George Benson / irreplaceable

01.Six Play
02.Whole Man
03.Irreplaceable
04.Loving Is Better Than Leaving
05.Strings of Love
06.Cell Phone
07.Black Rose
08.Stairway To Love
09.Reason For Breathing
10.Missing You

(総評)

もう、何といっても1曲目の哀愁漂うスパニッシュギターと、George Bensonのステキな歌声にやられてしまいます。もう、この一曲のために買ってもいいです!それぐらいいい曲ですから!ひさびさに、こういう切ない系の名曲ですね!そんな素晴らしい一曲が入ったこのアルバムは、Jazzギターの大御所、George Bensonによる一枚です。前作や昔のCDを聞く人には、歌というイメージがあまり結びつかないかと思うのですが、これが傑作R&B Vocalアルバムになっているのです!無論Jazzギターの大御所であり、Electric Guitarを持たせたら右に出るものはいません。そんな実力に裏打ちされたGeorge Bensonのギターサウンドに、R&Bの有名Producerである、Joshua P. Thompsonが加わったから、物凄い!!!Joshua P. Thompsonといえば、最近では、Alicia KeysのProducerであり、JoeやCaseなども手がける新鋭?(Caseのころからなので、僕的には中堅どころと思いますが)のR&BのProducerで、モロR&Bの美メロ!って感じの楽曲を作ることに長けています。そんな彼とGeorge Bensonが組んだんですもの悪いわけがないです!しかも!4曲目にProducerとして、Joeが参加し、ボーカルでも6曲目に参加しています。さらに、ほぼ全曲に、Richard BonaがBassで参加しているのも見逃せない、充実した人材でのR&Bアルバムが仕上がっています。

2003年度の中でも屈指のアルバムであることは、少しでも耳にすれば自ずとわかるでしょう!特に1曲目でやられちゃいます。ちょっと全体のTotalの収録時間が、46分と最近のCDとしては非常に短めなので、あっという間に終わってしまうのですが、その分心に耳に残る強烈な曲たちがたくさん収録されています。JOEが前作の「Better Days」で目指したがあまりうまくいかなかったギターの音によるR&Bサウンドの構築というのを見事にやってのけています。やっぱその辺は、ギターの名手だからこそできるんだなと思いますね。オススメです。これを聞かないで2003年R&B界は語れません。


オススメ:特に(1)は名曲!(3),(4),(5),(6),(7),(9),(10)

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Brian Mcknight / U-Turn

01.All Night Long feat.Nelly
02.Back Seat (Gettin’ Down)
03.Shoula, Woulda, Coulda
04.Try Our Love Again
05.Where Do We Go From Here
06.Been So Long
07.Good Enough feat. Carl Thomas, Joe, Tyrese, Tank
08.Someday, Someway, Somehow
09.For The Rest Of My Life
10.If It Was Cool
11.U Turn feat. Fabolous, Six John
12.So Sorry
13. One Of The One’s Who Did feat. Kirk Franklin

(概説)

もう、ベテラン中のベテランになってきたBrian Mcknightの最新作です。前作はRock色に力をいれていたり、バラードとしてもメロディーよりもファルセットにこだわりすぎてて(ファルセットよりも地声の綺麗さが魅力的だと思います。)、個人的には面白みが少ないアルバムだったのですが、今作は彼らしい切ないメロディーラインの素晴らしさと歌声の艶やかさが存分に堪能できる出来になっています。
特に「Shoula, Woulda, Coulda」のようなSmoothなサウンドでさらっと艶やかに歌いこなすBrian Mcknightと、コーラスの淡い感じがうまく絡み合って幻想的でいてどこか切ない雰囲気を醸し出しています。やはり彼の歌い方は、ちょっとしたアクセントやファルセットでのメロディーラインなどで表現される細やかで、聞き手に切なさをフッと思わせる歌い口が魅力的です。前作では暖かい感じを追求し過ぎて同じ感じの曲が多くてあまりに退屈でしたが、今作はグッと来る切なさ満載の曲が多いんです!そして、今作では、Carl Thomas, Joe, TyreseにさらにTankまで参加した『Good Enough』という曲が凄過ぎます!もう、このメンバーの名前を聞いただけで、鳥肌ものですが、しかもこの曲の出来が素晴らしい!切ない切ない。女の子は泣きまくるしかないでしょうねー。これぞBrian Mcknightの真骨頂!これを聞かずに今年の前半は語れない一品に仕上がっています。この一枚聞いて鼻水すすりながら聞き入ってください。
後半では、また新たな取り組みもしていて、10曲目「If It Was Cool」曲が終わると最後に完全にJazzじゃん!っていうぐらいの完璧なJazzサウンドが爆発します。これがなかなかステキなんですねー。ピアノの跳ねるメロディーにドラムが絡み合いBrian Mcknightも隆々と歌っていきます。これが次の曲へのいいつなぎになっていて、アルバム全体が無駄がないつくりになっているのも、今作の素晴らしい点です。締めのKirk Franklinとの曲も素晴らしく、これぐらいのベテランにはやはりこれぐらい人脈を使って、派手に作ってもらうのが一番いいなーと感じました。一枚通してFeaturingの人の多さや、サウンド面やメロディーでもトータルで楽しめる完成度の高い作品に仕上がっています。これからのベテランBalladeerとしての活躍も十分に期待させてくれる作りになっています。必聴!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(5),(7),(8),(11),(12),(13)

