Manaboon Interview!
Manaboon
今回は引き続き今井了介氏のTiny Voice Productionから、最近Tiny Voice Production入りを果たしたManaboon氏にインタビューをしました。Manaboonくんは、村山晋一郎氏などとも交流をもつプロデューサー兼鍵盤奏者です。東京音楽大学作曲科映画放送音楽コース卒業後、自主制作映画に楽曲を提供しながら、ソウルミュージックを愛し、タイラヨオさんと一緒に、SOUL JOINT(旧ソウルトロッコ)として活動もしていた、Producerと鍵盤奏者のまさに二足の鞋をはきながらも、着実に活動を続けて、キーボーディストとしても都内ライブハウス等でスキルを磨いていました。
近年ではキーボーディストとして横田基地でのギグやR&Bシンガー・田中ロウマの鍵盤サポートをつとめる。繊細さと力強さを持ったキーボードワークは、とても新鮮かつ音楽の核心をついており、打ち込み全盛な昨今において作品に暖かみを添える。制作面においてトラックメイカーとしてだけではなく、キーボード・コーラスアレンジ・ボーカルディレクション等を幅広くこなしています。
そんなManaboon氏にProducerについて聞いてみました。今回は、楽曲製作などは、DTMについて聞いていますが、逆に鍵盤奏者としてのキャリアもある方なので、その辺の考え方も聞けたらなと思っています。まさにこれから大きく活躍していく逸材です、では、お楽しみください!
Tiny Voice OFFICIAL WEBSITE
Q1.年齢と、代表作を教えてください。
・25歳です。
代表作はSoul Jointで来月あたりにリリースするEP、
On My Way/Baby Boyです。
ピアノ弾きとして参加した作品としては、9/13に発売される
Rain(ピ)のProps In My Lifeというバラードが初仕事です。
SOUL JOINT / On My Way, Baby Boy
RAIN(ピ)/ Eternal Rain
Q2.現在の主な活動について簡単に教えてください。
・昼間は某・楽器メーカーに勤めながら、夜はトラックを作ったりライブやレコーディングで鍵盤を弾いたりしてます。
Q3.音楽作りを趣味から仕事にしようと思ったきっかけは?最初から仕事にしようと思っていた場合は、現在仕事にそのためにどんな努力をしましたか?
・好きな音楽にのめり込む時間が楽しくて仕方なかったからですな。
その結果選んだ大学も音楽系だったのでどんどん潰しが効かない方向へ…w
クラシックピアノは高三の夏から始めて、譜面やコード理論は大学入ってから
必死こいて覚えていきました。
お、最初からクラシックピアノはその頃からなのですな、意外!
Q4.どのようなきっかけでプロとしてやっていくことになったのでしょうか?
・Trustyというレーベルから出たアナログのRemixを制作したのがきっかけです。
そこから色々な人を紹介されていく中で、 気づいたらお仕事を頂くようになってました。
Q5.鍵盤奏者から、プロデュースをしようと思ったきっかけは?プロデューサーをはじめたのはいつごろですか?
・ 実は鍵盤奏者として自覚するより前からトラックは作ってました。
きっかけはElisha la Verneの2ndです。98年頃かな。
当時、深夜にやってた未来者という番組から流れてきた
I'm Not DreamingのPVを見た瞬間に
自分のやりたい物はコレだという直感が降りてきたんです。
音の華やかさとキャッチーなメロディに禿げしくシンパシーを覚えて
速攻で耳コピしました。全然似てませんでしたけど…w
おぉ〜!それはもう名曲中の名曲ですわ。T-KURAさんのGIANT SWING PRODUCTIONの名作の一曲ですね。MAESTRO-Tさんも共作なんですよね〜。
Q6.演奏者としての顔も持つと思うのですが、演奏とプロデュースどちらが楽しいですか?
・断然プロデュースですな。
実はキーボーディストという意識はあまりないんです。
免許もってないしw
Q7.現在使っている機材・環境など簡単に教えてください。
・ Macintosh G5 1.8Ghz Dual をメインマシンにしています。
シーケンサーはDigital Performer4.61とProToolsLEです。
Motif ES RackやTriton Rack、JV-2080にMoPhattという音源を使ってますが
最近はプラグインシンセが活躍する機会が多くなってきました。
Battery2、Trilogy、sampletankなどがそれです。
すごーい・・・これ揃えるには・・・上記にリンクを書いておきました!
Q8.仕事内容的にプロデューサーといっても、トラックメイキングだったり詞だったり様々な仕事があると思うのですが。仕事内容について少し教えてください。プロデューサーと言われた場合は曲にどのように関与しているのでしょうか?
・ 歌い手さんによって関わり方が違いますが、コンポーズ(メロディ)、トラックメイキング、コーラスアレンジ、ボーカルディレクション、 ピッチ補正、ミックス ぐらいまでは関わりたいと思っています。
(ミックスに関してはまだまだです)
人によってはミックスしないケースも多いですが 一般的にもこのあたりがプロデューサーの仕事の範疇ではないでしょうかー。
Q9.プロデューサーの仕事で、どの仕事が一番好きですか?
・もちろんトラックメイキングとコーラスアレンジです。
でも最近はピッチ補正にも妙な充実感がありますねw
ピッチ補正・・・細かいですね〜〜。
Q10.プロデューサーをやってて喜びや、うれしかったことはありますか?
・以前から尊敬するプロデューサーの方から仕事のお声がかかることです。
今井 了介さんや村山 晋一郎さんがそうです。
やはり黎明期からこのシーンを支えていた人達がいるからこそ 僕らの世代がこういう音楽をやれているんだと思います。
Q11.エレピの奏者としても、活躍してまいますが、やっぱりそういう音楽的な経験というのが、 プロデューサという仕事をする上では役立つのでしょうか? そういう経験がないと厳しいのかな。やっぱり。
・トラックメイカーをやるなら、楽器弾けるにこしたことはないみたいですが 個人的には「ちょっとなら弾ける」ぐらいがちょうどいいと思いますよ。
それでも十分、曲は作れるハズですから。
Q12.どんなプロデューサーに影響をうけましたか?(洋邦問わず)もしくは、大好きなプロデューサーは?
・ T-Kura夫妻です。曲、リリック、トラック、ミックス、 いつ聞いても恐ろしいトータルバランスです。
Giant Swing Production
それとTonex牧師の破天荒な音楽性はゴスペルの器にすら 乗り切らなかった存在として、自分の中では大きいです。
他にもTeddy Riley,Jermein Dupri,Shep Crawford,D'Influence, PAJAM,Warryn Campbellあたりが好きです。
T-Kura夫婦はやっぱりすごいですよね!彼らがいたからこそですわ。Tonexは、ゴスペル作品はあれが最後かと思うともったいない・・・
Q13.最近は、パソコンでのトラックメイキングがメインだと思いますが、そういう面での手軽さなどは感じますか?
・すごく感じますね。パソコンだけならトータルリコールに優れてますし。 誰でも手軽に音楽を作れる時代になりましたね〜。
Q14.プロとアマの違いみたいなものはありますか?(環境や機材面、もしくは精神的な面や仕事の面でも)
・機材面において両者を遮るものは、何もないと思います。
あとは使い方やセンス、肉体と精神の強さや、社交性なんかが物をいうのかなと。
やっぱりタフさって大事なんですね。