01.Nothin In Common Intro
02.Nothin In Common
03.Let’s Just Make It
04.My Pink Sky
05.Back Home To Lovin You
06.Strip Club Junkies
07.Thrill Is Gone, The
08.Here We Go Again
09.Cryin Out My Heart To You
10.Your Body (Interlude)
11.Feel Like Fire
12.Sex Dance
13.More Ways To Love A Woman
14.Champagne Bubble Bath And Me
15.The Day I Die
16.Stop Living In Colors
17.Unpredictable
18.She’s Actin Bad – (with Big Mike)
19.Slow And Easy – (with Zapp)
20.Spank Me
(総評)
H-TOWNのひさびさのアルバム!90年代を代表するボーカルグループの一つであり、Dinoの荒っぽくも温かみのある歌声の虜になった人も多かった、90年代特に前半を主な活動時期にしていたグループで、1997年のアルバムを最後に活動が見えなくなっていたのですが、2002年突然のメインボーカルのDinoの交通事故というショッキングな事件を受け、その幕を下ろしたかに見えた彼らだったのですが、その2002年の時点でアルバムをリリースに向けてかなりの曲数を作りこんでいたので、それを残りの二人が完成させたアルバムが2004年にひっそりと登場していました。Webではかなりの話題となっていたのですが、この作品が本当に名作というにふさわしい作品なのです・・・本当に惜しいとしか言葉がでないほどに、Dinoの素晴らしい歌声が冴え渡っています。彼を想い感傷に浸って聞くよりも彼の力強い歌声に圧倒されてしまうことでしょう、そしてその生き生きとした歌声をリアルに感じることができる素晴らしいアルバムです。
曲的にも古臭いという感じは全然しなく現行のR&Bシーンでも十分に通用しながらも、90年代のボーカルグループとしての良さもきちんと残しているところが好感が持てます。ちょっとサウンド的にチープな部分もあるのですが、それを補って余りあるDinoのメインボーカルとしてのソウルフルな歌声とコーラスワークの美しさ!そうして、どこか優しさをもったサウンドなど、彼らの味がとても出ている一枚だと思います。90年代のボーカルグループ好きにはぜひとも手にして欲しい一枚です、懐かしさと共にボーカルグループのこれからの道を見ることが出来るでしょう。 ただ、正直曲数が多すぎるというか、1枚には詰め込みすぎな内容のため、全部聞くには飽きがきてしまうことがあります。アルバム2枚分の容量があり、同じような曲調が並んだりするため、捨て曲はないけど、聞いてるうちにどの曲だったっけ?って思っちゃうのが、痛いところですが・・・でもそれを差し引いても名作だ!と叫べるほどの素晴らしいアルバムです。
オススメ:(2),(4),(5),(8),(9),(12),(13),(14),(16),(19)
(曲解説)
01.Nothin In Common Intro
イントロからして、90年代を懐かしませてくれる力強いイントロにうっとりします。これは良いアルバムだぞ!っていう期待をもたらしてくれるようなイントロです!
02.Nothin In Common
1曲目のイントロのサウンドに、力強く絡みつくコーラス!3人の素晴らしい歌声と、今は亡きDINOの素晴らしき歌声に酔いしれます。ゆったりと静かに進むサウンドに対して、熱くなりシャウトファルセットを聞かせまくるDinoの歌い倒しっぷりが際立って気持ちがいいのです。子供の声も入っていたりして、メロディー的にも十二分に勝負できる素晴らしいバラードです!
03.Let’s Just Make It feat.Crystal Conner
シンセの音がゆったりと響くバラードです。Crystal Connerという女性ボーカリストの美しい歌声と、力強いDinoの歌いっぷりが上手く絡み合うステキなデュエットソングになっています。Crystal ConnerのシャウトもDINOに負けない力強さがあって、すごい圧倒的でいて壮大なバラードへと昇華されています。
04.My Pink Sky
意外とここまでゆったりとしたピアノやシンセを主体としたセクシーなバラードが多いのですが、ここでも、一気にライブならではの生ピアノのたおやかな伴奏に合わせ、Dinoがしっとりと歌い上げていきます。でも、今までの曲よりもより吼え、歌い上げる涙を誘うような素晴らしい熱唱とライブ独特な迫力に感動します。
05.Back Home To Lovin You
琴の音のイントロから、3人が絶妙な駆け引きを見せながら、進んでいく良曲!サビでの滑らかなメロディーとMainの力強い歌っぷりの対比が、余計にメロディーのよさを引き立てています。そこに絶妙なテンポで入ってくる琴の音にうっとりしてしまいます。この曲はホントサウンドとメロディーのよさに目を見張ります。この琴の音っていう定番の音を使ってくれちゃっているところも安心感があります。
06.Strip Club Junkies
子供の声を上手く使った一曲でなんか定番って感じがしますが、それも彼ららしくて面白いです。ミッドテンポのメロディーも面白みがある感じで、バラードが続いたところにはアクセントとしてちょうど良い曲です。
07.The Thrill Is Game
じっくりゆったりと歌いこんでいくコーラス!3人が共に歌えてこその曲で、Dinoも安定した歌声を聞かせてくれます。後半にはいってくるファルセットがインパクトがあります。ただ、この辺は曲調が同じなのが多いので、若干飽きが来ちゃうかもしれませんが、その辺は彼らの歌バカっぷりで許してあげたくなっちゃいます。
08.Here We Go Again
