Brian McKnight / TEN

01.Used To Be My Girl
02.Comfortable
03.Find Myself In You
04.What’s My Name
05.Unhappy Without You
06.A Little Too Late
07.Holdin’ On (Missin’ U)
08.Shoulda Been Lovin’ You
09.Again
10.More And More
11.Can’t Leave You Alone
12.I Do
13.The Rest Of My Life
14.Red, White, And Blue with Rascal Flatts
15.Don’t Tkae Your Love Away

(総評)

Brian McKnight久々となる一枚は、通算10枚目となるアルバム(ベスト版含む)!そんな節目となるアルバムは、ここ最近のHIPHOP やJazzなどへの彼の新しいMUSICを魅せようという試行錯誤の連続を振り払うかのような見事な彼のオリジナリティーを感じさせる見事なSOUL ALBUMが届きました。もともと、バラードには定評があっただけに、バラードや、UPでもソウルフルな感じのを求めていた人も多かったのですが、なかなかそれで彩られたアルバムって言うのは出してなかったのですが、U-Turnあたりから、徐々に元に戻り始めていたのですが、やっとBrian McKnightらしさと、現行のR&Bシーンらしさの両方を兼ね備えた最高傑作が出てきました!
Brian McKnightは現行シーンではもうあまり見られない、オーソドックスで美しいバラッドを得意としているシンガーですが、そんな彼の真骨頂がこのアルバムでは味わえます。「Back At One」以降の彼のアーティストとしての軸のブレがあまり好きではなかった人も多かったでしょうが(HIPHOPやJAZZの要素を強く入れすぎたり・・・)、このアルバムは、名アルバム「Anytime」「Back At One」の頃の、美メロシンガーとしてのBrian McKnightが帰ってきました!現行シーンのトラックをしっかりと捕らえつつも、聞かせる曲が随所に散りばめられています。ただ最後の数曲は、ちょっと路線から外れてしまっていますが、ほとんどの曲が彼の歌の力をしっかりと伝えてくれるのです。アルバムとしてとても完成度が高い一枚になっています。
特に4曲目「What’s My Name」5曲目「Unhappy Without You」のようなR&B然としたバラードから、ミッドテンポな曲で、素晴らしい歌を聞かせ、6曲目「A Little Too Late」13曲目「The Rest Of My Life」のようなR&Bにこだわらない美しさを追求したようなバラードでは、彼にしか出せない正統派な歌いっぷりをこれでもかと見せてくれます!なんといっても9曲目「Again」の2段にも3段にも美しさを増していくような歌いこみっぷりには、もう惚れるしかありません・・・素敵な一曲をありがとうといいたくなります。本当にBrian McKnight10作目という安定感をこれでもかと見せ付け、美メロシンガーとしての実力をありありと示してくれました。前作とはくわべものにならない素晴らしい出来のアルバムです!2006年の最後に聞いておくべき一枚ですよ。
オススメ:(9),(5),(4),(1),(6),(8),(13)

(曲解説)

01.Used To Be My Girl

クールな雰囲気の中で、メロディアスな展開をしていく一曲。Brian McKnightの泣き節がこれでもかと堪能できます。美しいピアノのバックトラックも雰囲気を盛り上げていきます。徐々に熱くフェイクをいれながら歌い上げていき、こういう美しいだけじゃなくて、R&B然とした雰囲気でこそBrian McKnightの歌がいきるなーと感じさせ、Brian McKnight復活を印象付けてくれます。TiM&BoBいい仕事しますわー!

02.Comfortable

Bryan Michael Coxにしては、ちょっとPOPなメロディー展開ですが、徐々にその力強さを兼ね備えた美しいメロディー展開に引き込まれていきます。徐々に熱を帯びていくBrian McKnightのボーカルも、最初の単調さからは思いもつかない雰囲気へともっていきます。アルバムに勢いを与えてくれる一曲です!

