Angie Stone / Stone Love

01.Stoned Love [Intro]
02.I Wanna Thank Ya feat.Snoop Dog
03.My Man feat.Floetry
04.U-Haul
05.Stay for a While feat.Anthony Hamilton
06.Lovers’ Ghetto
07.Little Bit of This, Little Bit of That…
08.You’re Gonna Get It feat.Diamond Stone
09.Come Home (Live With Me)
10.You Don’t Love Me
11.Remy Red
12.That Kind of Love feat.Betty Wright
13.Touch It [Interlude]
14.Cinderella Ballin’
15.Karma feat.T.H.C.
16.Wherever You Are [Outro]
17.I Wanna Thank Ya [No Rap]

(総評)

Angie Stoneの3枚目となるアルバム。New Classic Soulの時代から、徐々に自分の立ち居地を確かめつつ着実に踏みしめていき、彼女のSOULに根ざしたスタイルとシーンの動向が一番マッチングが取れたのが、このアルバム。今までで一番SOULFULで聞きやすくかつ姉御的な懐の深さも見せ付けてくれるすばらしい一枚です。彼女が昔から取り組んでいるソウル回帰と、最新のサウンドが絶妙にブレンドされて、前作では見られなかった艶やかなR&Bサウンドも見せてくれます!ジャケ写からしてよさそうです!この姉さんかっこいいです!サウンド的にはNeo Soulというよりは、クラシカルなSOULをHIPHOPの手法を用いてしっかりと引き立たせて、しっとりとSOULFULに時にFUNKYに歌い上げていきます。この絶妙なボーカルワークが彼女の魅力の一つでしょう!そして、今回はゲスト陣も充実していて、歌い手として、Anthony Hamilton, Floetry、Betty Wrightなど、SOULに根ざしたり、大御所を呼びがっちりと歌を聞かせてくれ、サウンド的にもJazze PhaやMissy Elliottを招いて面白い曲を仕上げてくれます。もちろん彼女によるプロデュースの曲もいい曲がそろっています。そして、なんといっても、このJazze Phaの作り出す2曲目「I Wanna Thank Ya feat.Snoop Dogg」のインパクトがこのアルバムの完成度を物語っています。ステキなメロディーと、Snoop Doggの独特のRapが絶妙に絡む名曲に仕上がっていますよ!そのほかにもBetty Wrightとの12曲目「That Kind of Love」などでは、晴れやかに軽快にFUNKっぽく歌い上げてくれるし、14曲目「Cinderella Ballin’」では、艶やかなバラードを聞かせてくれたり、15曲目「Karma」では切なげな歌声を披露したり、彼女の歌の幅の広さも存分に見せ付けてくれます。Angie姉御がたっぷりた一枚です!だ、ちょっと曲数が多すぎるんで飽きるかも!それだけが難点かな。でも、驚愕するとか、めちゃめちゃいい!ってわけじゃーないのですが、女性モノやSOUL臭い作品の中では安定感抜群で、末永く聞ける一枚です!
オススメ:(15),(14),(12),(2),(4),(5),(6),(8),(9),(11)

(曲解説)

01.Stoned Love [Intro]

美しいメロディーラインのフレーズから始まります。この歌心溢れるスムーズな感じが前作の泥臭い感じとはまた違う魅力を持った一枚だっていうところを象徴しています。

02.I Wanna Thank Ya feat.Snoop Dogg

Snoop Doggの気だるげなRapから始まるスムーズで、心地がいい一曲!一緒に体を揺らして踊りたくなるような適度なコンガの音が気持ちがいいのです、1stシングルとして切られたのもわかる、キラーチューンですね!Jazze PhaのProduceによる一曲ですが、最近こういうHIPHOP的な要素とSOULの要素を上手く掛け合わせた名作を数多く生み出しているProducerでもあります。AngieのSOULな歌声あっての一曲ですが、Snoop DoggもいつもよりもやさしげにRapしてて、雰囲気が出ています。ホントノリがよくてCLUBでも十分受けそうな感じです。

03.My Man feat.Floetry

Angie StoneのSOULな歌声を堪能できるFUNKYなHOOKの癖になるようなフレーズがたまらない!さらに声質的にも存在的にも同じような立ち位置を確立しているFloetryを招いた作品!気持ちがいいぐらいにタメがある感じのメロディーラインで聞き手を引き込んでいきます。たんたんと歌うFloetryのコーラスと溜め込むようなフェイクをするAngieの対比がたまりません!Angieの姉さんとか姉御とかいわれる感じがよくわかる力強い一曲です!

