R.Kelly / Chocolate Factory

CD1-Chocolate Factory
01.Chocolate Factory
02.Step In The Name Of Love
03.Heart Of A Woman
04.I’ll Never Leave
05.Been Around The World feat. Ja Rule
06.You Made Me Love You
07.Forever
08.Dream Girl
09.Ignition
10.Ignition – (remix)
11.Forever More
12.You Knock Me Out
13.Step In The Name Of Love – Remix
14.Imagine That
15.Showdown feat. Ronald Isley
16.Snake feat. Big Tigger
17.Who’s That feat. Fat Joe
CD2-Loveland
01.Loveland
02.All I Want To Do
03.Heaven I Need A Hug
04.World’s Greatest, The
05.Far More
06.Raindrops
07.Apologies Of A Thug 

(概説)

R.KELLYの通算5枚目(ソロとして)となる本作!いやー、R&B界の問題児としていろいろやってはくれているんですが、仕事っぷりは見事です。これが彼の作品の中でも名作として残るであろうという出来なのですから世の中因果なものです。このアルバムはLimited Editionってことで、去年ネットに流失して流通することはなかったアルバムLovelandもボーナスCDとしてついているものです(正直こっちが出なくてよかったなと思うほどChocolate Factoryはいいんです)。ですが、改めて聞くと、別にボーナストラックの方は聞かないなーと思ってしまいます。彼らしい作品が多いのは、Lovelandの方なんですが、R.KELLYって一曲一曲はそれなりのインパクトはあるのですが、アルバムになると統一性がなくて、いまいちっていうのが、今までのパターンだったんですが、このLovelandはまさにそうで、「The World’s Greatest」なんていい曲が入ってる割に、アルバムとおして聞くといまいちなんですよね。それに比べて、Chocolate Factoryは、アルバム通して聞けば聞くほど全ての曲の印象が良くなっていく感じです。彼のバラッドのよさである、温かみが存分に感じられます。歌声的に決して力強いわけじゃなく、甘いSweetな歌声で曲調にあわせて流れるような歌い方をするので、曲がよくなければあまりよく感じられないアーティストなのですが、曲がうまく繋がって、全体として甘く香る雰囲気をプンプンさせています。特にJa Rule参加の「Been Around The World」や、シングル曲「Ignition(Remix)」などでのビートの跳ね具合と、「Chocolate Factory」や、前半の曲たちでの甘いゆるい感じが、うまく混ざり合っています。そして、Ronald Isleyが芝居までしてる「Showdown」でガッツリやられてしまうことでしょう。昼でも夜でも聞ける素晴らしい一品です!R.KELLYはもう少しなんだよなーって人ほど聞いたらハマりそうな気がします。彼ができる精一杯のバラードの魅せ方をしてくれていますよ。
R.KELLYのサウンドって、ウワモノというか、ひたすら繰り返すコーラスに、Mainが気まぐれにシャウトしながら絡んでいくイメージが強いんですが、そういう曲のオンパレード!もろR.KELLYらしいサウンドが詰まっている中、サウンドが全体の雰囲気をきちっと決めてくれているし、サウンドの遊びの要素も強く、飽きずに聞くことができます。ただ、R.KELLYのシャウトって、薄っぺらい(歌声も同様に)ので、物足りなく感じる人もいるかもしれませんが、サウンドがいいので、聞いてみるべきでしょう。今作は、昼でも聞けるけど、エロエロっぽさがいい味だしてる雰囲気のあるアルバムですよ。このアルバムはかなり聞いています。
オススメCD-1:(1),(2),(3),(5),(6),(10),(11),(12),(14),(15),(16) CD-2:(1),(3),(4)

(曲解説)

CD1-Chocolate Factory

01.Chocolate Factory

スネアの聞いたドラムで、リズムよくビートにのり歌いこんでいくこのアルバムの最初に相応しい曲です。ドラムの音が心地よく響き渡ります。このリズムの音が腹の底に響いて心地よいですね。最初のR.KELLY WORLDを切り開くに相応しいカッコいいミドルUP!最後にかけては、R.KELLYが熱く歌い上げていきます。

