Naturally 7 / Vocal Play

01.Jericho (Break These Walls)
02.SOS (Anybody out there?)
03.768
04.You’re Beautiful
05.Catchy
06.Is There Nowhere For Me To Run?(Come get me)
07.Wall Of Sound
08.If You Love Me09.All I Ever Wanted
10.Relax Max (Featuring Michael Buble)
11.Ready Or Not
12.Don’t Shoot The Messenger
13.Run To You
14.And That’s When You Love Me
15.Be Still, My Soul
 

(総評)

Naturally 7オリジナルアルバムとしては、通算4枚目となるアルバムが実はひっそりと2010年にリリースされていました。今回ももちろん全部アカペラで織りなす、各楽器の音が、本物とまったく聞き分けれないほどにすごい一枚に仕上がっています。もちろんそんな奇抜さだけではなくて、R&Bコーラスグループとしても、現在最高峰といってもいいほどに、正統派なボーカルグループとして唯一無二の圧倒的な存在感を感じさせてくれます。それぞれの音の安定度はもちろんですが、音のバラエティーもより増えているように感じます。
楽曲的には一番おもしろかったのが、ダンクラ風味を感じさせるフロアダンスチューン11曲目「Ready Or Not」!これは本当に思わず踊りたくなるような軽快で一度聞くと忘れない面白い一曲でした。そのほかにもアルバムのほぼすべての曲がシングルカットされてもおかしくないようなアップサウンドでかっこいい曲がたくさんあって、1曲目「Jericho」や、3曲目「768」、5曲目「Catchy」など、適度な遊び心を加えながら、さまざまなビートやサウンドを聞かせてくれます。手のうちの多さというか、懐の深さを感じずにはいられません。これが口とはと改めて驚愕せざるおえません。もちろんミッドテンポな楽曲でも2曲目「SOS」などに代表されるようなボーカルグループ然とした楽曲もあったりとして、個人的には9曲目「All I Ever Wanted」のような淡い感じの切なげな曲でも名曲を残してくれているのが、うれしい限りです。 さらに、10曲目「Relax Max」のようなJazzシンガーを招いた今までの雰囲気とガラッと変わった曲もやるなど、アーティストとしての可能性の高さも感じさせてくれています。
15曲ですが、本当にお腹いっぱいな気分になるのですが、それほどにどの楽曲もパワーがあるんですよね。いい曲の宝庫だと感じます。
Naturally7は今までもアルバムのはずれはありませんでしたが、この4作目も充実の名作です!
基本的にライブがメインのアーティストでもあるので、実力にもムラがなくて、今後にも十二分に活躍が期待されるボーカルグループです。2010年是非手に入れておくべき一枚です。オススメ:(11),(9),(8),(13),(1),(2),(3),(5),(10)

(曲解説)

01.Jericho (Break These Walls)

Naturally7らしい軽快なリズムを刻むかっこいいサウンドから開始される一曲!何度聞いても、これを声だけでできるとはと驚嘆せずにはいられません。Human Beat Boxを操る人は珍しくなくなりましたが、ここまで自在に歌声を使いこなせて、しかもR&Bとしてかっこよく仕上げるセンスの良さは何度聞いても驚きの連続です。この曲も、Naturally 7っぽい厚みのあるコーラスワークとかっこいいメロディーラインがたまらないアップサウンドです!というか、Human Beat Boxでアップサウンドを行えるっていうのも、ものすごいのですが。重厚なサウンドが、大いなる幕開けを感じさせます。

02.SOS (Anybody out there?)

1曲目のかっこよくも重たい雰囲気の楽曲から、正統派なゴスペルの雰囲気させるやわらかい曲調へと移行します。こういうやさしくて気持ちがいいメロディーもできるのが、彼らのいいところですよね。バックコーラスとメインが織りなす美しいメロディーも素敵で、単純にアカペラグループではなくて、ボーカルグループとしての実力の高さをこれでもかと見せつけてくれます。

03.768

ここでも、シャープなビートが織りなすエッジが効いたサウンドのイントロから、圧倒的なハーモニーに飲み込まれていきます!こういう曲調を歌うNaturally7のメンバーは最高にかっこいいんですよね。エッジが聞いたサウンドに乗る美しくもかっこいいハーモニーに体が自然と動いてしまいます!そして、どんどん転調していく疾走感もそのかっこよさに拍車をかけていきます。

04.You’re Beautiful

美しいメロディーを重ねていく正統派なミッドバラッド。本当にそれぞれがリードをとれる実力をもっていて、そのそれぞれの良さを出せるハーモニーやコーラス割をしていて、こういうベーシックな曲だと、その声の変わり方とかが本当に練られているんだなと、感心してしまいます。

