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THE ROOTS / PHRENOLOGY

01.Phrentrow
02.Rock You
03.!!!!!
04.Sacrifice (feat. Nelly Furtado)
05.Rolling With Heat (feat. Talib Kweli)
06.WAOK Roll Call
07.Thought @ Work
08.Seed 2.0, The (feat. Cody Chestnutt)
09.Break You Off (feat.Musiq)
10.Water
11.Quills
12.Pussy Galore
13.Complexity (feat. Jill Scott)
14.Something In The Way Of Thing ( In Town) (feat.Amiri Baraka)
15.Rhymes and Ammo/Thirsty
 
THE ROOTS / PHRENOLOGY

(概説)

ついに長い沈黙?を破りリリースされる待望のRootsの最新作。実は、僕はこのアーティストのおかげでHIPHOPを聞けるようになったので、とても崇拝しているアーティストです。後で述べるCOMMONとともにいつも斬新な切り口でHIPHOPを提示してくれる彼らのスタイルは、素晴らしい!そして、今作では、彼らを唯一HIPHOPでのNew Classic SoulのアーティストたらしめていたSOULやJAZZYさというのが影を潜めROCKなサウンド満載のアルバムとなっています。これは、彼らがSOULやJAZZに求めた古さや今聞くことでの斬新さというのが、現在のフィリーに代表されるアーティストが乱立してきたことで(実際今までのフィリーサウンドを引っ張ってきたのは、紛れもない彼らですが。彼らのライブアルバムでのJagure Wrightや、Bilalなどの活躍は目覚しい)New Classic Soulと似たアプローチを持つフィリー的な手法では、彼らの中に斬新さがなくなってきたのでしょう。そこで目をつけたのが、今作のRock的なサウンドとアプローチということなのでしょう。もともと?uestloveのドラムなんかは、Rockをイメージさせる音使いが多かったのが事実ですし、今作品で突然出てきたわけじゃないので、前作での薄暗いモロアングラなHIPHOPのアプローチよりもずいぶんサウンド的に垢抜けているのが、印象的です。でも、決してそっち方面だけじゃなくて、ちゃんと後半では、フィリーサウンドともいえる、彼らの味のあるドラムや、Rapも聞かせてくれていて、独特の癖になっていくようなLoopや、繰り返しの絶妙さも見せてくれています!彼らのLoopに引き込まれる音使いや楽曲のFlowは聴くものを徐々に気持ちよくさせていきます。ただ、若干アルバム全体としてのマトマリが前作よりも感じられないところもありますが。Soulquariansとして、活躍する?UESTLOVEとしても刺激が欲しかったんだろうなー。
秀逸なトラックとしては、やはり、MusiqをFeaturingした、『Break You Off』や、『Rock You』、『Water』の前半、『Complexity (feat. Jill Scott)』と、ボーナストラックである『Rhymes and Ammo/Thirsty』でしょう。どの曲も彼ららしさや、斬新さがあってお勧めです!そして、後半の凄まじい畳み掛けるようなCLUBサウンドには度肝を抜かれますが、これがめちゃめちゃカッコいいんです!これのために買ってもいいなー。個人的には、この後半での低音の腹に響くようなVoiceのサンプリングがなんとも印象的でたまりません。
あと、なんかJacketも、こういうパズル的にするのが、Okaplayerの流行なんでしょうかねー・・・
現在のメンバーは、BLACK THOUGHT a.k.a RIQ G'S (Head Voice), ?UESTLOVE a.k.a A SCRIBE CALLED QUEST (Drums and Thangs), LEONARD HUBBARDK a.k.a. LENNY FLYNT (BASS) , KAMAL a.k.a. MALDOG (Keys and Klangs), SCRATCH a.k.a. KALZONE (TURNTABLE AUDIOTISTICS), BEN KENNEY a.k.a. BEN (vereenbanikergayladin-franklinhanna ...take pick),(以下今作には直接関与せず) RAHZEL a.k.a THE GODFATHER (KING OF THE BEAT JR), MALIK B a.k.a. SLACKS (SPIRIT)

(曲解説)

02.Rock You

DJ Scratchによる力強い楽曲から始まります!すごいRockなサウンドを重視したカッコいい一曲です。この叩きつけるような重圧な雰囲気がこのアルバム全体の雰囲気を象徴しています。Rapも彼らにしては、ずいぶんと力強い感じがして、新たな面を見せています。無論元曲は、Queenですけどね。

03.!!!!!

