVE UP
05.WANT
06.CAN’T STOP LOVIN YOU07.BETTER DAYS
08.SOMETIMES
09.RESPECT
10.TRULY
11.YOU SAID
12.AM I DREAMING

(概説)

これほどsmoothyという言葉があう一枚も今年無かったでしょう。UK SOULを知る人であれば、彼の名前を知らない人はいない名門UKレーベルDOMEを代表するアーティストDENNIS TAYLORの3枚目となる新譜です!これが彼の作品の中でも最高傑作と呼ぶに値するほどの傑作SOULアルバムに仕上がっています。ひさびさにごり押しできるほどの素晴らしい作品です。カマDのツボに入りまくりな一枚です。
彼自身あまり力強い歌い口をしてるわけではなく、ゆったりとまったりと歌いこんでいくおやじ声のSOUL SINGERなのですが、もうこの声が魅惑的・・・あ~SOULだなーと思えるほど余裕たっぷりに歌っていくんです。どこか余裕がある歌いっぷりがなんともたまらなく、もう一味を隠しつつ歌っていき、しかも必ず入る渋くも美しい女性ボーカル(Wincey Terry!今後注目かも)を引き立てつつ全体的な曲の雰囲気をグッと大人なものに仕立てています。大人なSmooty Soul作品の傑作です!しかも、メロディーラインがもう文句なしにステキなんです、聞き惚れてしまいます・・・なんて自分の声を引き立てるすべをしってるんでしょうか・・・!しかも、サウンド的にもProducerとして参加し、Jazz&SOULなサウンドで徐々に盛り上がっていくところなんてさすがですし、Wincey Terryと掛け合いをしつつメロディーを徐々に変えていったり、そのコーラス、メロディーセンスには舌を巻きます。特に2曲目での渋さとメロディーセンスの良さ、そして、12曲目での正統派な大きな歌いっぷりは見事というしかありません。しかも5曲目のプロデューサーとしてなんとあのRahsaan Pattersonが参加というところも注目です!
ホントこれ聞いたほうがいいですよ!捨て曲なしの12曲!今年の隠れた名盤になってしまわないように、じっくり聞き込んでください!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(5),(6),(7),(8),(11),(12)

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Keith Sweat / Live

01.Don’t Stop Your Love
02.Something Just Ain’t Right
03.Freak Me (Interlude)
04.Make It Last Forever
05.Right And Wrong Way
06.How Deep Is Your Love
07.Merry Go Round
08.I Want Her
09.Show Me The Way (Revival)
10.I’ll Give All My Love To You
11.Interlude
12.My Body (feat. Gerald Levert, Jonny Gill)
13.Nobody
14.Twisted
15.There You Go Telling Me No

(概説)

最高にFunkyでSOULFULでいてMoodyなアルバム!ここまでのカッコいいアルバムは久々です!涙モノです!
R&B Singerの大御所Keith Sweatの意外にも初のライブアルバムです。本当に、ライブの臨場感がバンバン伝わって来て、素晴らしい!最高!今まで聞いたライブアルバムの中でも、D’Angeloのライブアルバムに劣らないアーティストの色がうまくでたライブアルバムとなっています。ライブアルバムというのは、アーティストの本来の良さが出ているのが理想なのですが、その理想により近く、それでいてライブの場面が目を閉じれば想像できるほどRealな音と声で耳に迫ってきます。彼のしっとりとした曲も心地よく響き、UPな曲ではしっかりとFUNKYに盛りあげてくれる!聞いてるだけでそのライブ会場で見てるような気持ちにさせてくれます。Keith Sweatがお客を煽って盛り上げている場面とか、客の歓声とかがいっぱい入ってるので、その場にいるようなすごいRealに感じることが出来る雰囲気をもっています。Keith Sweatは、どちらかというと、マッタリした甘いR&Bを想像しがちですが、その内面に隠れている熱さやFUNKYさが非常によく出ています。
さらに、GUEST陣がすごい!SILKの「Freak Me」(もちろんProducerは、Keithの歌)では、SilkのLil’ Gが参加し盛り上げ、「Nobody」では元Kut CloseのメンバーのAthena Cageが参加し、仕舞いに!LSGの曲「My Body」ではGerald LevertとJonny Gillが参加してLSGの大復活なんてすごいこともやってのけています。この曲が悩殺モノです・・・このアルバムのハイライト的な一曲。そりゃー盛り上がるしかないでしょうなー。アルバム全体としては前作「Re:birth」にも収録の「Twisted」でハイライトって感じです!しかも、コーラス隊や、Rapperも、うまい具合に絡み合い、盛り上がるところは盛り上がる最高のライブが堪能できます。この日のライブにいけた人は、幸せだったことでしょう。本当にうらやましい・・・しかも、選曲が見事で、どれもがKeith Sweatのライブで聞いてみたいって思うほどの、BEST盤みたいな内容なのです。MCの盛り上げ方がうまいのもあるのですが、原曲よりもどの曲も、トーキングモジュレーターや独特のキーボードのサウンド(キーボードが全曲通していい味出しています!)多用することで、Funkyさをうまく引き出しています。そして、コーラスがすごいしっかりしているので、Mainをコーラスが歌いフェイクやシャウトをKeithもしやすそうです。バックが本当に素晴らしいです、演奏も歌も!完璧ですね。
今年絶対に聞いて欲しいアルバムの一枚です!これを聞かずに今年のR&Bシーンを語るべからずです!つーか、このライブいきたいよー!絶対あまりの素晴らしさに泣いてることでしょう。オススメ!全曲!