02.Step In The Name Of Love

爽やかなIntroから、穏やかなR.KELLYらしいゴスペルとLOVE BALLADの中間っぽい不思議な浮遊感漂う一曲です。ゆったりと日曜の午後なんかに聞きたい感じです。爽やか~!Mainを歌うVocalとシャウトするボーカルが濃密というよりは、あっさりめで絡みすぎないのもいいですね。メロディーラインとしては単純なサンプリング主体の曲ですが、それがまた渦巻くように体にしみこんできます。こういう作風が、最近のR.KELLY作品の特徴ですね。

03.Heart Of A Woman

一気にエロエロへ、キーボードの音と、ギターのカッティング音が印象的なIntroから始まり、Hookでのマッタリネットリとした繰り返す感じが、心地よいです~。HOOKでR.KELLY声を重ねているのですが、声質の違いが実に面白い。ちょっとさび付いたような歌い方と、マッタリ優しく歌うMain Vocalが絡み合いMain Vocalが力強くシャウトするときも後ろの歌声がしっかりとサポートしています。コーラスの入り方や微妙な跳ね具合がカッコよく曲を引き締めています

04.I’ll Never Leave

ここら辺からR.KELLY、本領発揮って感じで、ピアノのサウンドにのって、丹念に歌っていきます。最後のシャウトっぷりなんてかっこええですよ。オススメな一曲。崩れかかるようなHOOKでのメロディーの入り方がかっこええですねー。

05.Been Around The World feat. Ja Rule

めちゃめちゃIntroからもってかれちゃいます!このアルバム一番のメロディーラインが印象的で素晴らしい一曲!Ja Ruleも久々にいい感じの絡み具合をしています。しかも男性のアーティストとこれほど相性がよかったのも、久々なんじゃないでしょうか。Hookでの、R.KELLYのPianoのサウンドにのった歌声もSmoothyで耳にすっと入ってくる感じがします。Hookのメロディーラインもタメが心地よいんですよねー。このアルバムで一番のオススメです。

06.You Made Me Love You

Introが、もろR.KELLYでございます。こんな感じは、「Wolrd’s Greatest, The」と似てますね。メロディーよりもウワモノの心地よさが印象的です。最後のほうでのアカペラでの吼え具合がなんともR.KELLYって感じですね。かなり重いバラードに仕上がっています。インパクトの強い一曲です。

07.Forever

ゆったりと雰囲気の中、ひたすらバックコーラスが同じフレーズを繰り返していきます。聞くうちにどんどんそのフレーズの虜になってしまう・・・不思議なサウンドです。Main Vocalも自由に歌っていますって感じが印象的ですね。最近R.KELLYが凝ってる感じですねー。こういうの。

08.Dream Girl

硬質な感じのドラムがグッと曲を引き締めつつ、途中でドラムが消えて歌うフレーズが耳に残ります。一定のリズムで、淡々と歌っていくような一曲です。温かみのあるバックコーラスがいい雰囲気を出しています。

09.Ignition

Bass音がしっかり入ってる曲で、体が揺れるような早いリズムのHookが特徴的な一曲です。でも、完全に後に入るRemixへの布石でしかありません。ちょっとRemixよりゆっくりバージョンって感じですね。一緒にゆったりと、Bunce,Bunceいってましょう~。

10.Ignition – (remix)

で!9曲目からちゃんと続いて始まる曲なんですが、通して聞くとより良さがわかります。PVもなんか楽しいPartyって感じにの場所でしたが、本当にParty会場みたいなきらびやかな雰囲気のある一曲です。ノリノリで手をふって、Bunce,Bunce!って踊りたくなります。これぞR.KELLYらしいUPって感じですね。一番メロディーラインがはっきりしてる曲ですね。

11.Forever More

ギターのIntroがステキでうっとり聞いてしまいます。あー、切ない曲始まるんだなーって期待が高まり、声高に歌うR.KELLYがその期待に十分に答えてくれます。細い声で歌いつないでいく感じが、ゆったりと聞けていいですね。これぐらいのテンポのバラードは、R.KELLYにあいますね。