ここでもシンセが大活躍していて、その音に合わせて、Dinoが歌い上げていきます。前曲同様ゆったりとした曲の展開の仕方なのですが、先ほどと違ってシンセのキレイな音が心を締め付けていきます。メロディー展開的にも2度3度と変化していき、お!っと思わせてくれるメロディーセンスの素晴らしさを見せ付けます、そこに自然とからみつくDINOの激シャウトっぷりにうっとりとしてしまいます。
09.Cryin Out My Heart To You
イントロのピアノの美しい音色にうっとりとさせられ、鳥のさえずりなど様々な音が効果的に使われている、サウンド面で素晴らしさを見せ付けてくれます、もちろんこういうサウンドが素晴らしいと歌はもう定評がある3人なので、おのずといいものができあがります。前半一番の名曲といえるぐらいに、感動的なメロディーを歌うコーラスと、それを盛り立てるように吼えるDinoのメインボーカルの歌いっぷりがたまりません!後半のボコーダーの使い方が年代を感じさせます、90年代にはこういうボコーダーの使い方って多かったんですよねー。DINOの最後の吼えっぷりには感動!たまらんね。
10.Your Body (Interlude)
荘厳な雰囲気の音数少ないインタールードでしっとりと歌い上げていきます。このDINOの歌声が聞けないかと思うと・・・。ちょっと感傷に浸りたくなるような一曲です。
11.Feel Like Fire
ゆったりと進む展開から、女性のセクシーな声で色気を与えて、サビで一気に爆発して吼えていく感じがしびれます。この曲は、後半の女性の喘ぎ声がエロくていいんですねー!こういうのって、ボーカルグループにしかできない感じですよね。情熱的に吼えていき、聞くものの心に歌声を刻み付けていきます。曲の展開的には単調なのですが、単純である分、サビの爆発っぷりに耳を傾けてしまいます。
12.Sex Dance
サウンドがもろ90年代なんですねーどの曲たちも。決して2000年代の新しさはかけらもなくて、どの曲を聴いてもなんか懐かしいなって思わせてくれる安心感があります。この曲も、モロなタイトルと、安定感あるコーラスワーク、適度な吼え具合が、あの当時を思い起こさせます。しっとりとした歌い口でありながら、徐々に感情を高ぶらせ吼えていくDinoの歌い方に圧倒されます!最後の転調からの展開がちょっとチープでありながら、引き込まれます、チープでも許せちゃうこの不思議さが彼らの魅力なんですよねー。
13.More Ways To Love A Woman
切なげな曲が多かったのですが、優しい雰囲気のイントロからグッと引き込まれます、ピアノも美しいし!さらにこの曲が一番3人のコーラスの素晴らしさが堪能できます。Dinoの歌いっぷりだけじゃなくて、3人でのコーラスワークがそれぞれに引き立っていて、彼らの魅力を一番引き出している一曲でしょう。美しいメロディー展開にうっとりしながら聞き入ってしまいます。ピアノの美しさとメロディーの美しさが相まって、優しく美しい一曲になっていて、そこを包み込むような力強い歌声で歌い上げる3人にやられます。
14.Champagne Bubble Bath And Me
シンセが鳴り響き、いかにも!って感じの、Mainが方ってそのバックでコーラスが歌い上げていくという、語り系に近い展開の歌を披露します。男女のおしゃべりを引き立てつつ、Make Loveを妖しく盛り上げる3人のボーカルがたまらないセクシーさを醸し出しています。壮絶な吼えっぷりも感情を掻き立てます!これぞR&Bですね!こういうセクシーなエロさをかもし出せることこそボーカルグループの真髄です!
15.The Day I Die
なんとも皮肉なタイトルである。Dinoの死を予言したようなこの一曲は、その皮肉っぽさとは裏腹に、力強く美しく聞くものに力を与えるのである・・・。音数の少ないサウンドをバックにDinoはあくまで生き生きと歌い上げていくのである。サビでの包み込むようなコーラスの上で優しく歌い上げていきます。彼のことを思いながら聞きたい曲である。
16.Stop Living In Colors
今まではスローバラードばかりだったのですが、ここで一気にUPの曲が展開します!ちょっとびっくりしますが。でも、もともと力強いな歌声のDINOとそれに負けないコーラスなので、UPの方がカッコよかったりします!この曲は彼らの違う一面を見せていて、楽しめます!最後の子供のコーラスはご愛嬌で。最後までカッコよく締めて欲しかったかも。
17.Unpredictable
ミッドチューンです!心地よい流れのミッドテンポな楽曲に女性のコーラスと共にゆったりと余裕を持たせつつ歌いこんでいきます。
18.She’s Actin Bad feat. Big Mike, MC QUA & CI’CHE’
いきなりHIPHOPトラックへと入っていくので、面食らいます。でも、こういうのをもっと満遍なくアルバムの最初とかでもちりばめてくれるともっと素晴らしい一枚になっただろうなーと思わせます。圧倒的な迫力のRapとDinoの掛け合いに耳を奪われるばかりです。でも、カッコいいなーこういうもっとあったらなー。
19.Slow And Easy feat. ZAPP
Rogerのトリビュートのような一曲ですね、ZAPPによるボコーダーの使い方と、Dinoの歌声との絡み合いが実にSOULFULで見事です!
20.Spank Me
アルバムの最後はなんと20曲もあるんですねー。ちょっとHIPHOPサイドな一曲です。こうしてみるとアルバム通しての統一感が見られないのが、ちょっと残念なのですが、一曲一曲はカッコよくて聞き応えがたっぷりでいいんですよね!この曲は非常に展開が面白い!もっと最初の方にあったら曲の良さがよくわかったかも・・・
(Producer)
Shazam:(1),(2),(3),(4),(6),(7),(8),(9),(11),(12),(13),(15),(16),(17),(19)
Dino:(4),(9),(10),(14),(15),(16),(20)
Rat Rodriguez:(5)
Goldfinger:(18)
(LINK)
☆☆☆☆☆☆