05.Catchy

Naturally 7の遊び心が入ったようなイントロから、ビートの刻みがかっこよく響いていきます。踊れるサウンドをHuman Beat Boxでできるなんて、素敵ですよね。やっぱりこの人たちのこういうかっこいいアップサウンドは、ここ最近のボーカルグループにない見事とか言いようがない完成度を誇っていますね!後半に入るギター音は、やっぱり本物にしか聞こえないのが、見事すぎます・・・。どこまで進化するんだろう。

06.Is There Nowhere For Me To Run?(Come get me)

爽やかな色合いをもった曲調から、サビでは濃厚なハーモニーを聞かせてくれます。Naturally 7らしさを持ちつつも、常に聞き飽きない新しい曲を聞かせてくれるのは素晴らしいですね。

07.Wall Of Sound

先行シングルとしてPVも公開されていた一曲ですが、彼らの良さがよく出た軽快で爽やかなR&Bミッド!それに適度な遊び心も入っていて、もちろん楽曲に妥協はまったくないのですが、遊び心が入ることで、聞く方も素直に楽しんでい耳を傾けることができます。本当の意味でかっこいい楽曲を聞かせてくれています。

08.If You Love Me

美しいイントロのハーモニーが印象的で、そこから荘厳な雰囲気さえする楽曲を聞かせてくれます。メインボーカルの突き抜けるようなシャウトが、胸に迫ってきます。ハーモニーもキリキリとするほどに切なく美しく本当に心に染み入る楽曲ですね!アップサウンドからスロージャム、この曲のような正統派ゴスペルっぽい曲まで、これほどに曲調が広いのは、普通のボーカルグループでもなかなかいないですし、ましてやアカペラグループと考えれば、これは驚異的としかいいようがありません。ただ楽器の音が出せる奇抜なグループなんて目で見ていると痛い目をみますね。

09.All I Ever Wanted

個人的にはこういう淡い感じのメロディーで疾走感がある感じは大好きですね!切なさを感じさせつつも、この流れるようなスピード感あるメロディーがかっこよくまとめ上げています。メロディーの繰り返しで、単調なんだけど、その中にアレンジや転調の妙技が隠されています。

10.Relax Max (Featuring Michael Buble)

カナダの著名なBig Bandの歌手であるMichael Bubleを迎えて今までとはガラッと変わった陽気な独特のBig Band Jazzらしい心地よい雰囲気を作り出していきます。Michael Bubleの独特の艶がある濃厚な歌声がたまらないんですよね~。それと絡み合うNaturally7のメンバーの歌声も楽しそうに歌い上げていきます!

11.Ready Or Not

Naturally 7 好きにも、ボーカル好きにもたまらない、ダンスフロアナンバー!これほどに軽快で突き抜けるほどに気持ちがいい楽曲はそうそう聞けませんよ!Ha Oh~っていう独特のリズムの取り方も、かわいらしくてたまらない!そしてメインボーカルのダンクラっぽい雰囲気にあった突き抜けたシャウトっぷりもかっこいいし、迫ってきます!思わず踊りたくなっちゃうような気持ちがいい楽曲ですよ!このアルバムの中でも最高の楽曲です!最後の爆発力をもったハーモニーワークも圧巻です。もうこの一曲で、やられちゃいますわ。

12.Don’t Shoot The Messenger

ここは、アップサウンドで一気に攻めてきますね。乗りやすい雰囲気の楽曲で、軽快なリズムが前の曲からの雰囲気を壊さずに楽しげな気分にさせてくれます。この辺はアルバムとしてもよく練られている一枚だなと感じます。

13.Run To You

やさしげな雰囲気の歌い出しから、語りかけるようにじっくり歌い上げます。サビでは大空にはばたくかのように、晴れやかなメロディーが気持ちよく響き渡ります!こういう曲調は本当にNaturally 7じゃなければ歌えない、心地よい一曲に仕上がっています。一緒に歌いたくなる一曲ですね。

14.And That’s When You Love Me

本当に彼らは曲調が豊富というか、この曲は純粋にバラッドでR&Bという感じじゃないのですが、そんなことお構いなしに、Naturally 7の色として聞かせてしまうのが、すごいですね。ライブも山のようにやっている生の良さを十分に分かっているアーティストだからこそ、ここまでに自分を見せるうまさをよくしっているんでしょうね。サビでの一気に声が重なるところなんかを聞くと、いい曲だなーと感じます。

15.Be Still, My Soul

ここでは正統派ゴスペル調のアカペラを楽器音なしに聞かせてくれます。

(Producer)

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