Heather Headley / In My Mind

01.in my mind
02.am i worth it
03.wait a minute
04.i didn’t mean to
05.how many ways feat.Vybz Kartel
06.back when it was
07.what’s not being said
08.losing you
09.rain feat.Shaggy
10.the letter
11.me time
12.change

(総評)

2002年最高傑作であった作品を届けてくれた舞台俳優でもあるアーティストHeather Headleyの待望の2枚目がついにでました!その表現力の豊かさ、でも舞台的な雰囲気よりもよりストレートでSOULFULな歌い手である彼女を前作では、Jam&Lewisが最高のプロダクションをしてくれて、2000年以降の女性ボーカリストの最高峰の一作だったのは皆さんの記憶に新しいところでしょう。その期待にこたえるように、この作品でも彼女の伸びやかで表情豊かで心の芯に響き渡る歌声が堪能できます。今作では、よりProducerもバラエティーに富んでいて、Lil’Jonなども参加しているのですが、やはり彼女の圧倒的なまでの歌の魅力にかかれば、全てがHeather Headleyらしい作品になるのでした。でも、そんな強さも持ちながらも、曲によって面白い部分を見せてくれたり、本当の意味で新んどん聞き手に提示してくれる歌い手だと思います。まさに本物のシンガーです。彼女は。
Lil’ Jonがあまりに異色なので他のプロデューサーに目がいかない感じですが、他は実は前作で全てを仕切ったJam&Lewisは、7曲目のみで、他は様々なプロデューサーが担当しているのです、壮大な名曲である1曲目は、Shannon Sandersが見事なプロダクションを見せてくれ、その他にもMusiqで有名なCarvin “Ransum” Haggins and Ivan “Orthodox” BariasやBabyfaceなど、そして、今話題のNE-YO!など有名プロデューサーが軒を連ねていて、彼女の前作がいかに評価の高いものだったのかが窺い知る事が出来ます。もちろんいろんなプロディーサーがいるので、曲調も前作よりも表情豊かで、彼女の様々な魅力を見せることに成功しています。でも、彼女のその歌声が力強さ、真っ直ぐさ、表現力の豊かさという基本的なところはどの歌でも見れるので、安心して聞くことが出来ます。素晴らしい!
やはりこのアルバムでは1曲目の壮大さを見せ付けるよう作品の完成度が物凄いのですが、その他にも、彼女のパワフルで広がりがあるボーカルをうまく見せている2,3,8,10曲目や、NE-YOが絡む4曲目のようなサウンドの面白さを感じさせてくれるものや、7曲目のような女性らしい優しさを見せる作品があったり、5,6,9曲目などUPサウンドや彼女の今までなかったスタイルの曲も入っているのですが、アルバムトータルとしてとてもまとまっているので、すんなり聞けます。あと無駄に長くないところも、このアルバムを心地よく聞ける理由でしょうね~。
とにかく、やっぱりHeather Headleyは、現在のR&Bシーンの中でも抜きん出た存在だということを改めて証明してくれた一枚でしょう!
オススメ:(1),(2),(3),(4),(7),(8),(10),(11)

(曲解説)

01.in my mind

Heather Headleyひさびさのアルバムの幕開けは、彼女らしい真っ直ぐな心地よいボーカルが堪能できる名バラード!やはりこの人の歌声は、とても胸に響きますね・・・ドラスティックな曲の展開と、この壮絶なボーカルの奥深さ・・・胸の奥をグッと鷲掴みにされるような、圧倒感と、全てを包み込んでくれる優しさ、スケール感のでかさをこれでもかと感じさせてくれます。今のR&B界においても、これほどに圧倒的なスケールの大きさをもったボーカリストは早々出会えるものでは、ありません。でも、彼女のスケール感の大きさは決して人として突き放した大きさではなく、どこか身近に感じられ、優しく包み込んでくれるような感じがします。曲も最低限の音でありながら、しっかりと彼女の歌声をサポートしていて、Sharone Sandersがかなりいい仕事してますよ!解っておりますね~Heather Headleyの歌声を。この一曲で聞いた人は心をつかまれて一気に最後まで聞いてしまいますよ。

02.am i worth it

この最初の2曲がこのアルバムのスケールの大きさをこれでもかと印象付けてくれます。ミッドテンポな心地よいリズムの上で、自由に大きくはばたくかのように、大きく歌い上げていきます。短い曲なのですが、とても心に残ります。Warryn “Baby Dubb” Campbellは、とてもシンプルなサウンドなんですが、とても優しいいいサウンドを見せてくれます。

03.wait a minute

最初の2曲と違って、ちょっとミッドテンポなトラックの上でHeatherが力強く歌い上げていきます。歌声の盛り上がりとサウンドの盛り上がり方が絶妙にマッチしてて、一気に心に押し寄せてくるような感じで聞くことが出来ます。本当にみんな彼女のどんどん世界観が広がりを見せてくれるボーカルの見せ方をよくわかっているプロデューサー達で、彼女の魅力をいろんな曲調で見せてくれています。

