Rosie Gaines / You Gave Me Freedom
02.WANNA BE
03.NEW BEGINNING
04.I'M ALL WOMAN
05.GIVE IT TO ME
06.RUN TO MY HEART
07.IN SPIRIT
09.WHAT THE WORLD NEEDS NOW
10.HONEYCHILD
11.MY MAN
12.GET INTO THIS GROOVE
13.SO IN LOVE WITH YOU
14.YOU ART MY FRIEND
(総評)
あなたは、シャウトとフェイクとは、どんなものだと思いますか?それを知りたければ、まずはこの作品を手にとって見ましょう。
最近良質なサウンドをどんどん届けてくれているUK DOMEの今年前半(発売は2月ごろです)の傑作作品!Rosie Gainesというこの女性ボーカリストは、Princeのバックボーカルとバックでピアノも勤める実力派!低音のボイスの響きがとても心地よくSOULFULに響いてきます!歌い方もブルージーであり、Syleena Johnson、Ledisi、Rachelle Ferrellなんかを引き合いに出してしまいそうな、そんなSOULFULでブルージーな作品です。
やはり最初に言うべきは、そのシャウト&フェイクっぷりでしょう!Rachelle Ferrellの作品「Individuality」を思い起こすほどに、奇想天外でいて、カッコいいシャウトに、絶対やられるはずです。もう一曲の中で縦横無尽にその力強い歌声を披露していきます。たまりませんよー。一度聞いたら病み付きです!さらに、彼女の特徴的なところは、シンガーソングライターであるというところでしょう、自身でほとんどの楽器をこなしつつ、しっかりとソングライティングに名前を連ねていることで、彼女にしか出せないブルージーでどす黒いほどのSOULっぷりを見せ付けてくれます。でも、決して暗いというのではなくて、最高にかっこよくてSOULFULな作品に仕上がっているのが、彼女が女性であるが為のような気がします。暖かく包み込むような雰囲気もあって、懐の深さを思う存分に感じさせてくれます。それでいて、SOULFULなシャウトもバシバシこなしちゃうんだからたまりませんよ〜!今年の女性陣の中でも一押しです!
特に、「GIVE IT TO ME」での力強い歌声やシャウトの豊富さでは、圧倒されました。こんな人いるんですねー。かならず最後には激情に任せたシャウトが展開されるのですが、それが画一的な型にはまったシャウトではなく、千差万別、縦横無尽になんでもありといわんばかりに多彩なシャウトが展開されていくのです。これには圧倒でした。全ての曲でその片鱗をそのものを感じることができる素晴らしいアルバムです!
実はかなり昔からカマDの愛聴盤でした。本当に何度聞いても飽きがこないですよ。やっぱ女性ボーカルはこれぐらいSOULFULでないと!
(曲解説)
01.I CAN'T GET YOU OFF MY MIND
最初から癖になるようなーフレーズを絡めつつ、SOULFULに姉御の歌声が響き渡ります!同じフレーズを最初から最後まで繰り返しつつもシャウトやフェイクを絶妙に変えつつ、盛り上がっていく感じが、もうたまりません!徐々に熱を帯びていくシャウトなんて、悶絶モノです!
02.WANNA BE
最初のくぐもったサウンドと、力強いシャウトから一気に素晴らしいメロディーラインで、歌い上げます!「Wanna Be Wanna Be Wanna Be」ってフレーズが癖になるのさー。一緒についつい歌っちゃいますよ。徐々に今度はフレーズを変えていき、熱く熱唱していき、またそのままフレーズに戻り激情を高めていく歌い方がなんとも素晴らしい!最後のシャウトなんて、圧倒されちゃいます。このアルバムで一番のインパクトがある曲ですね。
03.NEW BEGINNING
かなりブルージーな一曲。地を這うようなMainのメロディーに、完全にアドリブで絡んでいきます。この辺がかなりPrinceのバックボーカルだっただけあるなーって感じで本当に力強さを感じさせてくれます!さすが、姉御!
04.I'M ALL WOMAN
一緒に歌っちゃいたくなるようなサビから始まる一曲ですが、かなりドスを聞かせつつ、歌上げていくのが、印象に残ります。こちらもブルージーでいてSOULFULな一品で、転調したときに迫力ある歌いっぷりと、シャウトには、完敗です。やられますよー。こんなにシャウトしまくりで、激しい女性シンガーは久しぶりです。Beyonceや、マライヤキャリーのような甲高い声ではなく、まさにSOULかつブルージーな味のあるシャウトは素晴らしい!これはオススメー!