04.U-Haul

このMissy ElliottがProduceした曲は本当にHOOKのインパクトというか、そんな強烈なインパクトというわけじゃーないのですが、徐々に癖になっていく感じがたまらないのです。独特のくぐもった感覚の雰囲気をもった曲で、その中をたんたんとかき分けるように歌いこんでいくAngie Stone!この曲もHOOKに差し掛かるにつれ、面白みを増していきます。さらに、Featuringには書いてないのですが、TweetやBetty Wrightなども参加して豪華な曲に仕上がっています。このように様々な声を重ねて様々なフレーズを積み重ねていくことで、フレーズやメロディーの多さがたまらない感じの一曲でもあります。

05.Stay for a While feat.Anthony Hamilton

Anthony Hamiltonが彼らしいくぐもった灰汁の強いボーカルを披露し、それと見事に包み込むかのように懐深い姉ごっぷりを見せつける素晴らしい歌心溢れるSOUL作品!サウンド的にもどこか影があるようなゆったりとしつつも奥深いサウンドに心惹かれます。この一曲はじっくり聞きたいですねー!アコースティックギターのサウンドがなんともホッコリとしたような午後の日差しを受けて気だるげなような気持ちにさせてくれます。

06.Lovers’ Ghetto

明るい日差しが差込むようなサウンドが跳ね上がり、その上をどっしりと歩いていくAngie Stone!HOOKでのコーラスの見事な厚みのあるメロディーが素晴らしい!そして、フェイクを多彩に絡めつつ盛り上がりを見せていくボーカル!流れるような明るいサウンドと、ソウルフルなコーラスとボーカルが織り成す光溢れる一曲!

08.You’re Gonna Get It feat.Diamond Stone

SOULの根幹的な日差しのような明るさを持った一曲です。Angie Stoneも優しげに歌い上げていきます。あまり特徴はない曲なのですが、気持ちよく聞くことができますよ。ちょっとダレルかもね。

09.Come Home (Live With Me)

今までと違いハープの音がうかく使われいているAngie姉さんにしては珍しい一曲!彼女のサウンドはどこか泥臭い昔のSOULを思い起こすものですが、このハープの音がまた違った哀愁を漂わせていて、これが意外性があっておもしろい!やわらかい感触が心地よい曲で哀愁と共にシルクのような優しさをも感じることができます。彼女がバラッドを歌うよさも改めて感じさせてくれます!

10.You Don’t Love Me

この辺はとても優しさに溢れるメロディーが印象的な曲が並びます。Angie Stoneも心地よく歌っていきます。カーティスメイフィールドの「We’ve Only Just Begun」をサンプリングとしてつかった古きよきソウルを思い起こさせる彼女らしい一曲です!気持ちいいです!

11.Remy Red

相方のJonathan Richmondが深くかかわっている一曲で、彼女らしい甘茶SOULっぽさを出している曲です。男性コーラスは相方のJonathan Richmondで、いい具合の渋みのある歌声を披露して、盛り上げてくれます!

12.That Kind of Love feat.Betty Wright

大御所Betty Wrightを招いて、もう姉御対決みたくなっていますが、両者とも懐の深さを見せつけるボーカルワークがたまりません。ノリのいいサウンドに乗っかって、のびのびと歌っていく様が聞いてて気持ちがいいです。二人ともかっこいいですのー。

13.Touch It [Interlude]

ここら辺、同じ曲調が多いので、流れすぎるので、いらないかもねー。もっとコンパクトなアルバムにしてもよかったかも!ゆったりとした中で、浮遊感漂う歌い方で聞かせてくれますよん!

14.Cinderella Ballin’

ゆったりとしたメロディーの中、じっくりと歌いこんでいくAngie Stone!このゆったりしつつも同じフレーズを繰り返し歌いこんでいき耳に馴染ませていくっていうのは、TOSHIのアルバムでも用いていますねー。こういう路線は本当にAngie Stoneの才能に溢れているのを感じさせてくれます。艶やかなメロディーが美しすぎます!こういう曲は彼女の中でも一番すきかも。実はこの数曲のAssitedにYUTAKA KAWANAっていう日本人が参加してて面白い!

15.Karma feat.T.H.C.

暗めの語り口から、ギターのサウンドが鳴り響き、流れるようにコーラスとメインボーカルが絡み合っていきます。このSweetで体を揺らされるHOOKがたまりません!T.H.C.の雰囲気のあるRapもまたまた静かに盛り上げてくれます。

17.I Wanna Thank Ya [No Rap]

Rapがないバージョンは、彼女の歌声にのみ集中できるからいいのですが、やっぱりあのSnoop Doggの変態っぽいRapがいかされてるんだなと感じてしまいます。曲は短めに収まっています。

(Producer)

Angie Stone:(1),(5),(7),(10),(11),(13),(14),(16)
Jonathan Richmond:(1),(5),(7),(10),(11),(13),(14),(16)
Jazze Pha:(2),(17)
Warryn “Baby Dubb” Campbell:(3),(12)
Missy Elliott:(4)
Rufus Blaq & Prince Charles Alexander:(6)
Walter (DJ Walt) Millsap III:(8)
Supa Ugly K-Love:(9)
Andreo “Fanatic” Heard & Sherrod Barnes:(15)

(LINK)

http://www.angiestoneonline.com/

☆☆☆☆☆(安定感ありますわ!)