これは、若干やりすぎですね。?uestlove的な、Rock?パンク?の解釈なんでしょう。一瞬ですが、ドラムの勢いが、物凄いです。

04.Sacrifice (feat. Nelly Furtado)

最近大活躍のNelly Furtadoを迎えた一曲。Rootsっぽい一曲です。後半にかけての妙なマッタリ具合が3曲目での激しさを徐々に和らげてくれます。まったりとした一曲です。ドラムが徐々にリズムを替えていくのも、気持ちがいい〜。

05.Rolling With Heat (feat. Talib Kweli)

ドラムの刻みが非常にJazzyさとRockさの絶妙な力強さをもった一曲です。Talibの硬質なRapも非常にいい味をだして、この楽曲の面白さを引き出しています。本当にこういう繰り返しというか、そういうのがうまく使われている面白い楽曲です。

06.WAOK Roll Call

女性のボーカルとドラムが距離を持ちつつ絡んでいく、Interlude

07.Thought @ Work

?uestloveらしさが前面にでた一曲。Kool G RapとDJ Poroの”we don't get it”を元に、彼らなりの解釈と演出で表した、スピード感溢れる楽曲!やっぱ、ドラムの役割が非常に重要な楽曲になっています。そして、なぜかGuestとして、Alicia Keysの名前があったりします。

08.Seed 2.0, The (feat. Cody Chestnutt)

これも、?uestloveのドラム全快って感じですが、このアルバムでは多用されているエレキギターのサウンドがかなり効果的に曲の独特な古臭い雰囲気を作り上げています。そうなんだろうなー。きっと彼らは今はRockに前のアルバムで取り組んでいたSOULやJazzの古臭さを今は感じているんでしょうね。一歩も二歩も進んでいる人達です。ついていくのがやっとという感じ。Cody ChestnuttのHookでの力の抜けた歌いっぷりもRockっぽさが出ています。

09.Break You Off (feat. Musiq)

マジでカッコいい!Musiqの歌声と、前作までのSOULな古さを追求したような一曲。MusiqのCoolでどこか影のある歌い口と、Black ThoughtRapがメチャメチャカッコいいです。このProduceをしたKamalの力が光る一曲です。さりげないPianoのJazzyな音使いも、耳を引きます。最後にかけてストリングスも交えて、静かに静かに終わっていくのが、アルバム全体を通して、一息付けされてくれて安心します。

10.Water

最初は、軽めなリズムの中RapがカッコよくSmoothにつながれていきます。リズムがかなりカッコいいです。?uestloveってすごいなーと改めて感じさせてくれる一曲です。Hookでの女性の歌声が、ちょっと儚げだが、印象的です。最後にかけて、心臓の鼓動から、違う楽曲へと変化していきます。実際前半は、「the first movement」。後半は「the abyss」と銘打ってあります。後半は前半の軽快なリズムとはうって変わって、重苦しい雰囲気の中、いきなり女性の叫びが入ってきたり、凄まじい展開で、曲が進んでいきます。これを聞くとちょっと一作前のRootsの重い雰囲気もあって安心します。10分近くに及ぶ楽曲です。

11.Quills

Hookでの女性の歌が印象的です。これは、Swingout Sistersの”Breakout”を使っているようです。舞ったりとした雰囲気があり、聞かせる一曲です。歌自体は、JazzyfatnasteesのTracey Mooreが歌っているようです。自分達はRootsのProduceからは離れたけど、ちゃんとRootsの楽曲には参加しているんですね。フィリーっぽいサウンドです。

12.Pussy Galore

いきなり時間がマイナスから始まるのでビックリしますが・・・ラジオのチューニングのような音から、ここでもTracy Mooreが参加。ここら辺は、前作同様マッタリとした雰囲気を味わうことができます。RootsらしいRapとドラムの絶妙な絡み合いがちょっと少ないのが、寂しい。

13.Complexity (feat. Jill Scott)

爽やかに気持ちよくJill Scottが歌いつなぎます。Hookの良さが全てを表している好楽曲です。この妙なLoopが続くことでの聞き手を徐々にトランス状態にもっていくような気持ちよさが、本来の彼らの味ですねー。まさに今のフィリーサウンドでしょうね。

14.Something In The Way Of Thing (In Town) (feat. Amiri Baraka)

最初のアコースティックギターのサウンドから、語り、ドラムの生音が徐々に絡まっていきます!語りを聞くのもいいですが、バックでのドラムの演奏が素晴らしいです。

15.Rhymes and Ammo/Thirsty

これも、いきなり時間がマイナスから始まり、0で終わるという、Rootらしい遊び心がある作品。こういう洒落っ気というか、遊び心は、彼らの持ち味でもあります。だからこそ、止まることなく進んでいけるのでしょう。して、肝心の曲ですが、個人的にはこのアルバムの中でも、一番にカッコいいサウンドだと思います。なんといってもリズムトラックが洗練されています。オルガンのような音がなんとも味があり、カッコいいのです。Rapも一番カッコよくまとまっていると思います。

(Producer)

(1).2 so called musicians named ?uestlove & Omar the Scholar
(2).DJ Scratch
(4)(9).Kamal Gray
(7)(8).Ahmir "?uestlove" Thompson
(10).Tahir of Hedrush Inc.
(11).Kareem da bawl from DC
(12).Scott Storch

(Link)

www.okayplayer.com
www.squarbiz.org
www.theroots.com
www.coolhunter.com
www.blacklily.com
www.maldogkennels.com
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