HOMERECOMMENDSREVIEWINTERVIEWLINKCOMMUNICATION

久保田利伸 / For Real?

01.Vibe for rela -Foreplay-
02.Dr.Party
03.Riding to the Sight
04.U drive me crazy
05.a love story
06.It's Time to Smile
07.君にあうまでは
08.Slow Jam Loving
09.Vibe for real -The play-
10.君のそばに
11.Sign of Love -Soul Response Version-
12.Club Happiness -Brothahood Version feat.KM-MARKIT-
13.隙間
久保田利伸 / For Real?

(総評)

久保田利伸待望の国内盤最新作!2004年にTime To ShareというUSでも評価の高い作品を届けて、それを踏まえて、国内盤としてどんなものを出してくるのかな?と楽しみにしていたのですが、US番とはまた違う久保田の日本語だから出来る言葉遊びや、陽気さみたいのが出てて、それでいて曲の水準はすでにUSレベルの作品に仕上がっています。
久保田らしいフレーズの楽しさや、楽しい雰囲気が、このアルバムでも存分に味わうことが出来ます。なんといっても、久保田らしいのが2曲目「Dr.Party」!文句なしの久保田印のFUNKYサウンド、ぶりぶりに踊れるそんな気持ちよさとカッコよさをもった一曲です。ただこのアルバムではこういうFUNKYさよりも、「U drive me crazy」の心地よく響くミッドテンポなサウンドにのった言葉遊び的な雰囲気,「It's Time to Smile」で見せるようなスローでの、哀愁漂うしっとりとしたバラードでしっかりと聞かせてくれるのが、日本で作って、日本語を大事にしたのかな?という雰囲気を感じさせます。そして、前作"Time To Share"で見せてくれた斬新さは、7曲目「君にあうまでは」で感じることが出来ます。このアドリブ感満載な楽しいJam Sessionのような一曲で一番気持ちよくGrooveに乗ることが出来ます。シングル曲もあえてアルバムに載せないことが多かった久保田ですが、このアルバムは最近発売された3曲が収録されています。でも、アルバムの色にきちんと馴染んでいるのが、このシングルの完成度が高いことの証明でしょう。「君のそばに」の切ない雰囲気はいつ聞いてもたまらないし、「Club Happiness」では、なんと新鋭のRapper、KM-MARKITが参加していて、このKM-MARKITのRapは女性と合う感じなのですが、そのセクシーさがうまく久保田の楽曲と合わさって、とても面白く違った雰囲気の一曲になっています。地味にこのアルバムで一番好きです!そして、参加アーティストも国内に絞ってて、KM-MARKITを筆頭に森大輔、SAKURAと本当の意味で国内でいかに水準の高いものが作れるかというところを、久保田なりに見せてくれたのかなと感じました。
アルバム単位でも、非常に完成された作品で、Time To Shareで見せたような驚きと新鮮さと斬新さという点では、劣るのかもしれませんが、どの曲も一回目よりも二回目と聞くほどに、聞きつづけるほどに、深みを増していくような素適なJam Sessionが満載の一枚です。じんわりと心に響いていきますよ。ぜひ、手にとってみてくださいね。

オススメ:(2),(4),(5),(6),(7),(8),(10),(12)

(曲解説)

01.Vibe for rela -Foreplay-

ゆる〜いグルーブが包み込んでくれるボコーダー使いのイントロです。この辺からこのアルバムの緩さも感じ取ってもらえるかなと思います。

02.Dr.Party

無条件に体が動き出す久保田流の心地よいFUNKYなParty Song!まさに、Partyを想像させるような陽気なリズムとカッコイイメロディーで最初から聞き手を躍らせてくれます。一緒に歌って、気持ちよく盛り上がれる一曲です。転調して、久保田のRapと歌が絡み合うところなんか、最高に気持ちがいいです、やっぱり久保田はこういう曲がないとね〜〜!なんとバックボーカルでSAKURAが参加しています。ここのところのSAKURAの仕事はかなりR&Bよりでいいですね〜。

03.Riding to the Sight

優しいそよ風のようにふわっと聞き手を包み込むような雰囲気の一曲。心地よいドライブを想像させるリリックも素適です。こういうちょっと情景を久保田流に歌い上げるところも日本語版ならではですよね。ひたすらきもちよ〜くのれる一曲です。ここでもSAKURAがバックボーカルを勤めていて、大活躍しております!

