aimi / Chosen One

R&Bを愛する女性シンガーaimiの1stアルバムは、英語詞が多く艶やかに歌うのですが、それがより2000年代の女性シンガーのSweetなソウルっぽい雰囲気も感じさせてくれて、そのソウルフルな雰囲気が全体を包んでいます。アルバム全体をR&BのベテランプロデューサーであるSingo.Sさんが構成しており、彼女の雰囲気を活かす統一された色を感じさせるアルバムに仕上がっています。

まずは最初の「Baby」からしっとりと歌う雰囲気がある一曲に仕上がっています。まず聞く人を彼女のフィールドに引き込んでいきます。2曲目「Chosen One」でUpテンポなサウンドで違った色を感じさせてくれます。彼女自身の人間賛歌ともいえるそれぞれ聞く人たち自分に向けた強い意志を、1曲と目とは違う力強さを伴う歌声で聞くものの心の音に力強く打ち付けます。3曲目「Good Without You」は、ミッドテンポなサウンドで、サビのふわふわしたフレーズとメロディーがもつパワーの対比が面白いですね。ずっと聞いていたくなるような一曲です。4曲目の「Way Too Much」でもしっとりとした雰囲気を感じさせる仕上がりになっていて、この辺の統一感がこのアルバムを通して聞いても気持ちがいいと感じさせてくれています。5曲目「The Fool, The Lovers」は事前リリースされていましたが、aimiさんの特徴である歌声のセクシーで浮遊感を感じさせる魅力を存分に感じさせる一曲になっています。こういう感じはAmel Larrieuxとかを彷彿させる神々しさとSweetなソウルを同時に感じさせてくれます。こういう雰囲気を日本人で出せる人はなかなかいないんじゃないでしょうか?とても素敵な曲だと思います。Sweetで甘い曲たちが続いた後は、少し体がBounceするような一曲「Best of Me」で、心地よさに勢いをつけてくれます。最後は「Lovesick」は少しお洒落なだけじゃない、R&Bらしさを意識したリズムに乗った一曲になっています。ギターのカッティングの音色もカッコよく響きます。最後にこう体が乗るような曲が来るこういう構成だとまた最初から聞きたくなるんですよね!アルバムと押しての統一感とそれぞれの曲の良さやお互いを引き立てています。

やっぱりこの中でもお薦めは「Good Without You」「Lovesick」「Chosen One」でしょうか。

彼女の雰囲気はAdriana EvansやAmel larrieuxの雰囲気も感じさせつつ、R&Bらしいメロディーが多く、いろんなR&Bを聞いてきたんだなというのが良くわかるアルバムになっています。Singo.SさんのR&Bトラックの作り方の妙技も生きていて、シンプルにR&Bを感じさせる統一感のあるサウンドのおかげで歌い手の個性を感じさせます。