Urban Mystic / Ghetto Revelations Vol.2
02.Where Were You?
03.My Block
04.Can U Handle This? feat. Pit Bull
05.Bounce Wit Me feat. Stack
06.I Refuse
07.Your Portrait
09.Why?
10.When U Hurt
11.Let's Make A Change feat. Trick Daddy
12 A Change Gonna Come
13 Back It Up
(総評)
1stが高い評価を受けたUrban Mystic!その渋い歌声はJahiemと比較されますが、個人的には、似て非なるものかなと思っています。近作は製作陣までも、まるで一緒!ってことでどう差別化を図るのかなと思いきや、こちらはJahiemとはまた違った魅力溢れる作品を届けてくれました。なんといっても今作の驚きが4,5曲目でRapまでも披露していること!しかもそれが最高に様になっているから、凄すぎます。下手なRapperなんかその声の魅力で太刀打ちできませんよ。そして、さらに凄いのがKayGeeプロデュースの前半3曲の完成度の高さ!KayGeeプロデュース曲はどれも魅力的なフレーズに溢れていて完成度がすこぶる高いのです!これはたまらない!そして、その素晴らしい楽曲をさらに魅力的に見せるUrban Mysticのパワフルかつ一度聞いたら忘れられないフレーズの数々!彼が21歳だってことはすっかり忘れて聞き入ってしまいます。こういうクラブでもかかりそうなノリがよくてHIPHOPに負けないぐらいに盛り上がれるR&Bはしばらくなかったかもですね。
先ほどもいったKay Geeはもちろん、Scott Storchも素晴らしい仕事をしていて、Urban Mysticの若さをよりよく見せてくれるプロダクションで、HIPHOP世代にも十分アピールできるかっこいいトラックを作り上げていました。このメインの二人のプロデューサー以外にも若手からMike Cityまで、豊富なプロデューサーが揃ってUrban Mysticの魅力を引き出している一枚です。ただ、プロデューサーがJahiemと被ってて声の方向性もかぶっているので、ちょっと引き合いに出されることは多いかもしれませんが、魅力の種類が違いますね。Jahiemは、もっとソウルフルにどんどん自分の世界へと引き込むのに対して、Urban Mysticは聞く人をより自分の歌声で楽しませようとしているのがわかります。どちらも傑作にはかわりませんが。ちょっと最後の最後の終わり方が・・・もう少し最後しっとりと締めてもよかったかなと思います。
とはいっても、現行シーンの中心にいるといっておかしくないほどに、サウンドも緻密でノリがよくて、誰が聞いても楽しめる素晴らしい作品に仕上がっていながらも、R&BフリークやSOULオヤジの耳までも納得させる濃さを黒さを持った素晴らしき一枚です。このアーティストはバランス感覚も優れているので、今後もシーンにのって活躍していきそうな気がします。R&Bとソウルの両方の魅力を見せてくれるアーティストです。ぜひ今年の内に!
(曲解説)
01.It's You feat. Paul Wall
分厚い南部臭のするような泥臭いサウンドに、Paul WallをFeatして、元気よく歌い上げていきます。SOULFULでオヤジ声なのですが、やっぱり張りがあって、そういう勢いが若さを感じさせてくれ、それがHIPHOPビートにのって絶妙なバランスの取れた曲へと仕上がっていきます。サウンドも盛り上げてくれて、圧倒的な存在感あるボーカルが生きている一曲です。
02.Where Were You?
1曲目のUPテンポなビートからゆったりと心温まるHeart Warmingなサウンドが心地よく耳に馴染んでいき、サビの体を揺らしてくれるようなテンポがいいフレーズに乗りながらUrban Mysticも包み込むように歌い上げていきます。こういう時の暖かさというか、声の包み込むほどのソウルフルさは、20歳とは思わせない凄さです!シャウトの搾り出すようなかっこいいボーカルもたまりませんよ〜!
