DIGITAL BLACK from Playa / The Autobiography of Benjamin Bush

(総評)

はやくもDigital Blackの2枚目が登場！2006年に衝撃の復活を遂げたPlayaのDigital Blackがその衝撃の残るままに、新作を届けてくれました！前作は亡きAaliyahとの作品もあったり、Playa活動停止後の活動の集大成的な一枚でしたが、ここではDigital Blackのまさに新譜！といえる衝撃が詰まった作品に仕上がっています！本当に、2007年にこれほどシャウター好きのための、アルバムがでるとは思いませんでした。どの曲でも彼の新たな魅力を感じさせるに足るすばらしい歌声を聞かせてくれています。
どの曲でも、その粘着質な歌声から一気に爆発するシャウトの魅力を見せてくれるのですが、それと相まって楽曲の完成度がすこぶるいいのです！特に3曲目「Call In」でのイントロからの期待感！そしてその期待に答える見事な歌いっぷり！そして、8曲目「After I」や7曲目「Windwos Pane」で見せる90年代を生き抜いたアーティストにしか出せないであろう見事な濃密なR&Bサウンドとそれを活かしきれる歌いっぷり！圧巻されてしまうほどに、どの曲もこういうアルバムまってたんだよなーと思わされます！そういうR&Bらしさだけじゃなくて、もともとはTimbalandファミリーの一員だったのを感じさせるHIPHOPビートも利かせてくれます。特に9曲目「Anything」の奇抜でデジタルなサウンドは、まさに革新的でさえあります！10曲目「Sometimes」で見せる歎美で儚げな一曲もこのアルバムに色を添えてくれています。この一枚でR&Bのベーシックなところから、革新的な部分までを網羅していて、今2008年だからこそ聞くべき一枚になっています！
そして2008年に入って、同じPlayaのメンバーのStatic Majorの訃報が届きました・・・Aaliyahの名曲を手がけた彼までも・・・Digital Blackには濃いR&Bの伝承者として、これからも精力的に作品をリリースしてほしいです！本当に前作からほとんどインターバルなしにここまでの作品を届けてくれるとは思いませんでしたね〜。R&Bの濃くてかっこいい歌が聞ける一枚がほしい！って人は、絶対に買うべき名盤です！そしてなんとHMVとかでもCD-R盤からCD盤が流通することになったみたいです！

オススメ:(2),(3),(5),(7),(8),(9),(10),(11)

(曲解説)

01.Intro - The Audobiography

やっぱりこういうセクシーなイントロを作るセンスはさすがです。本当にR&Bのよさを伝えれるシンガーさんです。

02.Luv In My Mind

ボイスジェネレーターをうまく使い、効果的にソウルフルでセクシーな曲へと盛り上げていきます！こういう力強いけど、セクシーな楽曲っていうのは、本当の意味で男性R&Bシンガーの作品らしくて好きですね〜！音数はわりと少なめなのですが、しっかりとボトムのサウンドが活きていて、歌をしっかりと支えていて、自在に操るDigital Blackのフェイクやシャウトを効果的に見せています！

03.Call In

イントロから期待させてくれます！美しい曲がくるぞー！っていう期待がぐっとたかまり、最初のパワフルで味のある歌いっぷりからやられてしまいます。サビの繰り返しながら徐々に盛り上がっていく様が本当に見事です！サビへのフェイクの重ね方など本当に参考になります。サビとフェイクがぶつかり合うんじゃなくて、もっと効果的にお互いを盛り上げていくのです！

04.I Want U feat.B Simm

こういうHIPHOPっぽいビート中心の曲で、ミッドテンポに見せてくれます。B SimmのさらっとしたRapも、このどこか儚げなサウンドにあっていて、しっとりと聞き入りながらも、Digital Blackの細かい仕事っぷりに、うっとりとさせられます。さすがこの辺のRapperのうまい使い方は、Playaだなと感じます。

05.Beake Me Down

幻想的なバックトラックの上で、より美しくストレートに歌いこむBlackの歌声が、響きます。サウンドが歎美なほどに、ソウルフルなDigital Blackの歌声の濃さが浮き立ち、より深い歌へと変化していきます。前半のサウンドの濃いのに、かぶさるように濃い歌声がかぶさるのもいいですが、こういうのも、よりゆっくりと彼の歌声がきけていいですね〜。

06.Cut 2 Night

きました！妖艶な先鋭的なビートが、さすがTimbalandファミリーの一員だっただけありますね！こういう変わったサウンドのR&Bの歌ものを作らせたら今トップクラスなんではないでしょうか？うねるように、ねじれるようなサウンドに、絶妙に歌をねじ込んでのせていく絶妙さがたまりません！

07.Window Pane

またしっかりとしたR&Bサウンドを聞かせてくれます。この歌声でどんどん魅力的に見せていくすばらしさ！たまらないものがありますね！しかもがんがん情熱的に盛り上げていくフェイクの嵐！これがたまらないDigital Blackらしさを演出しています！本当にいい歌ですね！

08.After I

じっくりと聞かせるR&Bサウンド！アンダーグラウンドな雰囲気を見せつつも、これぞR&Bだぞ！といわんばかりに濃い展開の曲を披露してくれます。転調してからのシャウターっぷりに惚れ惚れとしてしまいます。ぐいぐいと盛り上げりを見せる歌とそれをしっかりと支えるビート！これほどまでに直球ストレートに歌われるとたまりませんね！これぞ歌の魂！をこめた歌いっぷりですよ！

09.Dayz of Our Lives feat.Rashon Vorner

和楽器のサウンドとHIPHOPサウンドが絶妙に混ざり合った一曲で、何よりもサウンドがかっこいい！ここでも、HIPHOPサウンドの重たさに、打ち勝つほどの熱のこもったシャウトで、サウンドを切り裂いていきます！鋭利な刃物のような歌で、HIPHOPサウンドをよりハードにかっこよく纏め上げています！

10.Sometimes

このアルバムの中でももっとも完成度が高いR&Bサウンドな一曲です！やわらかいピアノのメロディーに、じんわりと歌を聞かせながらも、腰にくるメロディーや歌がたまりません！淡い感じのサウンドにあわせてしっとりとした歌いっぷりから、徐々に後半にかけて濃く色濃く歌いこんでいくシャウトがたまりません！

11.Anything

きたー！低音のAnythingっていう声が面白い一曲なのですが、この疾走感！たまりません！かっこいいと素直に思えるサウンドで、それでいてキャッチーなメロディーが頭の中でぐるぐる回ります！そして、思わず癖になる、低音ボイスの変態っぷりが、もう素敵！こういう90年代のTimbaland直系のサウンドで、かっこいい曲はひさびさに聞きました！こういうアップテンポまでできるのが、このアーティストのすばらしいところです。

12.Benefits

最後はゆったりとしっとり歌っていく一曲！11曲目での熱さをゆっくり冷ましていくように、まったりと歌いこんでいきます。でも、メロディーは本当にすばらしくて、こういうバラード調でも、魅力的な歌を聞かせてくれています！

(Producer)

Darryl Pearson:(1)
(BENJANMIN J.BUSH)ELITE MUZIC:(2),(3)
DARRYL PEARSON:(4),(7),(8)
THE FEATHERSTONES:(5),(6),(8),(10),(11)
SAKARI AALTO:(9)
BIG TANK:(12)

(LINK)

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