K-Ci / My Book

(総評)

JODECIのK-Ciがソロアルバムをリリース！最近はK-Ci&JoJoとしたの作品に力を入れていましたが、ここにきて突然の日本先行発売のソロアルバムの発売となりなりました。最近はK-Ci&JoJoとしての作品もペースが落ち気味だったので、多くの方が待ち望んだアルバムでした。（まあ、JODECIのアルバムをいい加減出してくれ！って思う気持ちの方が皆さん強いと思いますが。）
やっぱり、K-Ciのシャウトは素晴らしいこれにかなうアーティストはいないでしょう！もう全曲豪快に歌いきってくれていて、UPからバラードまで全てをK-Ci色にそめてくれています。すごい一曲一曲を聞くといい歌がたくさんつまっています。特にK-Ciのシャウトは見事の一言で！今までのアルバムの中でもかなりのシャウトアルバムに仕上がっています。ほとんどの楽曲をほぼ無名ともいえるプロデューサーがトラック制作にかかわっているのですが、これといった特徴的なトラックメイカーがいないのはちょっと残念なところでもあります。
そのせいなのか、平均的な楽曲が多いというか、なんか同じ曲調が多いかもしれませんね〜。普遍的なバラードや美メロがないですし、録音時期がちょっと古いのでは？と思わせる音使い（かなり古ければそれは味なのですが、ちょっと古いと流行遅れ的な雰囲気を出してしまうのです・・・）と、美メロや激しいUPというのはなくて、ミッドや濃い感じの同じ曲調が多く、しかも曲数が１８曲と多いため正直かなり後半飽きが来るのがとても残念です。Al B SureとAaron Hallとの３人での熱い歌唱はとてもたまらないものはありますが、全体通して見るとどうしても評価が低くなってしまいます。曲数や曲順とかももう少し工夫してくれるともっと何度も何度も聞きたくなる一枚になったと思います。
K-Ciという現在のLegendの新譜としてはその歌の素晴らしさシャウトの凄さはもう最高級の出来です！ですが、年間を通して見ると、名盤というほどには、ちょっと曲個々の水準が平均点ぐらいで、普通のアルバムとなってしまうのは仕方ないかと・・・。僕もK-Ciファンですので、あえてこんなものじゃないだろう！ってことで厳しく・・・もうそろそろK-Ci、K-Ci&JoJoだけでは作品としての幅が狭まってきたので、ここらでやっぱり素晴らしいトラックメイカーであるDeVante Swingが加わったJODECIとしての新譜が待ち望まれるところです。

オススメ:(2),(4),(6),(9),(11),(13),(15),(17)

(曲解説)

01.My Book Prelude

シャウトしまくるのを予想させるいいイントロですね〜。

02.My Book

K-Ci&JoJoっぽい一曲が展開していきます。JODECIやJOJOとか叫びながら、盛り上がっていく一曲。なかなかアルバムの中でも熱いボーカルと、そのボーカルをしっかりと支えてくれるバックトラックがうまく合わさっている良曲です！ネットリとしたボコーダーの音色がなんとも雰囲気を醸し出してくれます。アルバムタイトルになるべくしてなった一曲で、熱い熱い熱唱っていうよりもじっくりじっくり厚みのある歌声を存分に聞かせてくれます。

03.It's All Love feat.KansasCali

いかにもって感じの激しい熱いサウンドで、K-Ciも軽快に吼えています！こういう楽曲のうざいぐらい熱さがある方が、K-Ciのシャウトについてこれてて素敵なんですよねー！軽めのバウンスがいい感じですが、もっとアップテンポの方が、もっとカッコよかったかなと思います。

04.Conversation

一曲の雰囲気としては一番好きな一曲です！K-Ciらしい熱さとコーラスとの混ざり具合が厚みがあって、迫力ある曲として迫ってきます。こういうバックコーラスも豪快なのだと、K-Ciの凄さがよりわかりますね〜！

05.Thug By Heart feat.Layzie Bone

ミッドテンポな曲調でK-Ciらしい泥臭い感じの一曲。ちょうどアルバムの一曲としてちょうどいいぐらいの、キャッチ−過ぎず、泥臭い味をだしていますが・・・このアルバムこういうのちょっと多すぎです。

