Stevie Hoang / This is Me

01.One Last Try
02.No Games
03.One Night Only feat.Blac Boi
04.Addicted
05.Shawty
06.Luv U
07.Listen To Your Man
08.Seix In The Morning feat.Blac Boi
09.Before You Go feat.Mr Smith
10.Not Like This
11.Wifey
12.If I Was The One
13.Why You Wanna Leave
14.Cry No More
15.Be With Me
16.Too Late

(総評)

Kay Bの名曲Call Cupidをプロデュースしたことで、有名となったプロデューサーStevie Hoang!ここ数年、Heather Parkなどアジア系の女性シンガーの進出が目覚しかったですが、ついに男性シンガーもアジア系がついに台頭してきました!しかもアジア系シンガー独特の美メロ感覚っていうのがあって、それをうまくUSのR&Bサウンドと織り交ぜて魅力的に魅せています!これは、日本のR&Bプロデューサー・シンガー共に見習うべきところが多いアルバムだと思います!内容も、美メロプロデューサーらしい、作品で、どの曲も非常に耽美で流れるようなメロディーが心を打ちます。まさか、アジア系の男性アーティストで、ここまで美メロを理解して、見せてくれるアーティストに出会うとは思いませんでした。全ての曲をセルフプロデュースで見事に妖艶に魅惑的に演出しています!
Kay Bで、楽曲のよさは証明済みだったので、その歌声を楽しみにしていたのですが、その歌声も耽美というか、透明感あふれるまさに美メロを歌うためのような歌声で、その美しいメロディーが嫌味なく自然と耳の中に入ってきます!特にその美メロが爆発するのが、14曲目「Cry No More」!この美メロっぷりには、もう完全にノックアウトです!そして、それに続くのが、4曲目「Addicted」!この曲のピアノのメロディーも美しくさらに、12曲目「If I Was The One」ではUSメジャーのアーティストが歌ったら絶対に売れるだろうなーという普遍的で美しく甘酸っぱい素敵なバラードがこれでもかと詰まっていて、この3曲でもうやられてしまいます!さらに、和なサウンドを独自の視点で取り入れているのは、アジア系の彼ならではだと思います。アップサウンドやミッドテンポなサウンドでも、そのサウンドの面白さとボーカルワークで一気に聞かせます。特に2曲目の「No Games」の独特な妖艶な雰囲気はUSのシンガーには出せない感覚をもっていますね!7曲目「Listen To Your Man」のサビでの疾走感も気持ちが良くて一緒に歌ってしまいます!そのほかの曲たちもどれもメロディーが素敵で、スローな曲が中心でいながらも、うっとりしながらずっと聞いていられるようなアルバムに仕上がっています!
本当のメロディーのよい曲を聞きたいと思うなら、ぜひこのアルバムを手に取ってください!

オススメ:(4),(14),(7),(12),(1),(2),(3),(9),(11),(13),(15)

(曲解説)

01.One Last Try

もうこのピアノの流れるようなメロディーからやられてしまいます。プロデューサーとしてだけではなく、歌い手としてもすばらしいものをもっているっていうことを証明してくれています。メロディーがもう甘酸っぱい!気持ちがきゅっとするような素敵な一曲です。Stevie Hoangの歌声も、しっとりとしていて楽曲にあっています。

02.No Games

このなんかうねるようなメロディーラインがたまりません!思わず一緒に歌ってしまいたくなる。こういう哀愁漂う美メロソングっていうのは、何度聴いても良さが薄れませんよね。心を締め付けるような切なさを持ちながらも、美しい・・・心にどこまでもとどまっている思いを掘り起こすようです。本当にこのアルバムの中でも1,2を争うお勧めの美メロ曲です。

03.One Night Only feat.Blac Boi

そのプロデューサーとしての美メロっぷりが注目されているので、アップが歌えないのかと思っていたら、そんなことはありません!しっかりとRapperを招いて、かっこいい曲で盛り上がっていきます!でも、無理やりに盛り上がるのではなく、かっこいいメロディーを随所にいれながら、乗れる曲にしあげているのが、本当にさすがとしかいいようがありません!サビは思いっきり一緒に歌いたくなりますね!

