Aaron Sledge / Da Light

01.2nite
02.Closer
03.Speak The Word
04.I’m Sorry
05.Hold On
06.Stuck Here
07.Da Light
08.Did It All For Me
09.Robbed
10.Paradise
11.Bad
12.Whitout Cha
13.The Program
14.Restoration
15.City Called heaven

(総評)

インディーズゴスペルシンガーAaron Sledgeのデビューアルバム!そのパワフルな歌声を生かした作風で、ゴスペルっていうのを意識させないメインストリートなサウンドで、しっかりとR&Bを聞かせてくれます! 前半でのメロディーの素晴らしい楽曲の数々に、それをさらに見事な歌えと昇華していくAaron Sledgeの歌力!ゴスペル出身というよりは90年代のボーカルグループをどこか思い浮かばせる端麗な歌い口は、そのやぼったい見た目からは想像が付きません。でも、本当に美しい曲はあくまで美しく居ながらも、しっかりと途中でフェイクやシャウトで聞き手を話さないその歌いっぷりには、惚れますね。特に4曲目「I’m Sorry」でも美しいメロディーラインのバラード, 5曲目「Hold On」でのミッドテンポで伸びやかなフェイクや力強いシャウトでのAaron Sledgeの歌声が、このアルバムの素晴らしさを物語っています。
ただ、どうしても、前半の面白さが際立っていて、後半にいくほどに曲のふり幅が小さくなっていって尻すぼみな感じは否めないのですが。でも前半で思いっきりR&Bとしてのアルバムの面白さをしっかりみせて、さらにシャウターとしての資質、フェイクのセンスもしっかりと全ての曲で満遍なく見せてくれているので、後半のゴスペル調の曲もいい意味でアクセントになっていて、アルバムトータルとして楽しませてくれます。
アルバム通して聴けるアーティストを探している方にはぜひ、オススメしたい一品です!
オススメ:(4),(5),(1),(2),(3),(7),(12)

(曲解説)

01.2nite

もろ最初のイントロがHIPHOPアルバムですよね?っていう騒がしい電話のインタールードからです。でも歌に入ったとたんに、しっかりと歌で聞かせてくれます。ミッドテンポに小気味よく歌っていき、その通る歌声で奏でるメロディーの調べが耳に気持ちよく入ってきます。そして、後半からは女性ボーカルも交えているのがびっくりさせます。A.Crawfordという女性アーティストなのですが、彼女の女性らしい綺麗な歌声とのデュエットで楽しませてくれますよ!

02.Closer

二曲目はしっとりと聞かせる一曲で、同じフレーズをどんどん深く深く掘り下げるように、歌いこんでいきます。後半での力強い歌いっぷりと、そのシャウトの豪快さは、見事ですよ!

03.Speak The Word

ゆったりとしたメロディーに載せて、気持ちよく歌っていきます。Aaron Sledgeの歌声の素晴らしさを十分に堪能できます!自身の声にさらに自身の歌声を重ねていくことで、効果的に、深みを与えています。

04.I’m Sorry

Aaron Sledgeの代表作ともいえる名バラードでしょう。イントロのピアノからもう雰囲気が出ています。そこから、淡さを感じさせるコーラスワークで、エコーを聞かせながらも、しっとりとした切なげな曲を披露していきます。淡いだけじゃなくて、しっかりとした歌えるシンガーだからこその、力強いボーカルワークが、その淡さとの対比で生きてきます!かっこいいですよー。

05.Hold On

晴れやかなボーカルが心地よく響く一曲です。メロディーラインも美しくそれでいて爽やかなAaron Sledgeのゴスペルシンガーとしての一面も感じさせてくれながらも、しっかりとR&Bサウンドでかっこよく見せてくれています。ミッドテンポな曲調では一つアルバムの中で抜きんでています!最後にかけてシャウターとしての素晴らしい吼えっぷりも披露してくれますよ!

06.Stuck Here

アップサウンドでアルバムを中盤で盛り上げてくれますが、やっぱりAaronはバラードの方が栄えますね。でも、かなり中盤を中だるみさせないような役割はしっかりと果たしていて、テンポのいいメロディーが心地よく耳に残ります。。

07.Da Light

タイトル曲は、NE-YOとか、現行のR&Bシーンを少し意識にいれたような、早口なサビが印象的な一曲です。バラードかと思わせるサビの手前のメロディーとサビでのスピード感の、緩急のつけ方が見事です!

08.Did It All For Me

もう、R.KELLYのI Believe I Can Flyを思わせるゴスペルらしい荘厳なバラッド。雄大に歌い上げていくその歌いっぷりに、改めてゴスペルシンガーなんだなと、再認識します。ゴスペルのバラードとしては、本当に素晴らしいです。Aaron Slegeのアルバムにいい意味でアクセントと、アーティストとしての意味合いを感じさせてくれます。

09.Robbed

ちょっとここら辺から曲調の特徴がかわってくるのですが、メロディーを重ねることに意識が行き過ぎてて、現行シーンを意識しすぎたかなっていうい面もちらほら見えます。ストレートに歌うほうがいいよね。

10.Paradise

イントロのメロディーから特徴的なうねりを持っていて、面白いのですが。かっこよく力強い歌声で、歌い上げます。メロディーにもう少し特徴がほしかったかな・・・

11.Bad

どうしても後半に行くほどに、尻すぼみ感が払拭できないのですが。この曲では、歌でしっかりと聞かせてくれていて、その中でも好感が持てる一曲になっています。サビで二重三重に重ねていく歌声、そしてそれに絡むRapperなど聞き所も多いです。

12.Whitout Cha

歎美なピアノのメロディーからゆったりとしたバラッドを聞かせてくれます。ピアノの切ない雰囲気がよく出ています。最後にはアカペラ状態で、しっかりと歌い上げます!!特に最後のシャウトぷりっていったら、このアルバム随一の曲です!

13.The Program

こちらは、畳み掛けるような歌唱のアップサウンドで、いいメロディーで歌い上げてくれます。後半では、一番メロディーがいい曲ですね。気持ちよく響きます。

14.Restoration

おもいっきりゴスペル歌謡で、しっとりと歌い上げる荘厳な一曲になっています。ちょっと短めで単調ではあるのですが・・・

15.City Called heaven

正統派バラッドを最後に聞かせてくれます。この辺は、ゴスペルアルバムだったんだ~。って改めてびっくりさせられるんですが、こういうゴスペルの人がよく歌う感じの曲調でも、しっかりと歌の豪快さだけではなくて、歌のうまさで魅せてくれるところが、子憎いです。

(Producer)

C.Dubos:(1)
C.Martin:(1),(5),(9),(10),(11),(13),(14)
O.Ferrer:(2)
A.Burch:(2),(6),(7)
A.Sledge:(2),(3),(5),(8),(9),(11),(12)
B.Burch:(7),(12)
B.Morris:(3)
R.Hardy:(4)
D.Ray:(4)
J.Howard III:(7)
R.Johnson Jr.:(7)
B.Bolton:(8)
R.East:(15)

(LINK)

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