eill / フィナーレ。

イントロの「君はほんとにわかってないよ」っていう一言で、どこかもどかしい若い恋愛を感じさせるバラードの世界観に一気に持っていかれます。「ふたつの傘より相合い傘」など情景がわかって新しいと思える言葉選びが本当にeillちゃんは秀逸だし、それを盛り上げるメロディーはスローバラードでも魅力的でセンスがあります。映画『夏へのトンネル、さよならの出口』の映像を使ったMVで、まっすぐな恋の歌を、映像も合わせながら盛り上げていき、蒼いまっすぐな想いを感じさせる若い二人ががむしゃらに進むような思いを感じます。イントロの美しいストリングスと切なげなピアノの音色で盛り上げる壮大なバラードソングになっていてます。いろんなインタビューでいろんな海の音などをとって散りばめたといっている通り、聞くごとに耳に馴染んでいくような雰囲気を感じることができます。ここ最近のバラードの中でも、すべての人に響く心に染みる歌詞の世界が素敵です。最後に向けてすごいまっすぐで盛り上がる詞なのに、最後に「味気ないね でもそれがね 二人の幸せ」といってしまうところが、危うさを持つような気持ちの若さとその浮き沈みを感じさせてくれて、大好きなところです。