04.Addicted

きましたー!Call Cupidに匹敵する美メロ曲「Addicted」!自身のアルバムのためにきっちりとおいしい曲は残しておいたんですね!ピアノをバックに美しくひたすら心地よく歌っていきます。ここで改めてStevie Hoangの歌声のきれいさ美しさを再確認させられます。後半ファルセットを交えながらフェイクを重ねていくところなんかは白眉です。

05.Shawty

かわいらしいちょっとうきうきするようなメロディーが面白い一曲です。アルバムにはいっていそうな軽めな曲で、何も考えずにさらっと聴けちゃいます。

06.Luv U

ここでも、Stevie Hoangらしい和なサウンドを取り入れた曲調で、美しいメロディーで歌っていきます。同じような曲調なのですが、ぜんぜん飽きないのも、Stevie Hoangのマジックなんでしょうね~!いい曲ですわ。

07.Listen To Your Man

疾走感あるサウンドにのって、スリリングな歌を聞かせてくれます。このなんか切ないけどかっこいい感じは癖になりますねー。サビの一つ一つのメロディーラインが心に残ります。聞くほどに切なさを増していくようです。

08.Seix In The Morning feat.Blac Boi

3曲目と同じBlac Boiが、今度はしっかりと自身のRapを聞かせます!HIPHOPトラックでも、かなり歌えるところを見せてくれています。こういうアップ三度もあるので、アルバム通して聞くことができますねー。

09.Before You Go feat.Mr Smith

Mr SmithというRapperを招いて一曲、でもHIPHOPトラックじゃなくて、Stevie Hoangお得意のメロディーで聞かせるタイプの一曲なので、安心してきくことができますねー!Rapperの使い方も、ここだというとこで使うので、お互いに活きてきますね。こういう水準高い曲がちりばめられていて、飽きずに聞くことが出来ますね。

10.Not Like This

ここら辺にくるとちょっと飽きっぽい感じがでてきてしまいますが、メロディーがいいので、ついつい聞き入っちゃうんですよねー。後半の転調のしかたなんて、たまりませんね!メインのメロディーの他にもうひとつ耳を引くメロディーラインがちりばめられていて、思わず聞き入っちゃいます。

11.Wifey

ちょっとお得意の美メロとはまた違う感じの曲調でゆったりと歌ってくれます!割りと曲はあっさり歌うことが多い彼ですが、この曲ではフェイクを多用していて、それがいい感じに美しさを引き立てています!

12.If I Was The One

Omarionとかが歌いそうな雰囲気の平坦な曲調の一曲ですが、しっとりゆったりと歌いこむ姿勢がいい感じですね、さすがプロデューサーだからこそ、曲の見せ方がわかっているなーと思わされる一曲ですよ!最初はしっとりと歌い、後半にフェイクや伸びやかにシャウトすることで、美しく魅力的な曲にしてくれています!前半をあえて抑えることで、後半の一つ一つのフェイクが生きてきています!

13.Why You Wanna Leave

ミッドテンポで、いまどきなデジタルなサウンドが彼にしては珍しい曲です。アルバムの中でも、いいアクセントになっている曲で、エフェクターをかけた声でも十分に聞かせれる歌の確かさももっているのがよくわかります。本当に水準高いですねー。

14.Cry No More

いやーこれぞ美メロ!って具合に、後半の曲の出来良さは驚異的です!イントロからがっつりやられますもの!サビのメロディーの美しさは特筆ものです!この普遍的な楽曲のよさには、うっとりするしかありませんね!本当に美しさと、艶やかさを持っている曲で、ファルセットボイスも素敵に嫌味なく響きます!本当にいい曲です!

15.Be With Me

最後にかけて尻すぼみになることがアルバムは多いのですが、そんなことはまったく感じさせず、どんどん魅力的な曲があふれてきます。この曲もミドルテンポで気持ちが良く聞けて、思わず体を動かしたくなるような一曲になっています。無理なく聞き手の体を揺らせてくれます。

16.Too Late

最後は、より爽快感あふれる、晴れやかなメロディーが心に残る曲でしめてくれます。どの曲も本当にメロディーがよくてここまで一気に聞けますねー。

(Producer)

All Produced by Stevie Hoang

(LINK)

☆☆☆☆☆