12.You Knock Me Out

FUNK色が強い、小刻みな縦ノリのリズムに乗ったカッコいい一曲です。コーラスもいいファルセットで、サウンド全体から滲み出るSOUL臭がいいんですわ。

13.Step In The Name Of Love – Remix

2曲のRemixですが、あまり2曲目と比べたいとも思わないぐらいスムーズにアルバムのここの位置に入ってくるんですよね。Hookでの繰り返しが多めになっている感じです。無限ループのようにずっと同じフレーズが続くのですが飽きないのが、やっぱMain VocalでシャウトするR.KELLYの力なんでしょうね。トラックも微妙に変わっていき、聞き飽きさせません。

14.Imagine That

水滴の音でのリズム音でリズムを構築し、Hookのコーラスの繰り返しが、いかにも彼の作品らしいです。さりげないカッコよさを持った曲です。最後のほうにかけてのギターのカッティング、ドラムの叩きっぷりにもやられてしまいます。バラードなんですが、すごい激しい一曲です。

15.Showdown feat. Ronald Isley

Ronald Isleyいいわー。とてもよろしいです。もう、御大の鼻歌にやられてしまいます。ラ~ララ~ラ~って声だけで、悶絶ものです。クラッと来てしまいます。最初に尺八の音もうけるんですが、寸劇というか、子芝居が入った部分も面白い、このアルバムの中でもかなりインパクトがある曲に仕上がっています。なんで、このRonald Isleyの歌声は心地いいんでしょうね~。不思議ですわ。尺八の音と馬の蹄の音が、これからガンマンの対決でもするんかいっていう雰囲気を出してておもしろすぎ!

16.Snake feat. Big Tigger

フルートの音色がカッコいいスピード感溢れるUPサウンド。バックの音がレゲエっぽいですね、そして途中でBig TiggerのレゲエDJっぽいRapがなんとも曲調に合っててカッコいいです!Big Tiggerにうつる前のアカペラでのシャウトがカッコいいんですよねー。一緒にリズムに合わせてClap Handsしたくなりますね~。

17.Who’s That feat. Fat Joe

最後はUPで締めくくります。管楽器の音が印象的なUPです。このアルバムの中でもBlack色が一番強い一曲です。Fat Joeの存在が若干薄いかなーと思いますが。

CD2-Loveland

01.Loveland

バックの囁く歌声に、R.KELLYのSweetyな歌声がアカペラで絡んでいき、優しいゆるい~リズムが響きます。彼らしいヤラシイ甘い感じの一曲です。まさにタイトルが相応しいです。SEXYな歌いっぷりがさすがって感じです。キレがいいコーラス歌い方もいい感じです。

02.All I Want To Do

I Do,I Doってフレーズがなんとも心地いい。ミドルUPな一曲です。

03.Heaven I Need A Hug

ミドルテンポUPで、このリズムに乗せた歌いっぷりが心地よくて、体がゆれてしまいます。流れるようなフレーズが全て心地よく耳に入ってくるこのCD2では一番素晴らしい楽曲です。ストリングスも入ってて、いい感じです。ちょっとしたRapみたいな感じに、言葉が多いんですよね。

04.The World’s Greatest

去年Aliのサントラでも入ってた一曲ですね。ええ、えせゴスペル調なサウンドがいい感じに、温かみを感じさせてくれて、ストリングを絡めつつ、ゴスペルコーラスも加わり徐々に徐々に熱く燃え上がります!本物の彼とはギャップありまくりな、素晴らしい一曲です。ゴスペルコーラスがやはり力強いので、あまり我が強くない彼の歌声が合うんですよね~、シャウトをしても消しあうことがありません。

05.Far More

ギターの浮遊感漂うサウンドで、まったりまったりと歌っていきます。彼のお決まりな感じのサウンドです。コーラスにまったりしながら、R.KELLYのシャウトで昇天しましょう。ちょっと気になるフレーズ作りが本当にうまいなーと感じさせるところが多い曲でもあります(だからTop クリエイターなんでしょうけど)。

06.Raindrops

なんとも、Raindropsらしい水滴の音がなる中、爽やかに歌いこんでいくコーラス。メロディーラインが綺麗な一曲です。

07. Apologies Of A Thug

なんだろう~。不思議な雰囲気をもつ曲です。子供のエフェクトかけたRapがなんとも、不思議ですね。ピアノの音が、いい感じです。

(Produce)

All Song by R.KELLY

(LINK)

www.r-kelly.com
www.jiverecords.com
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