eill / WE ARE (Official Music Video)

eillちゃんの久々の新譜は、サウンド的には盟友のRyo’Lefty’Miyataさんが、エッジが効いたビートが心地よい最高にクールでかっこいい楽曲に仕上げており、強烈なイントロのインパクトがある力強いサウンドに負けない、eillちゃんらしいメロディのキャッチーさや惹き込まれるボーカル、R&Bを感じさせる溜めやブレスやグルーブに魅了されていきます。Rapも織り交ぜながらパワフルなボーカルで魅せるアップテンポな楽曲はeillちゃんだけにしかできない楽曲です。
 ただなによりも素晴らしいのがリリックです。孤独に立ち向かっても君一人じゃないそんな気持ちにさせてくれます。WE AREというタイトルとは真逆の孤独について歌っているのも面白いのですが、その孤独というフレーズの中には、自分のいいところもダメなところもすべて含めて、自分が自分のために清濁併せて呑み込んでいく覚悟がある孤独であって、彼女らしい言葉の中にかっこよさが詰まっていきます。こんなテーマだと堅苦しくなりそうなところが彼女らしいセンスあふれる「We Are bocchiさ」ていうフレーズが最強に強いんですよね、背中をボンと押してくれる言葉の強さがあります。この特徴的な詞の世界は、eillちゃんだから出せる言葉が詰まっていて、彼女の心からの声がダイレクトに伝わってきます。フェムテックからのフレーズなんて、女性だからいえるパワーワードだし、「泣きたけりゃ泣く 逃げ道も堂々と歩けばいい。」とか言葉選びは泥臭い部分もあるけど、周りからブレさせられない強さがあって、それをあえて孤独という言葉でそれぞれの人たちの覚悟を表現し、その孤独をともに抱えるすべての人に隣にもそんな奴がいると歌うところに、リアルさを感じさせます。孤独ってこういうことだよなってみんな孤独だよなと感じさせてくれるところが本当にカッコよいです。MVも、心ない周りが生きるのを遮るように一人で黒い孤独な空に閉じこもってしまい、白い布が不自由さを表すようにさらに雁字搦めに絡まっていくなかでも、力強く前に進む意思を感じさせるパワーがあって、QQQというDirectorさんが作る空間でeillちゃんのかわいいだけじゃないカッコよさが引き立っています。この曲に背中押される人は本当にたくさんいるんじゃないかなと思うぐらいリリックを見てほしい一曲です。

Lyrics by eill
Music by eill, Ryo’LEFTY’Miyata