Terrell Carter / Mr. Carter

Terrell CarterひさびさとなるR&Bアルバムです。TVや演劇の仕事が多く続いていてその中でも歌のうまさを聞かせてくれたりはしたのですが、本当に久々となるアルバムのリリースとなる本作は、彼のこれまでの経験を落とし込んだような濃密で熱っぽさと優しいぬくもりが積もってような一枚です。昔は本当に歌がうまくて、魅力的なボーカルだなーという印象が強かったのですが、人生経験を聞くことで、いかに歌に彼が魂を込めているかを感じることができます。このアルバムではTerrell Carterの情熱的な歌を浴びせてくれます。

Terrell Carterは初期のころそのパワフルで圧倒的な歌声で聞くものを魅力したのですが、その圧倒的な中にもサウンドもハイクオリティーさもほかのインディーズアーティストとは一線を画すものでした。近年はハウスとかを意識したアルバムなどもリリースするなど演劇に世界だけじゃなくオリジナルアルバムとしても幅を見せていましたが。ここにきてファンにはうれしい最高に歌を堪能できる一枚を作ってくれました!BACK TO LOVEでのかっこいい歌で魅了し、ANGIESTONEとのトリビュート曲ではその誠実な姿に涙を誘い、I HAVE A QUESTIONでの圧倒的な歌力に基づくシャウトとフェイクにもう涙が出るほどです。本当に大好きなアーティストだなと改めて思いました。すべてが捨て曲がない2025年最高峰のアルバムといっていいアルバムになっています!
では、それぞれの曲を見ていきましょう!

02.Back To Love

何よりもこの曲が大好きですね!最近のトレンドもしっかり取り込んだ、アップテンポな楽曲。こういうリズミカルな曲に力強いボーカルで乗って歌われることでメロディー本来の良さが生きてくるのを感じます。しっかりと聞かせてくれます。後半にかけてのシャウトや、多彩なフェイクも心地よく響きます。このアルバムでも一押しです。

03.THE TRUTH

優しく柔らかく歌い紡いでいき心地よいスローなメロディーが響きます。音数が少ないリズム中心のサウンドに乗って自在にフェイクしながら歌い上げていくのが聞いていて心地よいです!歌声とサウンドに優しさと温かみを感じられてこちらも2曲目とは違う魅力を持っています。女性ボーカルも絡み合うのもセクシーですね。

04.FUCKIN UP

タイトル通りに気持ちが乱れていくように力強く歌いこんでいきます。こういうじっくり歌いこんでいく曲でも歌のうまさをこれでもかと聞かせてくれますね。サックスが入ったり、ちょっとJazzっぽいサウンドもおしゃれでよいです。最後にかけてシャウトしていくのが聞いている方も気持ちが駆り立てられます!

05.AMEN

ちょっと落ち着いた雰囲気で、じっくりと歌い上げていきます。雑に食事をするシーンから普段の生活を映しながら、進んでいくMVが面白いです。ちょっと癖をつけながらうっていく雰囲気も独特で癖になっていきます。AMENというタイトルからゴスペルっぽくはあるのですが、この生活感のあるMVがR&Bとしての親近感を覚えさせます。

06.YOU ARE MY HIGH (A TRIBUTE TO ANGIE STONE)

Angie Stoneのトリビュートとして、動画も公開された一曲です。本当に美しくただただ誠実に歌っていく姿に感動を覚えます。Angie Stoneとは実際に一緒に仕事をしたりしていたそうで彼を気にかけて声をかけてくれていたそうです。彼女に対する想いがこもった一曲になっています。彼女が突然去ったのはとても悲しい出来事だったので、こういう形でも想いを載せて歌ってくれるのはリスナーとしてうれしいです。最後にかけて歌い上げにはホロっと来ます。

07.I WANNA BE LOVED

Sweetな歌声でしっとりと聞かせてくれます。切ない思いを切々と歌っていくのですが、シャウトするだけじゃなくて、こういうSweetな歌い方もできるのはTerrell Carterのすばらしい変幻自在な歌声の魅力を見せてくれいます。後半にかけてファルセットを交えて情熱的でこれほどに歌える人は見事です。素敵な愛の一曲です。

08.CANDY’S SONG (INTERLUDE)

こんなにシャウトするInterlude聞くのは久々ですねー。R&B好きとしてうれしくなります。

09.CANDY

Interludeを受けて、ミッドテンポな楽曲が展開していきます。こういう楽曲でも心地よくもパワフルに歌いこんでいくんですよね。さらっと歌うよりもやっぱり似合っちゃうんですよね。でもこういう展開のミッドテンポで淡々と歌いながらも、熱っぽくなっていうところがかっこいいですね。

11.I HAVE A QUESTION (love should have brought you home last night)

まさにTerrell Carterの真骨頂ともいえるシャウトとフェイクをこれでもかと情熱的に盛り上がっていきます。この曲のシャウトとフェイクをたたみかけていく様は、ここ最近では聞かないほどに激しい激情を歌で表現しています。相手へのどうしようもない爆発しそうな怒りとも思える気持ちをこれでもかと歌い上げていく様は、本当にかっこいいです!この一曲は本当に最高だなー!

12.RESCUE

なんかいきなりこの世の場所とも思えないような不思議な雰囲気の場所で歌っている様は、今日のタイトル通り助けを求めるその気持ちを表しているようです。愛する人に手を伸ばして、自分の手を離れた人が戻て来てくれるのをひたすらにもとめて歌っていくストレートな思いがMVの中でもシンプルに表現されています。こういう曲調でもしっかりかっこよく歌い上げてくれるのがTerrell Carterはやっぱり上手です。MVも荘厳でかっこいいですね!

14.WALK BY FAITH

人生を踏みしめて歩くそんな旅路を歌っていきます。こういうミッドテンポな楽曲だと余計に歌の実力の高さを存分に味合わせてくれますね。最後に荷物をおいて前に進むMVになっていて信じる道を進む力強さを見せてくれます。ここでも最後はパワフルに歌い上げていてかっこいいです!

最後まで魅了的なTERRELL CARTERの歌声を堪能できるアルバムになっています。初期のころのパワフルで圧倒されるような歌をしっかりと聞かせるアルバムで、いろんな方向性を見せていた最近のアルバムから基本的な彼の最高峰の魅力が出せるアルバムになっています!ぜひ聞いてみてください!