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Kenny Lattimore & Chante Moore / Things That Lovers Do

01.Things That Lovers Do
02.You Don’t Have To Cry
03.With You I’m Born Again
04.Love Saw It
05.Loveable (From Your Head To Your Toes)
06.You’re All I Need To Get By
07.When I Said I Do
08.Close The Door
09.Here We Go
10.Is It Still Good To You
11.Make It Last Forever
12.Still

(概説)

去年結婚したKenny Lattimoreと、Chante Mooreのデュエットアルバムです。その新婚生活のアツアツぶりを見せ付けるかのようなアルバムが完成しました。R&Bの大きなテーマの一つが愛!それを文字通り表したようなアルバムです。アルバム全体からムーディーな夜向きな匂いがプンプンしてきます。
Kenny LattimoreとChante Mooreともにどちらも中堅どころでお互いに4枚目となるアルバムですが、二人とも実力派のアーティストで、甘めな声でしっとりと歌い上げる感じな二人なので、このアルバムでは素晴らしい相性を魅せています。まさに”絡み合う”ボーカルがベットで囁き合う二人のようにいやらしい絡みあいます。そして、Chate MooreってこんなにSOULFULな歌声だったんだなーと改めて感じさせてくれます。うまいのは知ってたんですが。そして、Kenny Lattimoreは、独特な語りかえるような雰囲気をもつ歌声でこの作品でもいい味を出しています。
このアルバムは、カバー曲が多いので、下に{}で原曲を歌ってる人を書いたので調べて聞き比べてみるのも面白いと思いますよ。よき古きSOULの名曲に出会えます。音色とかは違うとは思いますが、やはり名曲は変わりませんから。
しかも、ジャケットの二人のアツアツっぷりがこれでもか!ってぐらい見せ付けていて、しかも、ジャケットの最後に、二人の愛の言葉が書いてあるなんて!少し紹介すると・・・
“I LOVE YOU. I admire you, I desire you, can’t wait to make love to you.”<-この言葉一番好き~(笑)
“Will you spend the rest of your life with me?”
“THE DAY WE MARRY. THE DAY WE TRULY BECOME ONE.”
“You’re made me the happiest person in the WORLD! Now make love to me again & again & again”
もう勝手にして・・・と言いたくなるぐらいですが。作品としてはもう素晴らしい!としか言いようがない。
絶対彼女とベットで聞くにはこれに限るでしょう!まさにベットタイムミュージックです・・・!愛を感じてください。
オススメ(1),(2),(3),(5),(6),(8),(9),(11)特に(5)!

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Ginuwine / The Senior

01.Mike Tyson
02.Get Ready feat.Snoop Dogg
03.Chedda Brings feat.Jose Cenquentez
04.Hell Yeah feat.Baby (Interlude)
05.Can You Ever Love Somebody
06.Stingy
07.Love You More
08.Bedda To Have Loved
09.Locked Down
10.On My Way / (Sex Interlude)
11.Sex feat.Sole
12.Bedda Man
13.Our First Born
14.Big Plans feat.Method Man
15.Hell Yeah
16.Tigger & The Gizzle

(概説)

Ginuwine待望の第4作。常に最新の音楽を取り入れて進化し続ける彼らしい作品で、今作品ではノリに乗っているR.KELLYの力が非常に強いと思います。「Hell Yeah」なんかでは、R.KELLYの色とGinuwineの色がうまくかみ合っているし、彼のSexyなR&Bをこなす力は凄まじいものがあります。泣きのバラードも、最新のUPも、そして、SEXYな曲も全てをこなしてしまうSingerです。特に、バラッドでの力は凄まじく、変則UPをすることが多いため、そちらに目がいきがちですが、前作の名作「Differences」に継ぐ名作バラッド「Stingy」でのバリトンでの激しい雄たけびを上げる歌いっぷりには感激します。彼というと、Timbalandの一派という印象が強かったし、変則UPが一番得意だと思っていたのですが、前作の「The Life」での、「Differences」のできが凄まじく一気に、SEXYなBalladerとしての地位を確立したことは記憶に新しいと思います。ですが、彼というと、一曲一曲はいいのだが、アルバムトータルとしてのできは、ちょっと・・・という場合が多いのですが、今作ではその辺も改善されていて、全体として、UPもBalladもいい感じに散りばめられた、楽しめるアルバムが作られています。力作といえるアルバムなのではないでしょうか?聞き込む毎によくなっていくそんな印象を受けました。
 特に中盤のバラード攻撃(「Stingy」,「Love You More」)は、泣けます・・・ホント、心を鷲掴みにされるような切ない歌い方をするので、心に残るんですよね。それでいながら、「Sex」など面白いUPもきちんと歌えるなど、様々な面を持っています。夏でも冬でもいつでも聞けるような雰囲気がありますね。ただイントロが長いときがあるので、聴き飛ばしたくなるときがありますが~物凄い!っていう楽曲はないのですが、どれも好楽曲で最新のサウンドです!是非、最新のR&Bアルバムを聞きたいという方は買ってくださいね!
オススメ:(4)(5)(6)(7)(11)(13)(14)

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