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FONS / STILL ALIVE

01.Still Alive (Mercy & Grace)
02.Pray
03.Calling You
04.Hold On Be Strong
05.Interlude: Kevin Nash At The Gospel Cafe
06.Good To Me
07.Changed
08.He’ll Take You There
09.Let’s Dance
10.Thank You
11.Interlude:Who’s That? featuring Faith George
12.Not One
13.Faithful
14.Worthy Is He
15.Outro – Hold On Be Strong
 

(概説)

Al Lafons GeorgeことFONSのデビューアルバム。えーと、最初まったくゴスペルだと知らずに試聴して、SOULFULなカッコよさに圧倒されました。なんか肌触り的には、Frank McCombやDONNIEといった人たちに近い感じの往年のSOULの良さとゴスペルのカッコよさを混ぜ合わせたような一枚です。
このFONSは、スピリチュアル・ピーセズというグループとして「Wake Up」で99年にデビューを飾った後、今年になって、ソロでビューをした人であり、相当な下積みを積んだ後のデビューということもあり安心して聞いていられます。
今作では、パッと聞いた感じでは、ゴスペルのアルバムとは気がつかないぐらいフィリーや、Neo Soulのような雰囲気に満ち溢れています。1曲目でのちょっと古めかしいSOULとゴスペルの融合が見事であり、さらに2曲目とかで見られるモロにオーガニック・ソウルな匂いも感じさせてくれるあたり、最新のMusiqとかとも同列で語られるべき存在のような気がします。そして、特に3曲目でのカッコよさは素晴らしいです。ゴスペルっぽい熱唱したりのカッコよさとかではなく、R&Bのように楽曲としてカッコいいのが、かなり意外性があって楽しめますよ。本当にいい曲です。いい曲が詰まっている良作です!最新のゴスペルの進化系ですね。
ちなみに、このアルバムは日本盤しか出回ってないため、珍しくゴスペルのアルバムにしては対訳がついてるのですが、あまり信仰心がない方は見ないほうがいいかも。ちょっと尻込みしちゃうでしょう。
オススメ:(1),(3),(6),(7),(9),(13),(14)

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Dave Hollister / Real Talk

01.The Big Payback
02.Bad When U Broke
03.Never Gonna Change
04.Good ole Ghetto
05.Real Talk
06.Reason With Your Body
07.Winning With You featuring R-N-La
08.Karma
09.Case Is Closed
10.almost
11.I Lied
12.Pleased tonight

(概説)