04.U drive me crazy

久保田らしいネオソウルっぽさを色濃く受け継いでる一曲で、こういうちょっと淡い歌声で歌い上げるところなんか、たまりません。つぶやくかのように、一言一言がつむぎだされるそのリズムが心を揺さぶります。SEXYで切ないリリックが心の隙間にすっと入り込んでくるようです。メインのメロディーを歌うバックボーカルと、そに絡む久保田のフェイクが本当に心地よく響きます。

05.a love story

シングルとして発売された素適な愛の名曲!切ない心が揺れるリリックに、胸を捕まれ、そして、久保田の独特の歌い方がここでは最高のアクセントになっています。様々なフレーズがあるのですが、そのどれもが、この曲を盛り上げていくのです。とても1年前に発売されたということを感じさせない普遍的な良さを持つ曲です。特に、「誰かを」ってところの「を」の高い声の出し方が、たまらないのです!いや〜久保田ファンの心を掴んで話さない曲ですよ、これは。

06.It's Time to Smile

アコースティックギターと、キーボードが織り成すじんわりと響く音色に、感情を込めて歌い上げる久保田。なんか、優しいけど、どこか物悲しい禁断の香りをさえるそんな微妙な歌詞がまたこのじんわりと響くメロディーにあっているのですよね〜。この曲は転調の入り方も見事!ひたすら歌と最低限のサウンドで聞かせてくれるシンプルな構成だからこそ、その転調で一気に改めてメロディーの良さを感じさせてくれます。シンプルな曲だけど好きですね。哀しいほどに美しい曲です。

07.君にあうまでは

この曲は久保田らしい遊び心に溢れた一曲!最初のDa Da Daが、このアルバム一番のアドリブを効かせたフレーズであることは誰も異論がないところでしょう〜。一緒に歌いたくなったでしょ?とても素適な曲で、こういう明るい曲調にもあっていて、心がホッコリとさせてくれながら、また面白いメロディーでぐんとひきつけてくれます。このアルバムの中でも一番好きな曲ですね。Time To Shareで見せた素適なソウルっぽさがここでは爆発しています。リリックもとても相手との出会いがとても素敵に描かれています。「愛に形があるならば、君の姿をしてるはず」というフレーズはこのアルバム一番のフレーズでしょう。ソウルフルなんだけど、ノリがよくて気持ちよく聴けてしまう本当の意味で久保田しかできないサウンドの一つですね!

08.Slow Jam Loving

淡く儚く消えるかのように、優しく歌うイントロから、久保田のゆっくりと響く歌声を堪能できます。まさにSlow Jam!これこそがSlow Jamでしょう。こういう曲は聞くたびに曲の良さがSlowにじわじわとしみてくるのです。リリックがとても幻想的でこの曲の雰囲気ととてもあっています。時たまかますさりげないフェイクが沁みます。

09.Vibe for real -The play-

最初のイントロと同じInterludeにMCをのせていきます。ツアーのドラマーRalphを招いて久保田と二人で英語でおしゃべりしていて、なかなか味のあるインタールードに仕上がっています。こういうイントロに歌を載せて別バージョンにするっていうのは、最近の久保田の主流のようです、また同じサウンドでも違って見えるので面白いですよね。

10.君のそばに

シングルとして完成度が高いこの一曲!やさしい言葉と美しいメロディーにのって、このアルバム一番のバラードが展開します。しっとりとした雰囲気でストリングスやピアノとも絶妙の掛け合いを見せていく、非常に完成度が高い一曲です。今後、久保田の代表的なバラードになることは間違いないですね。

11.Sign of Love -Soul Response Version-

ミッドテンポなサウンドにのって、シングル「a love story」のカップリング曲をストレートな歌声で歌い上げます。よりしなやかで久保田の声が耳にストレートに響いてくるアレンジがされています。地味にいい曲ですよ〜。最後の心地よいフレーズの繰り返しがいい感じです。久保田らしいフェイクも多数聞けて、ちょっとずつメインのメロディーを崩したりするところなんかたまりません。

12.Club Happiness -Brothahood Version feat.KM-MARKIT-

これには驚きました、なんと大ベテランの久保田が新人Rapperをfeatしてのシングル曲の別バージョン!新人の中でもその雰囲気や女性との積極的に絡んでいる姿勢など、今までのRapperよりもより柔軟性が高く実力があるKM-MARKITが選ばれたのは納得ですが、彼の醸すCOOLな雰囲気がまたいいんですよね!久保田の歌を邪魔することなくさりげなく絶妙の間合いで、合いの手をいれたりして自己主張して曲を盛り上げていくところが素適です。おかげで、この曲の久保田らしいうきうきするような楽しい明るい雰囲気に加えて、一捻りしたカッコよさが加わっています!それにしてもここで久保田のリリックはやっぱりいいですね〜。珍しくREMIXがオリジナルを超えている一曲です!

13.隙間

最後はゆっくりと歌い紡いでいく哀しくもどこか暖かいバラード。なんか歌の世界観がとても大人な雰囲気というか、どこかいい恋愛をした後の失恋のようなそんなちょっと前向きさが感じられる素適なリリックです。この曲のリリックは、森大輔くんが書いていて、とてもサウンドとマッチして素適な歌になっています。

(Producer)

Lyrics&Music:Toshinobu Kubota
Arranged : Yoichiro Kakizaki

(LINK)

OFFICIAL
☆☆☆☆☆

△TOP