03.Find Myself In You

Brian McKnightのやわらかい歌声にいやされていきます。サウンド的にも、包み込まれるようなやわらかさももっていて、心地よく歌に入り込むことが出来ます。ファルセット使って後半は切なげにも見せていきます。オーソドックスだけど、水準が高い一曲です。

04.What’s My Name

Brian McKnightお得意のピアノバックで哀愁たっぷりな歌が展開していきます。こういうオーソドックスなバラードをこれほどに切ない歌い上げれるR&Bシンガーも彼ぐらいじゃないでしょうか?甘くとろけるのじゃなくて、どこか切なげで苦しげで消え入りそうな美しさをもった一曲です。こういう曲で見せる見事なファルセット!この曲でもしっかりと強烈なファルセットでのシャウトを見せて、苦しげに歌い上げていきます。前半のハイライトのバラードといってもいい一曲です。

05.Unhappy Without You

ダークな雰囲気から、何度も繰り返されるサビのメロディーが深く入り込んでいきます。微妙にメロディーラインを変えながら、じっくりと歌いこんでいきます。軽快でリズミカルなフレーズの繰り返しとは裏腹に、徐々に感情剥き出しで歌い上げていく歌いっぷりにどっぷりと引き込まれてしまいます・・・。トラックもリズムがしっかりしてて、印象的なサビのループをしっかりと支えています。この強烈な一曲にはやられました!

06.A Little Too Late

正統派バラード!こういう誠実な曲を歌えるのは、いまやBrian McKnightぐらいじゃないかなと思うほどに、素敵な美しさに溢れています。独特の溜めてからまた歌い上げる歌い方にも、気持ちよいのです。清涼感漂うほどの美しさをR&Bのバラードで感じさせてくれます。

07.Holdin’ On (Missin’ U)

緩やかなメロディーラインで、包み込むようなやわらかい歌い方が特徴的な一曲です。ゆっくりと歌いこんでいくバラードで、とても聞いていて気持ちよい気分にさせてくれる一曲です。

08.Shoulda Been Lovin’ You

心を惑わすようなクールさと美しいメロディーに、思わず溜息が漏れます。こういう曲ってなかなか出てこないですよねー。トラックの上を力みすぎずに、歌いこんでくれる一曲ですよ。そんな徐々に激しく歌いこんでいき、曲をドラスティックに盛り上げていきます!

09.Again

美しいメロディーで、上り詰めていくような展開がたまらない一曲です!こういう広がりがあって、かつ美しい曲って言うのは、たまりませんね。そして、ちゃんとR&Bソングらしいメロディー展開もしてくれて!本当に素敵な一曲ですよ!思わず一緒に歌いたくなるほどに、印象に残りそして美しい美メロソングの登場です!

10.More And More

静かな雰囲気のJazzyさを少しエッセンス的にいれている一曲。Jazz過ぎると、Brian McKnightの良さが薄れてしまうのですが、これぐらいのブレンド具合だとアルバムの中のちょっとしたお洒落な遊び要素的になるので、アルバムとおしての一曲として安心して、聞くことができます。

11.Can’t Leave You Alone

NE-YOとかが作りそうなメロディー展開の曲ですが、ドラムの使い方が実に面白いです。これだけ慣らすと、ちょっとうざったくなりそうなのに、すんなりとそのメロディーを聞き入ってしまいます。美メロとまではいけませんが、リズムトラックがしっかりしたなかなかの一曲です。

12.I Do

美しい雰囲気でじっくりと歌い上げていきます。これぐらいの曲ならお手の物ですね、しっとりとした歌い方で、その独特の歌世界を展開していきます。こういうメロディーもしっかりしているバラードは、何度でも聞ける良さがあります!

13.The Rest Of My Life

Brian McKnight定番の大空に羽ばたくごとく圧倒的な壮大さを誇るバラードソング!こういう曲をR&Bの世界で歌える人は数少ないですよね~。オーソドックスなものを歌わせると右に出る人はいませんね。

14.Red, White, And Blue with Rascal Flatts

ちょっと白人っぽいメロディー展開が個人的にはあまりいけてないのですが・・・前の曲の続きと思うと聞けなくはありません。白人サウンドで、聞かせるBrian McKnightっていうのも面白いとは思います。

15.Don’t Tkae Your Love Away

最後はR&Bのミッドバラードで締めてくれます。後半にばらつきが見られるアルバムですが、こういう締めはきちんとしているので、安心して聞けますね。

(Producer)

TIM & BOB:(1),(5),(9),(11)
Bryan Michael Cox:(2)
Brian McKnight:(3),(4),(6),(7),(8),(10),(12),(13),(14),(15)

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