1~2年ペースでコンスタントに新作を出しているDave Hollisterの新作は、今回は前回のミッドテンポ重視な曲作りから、UPの充実度に目がいきます。でも、バラードの良さもかなりのもので、二枚目”Chicago Movie”に匹敵する充実したアルバムに仕上がっています!最後の12曲目での伸びやかな歌声には圧巻・・・これは聞くべし!彼の真骨頂が感じられます!もうまじりっけ無しな歌!の世界が展開されます。気持ちいい~!でも、もう少し12曲目のようなストレートな熱唱があってもよかったかなー。前作から徐々に押さえ気味に歌って聞かせるのが多いので。前作ではちょっと全体として単調になりすぎた感じがしたのですが、今回では、様々な楽曲がおさまっており聞き手を飽きさせないです!ホント実力派として自力を発揮しています!
Produceでは、何とあのTankと、Mike Cityが重用な役割を果しています!さらに、久々に名前を聞くBryan Michael Coxがキーとなる4曲を提供していて、それを元に、Mike CityがCarl Thomasでも見せた着実切なくも美しい曲で聞かせてくれます。そして、Tankがどんどん面白いUPを作り上げて、最後に12曲目で最高のバラードを仕上げたのです。ホント、このプロデューサーのチョイスは成功でしょうね。何といっても、UPとミドルテンポの曲の出来が前作に比べるとぜんぜん違うのです!この辺はやっぱり、Tankの力でしょう!しかもかなり相性がいいんですよねー!
Dave Hollisterの歌声も、やはり安定感があり、聴いていてしっくり来ます。より前作よりも力強さを増した感じでありながら、哀愁も備わった声で、もう目をつぶってじっくり聞き入りたい!小細工なフェイクを入れるわけでもなく、じっくりとシャウトして熱唱していく様は、不器用な雰囲気を醸し出しだし男らしいです・・・4作目にして、もう外すことのない安定感を彼は手にいれましたね!Dave Hollister独自の世界観と歌声が十分に堪能できます。この調子でどんどんいい作品を作っていって欲しいです!
2003年のオススメな一枚です!Dave Hollisterに外しはないです!
オススメ:特に(12),(4),(5),と(1),(3),(7),(10)

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Will Downing / emotions

01.A Million Ways
02.King Of Fools
03.Daydreaming
04.Falling In Love
05.Hey There Lonely Girl
06.Rhythm Of U & Me
07.Beautiful To Me
08.Another Sad Story
09.Riding On A Cloud
10.Anything

(概説)

2003年傑作アルバムの一枚にあげられるであろう素晴らしいサウンドと歌声で埋め尽くされた名盤です!まさにUrban SOULという言葉が似合う楽曲が並び、ぐいぐい聞き手を引き付けていきます。Will Downingは、1980年代後半から活躍しているJazzとSoulの中庸をいくアーティストとして有名で、語り継がれるべき名盤を数多く残している人でもあります。それを抜きにしても、安定したおやじボーカルを味わえるということで、よくこの方は買っています。サウンドも適度なJazzをあしらいつつ、きちんとSOULに聞かせるところは聞かせてくれる方です。こうつまらないSmooth JAZZサウンドにならないで、ちゃんと歌で聞かせつつ、バックでJazzのサウンドで支えているというスタンスが素晴らしい!歌モノ好きとしてはたまりませんよ~彼の優しくSEXYな声は。
そんな彼の一枚ですが、まさにURBANという言葉が当てはまる、素晴らしい演奏に、ネットリマッタリでいながら、心にストレートに響いてくる歌声です。夜のホテルで二人で聞く感じがとっても似合う一枚です!特に1曲目のSmoothyなことと、9曲目の心を揺さぶる歌唱には、もう倒れそうです。そのほかにもJazzファンにもR&Bファンにもちゃんとウケがいい曲を程よくあしらっているところが好感が持てます。5曲目でのロマンチックな歌い口といい、もう歌唱力は折り紙つきなので、文句なしという感じです。その歌声をきっちりとバックが安定した力で支えきっています!9曲目でのBarry Eastmondの参加も、嬉しいところです!この方の参加する曲は、間違いないですねー。
女性と二人で聞くのに適している一枚、キャンドル焚きながら・・・ソファーに二人並んで座りながら聞いてくださいませ。ところでUrbanってなにさ?っていう人がいそうですね。決してJAZZだからUrbanってわけじゃーないです。じゃ~直訳で都会的?うーん・・・というか、まあ都会の夜に流れていそうなMoodyな音楽のことをいうのですが、言葉で説明は難しいのですが・・・時代時代でこの言葉のさす音楽性は変わると思うのですが、このアルバムではUrbanいうのが何かよくわかるから、聞いてみてくださいな!そんな方こそ。
オススメ:特に(1)と(5)と(9)、他(2),(3),(6),(7),(8)

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