06.Chetto Woman

この曲の吼えっぷりはたまらない！スローな曲調なんだけど熱く歌い上げてしまうK-Ciらしさがとても出ていて、かっこいい一曲になっています。こういうどんどん聞き手に追い立てるかのごとく迫ってくるような迫力はK-Ciにしか出せない味ですよね。もう、縦横無尽に駆け抜けています。

07.Woman's Gotta Have It

Bobby Womackの豪快なカバー！なかなかいい味を出しています。こういうソウルフルで、ちょっと泥臭い感じの曲はK-Ciにはピッタリとあいますねー。

08.I Apologize

ここにきて、ストリングスのバックの一曲が登場！これがなかなかの出来です。なかなかいいメロディーにのって、K-Ciも気持ちよく歌い上げてくれます。見事なぐらいに歌バカっぷりを発揮してくれていて、今作が歌って言う面でみると相当水準が高いことを改めて感じることが出来ます。最後のストリングスの温かみもなかなか練ってあって面白いです！
正直もう少しバックがメロディアスで強力でインパクト強いと、バランス取れて名曲になったのに・・・と思ってしまいました。悪くないんですが、バックが随分弱々しい・・・音の問題や音の厚みとかももう少しあるとよかったなー、良い分もったいないなーと余計思ってしまいます。

09.Much Too Soon feat.Al B Sure & Aaron Hall

このアルバム最大の見せ場！なんとAl B SureとAaron HallとK-Ciという有名シャウターばかりをそろえた脅威の一曲！意外とバックは美しくまとめているのが、意外でしたが、徐々に3人のシャウターっぷりが物凄いことになっていきます。押さえが利かない暴走状態になっていくのは必死で、後半に行けば行くほどに、クールなバックとは対照的に前の方では熱く熱く吼えていくのがカッコイイのです。やっぱりいいねー。吼えれる人がいっぱいいると。でも、ちょっとお互いの個性がかぶっちゃっている気もしますが。

10.What Else Can I Do

また泥臭い一曲で、豪快にK-Ciがうたいあげてくれます。なかなかK-Ciのパワフルさと楽曲の切れの良さが合わさっているアルバムの中でも好楽曲ですねー。K-Ci&JoJoって感じの掛け合いの面白さも持っています。

11.Limousine

メロディー展開が面白い一曲！一番このアルバムの中ではキャッチ−で覚えやすいメロディーかもしれません！こういうサビはわかりやすいので、バックでたくさん吼えるK-Ciの方が、K-Ciの良さが良く出る気がしますね〜。メロディーがはっきりしない泥臭い感じの楽曲よりも。

12.Baby I'm Back

10曲目と同様ちょっと泥臭い感じな楽曲に豪快なK-Ciの歌がのっていきます。もちろん、同じ雰囲気なので、ちょいと飽きもきますけども。

13.Soldier

パワフルなコーラスがガンガン引っ張っていきます。なかなか11曲目に次ぐぐらいにキャッチ−で個性的な一曲ですね。こういう曲がもっとアクセントとしてたくさんあってもよかったかもしれませんね。

14.Cheating On Us

とても素敵なバラードです、ゆったりとでも豪快に歌い上げていくK-Ciらしいシャウトが堪能できます。もっと前半にあってほしかった曲ですね！最後の豪快な歌いっぷりなど楽しませてくれますよ！

15.You

K-Ci&JoJoを思い起こさせるパワフルで晴れやかなバラード！こういう曲でのK-Ciの生き生きとした歌いっぷりは、素敵ですねー。うんうん。後半の方が楽曲の水準は高いかもしれませんね。

16.Care For You

スローテンポなサウンドの上でK-Ciが自由に歌っている感じですが、こういうのは、後半中盤・前半全部通して多いのですよね・・・もう少しバラエティーがあるとなー・・・悪くないんだが。

17.It's Alright

最後は豪快なシャウトから！なぜこれが最初に来ない・・・おかしいだろ。インパクト大なシャウトが気持ちがいいのに〜！もったいなーい！本当にいいですよー。このシャウトっぷりは一番かもしれません！

(Producer)

Mike Smoov:(1),(2),(4),(5),(11),(12),(16),(17)
A. "Pittboss" Johnson Jr.:(3),(13)
Monte Neuble:(6)
Marc Mdoc Williams:(7),(10)
Lemoyne L.A. Alexander fro 8th Wonder:(8)
Al B Sure:(9)
Marcello Nine:(14)
Edwin Ramos:(15)
Kazzu:(18)
Victor Flores:(19)

(LINK)