05.GIVE IT TO ME
もう、ここでは、この人のもう一つの特徴である、一度聞いたら忘れられないフレーズを作り出す能力が伺えます。本当に一緒に歌えるぐらいにわかりやすくかつそこに力強いシャウトを絡めて行くものだから、一緒に叫びたくなるんですよね。あまりのカッコよさに心躍るような一曲です。ここでもお得意のシャウトが縦横無尽に曲の中でメロディーを切りさいて行きます。これほど、シャウトが多彩な女性は聞いたことがありませんわ。Syleena JohnsonやLedisi、Rachelle Ferrell に匹敵するなー。この激唱っぷりは、僕の好きな女性3大アーティストの一角に入りそうです。
06.RUN TO MY HEART
ギターをかき鳴らす音にピアノが絶妙に絡み合うサウンドではじまりますが、彼女はここでも生き生きと歌い上げていきます。前の曲達よりもよりメロディアスに歌いこみながらも、軽めにシャウトを絡めて、テンションを落とさずに歌い込んでいきます。
07.IN SPIRIT
深遠なタイトルにふさわしいピアノのメロディーから、高音のシャウトを絡めていきます。サビでの尋常じゃないのどの使いっぷりには、脱帽です・・・すげ・・・。この"Spirit"という深い世界観を見事にその素晴らしいノドで歌声で披露して見せています。ただひたすら圧倒されるのみです。これぞ、まさに本物のシャウト&フェイクですよ!感情の赴くまま、多彩なフェイクとシャウトを披露しつづけてくれます。
08.IT'S BEEN A LONG TIME
最初っから前の曲のテンションを引き継ぐように、吼えてますが、曲自体はちょっと落ち着いた感じの一曲で、オルガンの音がきれいに響きます。気持ちよく聞くことができる一曲です。
09.WHAT THE WORLD NEEDS NOW
ちょっと暗めなイメージの曲ですが、渋く渋く歌っていきます。ここまでシャウトしまくりだったので、なんか落ち着いた気持ちできけますね。
10.HONEYCHILD
古い〜SOUL風味な一曲です。深い味わいを持ちつつ歌い上げていきます。そうして、シャウトするとこは、しっかりとシャウトして、聞かせてくれますよー。基本的には古いサウンドでしっかり歌いこんでいる印象です。最後は、ファルセットを絡めつつ激シャウトをかまします!すげー。このゆるさの中でもしっかりと自己主張してくる彼女の歌声は大好きだなー。
11.MY MAN
Pianoの演奏が実に見事で、弾き語りで歌いまくります。Mainのメロディーが、絶妙に複数の声が絡み合いつつ、盛り上がっていき、さらにそれにRogie Gainesのシャウトが突き抜けていきます。このなシャウトあり?ってぐらいに、不思議なシャウトもあるんですが、それもこのブルージーでSOULFULな声なら全然ありなんです。Rachelle Ferrellが好きな人は絶対好き!
12.GET INTO THIS GROOVE
まさにGROOVEを持った一曲で、最初からリズムがいい具合に鳴り響き、体に響いてきます。非常に今までの曲達よりもさらに深遠に入ったようなDarkさも持った曲ですが、そのほうが彼女のシャウトしないときのブルージーな歌声にあうんですね。
13.SO IN LOVE WITH YOU
しっとりとしたバラードを盛り上げていきます。内に秘めるように、徐々に歌声を爆発させていく過程がなんとも心を打ってくれます。最後はやはりその特徴的なシャウトで決めてくれます!脳天突き抜けるとは、まさにこのことです。一気に突き抜けるシャウトっぷりには、まいりますよ。圧巻なシャウトが聞けますよー。
14.YOU ART MY FRIEND
最後は、タイトル曲ですが、それにふさわしく明るくもSOULFULな良曲です!まさに太陽に照らされているような暖かさをもった曲で、心いやされますよ!メロディーラインを程よくなぞりながら、進むMain Vocalを引き立てるように押さえ気味なシャウトですが、確実に聞くものを引き付けます。この曲ではメロディーラインの美しさを聞いてくださいね。