04.i din’t mean to

HOOKの耳に残るフレーズが忘れられません・・・Helen Reddyの独特な”I Didn’t Mean To Love You”のフレーズを用いていて、そのどこが劇のようなフレーズと彼女の艶やかで美しい歌声のミスマッチがより、彼女の歌声の深みを見せてくれます。こういうサンプリングがうまいな~とおもったら、この作品あのNE-YOのプロデュースです!さすがですね~。こういうちょっと耳に残る癖のあるサウンドでありながらも、きちんとメロディーで聞かせてくれるプロダクションって言うのは、彼独自ですね。

05.how many ways feat.Vybz Kartel

かなり前回の路線では考えられなかった感じの明るい一曲!RapperのVybz Kartelを迎えての軽快な一曲!こういうバウンスビートにのって歌えるっていうところも見せてくれます。でも、アルバム全体の雰囲気を壊すほどじゃなくて、彼女の歌声のUPでの心地よさを感じさせながら、レゲトンっぽいノリで、楽しく聞くことが出来ます!プロデューサーSeven “Lenky” Marsdenはホント思い切ったことしましたよね~。

06.back when it was

なんと、あのLil’ Jonがプロデュース!ってみんなが心配したのですが(笑)これが、奇跡的とも言える優しいサウンドでハマってて、面白い!Usherのような表現力の弱いアーティストならまだしも、彼女のような表現力が豊かでは、単一的なプロダクションでは、うまく彼女の味がだせないのでは思っていたのですが、これは、Lil’Jonの株も上げた一曲でしょう。Additional Vocalには、話題のJohnta Austinも参加している強力な一曲です。

07.waht’s not being said

前作ではほとんどの曲を仕上げたJam & Lewisは、今回はこの7曲目のみのプロデュース!やっぱり彼らは美しくていい曲を書きますよ!美しくて優しいサウンドと歌に、うっとりと聞きほれてしまいます。ドラスティックな1曲目とはまた違う優しさに溢れた曲調で、しっとりと歌っていきます。さらに転調するときの音程が上がるところとか、もうオーソドックスなんだけど、そのオーソドックスさの中に彼女は光るものを感じさせることが出来る本当にアーティスティックなアーティストだなと感じます。

08.losing you

Musiqなどで有名なCarvin Haggins and Ivan Bariasがここでは、プロデュース。ピアノとストリングスがどんどんと曲に引き込んでいく強さがあり、それに負けないHeater Headleyの歌の力!そして、魅力的なメロディーが曲をさらに素晴らしいものにしています。どんどんシャウトをしていくところなんか、たまりません。ホントHeather Headleyはこういうバラード歌わせたら、最高ですね~!

09.rain feat.Shaggy

なんとShaggyとのデュエット!つまりレゲエの要素が入っているのですが、それほどアルバム全体の雰囲気を壊すよりも、逆にアクセントになる程度のレゲエの要素しかはいっていないので、安心しました。こういうUPサウンドもできるんだな~と改めて彼女の懐の深さも感じさせてくれる作品でしたし、Shaggyの癖になるフレーズのよさも見逃せません。

10.the letter

大人な雰囲気が漂う余裕のある歌い方が、風格を感じさせてくれます。そこから、真っ直ぐに訴えかけるような彼女の歌声がガツンと直球で向かってきます。後半からどんどん激しさを増していくその歌声にはただただ圧倒されるばかりです。サウンド的には、それほど面白みがあるわけじゃ~ないんですが、でも、彼女の歌声のパワーに圧倒されまくりです。

11.me time

Babyface作曲の今までの曲よりも緩やかで穏やかな雰囲気の曲。なんとなく今までよりも、かわいらしい歌声が、ほっとさせてくれます。この辺の壮大な感じの曲や重苦しい感じの曲と、明るい曲調の曲、UPサウンドの曲とアルバムとしてのバランスがいいのも素晴らしいですね。この曲では意外とよく聴くとフェイクや、音をずらして歌ったりと、彼女の歌唱法のウマさを感じることが出来ます。そして、ここでも最後に近づくについて激しさを増していくのが、彼女らしいですよね。とてもBabyfaceの曲とは思えないですね、最後のほうは。

12.change

ちょっとゴスペルちっくなクワイヤを従えた一曲。この曲は、ゴスペルらしい青空に向かって歌い上げるかのような、壮大さがあって、彼女の歌の伸びやかさっていうのをこれでもかと聞かせてくれるのですが、本当にすごいですね・・・こういう曲もたまに入ってるといいですね~。全部これだと困るけど。

(Producer)

Shannon Sanders:(1)
Drew Ramsey:(1)
Warryn “Baby Dubb” Campbell:(2),(12)
Shep Crawford:(3)
Sauce, Sixx John:(4),(10)
Ne-Yo:(4),(10)
Seven “Lenky” Marsden:(5)
Jonathan “Lil Jon” Smith:(6)
Jimmy Jam & Terry Lewis:(7)
Carvin “Ransum” Haggins and Ivan “Orthodox” Barias:(8)
Vada Nobles:(9)
Tony “CD” Kelly:(9)
Heavy Weights:(10)
Face & Pagani(Babyface, Gregg Pagani):(11)

(LINK)

OFFICIAL

LEVEL

☆☆☆☆☆☆