03.My Block
イントロのサウンドがやばいですね〜!この聞きやすいHiphopビートにのったサビがもう癖になる!一緒についつい歌ってしまいます。サビとメロがあまりに違うのですが、そこをうまく歌い上げていくUrban Mystic君の歌の太さも聞き所です。サビはあくまでカッコよくAメロはほんわか暖かく。この二つの違いをうまくつなげていくのです。この辺は聞き所ですね!この最初の三曲すべてKayGeeですからね、彼の油の乗り切った素晴らしいプロダクションがテラ光しております。キランキランに。
04.Can U Handle This? feat. Pit Bull
ここまでHIPHOPよりな作品を仕上げるとは思いませんでした。Urban MysticのRapが堪能できます。Pit Bullに負けるとも劣らないドスぐらいRapを聞かせてくれます。歌は一切ないのが、かなりびっくりでしたね。Rapもできるんですね〜。最後はどっちがPit Bullでどっちが、Urban Mysticだかわからんくなりますわ。Urban Mysticの方が声低いんですもん。
05.Bounce Wit Me feat. Stack$
4曲目の流れのまま、その強烈な破壊力のあるRapが強烈に際立っている一曲!歌なんだか、Rapなんだか、よくわかりませんが、フックのラインが強烈です!David Bannerとか思い出しちゃいそうなぐらいにパンチが効いてます!文句なしで上がれますよ。こういう曲が入っているおかげでアルバム単位としてとても聞きやすくなっています。Scott Storchは、こういうHIPHOPでもいい曲かきますね。一緒にOh!っと叫んで、盛り上がりましょう!というか、誰がStack$なんでしょう・・・(笑)
06.I Refuse
かなり懐かしい雰囲気のメロディーがたまらない!パワフルでかっこいいカバーです!さすがScott Storch!後半にいくほど張り裂けるほどに激しいシャウトをかましていきます。2曲ほど、カッコよくもHIPHOP曲が続いたので、これには上がらせてもらえます。この情熱燃え上がるようなシャウトと、ファルセットの嵐!Urban Mysticのうねりに飲み込まれそうです!
07.Your Portrait
唸りを上げるギターサウンドとともにじっとりと歌い上げるスローな楽曲。こちらもScott Storch作でUrban Mysticの勢いみたいのをうまくバラードの中にも表現しています。
08.I Got That feat.Smitty
Rapっぽい歌い方が、ちょっと乗り切れていなく感じてしまうのですが、featのRapperのSmittyが入ってきたところぐらいからうまく曲調とあっていく感じですが、KayGeeの今作の中ではちょっと色が薄いですね。
09.Why?
彼には珍しい美しいメロディーがしっとりと響き、味のあるバラードが展開していきます。Urban Mysticをあまなく聞かせてくれるKayGeeの素晴らしいプロデュースワークには敬服します。ただ圧倒的な存在感のある声だけを聞かせるのではなく、メロディーを引き立てたりもできるというところをうまく示しています。
10 When U Hurt
ひさびさとなるMike Cityの関与した作品!Mike Cityらしいオーソドックスなメロディーにジンワリと響くサウンドがカッコイイ!こういう地味だけど堅実な仕事がMike Cityらしいですね。Urban Mysticの渋い部分がよく出ています。
11 Let's Make A Change feat. Trick Daddy
Trick Daddyをfeatした、ギターが爽やかに響くミッドテンポなウエッサイな雰囲気がする一曲!Trick Daddyもかなり強烈な個性をもっているのですが、それに負けないUrban Mysticの個性的な歌声に改めて驚愕させられます。
12 A Change Gonna Come
このカバーできましたか・・・そう、あのサム・クックの名曲A Change Gonna Comeですよ!最初のひっぱりまくりなボーカルには驚愕です。そして、女性ボーカルが混ざって適度な心地よさを作り出しているのも、これは、プロデューサーのCBの力かなと思わせます。
13 Back It Up
最後はこのアルバムを代表するようなHIPHOPトラックが展開します!彼のアルバムは絶対にHIPHOPがよくかかるクラブでこそ栄えるなって曲が多くて、そこが、Jaheimと違うところかもしれませんね。こういう特徴的で耳に残るループトラックに併せてそのオヤジ声をこれでもかと聞かせてくれます。踊れるHIPHOPトラックです!
(Producer)
KayGee:(1),(2),(3),(8),(9)Trendsettas:(1)
Trence "Tramp-Baby" Abney:(9)
Tramp:(3),(8)
Scott Storch:(4),(5),(6),(7)
Mike City:(10)
J.Josin & Big D:(11)
CB:(12),(13)
Dre:(13)