Kelis / Wonderland

(概説)

Kelisらしい斬新な一枚!HIPHOP?R&B?といえるのか?といわれると疑問ですが、僕はこの濃密な感じは大好きです。ぜひともこの路線は貫き通して欲しい。実はKelisを写真でちゃんとみると、すごいかわいい顔してるんですよね。モジャモジャ頭にキュートな顔をしています。結構外見も好きですね。あれです、1stは近来稀に見るものすごいジャケット(体全体多数の色の絵の具で塗りつぶし・・・)だったので、顔とかはしらなかったのですが・・・かわいいっす!
顔の話は置いておいて、彼女の音楽に対する柔軟性が十分に満喫できる一枚といえるでしょう。
音も、HIPHOPから、R&Bから、SOULから、オルタナティブな感じのから、ROCKまで本当に多彩な音が入り混じっている一枚です。でも、煩雑になってるんじゃなくて、一つ芯が通っていて、それでいて、斬新なんです。かんなりいいですよ。はっきり言って、MacyGrayの2ndよりもこっちをオススメしたい!音楽の方向性としては、若干似通ったものを持っている二人なのですが、音の新しさでいくと断然こっちだし、なにより声に込められたパワーが違うんです。それに、Macyのちょっと独特なだみ声よりもこのKelisのすんなり入ってくるけど、力強いときは本当に圧倒的な歌声の方が好きなんです。HIPHOPに分類されますが、歌モノが多い彼女。RAPPERではないです。でもHIPHOP寄りな一面を持ってます。RAPもできるんですよ。音的に言うと、1st同様、あのNeptunesが絡んでいるので、ドラムの音が怪しい感じ。もう、これねぇ~、はまるんですよね。いいです。やっぱり、Neptunesはいい仕事します。前半は良曲の宝庫です!是非聴くことをお薦めします。そして、8曲目も!Neptunesの曲を一番うまく表現できるのはやはり彼女でしょう!信じられないぐらい曲の音がいいですから。感動モノです。MacyGrayもいいんだけど、僕は音のカッコよさをとって、こっちを薦めます!ぜひ聴いてください!
今年の隠れた名盤の一枚。
オススメ:(2),(3),(4),(5),(8)

(曲解説)

01.Intro

ボトムのしっかりした音から始まります。こう宇宙的?ちょっとこのアルバムが変わってるなと思わせるには十分なインパクトです。

02.Young,Fresh N’New

これ、もろNeptunesという音なんです!ギターの軽めな音と、ベースやドラムの濃密なサウンドが聞いてる人を酔わせていきます。そして、それに、負けないKelisの声!これは、本当に重さとカッコよさのバランスがいい。重すぎるとつかれちゃうけど、これはこれでありですね~。良曲!

03.Flash Back

軽快なパーカッションの音にのって、はじまるUP曲。この音の気持ちよさとカッコよさはたまりません。てUPがコレだけあう人もめずらしい。「Yeah!Yeah!」って声がいいっす。ノリノリな一曲!絶対聴くべきです!

不思議な音が氾濫してます。腹の底に来るような低音がリズムを刻んでいく中で、淡々と歌っていくさまはかんなり面白いです。音が最高です!この曲ではRAPPER「プッシャ・T・オブ・クリップス」が参加しています。

05.DADDY

P.DADDYのような1曲。だから・・・DADDYなのか・・・いや、どうだろう?最先端の音というよりいかにもHIPHOPらしいトラックで歌う彼女が新鮮。マリス・オブ・クリップスをFeatした一曲。この曲では彼女のシャウトが聞けます。張ったときは、ものすごい強い声!でも滑らかだから聴ける声なんですよねぇ~。ここまでの曲はどれも素晴らしい出来です!

06.Scared Money

ゆっくりな感じの曲(決してバラードではない)。でもサビの作り方は印象的。バックのコーラスと、Kelisの声が混ざり合い、それにNeptunesのドラム音が絡むと、なんとも言いがたい不思議な世界が作り上げられます。これほど濃密なスローなのに、飽きずにきけるというのは、すごいと思います。

07.Shooting Stars

ミディアムテンポのリズムに河の流れる音や、いろんな音が入ってる。この曲ではKelisの歌い手としての力量が十分に感じられます。男性RAPとの相性の良さも彼女の魅力の一つ。終わったと思ったら、終わってないところも面白い。

08.Digital World feat.Rosco

ロスコーをFeat.した曲。このCDで一番印象的で素晴らしい一曲!この疾走感、カッコいい。こいつはいいです。ホント!デジタル音がリズムを刻んでいく曲で、このNeptunesが得意なリズム音だけで、メロディーを作っていくという手法には感心させられます。曲自体は、単調なんだけど、カッコいいし面白い!!サビが後半に行くほど厚みを増していくのもカッコよさを引き立てています。

09.Easy Come, Easy Go

どっかで聴いたことある題名・・・まあ、それは置いておいて、これは、Kelisらしい音の面白さを全面に出した曲。こういう音使いを楽しんでるっていうのは、すごい好感が持てます。スクラッチがかんなりいい感じで入ってます。たまに出てくる「Ahh!」という声が可愛くて好き。(友達を思い出すなぁ~(笑))

10.Junkie For Your Love

この音使いも素敵だなぁ~。曲的にはあまり魅力を感じません。

11.Get Even

かぁ~!入りがカッコいい!手を叩く音が効果的にはってるなぁ~。しびれます・・・暗めな曲だけど、MISTIKALのようなカッコよさを持った曲です!このKelisの音楽性の幅の広さを改めて感じました。MISTIKALのあの曲のサビに似てる・・・

12.Mr. U.F.O. Man

Feat.ジョン・オストビーとなってます。やっぱり、音に惹かれるなぁ~。すごいぞ、Neptunes。

13.Little Suize

軽快なサビにのって、体が動き出しちゃうような曲。このKelisの歌とRAP、高音と低音の使い分け方って絶妙だと思う・・・ドラム音がいいですねぇ~。ホント体動いちゃうよ。そして、隠しトラックとして、イントロの曲を降るバージョンで収録してあります。こちらももちろんいいです!
☆☆☆☆☆